異世界王子のシェアライフ

とりあえず隠せ！

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　現実逃避のとーこちゃん。シーズン２が開幕した。因みにシーズン１は、皆さまお察しの通り？元カレ宅で迎え済みだ。

　一旦冷静にならねば…アロンアルファ・なんちゃらかんちゃらが、小柳邸に現れた。どれどれ、強力接着剤はどこから噴射するんだ？ああ、ここか。おチンだな…。（やだっ卑猥だわ。）

「何故黙るのだ。作法は要らぬぞ？」

「…さっきから何なんだよ。アンタいったい何者なのよ。」

「我は、アルフォンス・ノルン・プルタニアだ。」

「長いっ!!名前が長いんだよ。」

「すまぬ…ならば特別に、アルと呼んでくれ。」

「いや、名前はもういいから、とりあえずアンタは何者なの!?」

　プリーズアンサー。全裸さん。無駄にカッコいい癖に、どうして君は裸なの？アロンアルファと間違えてごめんなさい。それでもフルネームは覚える自信はございません。

　アルのおチンが見えないギリギリのラインまで視界を底上げすると、私はくしゃくしゃの顔で尋ねた。別に寝起きで眼球がカピッてるとかじゃないんよ。とりあえずガン見したらいけない気がしたのよ。レディ透子でも刺激が強過ぎるんよ…。


「おお、聴いてくれるのか!!」

「うん。仕方ないから聴いてあげる。でもその前に、シールドシルバを装備してくれると助かるんだが…。」

「シルバとは、あの盾の事か!?」

「うんうんそうそう。」

　盾なんかじゃないけれど、ある意味調理中は油の跳ね防止になるんすよ…そうだ、今日は唐揚げにしよう。ウィスキーと炭酸が残ってるから、今夜はハイカラで決めよう。

　今晩の献立を組んでいれば、いつの間にやらアルは鍋蓋を持ってきて、それを昨晩同様に構えた。


「これでいいのか？」

「そう。それでいい。でも、視界に映ってほしくないから、その場に座ってくれると助かる…。」

「分かった。」


　アルはその場で胡坐掻くと、やっと見下ろす事が出来た。

　キラキラと輝く美しい毛並み…昔のギャル男みたいな長い襟足が特徴的だ。顔面は数秒以上直視したら恥ずか死にしそうなくらいに整っている。もって三秒が限界だ。

　イケメンは三日で飽きる…否、イケメンは三秒もモタナイ。

「我の名は、アルフォンス・ノルン・プル」

「はいはい。名前はもういいから、それ以外を教えてくれ。」

「うむ…分かった。それでは…」


　危うく、現実逃避のとー子ちゃんシーズン３が、スパン短めでオンエアされるところだった。あっぶねー!!

　こうして、露出狂ことアロンアルファ…否、アルフォンス。訳してアルの経緯が語られる事となった。