ヒーローは爆発だ2020

坂本竜馬爆発

96年4月から6月、僕が最も熱く燃えていた伝説の時代、「竜馬におまかせ！」というドラマが放送されていた。坂本竜馬が志士として活躍を始める直前、千葉道場に居候していた時代を描いたものでコメディ仕立てだった。僕が愛読していた「おーい！竜馬」が5月に連載を終了した時期と重なった。暗殺の頃だからクライマックスの竜馬の活躍集大成という感じで特に美化されており竜馬に心酔する若き僕はコメディの竜馬が受け入れがたかった。だがすっかり竜馬の史実としての姿を知ってしまい美化された竜馬は逆にしらけた目で見るようになった24年後の今、竜馬におまかせは意外と史実としてありえたんじゃないかと感じるシーンがあって面白い。18歳だった当時と比べて幕末の知識が格段に増えたと実感できる。だがあの頃はタイミングが悪かった。竜馬熱がなければ家族や学校が作った夢や自由を奪う支配体制を打破できたかわからないのだから。竜馬は美化されたものでなければいけなかった。