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008・石川美優その1
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今にも溢れ出してしまいそうな黄色い濁流を押さえつける菜奈絵の隣で、周りを気にしながら内股になってもじもじしている少女の姿がある。
(菜奈絵ちゃん大丈夫かな……、私もおトイレ行きたくなってきちゃったし……)
彼女の名前は石川美優。菜奈絵がクラスのムードメーカーであるのに対して、美優はクラスのアイドルと呼ばれている。
そんな美優もまた、1時間半以上の渋滞の中で尿意を催してしまっていたのだ。
(ちゃんと休憩の時におトイレ行ったのに……なんで……?)
美優は菜奈絵と違って、トイレ休憩の際にしっかりと彼女自身の水風船の中に溜まっていたおしっこを出している。また、美優は決して頻尿ではない。
では、なぜそんな美優が尿意を催してしまっているのか。
(もしかして、さっき紅茶をたくさん飲んじゃったのが原因なのかな……?)
美優の推測通り、その紅茶によって現在の美優の尿意は引き起こされていた。
遡ること5時間ほど前、午前の見学を終えた後の昼食休憩の時間、荷物置き場兼昼食会場として用意された会議室のテーブルの上には、その工場が作っている飲料がいくつか置かれていた。
そして、普段から紅茶を毎朝飲むほど愛飲している美優は、ここぞとばかりに紅茶を何杯も飲んでしまったのだ。
さらに悪いことに、美優の持ってきたお弁当の中身は利尿効果の高いものが多かったため、美優の身体はおしっこを1度トイレ休憩で出し切ってもまたすぐに溜まってしまうようになっていたのだった。
(うぅ~、私の馬鹿~……なんであんなに紅茶飲んじゃったんだろう……)
後悔先に立たずとはまさにこのことである。美優は自分の軽率な行動を後悔し、過去の自分を恨んでいた。
(菜奈絵ちゃんも本当につらそうだけど……、私もおトイレ我慢できるかわからないよ……)
頬を赤らめながら、美優はなんとか尿意が表に出ないように振る舞う。
しかし、その野望は一瞬で崩れた。
「ひゃっ……!!」
下腹部にきゅうぅっと衝撃が走り、思わず声が漏れると同時に、美優は美優自身の大事な場所を咄嗟に片手で押さえてしまう。
(どうしよう……押さえてないと出ちゃいそう……)
しかし、クラスのアイドルという自覚のある美優にとって、隣で菜奈絵がしているような前押さえには抵抗があった。
(お股を押さえるなんて、やっぱり恥ずかしい……)
本来ならば前押さえは高校生ともなれば羞恥心から人前ではほとんどしないのが普通だ。しかし、周りの目も気にせず前押さえをする菜奈絵の姿に、美優は菜奈絵の我慢のつらさを慮った。
(菜奈絵ちゃん、本当に我慢出来ないんだろうな……って、私も、もう本当に我慢つらいんだけど……)
美優は少し考えてから、鞄を開けて中から小さなピンク色のタオルを取り出した。
(これで隠せば……)
美優はタオルを広げて太ももから大事な部分までを覆うように隠すと、その中に片手を入れて大事な部分を手のひらで押さえ始めた。
(早く、おトイレ行かないと……押さえててもずっとは我慢、出来ないよ……)
すでに頭によぎってしまった「お漏らし」の4文字を振り払うように、美優は首を振った。
しかし、彼女の願いとは裏腹に、彼女自身の水風船の中には黄色い恥ずかしい液体が普通よりも速いスピードで注ぎ込まれていく。
美優も、隣の菜奈絵が想像してしまったような恥ずかしい姿になってしまうまでの時間はもうそれほど残されていなかった。
(菜奈絵ちゃん大丈夫かな……、私もおトイレ行きたくなってきちゃったし……)
彼女の名前は石川美優。菜奈絵がクラスのムードメーカーであるのに対して、美優はクラスのアイドルと呼ばれている。
そんな美優もまた、1時間半以上の渋滞の中で尿意を催してしまっていたのだ。
(ちゃんと休憩の時におトイレ行ったのに……なんで……?)
美優は菜奈絵と違って、トイレ休憩の際にしっかりと彼女自身の水風船の中に溜まっていたおしっこを出している。また、美優は決して頻尿ではない。
では、なぜそんな美優が尿意を催してしまっているのか。
(もしかして、さっき紅茶をたくさん飲んじゃったのが原因なのかな……?)
美優の推測通り、その紅茶によって現在の美優の尿意は引き起こされていた。
遡ること5時間ほど前、午前の見学を終えた後の昼食休憩の時間、荷物置き場兼昼食会場として用意された会議室のテーブルの上には、その工場が作っている飲料がいくつか置かれていた。
そして、普段から紅茶を毎朝飲むほど愛飲している美優は、ここぞとばかりに紅茶を何杯も飲んでしまったのだ。
さらに悪いことに、美優の持ってきたお弁当の中身は利尿効果の高いものが多かったため、美優の身体はおしっこを1度トイレ休憩で出し切ってもまたすぐに溜まってしまうようになっていたのだった。
(うぅ~、私の馬鹿~……なんであんなに紅茶飲んじゃったんだろう……)
後悔先に立たずとはまさにこのことである。美優は自分の軽率な行動を後悔し、過去の自分を恨んでいた。
(菜奈絵ちゃんも本当につらそうだけど……、私もおトイレ我慢できるかわからないよ……)
頬を赤らめながら、美優はなんとか尿意が表に出ないように振る舞う。
しかし、その野望は一瞬で崩れた。
「ひゃっ……!!」
下腹部にきゅうぅっと衝撃が走り、思わず声が漏れると同時に、美優は美優自身の大事な場所を咄嗟に片手で押さえてしまう。
(どうしよう……押さえてないと出ちゃいそう……)
しかし、クラスのアイドルという自覚のある美優にとって、隣で菜奈絵がしているような前押さえには抵抗があった。
(お股を押さえるなんて、やっぱり恥ずかしい……)
本来ならば前押さえは高校生ともなれば羞恥心から人前ではほとんどしないのが普通だ。しかし、周りの目も気にせず前押さえをする菜奈絵の姿に、美優は菜奈絵の我慢のつらさを慮った。
(菜奈絵ちゃん、本当に我慢出来ないんだろうな……って、私も、もう本当に我慢つらいんだけど……)
美優は少し考えてから、鞄を開けて中から小さなピンク色のタオルを取り出した。
(これで隠せば……)
美優はタオルを広げて太ももから大事な部分までを覆うように隠すと、その中に片手を入れて大事な部分を手のひらで押さえ始めた。
(早く、おトイレ行かないと……押さえててもずっとは我慢、出来ないよ……)
すでに頭によぎってしまった「お漏らし」の4文字を振り払うように、美優は首を振った。
しかし、彼女の願いとは裏腹に、彼女自身の水風船の中には黄色い恥ずかしい液体が普通よりも速いスピードで注ぎ込まれていく。
美優も、隣の菜奈絵が想像してしまったような恥ずかしい姿になってしまうまでの時間はもうそれほど残されていなかった。
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