校外学習の帰りに渋滞に巻き込まれた女子高生たちが集団お漏らしする話

赤髪命

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005・大橋早紀その1

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 渋滞の中のバスで、尿意を感じ最悪の結末を思い浮かべてしまうのは決して生徒だけではない。

 高速道路の渋滞に巻き込まれ、一切動くことのできなくなったバスの最前列の座席で、しきりに太ももをさすっている女性の姿がある。

(うぅぅ~……、まだ動かないの……?)

 細めのジーンズを擦り合わせ、恥ずかしそうに落ち着きなく周りを見回しているのは、1年C組担任の大橋早紀だった。

 今年先生になったばかりの彼女は、生徒たちに混じっていても違和感がないほどのあどけなさを残している。そのうえ親しみやすい性格ということもあって、生徒たちからはまるで友達のように慕われている。

(あとどれだけ我慢できるか……学校まで我慢できないかも……)

 彼女はトイレ休憩の時にはまだそれほど尿意を感じていなかった。また、生徒たちですでに混雑していたトイレを担任という立場で後から使い、バスの出発を遅らせてはいけないという思いもあり、その結果彼女はトイレに行き損ねてしまっていた。

 もともと早紀は普段からトイレに行く回数が少ないタイプだ。まして先生の仕事を始めてからはその忙しさから尿意を感じてもトイレにすぐには行けないことも多く、彼女にとっておしっこ我慢は日常的なものとなっていた。

 それでも、朝1度トイレに行って以降ずっとトイレに行かないのは、早紀にとって今日が初めての経験だった。

(うぅ……結構おしっこしたくなってきちゃった……)

 早紀の膀胱は少しずつおしっこで膨らみ、彼女の細いお腹はそれに押されるように膨らんでジーンズのベルトに浅く食い込んでいる。

 サービスエリアから学校までの1時間ほどの間なら我慢できるだろうという早紀の油断は、渋滞によって激しい後悔へと変わっていた。

 運転席のすぐ斜め後ろの最前列のシートの上、早紀の手は大事な部分に添えられていて、すらっと引き締まったお尻が座席の上で小さく揺すられている。

(早く……早くして……っ)

 早紀の頭にはすでに最悪の結末まで浮かんでしまっている。とても生徒たちには聞かせられないような「おしっこがしたい、今にも漏れそう」という、尿意、排泄欲といった欲望に支配された言葉が外に出ないように、なんとか心を落ち着かせながら、早紀は目の前にガラス越しで見える渋滞の列を注視する。

 万が一にも、おしっこがしたくてたまらない、恥ずかしい我慢の姿を、そして、先生という立場で、大人になったというのにおしっこを我慢できずに漏らしてしまった姿を、生徒たちに見せてしまうわけにはいかないのだ。

(もし、みんなの前でお漏らししちゃったら……)

 友達のように接してくれる生徒たちの前で、ジーンズをびしょびしょに濡らしてしまう自分の姿が脳裏によぎる。いくら仲が良いからと言って、彼女は生徒たちとは違い「大人」なのだ。それにもかかわらず、まるで子供のようにおしっこを漏らしてしまったら。生徒たちから嫌われてしまう可能性が、早紀には容易に想像できた。

(そんなの、絶対に駄目っ……)

 先生として、1年C組のクラス担任として、そして、1人の立派な大人として。決してあってはならない「お漏らし」という事態を前に、早紀の焦りはより深まるばかりなのだった。
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