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5.授けられた名前
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私は王宮を逃げ出し、神殿に助けを求めに来たのだが、神殿に触れた瞬間神子として迎えられた。
不法侵入をしている私を捕らえようとする神殿を守護する騎士_聖騎士_の目の前で、神子と認められたのだ。
あれよあれよと、聖騎士は神殿のお偉いさんたちを叩き起こし、私を神子だと報告、そして手厚い保護を受けさせた。
一度目の人生で王妃から与えらえた時と同じように、消化に良いパン粥から始まり、清潔な服と部屋、そして良質な睡眠という規則正しい生活が与えられた。
メイドとして人生を過ごしてきた私は、いくら幼い頃に戻ったとしても自分の身の周りの事は結構できる。
けれど、どうみてもガリガリでボロボロな格好の私を放っておくことを神殿は、というより同じ女性の神官はできなかったようで、汚い身なりの私を抱きしめ、私の世話をかって出た。
『もう少し体力がついてからお風呂に入りましょうか』といって、嫌な顔もせずにわたしの体を拭いてくれたり
____王宮では助けられたその日にお風呂で汚れを落として、そのまま熱を出して寝込んだのに
『神殿ではね基本同じ部屋で寝るのよ』といって、同じ布団に入り私が寝付くまで一緒にいてくれた。
____王宮で与えられた部屋では、寂しくてもわたしは一人部屋で過ごした。
朝起きると『おはよう。よく眠れたかしら?』『今日はいい天気ね。洗濯日和だわ』といって笑顔を向けられる。
王宮でも王妃に保護してもらった経験があるけれど、ここでは全く違って、わたしは不思議と泣きそうになった。
食事も量を食べられる頃になると、適度な運動も必要だと言われ、私は仕事ではなく神殿内をうろつくことを指示された。
さすがに世話を見てくれた神官にも役割があり、ずっと一緒にいたわけではなかったが、神殿内をうろつく度にある現場を目撃する。
凄く偉い元帥や神官長が通っても端に寄らない神官たち。
気さくに挨拶をし、軽く会釈をする。
一度目の人生の時の経験ではあるが、決して王宮内ではみかけることがなかった光景に驚いた。
ここは上下関係はあっても権力者はむやみやたらと権力を振りかざさないのだと、そんな印象を抱いた。
そして、私の見た目が健康と誰が見ても判断できるようになった頃、そろそろ活動をしようと告げられた時は、聖騎士一人を護衛としてつけられた。
神子を狙う不届き者から守る為、だそうだ。
(わたしの力ってやっぱり癒し、だよね…?)
体が健康になると、今まで成長してこなかった身長も伸びる。
男性ではないのに急な成長に耐えられず関節がとても痛くなったが、私は歌を歌って自分の体をいやしていた。
どうやら私は同年代の子よりも成長が遅かったらしい。
王宮から逃げて、神殿で暮らすようになって二年が経った私は、おそらく八歳を迎えていた。
「アリシアよ、そなたは自分の力を理解しているようだが、それは誰かから教わった事か?」
そう尋ねられたのはあの日、聖騎士_今では私の護衛として守ってくれているコンラートだ_に叩き起こされた神官長。
この神殿に常駐する人で一番偉い人物である。
神子を発見する為には、神殿の設備に触れる必要があるのだが、そもそも能力を持っていることが分かっていれば神殿にやってくることはない。
あるとすれば、身寄りがなく生活能力がない子供だけ。
殆どは親がいて、生活に困らない人生を歩むものであるし、第一家族でもない他人の為に慈悲の心で自分の力を使うという行為を親が認めない。
何故自分の子供がこんなことをしなければならないのか。
莫大な金も、高い権力も与えられないのに。と。
そしてほとんどは自分の能力に気付かないパターンが多い。
力が強くとも、ただ周りの人たちより強いだけだと決めつけ、予知なる夢を見たとしても夢自体忘れるか、なんだかみたことある光景だなと漠然と思い出す程度である。
なら何故神子を保護しているのか。
何故神子と認められた者を、神殿が積極的に保護すると公言されているのか。
それは神子の力を伸ばすためであるといわれている。
ただ力が強いだけの子は素手で岩を破壊できる程に強くなるし、予知なる夢を見るものは、次第にはっきりと思い出し忠告として人に伝えられることができるようになる。
だがこれは神殿の管理下のもとで国民の為に力を使うを条件に起こる現象でもあるのだ。
理屈はわからない。
だが、そうなのだと言われて、実際神殿内にいる神子達は力を伸ばし続けた。
つまり国を良くするため、そして本人の了承を得て、神殿は神子を見つけると勧誘するというシステムが出来上がった。
話を戻そう。
私が何故こんなことを尋ねられたかというと、先ほどお話ししたように基本神殿で神子と発覚する前に力を自覚するケースは少ない。
そもそも自覚したとしても力が弱いのが通常で、力が自然に強まることはありえないのだ。
人の為に行っていることであっても、神殿の管理下で行ったわけではない為に。
だから私は尋ねられたのだ。
だがここで重要なのは疑われているのではないことである。
「いえ。教わったものではありません。
ある日ふと歌った時、体調が悪かった体が軽くなった気がした、それで気付いただけでございます」
嘘は言っていない。
一度目の人生の話だが、ルーク王子をあやすために歌った私の歌声でルーク王子が笑い、そしてルーク王子の為に歌うようになった歌で負った傷が癒えただけ。
あれがなければ、私は二度目の人生を生きることになった今でもわからなかっただろう。
「いやはや…、かなり不思議なこともあるものだ…。
だがこれならば、すぐにアリシアの力を国の為に注ぐこともできよう」
そう微笑んだ神官長に私も笑みを返した。
そもそもここに来たのは生きる為で、この力を強みとして私を受け入れてもらいたいとやってきたのは私の方だ。
だから神殿が私に力を使わせようとしても何とも思わないし、寧ろそうしてくれた方が嬉しいとさえ思えてくる。
私が助けを求めていたように、この国にも助けを求める人が多くいるだろう。
私が神殿に受け入れられ、助けられた時のように、私も助けを求めている人たちを癒してあげたい。
神殿の人たちが私に安らぎを与えてくれたから、私も神子として活動したいと心から思えるようになった。
私は神殿の人たちに良くされすぎたのだ。
「…でも、初めてだと緊張しますね」
「そう緊張しなくてもいい。アリシアには私らがついているのだから」
「…はい」
返事をすると、待っていたかのように頭を撫でられた私は自然と笑みを浮かべた。
神官長の言葉には信じさせるような不思議な力がある。
それは私が神官長を信じているからだろう。
“アリシア”という名前は神官長が付けてくれた今の私の名だ。
一度目の人生で王妃につけられたドエラという名を名乗りたくなかった私は、名前を尋ねられた時口を閉ざした。
そして名がないのだと察してくれた神官長が一晩じっくりと考え、そして『アリシアという名はどうだい?』と付けてくれたのだ。
私は思いもよらなかった綺麗な名前に照れながらも尋ねた。
『何故、アリシアなんですか?』
『……今から九年ほど前に、奇麗な踊りを披露してくれた旅芸人がいたんだ。
突然活動をやめてしまったが、あの踊り子たちの中に神子がいたのか、踊り始めるとピンク色の花びらが舞い、人々には笑顔が浮かんだ。
その踊り子の一人に君がよく似ていたからだよ』
『アリシアって名前の踊り子だったんですか?』
そう聞くと神官長は首を横に振る。
『残念ながら踊り子の名前はわからない。
だが、その時舞い散っていた薔薇の名前がアリシアだったんだ』
『それで、私に花の名前を…』
私はとても嬉しくなった。
私に似ているその人が降らせたわけではなかったかもしれないけれど、それでも皆が笑顔になった踊り子に似ていて、そしてその時降った花の名前を与えられたことがむず痒く感じる程に嬉しかった。
そしてふと疑問に思ったのは一度目に与えらえた私の名前。
(そういえば、一度目の私の名前の意味はなんだったのだろう…)
ドエラという名前に意味はあるのだろうか。
あの時は何も考えず、ただただ与えられたことだけが嬉しかったから気にも留めなかったけれど、二度目に与えられたアリシアという名前に意味があると、ふと一度目の人生の名前の由来についても知りたく思ってしまった。
(神官長にいきなり聞いたら、怪しまれるかな…?)
名前はないとはっきりと告げた私が、ドエラという名前の意味を聞くことにつじつまが合わなだろうと感じた私は、神官長に首を傾げられ「なんでもないです」と笑って口を閉ざした。
私は王宮を逃げ出し、神殿に助けを求めに来たのだが、神殿に触れた瞬間神子として迎えられた。
不法侵入をしている私を捕らえようとする神殿を守護する騎士_聖騎士_の目の前で、神子と認められたのだ。
あれよあれよと、聖騎士は神殿のお偉いさんたちを叩き起こし、私を神子だと報告、そして手厚い保護を受けさせた。
一度目の人生で王妃から与えらえた時と同じように、消化に良いパン粥から始まり、清潔な服と部屋、そして良質な睡眠という規則正しい生活が与えられた。
メイドとして人生を過ごしてきた私は、いくら幼い頃に戻ったとしても自分の身の周りの事は結構できる。
けれど、どうみてもガリガリでボロボロな格好の私を放っておくことを神殿は、というより同じ女性の神官はできなかったようで、汚い身なりの私を抱きしめ、私の世話をかって出た。
『もう少し体力がついてからお風呂に入りましょうか』といって、嫌な顔もせずにわたしの体を拭いてくれたり
____王宮では助けられたその日にお風呂で汚れを落として、そのまま熱を出して寝込んだのに
『神殿ではね基本同じ部屋で寝るのよ』といって、同じ布団に入り私が寝付くまで一緒にいてくれた。
____王宮で与えられた部屋では、寂しくてもわたしは一人部屋で過ごした。
朝起きると『おはよう。よく眠れたかしら?』『今日はいい天気ね。洗濯日和だわ』といって笑顔を向けられる。
王宮でも王妃に保護してもらった経験があるけれど、ここでは全く違って、わたしは不思議と泣きそうになった。
食事も量を食べられる頃になると、適度な運動も必要だと言われ、私は仕事ではなく神殿内をうろつくことを指示された。
さすがに世話を見てくれた神官にも役割があり、ずっと一緒にいたわけではなかったが、神殿内をうろつく度にある現場を目撃する。
凄く偉い元帥や神官長が通っても端に寄らない神官たち。
気さくに挨拶をし、軽く会釈をする。
一度目の人生の時の経験ではあるが、決して王宮内ではみかけることがなかった光景に驚いた。
ここは上下関係はあっても権力者はむやみやたらと権力を振りかざさないのだと、そんな印象を抱いた。
そして、私の見た目が健康と誰が見ても判断できるようになった頃、そろそろ活動をしようと告げられた時は、聖騎士一人を護衛としてつけられた。
神子を狙う不届き者から守る為、だそうだ。
(わたしの力ってやっぱり癒し、だよね…?)
体が健康になると、今まで成長してこなかった身長も伸びる。
男性ではないのに急な成長に耐えられず関節がとても痛くなったが、私は歌を歌って自分の体をいやしていた。
どうやら私は同年代の子よりも成長が遅かったらしい。
王宮から逃げて、神殿で暮らすようになって二年が経った私は、おそらく八歳を迎えていた。
「アリシアよ、そなたは自分の力を理解しているようだが、それは誰かから教わった事か?」
そう尋ねられたのはあの日、聖騎士_今では私の護衛として守ってくれているコンラートだ_に叩き起こされた神官長。
この神殿に常駐する人で一番偉い人物である。
神子を発見する為には、神殿の設備に触れる必要があるのだが、そもそも能力を持っていることが分かっていれば神殿にやってくることはない。
あるとすれば、身寄りがなく生活能力がない子供だけ。
殆どは親がいて、生活に困らない人生を歩むものであるし、第一家族でもない他人の為に慈悲の心で自分の力を使うという行為を親が認めない。
何故自分の子供がこんなことをしなければならないのか。
莫大な金も、高い権力も与えられないのに。と。
そしてほとんどは自分の能力に気付かないパターンが多い。
力が強くとも、ただ周りの人たちより強いだけだと決めつけ、予知なる夢を見たとしても夢自体忘れるか、なんだかみたことある光景だなと漠然と思い出す程度である。
なら何故神子を保護しているのか。
何故神子と認められた者を、神殿が積極的に保護すると公言されているのか。
それは神子の力を伸ばすためであるといわれている。
ただ力が強いだけの子は素手で岩を破壊できる程に強くなるし、予知なる夢を見るものは、次第にはっきりと思い出し忠告として人に伝えられることができるようになる。
だがこれは神殿の管理下のもとで国民の為に力を使うを条件に起こる現象でもあるのだ。
理屈はわからない。
だが、そうなのだと言われて、実際神殿内にいる神子達は力を伸ばし続けた。
つまり国を良くするため、そして本人の了承を得て、神殿は神子を見つけると勧誘するというシステムが出来上がった。
話を戻そう。
私が何故こんなことを尋ねられたかというと、先ほどお話ししたように基本神殿で神子と発覚する前に力を自覚するケースは少ない。
そもそも自覚したとしても力が弱いのが通常で、力が自然に強まることはありえないのだ。
人の為に行っていることであっても、神殿の管理下で行ったわけではない為に。
だから私は尋ねられたのだ。
だがここで重要なのは疑われているのではないことである。
「いえ。教わったものではありません。
ある日ふと歌った時、体調が悪かった体が軽くなった気がした、それで気付いただけでございます」
嘘は言っていない。
一度目の人生の話だが、ルーク王子をあやすために歌った私の歌声でルーク王子が笑い、そしてルーク王子の為に歌うようになった歌で負った傷が癒えただけ。
あれがなければ、私は二度目の人生を生きることになった今でもわからなかっただろう。
「いやはや…、かなり不思議なこともあるものだ…。
だがこれならば、すぐにアリシアの力を国の為に注ぐこともできよう」
そう微笑んだ神官長に私も笑みを返した。
そもそもここに来たのは生きる為で、この力を強みとして私を受け入れてもらいたいとやってきたのは私の方だ。
だから神殿が私に力を使わせようとしても何とも思わないし、寧ろそうしてくれた方が嬉しいとさえ思えてくる。
私が助けを求めていたように、この国にも助けを求める人が多くいるだろう。
私が神殿に受け入れられ、助けられた時のように、私も助けを求めている人たちを癒してあげたい。
神殿の人たちが私に安らぎを与えてくれたから、私も神子として活動したいと心から思えるようになった。
私は神殿の人たちに良くされすぎたのだ。
「…でも、初めてだと緊張しますね」
「そう緊張しなくてもいい。アリシアには私らがついているのだから」
「…はい」
返事をすると、待っていたかのように頭を撫でられた私は自然と笑みを浮かべた。
神官長の言葉には信じさせるような不思議な力がある。
それは私が神官長を信じているからだろう。
“アリシア”という名前は神官長が付けてくれた今の私の名だ。
一度目の人生で王妃につけられたドエラという名を名乗りたくなかった私は、名前を尋ねられた時口を閉ざした。
そして名がないのだと察してくれた神官長が一晩じっくりと考え、そして『アリシアという名はどうだい?』と付けてくれたのだ。
私は思いもよらなかった綺麗な名前に照れながらも尋ねた。
『何故、アリシアなんですか?』
『……今から九年ほど前に、奇麗な踊りを披露してくれた旅芸人がいたんだ。
突然活動をやめてしまったが、あの踊り子たちの中に神子がいたのか、踊り始めるとピンク色の花びらが舞い、人々には笑顔が浮かんだ。
その踊り子の一人に君がよく似ていたからだよ』
『アリシアって名前の踊り子だったんですか?』
そう聞くと神官長は首を横に振る。
『残念ながら踊り子の名前はわからない。
だが、その時舞い散っていた薔薇の名前がアリシアだったんだ』
『それで、私に花の名前を…』
私はとても嬉しくなった。
私に似ているその人が降らせたわけではなかったかもしれないけれど、それでも皆が笑顔になった踊り子に似ていて、そしてその時降った花の名前を与えられたことがむず痒く感じる程に嬉しかった。
そしてふと疑問に思ったのは一度目に与えらえた私の名前。
(そういえば、一度目の私の名前の意味はなんだったのだろう…)
ドエラという名前に意味はあるのだろうか。
あの時は何も考えず、ただただ与えられたことだけが嬉しかったから気にも留めなかったけれど、二度目に与えられたアリシアという名前に意味があると、ふと一度目の人生の名前の由来についても知りたく思ってしまった。
(神官長にいきなり聞いたら、怪しまれるかな…?)
名前はないとはっきりと告げた私が、ドエラという名前の意味を聞くことにつじつまが合わなだろうと感じた私は、神官長に首を傾げられ「なんでもないです」と笑って口を閉ざした。
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