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1、双極の戯言

下女の失言⑶

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空になった広いマットレスに、夏芽は押し倒された。





激しく弾むスプリングに、身体が上下に揺れ動いていく。



少し離れた場所から、クラシックのメロディとシルバーが擦れる音が聞こえてきて、思わず視線をずらせば、後から圧し掛かってきた男によって頬を掴まれ戻されてしまった。






「今から可愛がってやろうとしてんのに、どこ見てんだ。」



横暴かつ乱暴。夏芽の背中に手を入れた男は、まず初めにフリルのエプロンを解いた。


恐怖で涙を目一杯に溜めた夏芽は、潤んだ視界で薄らと浮かび上がる男のシルエットを凝視するので精一杯だった。




捲し上げられたスカート、タイツと共に下着をも乱暴に下ろされて露わとなる秘部。





刹那、背筋がビリビリと凍り付くような冷たさが、秘部を襲う。



片方の指を夏芽の中へと無理矢理挿入した男は、「狭いな....処女しょじょか。」と一度引き抜くと、自身の口内へと入れ、唾液を纏わせてから再びその場所へと潜り込ませたのだ。




ぬるりと、先程よりも不快感の無い滑りに、夏芽は身体を跳ね上げた。












天蓋に垂れ下がる白いレース一枚隔て、二つの人影が蠢く最中、少し離れたソファーに座る蒼真は、夏芽が運んだであろうステーキを一口大に切り分けて、口へと運ぶ。


蒼真(兄)は、その"情事"が終わるのを待っていた。





二人が居る処は、蒼真の背後に位置する。ぎしぎしとスプリングから異音を出しながら、交じる男女。





「....ぃやっ、やめて。」





初々しい女子おなごの拒絶。背筋がゾクリと毛諸共立ちあがり、平常心は何処へやら。



榑林という名は、上級国民の中では最高級のブランドと化す。


寄って来た女は数知れず、そして去って行った女もまた比例する。




「嫌だって言ってる割りには、びちゃびちゃじゃね?」



兄が思うに、弟は少しばかり女の扱いとやらが雑だと思う。自分ならば、処女をそんなに乱暴にはしないであろう。



蒼真は、自分の番が回ってきたら、あのメイドをどうしてやろうかと、考え込むのであった。




真っ赤な赤身のステーキ肉を、熱を帯びた鉄板に押し付ければ、その断面から溢れ出る肉汁に涎が溢れ出る。




嫌がる女を抱くのは、初めての感覚。未知の領域に達すると、蒼真は密かに下着を汚した。










いつの間にやら、全ての衣類を脱がされた夏芽は、生まれたての赤子の様に、未だ穢れを知らないうぶで滑らかな白い肌を全面に晒す。




男によって、解された秘部からは、厭らしい汁が艶やかに滴る。彼女の身体は痙攣を繰り返していた。



脳天が真っ新になり、力んでいた筈の身体は脱力状態。





「処女は痛いらしいからな....しがみついてろ。」




男は服を脱ぎ払い、余裕な素振りで夏芽の両足を掴むと、それを上に持ち上げた。



すぐそこまで迫る太くて反り勃った男性器が、夏芽の入口前で一撫で、二撫で汁で滑らせてから、狭き門へと突入を開始する。






「しっかり息吐け!!」


「ぃい”だい”っ....い”だいよ.....。」



全身を駆け抜け回る激痛に、じたばたと手足を振り回して暴れ出す。


たったの先っちょが埋まっただけでこの反応か....と、男は身体を屈めて夏芽を持ち上げた。





熱を帯びた身体を抱き締めながら、夏芽の肩に顔を埋めると、自らも苦しそうに「う”ぅっ....」と唸る。



ずるずると埋まりゆく秘部は、ビリビリと裂けて血が滴り落ちて行った。











泣きじゃくりながら、夏芽は男の背中にしがみ付くと、男は動きを止めて夏芽の背中を擦り始めていた。




「ちゃんと入ってるからな。俺のが....」



耳元でそっと囁かれると、夏芽は己の身体に入って来た異物が不規則に波打っている事に気付いた。




と同時に、中で更に肥大していく違和感を覚える。





「もう我慢出来ねー。」



その言葉を合図に、腰を浮かせた男は、夏芽へとその欲を吐き捨てる様に、激しく腰を打ち付けた。
















素肌同士が、打ち付けられる渇いた音。夏芽の汁に絡みつく性器が、ジュボジュボと水音を立て、ベッドはスプリングのバネが、今にも飛び出してしまいそうなくらいに揺れて軋んでいた。





激しく、淫らに、真っ先に果てる夏芽を放って、男は自らの欲を吐き捨てた。





荒くなった呼吸の儘で、力なく野垂れる夏芽の頭部を自身の顔へと近づけると、艶やかな桃色の唇に荒々しく噛み付くような口づけを施した。






満たされた秘部から溢れ出る男の精液、口内で掛け合わされる唾液。




男の舌が隙間を割って入ってくると、連動する様に再び律動を再開されてしまった。





ぐちゃぐちゃに、男女が乱れてめちゃくちゃだ。





最初は痛かった筈のその行為も、徐々に慣れ始め、嬌声を上げるのは時間の問題だった。











―――――「嗚呼、可愛い声だな。」




夏芽が鳴く声を聴きながら、蒼真はご満悦に表情を緩めると、背凭れに寄り掛かった。













まるで一瞬の出来事の様な快楽



情事を終えて男は女の身体から離れて行った。







「大丈夫?次俺の番なんだけど、」




今にも意識が飛びそうな女に微笑むつがい

その身体を抱き上げて歩きだした。






「汚れてるから綺麗にしようか。」




進む行き先は、浴室へ







女は虚ろな表情で、




「気持ち良かった.....」









「そりゃ良かったね。俺との方がもっと.....」




気持ちいいかもよ。






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