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私だけの世界 episode0
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…私は今多分ベッドに寝ているのだろう。そして私から見える景色はきっとこの部屋の天井なのだろう。なんて普通の人間ならまずする意味を持たない仮説を立てながら私は思った。
もし、私に腕があったら、足があったら、目があったら、耳があったら…
いろんな物を触って、たくさんの場所に行って、私以外の色々なものを見て、色々なモノの音を聞けるのに。
『私は贅沢なのかしら。』
『それとも、ただ不幸なだけなのかしら。』
『…どれも違うわね。』
そもそも、私にはそんな感情はわからないのだ。
贅沢や不幸だと思えるのはそれとは反対の感情を経験したことのある人間にしか分からないものだと言うのが私の持論だ。
『どうしたらわかるようになるのかしら。』
少なくとも、この私以外存在しないこの世界では不可能だ。
ならば、誰か他のモノが存在する世界に行けばいい、というのが一番良い考えであろうが、私にはその選択肢は与えられてはいない。
…なぜなら私はこの世界の、この隔離世界の住人だからだ。
もし、私に腕があったら、足があったら、目があったら、耳があったら…
いろんな物を触って、たくさんの場所に行って、私以外の色々なものを見て、色々なモノの音を聞けるのに。
『私は贅沢なのかしら。』
『それとも、ただ不幸なだけなのかしら。』
『…どれも違うわね。』
そもそも、私にはそんな感情はわからないのだ。
贅沢や不幸だと思えるのはそれとは反対の感情を経験したことのある人間にしか分からないものだと言うのが私の持論だ。
『どうしたらわかるようになるのかしら。』
少なくとも、この私以外存在しないこの世界では不可能だ。
ならば、誰か他のモノが存在する世界に行けばいい、というのが一番良い考えであろうが、私にはその選択肢は与えられてはいない。
…なぜなら私はこの世界の、この隔離世界の住人だからだ。
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