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第1話ー③ おしがま入学式(愛海編)
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(うぅ……、ほんとにやばい……。めっちゃおしっこしたい……)
入学式の最中、あたしは入学初日にして最大級の大ピンチを迎えていた。
(さっきの休憩の時にちゃんとトイレ行っとけばよかった……うぅ、やばいやばいやばい……)
きゅうっ、とお腹の下の方が痛くなって、あたしは思わず片手で前押さえを始める。
(うぅぅ……確かに卒業式の時におしっこをいっぱい我慢してからトイレでしたのはすっごく気持ちよかったけど……)
頭の中に、つい1か月くらい前の卒業式の時のことがよみがえる。
あたしは卒業式の時、途中で危うくおしっこを漏らしちゃいそうになるほどおしっこを我慢した。前の日に友達と卒業記念でカフェに行ったのがよくなかったんだろうけど、その時はまさかそんなことになっちゃうなんて思ってなかった。
もともとあたしは普段からそんなにおしっこを我慢することがなくて、ちょっとおしっこしたいなってくらいでトイレに行っても結構たくさん出るくらいに膀胱も大きいみたい。
中学の時は友達も多くて、誰かと一緒にトイレに行けば十分だったから、卒業式の時は初めてと言ってもいいほどおしっこが漏れそうになって、めちゃくちゃやばかったのをまだ覚えてる。
そして、それがめっちゃ気持ち良かったせいで、あたしは春休みの間おしっこを結構我慢するようになった。
そんな感じで、あたしはうっかり朝から1度もトイレに行かずに入学式を迎えてしまった。先生がさっき言ってたのが本当なら、入学式は2時間半くらいかかるみたいだから、まだあと1時間はおしっこを我慢しなきゃいけない。
(うぅぅ~、ほんとにやばくなったら先生に言えばいいやって思ったけど、入学初日からそんなことするとか絶対「おしっこ我慢できない子」って思われちゃうじゃん……)
せっかく受験を頑張ってこの学校に入学したのに、いきなり「お漏らしした子」とか「おしっこ我慢できなかった子」と思われるのは、あたしにとって絶対に避けなきゃいけないことだった。
(……絶対おしっこ我慢しなきゃ……卒業式の時だって我慢できたんだから……)
そうしてあたしは頑張っておしっこを我慢しながら入学式を乗り切った。
けれど、退場の時。
ちゅぃぃっ、ちゅぃっ……
(……っ!? やばっ、今おしっこ、ちょっと出ちゃった……っ!)
椅子から立ち上がると同時に、あたしの膀胱は限界寸前で、おしっこをパンツの中にちょっとだけちびっちゃった。
(もうだめもうだめもうだめっ……! はやくはやくはやくはやくはやくトイレトイレトイレトイレトイレっ……!)
あたしの頭の中はもうおしっこがしたいということでいっぱいで、もう教室のすぐ近くのトイレに駆け込むことしか考えられなかった。
けれど。
「……嘘っ……」
あたしがトイレに着いた頃には、先に退場してたクラスの子達で女子トイレには大行列ができていた。
(こんなの並んでたら、あたし絶対おしっこ漏らしちゃう……もうだめ……ほんとにあたし、お漏らしちゃんになっちゃう……)
トイレまで我慢できない。パンツの中に、全部出ちゃう。おしっこ、もう漏れちゃう……。
(……あれ? あの子、どこ行くんだろ……?)
ふと前の方を見ると、あたしと同じようにおしっこの出口を両手で押さえた子が階段の方に向かうのが見えた。程なくして、もう1人同じ感じの女の子がそっちに走っていくのが見えて、あたしは考えるよりも先にその女の子たちについていって階段を降りた。
(もしかして、別のトイレかな……!?)
階段を降りる間、1段降りる度にお腹にきゅうぅっ、と痛みが走って、じょわっ、じょわわっ、とパンツにおしっこが出ちゃう感触がおしっこの出口から伝わる。
(……あとちょっと……あとちょっとだから……っ……)
なんとか最後の1段まで降りきって、目の前のトイレに駆け込む。手前の2つの個室は前にいた子が入ってるみたいで、あたしは3番目の個室に慌てて駆け込んだ。
(やばいやばいやばいっ! で、でちゃうでちゃうでちゃうぅっ!!!)
両手で前押さえをしながら個室に入って、慌ててドアに手を伸ばす、その時。
きゅうううぅぅっ!!! じゅぅぅぅぅぅっ!!!
(あっあっ!? や、やばっ! で、でるぅっ!!!)
おしっこの出口に一気におしっこが押し寄せてきて、必死で止めようとしても、もうおしっこの勢いは抑えられない。
(もうむりもうむりぃっ!! でちゃうでちゃうでちゃうぅぅっ!!!)
あたしはとっさにパンツを膝まで下ろして、スカートを左手で持ち上げながら、鍵のかかっていないドアを右手で押さえる。そのまま、お尻をトイレの上に突き出した姿勢を取った、その習慣。
ぶじゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!! ばちゃはちゃばちゃばちゃっ!!!
突き出したお尻から勢いよくおしっこが噴き出して、和式便器の後ろギリギリのところに一直線に打ちつける。他の個室から聞こえてくる、先にこのトイレに来てた子たちのおしっこの音よりも何倍も大きな音が、あたしの個室の中に激しく響く。
(ふあぁぁぁぁぁぁっっっ!!! ま、まにあったぁぁぁぁぁぁぁっ……!)
卒業式の時よりも、もっとギリギリまで我慢して、誰にも見られてないけれど、ちょっと恥ずかしい姿勢で。それでも、お漏らしせずに……、いや、パンツびしょびしょだし、お漏らしかもしれないけど……。
(でも、ちゃんとトイレでパンツを下ろしておしっこできてるから、やっぱりこれはお漏らしじゃないよね!)
心の中であたしはそう納得して、ちょっと汚れちゃった便器周りをちゃんと拭いてからトイレを出た。
◇ ◇ ◇
「ねえねえ、2人とも、玲菜っちと、しーちゃんって呼んでいい?」
トイレから出たところで知り合った、同じクラスの2人。駅まではみんな帰り道が一緒ってことで、あたしたちは一緒に駅まで行くことにした。
「え、ええ。もちろん、いいですの」
「も、もちろんいいよ! ……おトイレでおしっこして知り合って、「しーちゃん」は、ちょっと恥ずかしいかもだけど……」
「えへへっ、ありがと!」
2人と早速仲良くなれて、あたしはすっごく安心した。
それからしばらく歩いて、駅が見えてきた頃。
「あっ、わたし、おトイレ行きたいかも……」
しーちゃんが駅のトイレの方を見ながら言った。
「……あたしも、結構おしっこしたいかも……、一緒にトイレ行かない?」
「ええ、もちろん。……私も、ちょうどお手洗いに行きたいと思っていましたの」
玲菜っちもそう言って、あたしたちは駅のトイレに向かった。
「愛海ちゃん、さっきはわたしが先におトイレ入っちゃったから、今度は愛海ちゃんが先でいいよ」
しーちゃんがそう言ってくれて、あたしはいちばん手前の個室に入る。
今度はちゃんとトイレに座って、あたしがおしっこをし始めると、隣の個室からもしーちゃんと玲菜っちのおしっこの音が聞こえてきた。
しーちゃんと、玲菜っち。あたしの、新しい友達。これから一緒に学校生活をするのが、あたしはすごく楽しみ。
入学式の最中、あたしは入学初日にして最大級の大ピンチを迎えていた。
(さっきの休憩の時にちゃんとトイレ行っとけばよかった……うぅ、やばいやばいやばい……)
きゅうっ、とお腹の下の方が痛くなって、あたしは思わず片手で前押さえを始める。
(うぅぅ……確かに卒業式の時におしっこをいっぱい我慢してからトイレでしたのはすっごく気持ちよかったけど……)
頭の中に、つい1か月くらい前の卒業式の時のことがよみがえる。
あたしは卒業式の時、途中で危うくおしっこを漏らしちゃいそうになるほどおしっこを我慢した。前の日に友達と卒業記念でカフェに行ったのがよくなかったんだろうけど、その時はまさかそんなことになっちゃうなんて思ってなかった。
もともとあたしは普段からそんなにおしっこを我慢することがなくて、ちょっとおしっこしたいなってくらいでトイレに行っても結構たくさん出るくらいに膀胱も大きいみたい。
中学の時は友達も多くて、誰かと一緒にトイレに行けば十分だったから、卒業式の時は初めてと言ってもいいほどおしっこが漏れそうになって、めちゃくちゃやばかったのをまだ覚えてる。
そして、それがめっちゃ気持ち良かったせいで、あたしは春休みの間おしっこを結構我慢するようになった。
そんな感じで、あたしはうっかり朝から1度もトイレに行かずに入学式を迎えてしまった。先生がさっき言ってたのが本当なら、入学式は2時間半くらいかかるみたいだから、まだあと1時間はおしっこを我慢しなきゃいけない。
(うぅぅ~、ほんとにやばくなったら先生に言えばいいやって思ったけど、入学初日からそんなことするとか絶対「おしっこ我慢できない子」って思われちゃうじゃん……)
せっかく受験を頑張ってこの学校に入学したのに、いきなり「お漏らしした子」とか「おしっこ我慢できなかった子」と思われるのは、あたしにとって絶対に避けなきゃいけないことだった。
(……絶対おしっこ我慢しなきゃ……卒業式の時だって我慢できたんだから……)
そうしてあたしは頑張っておしっこを我慢しながら入学式を乗り切った。
けれど、退場の時。
ちゅぃぃっ、ちゅぃっ……
(……っ!? やばっ、今おしっこ、ちょっと出ちゃった……っ!)
椅子から立ち上がると同時に、あたしの膀胱は限界寸前で、おしっこをパンツの中にちょっとだけちびっちゃった。
(もうだめもうだめもうだめっ……! はやくはやくはやくはやくはやくトイレトイレトイレトイレトイレっ……!)
あたしの頭の中はもうおしっこがしたいということでいっぱいで、もう教室のすぐ近くのトイレに駆け込むことしか考えられなかった。
けれど。
「……嘘っ……」
あたしがトイレに着いた頃には、先に退場してたクラスの子達で女子トイレには大行列ができていた。
(こんなの並んでたら、あたし絶対おしっこ漏らしちゃう……もうだめ……ほんとにあたし、お漏らしちゃんになっちゃう……)
トイレまで我慢できない。パンツの中に、全部出ちゃう。おしっこ、もう漏れちゃう……。
(……あれ? あの子、どこ行くんだろ……?)
ふと前の方を見ると、あたしと同じようにおしっこの出口を両手で押さえた子が階段の方に向かうのが見えた。程なくして、もう1人同じ感じの女の子がそっちに走っていくのが見えて、あたしは考えるよりも先にその女の子たちについていって階段を降りた。
(もしかして、別のトイレかな……!?)
階段を降りる間、1段降りる度にお腹にきゅうぅっ、と痛みが走って、じょわっ、じょわわっ、とパンツにおしっこが出ちゃう感触がおしっこの出口から伝わる。
(……あとちょっと……あとちょっとだから……っ……)
なんとか最後の1段まで降りきって、目の前のトイレに駆け込む。手前の2つの個室は前にいた子が入ってるみたいで、あたしは3番目の個室に慌てて駆け込んだ。
(やばいやばいやばいっ! で、でちゃうでちゃうでちゃうぅっ!!!)
両手で前押さえをしながら個室に入って、慌ててドアに手を伸ばす、その時。
きゅうううぅぅっ!!! じゅぅぅぅぅぅっ!!!
(あっあっ!? や、やばっ! で、でるぅっ!!!)
おしっこの出口に一気におしっこが押し寄せてきて、必死で止めようとしても、もうおしっこの勢いは抑えられない。
(もうむりもうむりぃっ!! でちゃうでちゃうでちゃうぅぅっ!!!)
あたしはとっさにパンツを膝まで下ろして、スカートを左手で持ち上げながら、鍵のかかっていないドアを右手で押さえる。そのまま、お尻をトイレの上に突き出した姿勢を取った、その習慣。
ぶじゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!! ばちゃはちゃばちゃばちゃっ!!!
突き出したお尻から勢いよくおしっこが噴き出して、和式便器の後ろギリギリのところに一直線に打ちつける。他の個室から聞こえてくる、先にこのトイレに来てた子たちのおしっこの音よりも何倍も大きな音が、あたしの個室の中に激しく響く。
(ふあぁぁぁぁぁぁっっっ!!! ま、まにあったぁぁぁぁぁぁぁっ……!)
卒業式の時よりも、もっとギリギリまで我慢して、誰にも見られてないけれど、ちょっと恥ずかしい姿勢で。それでも、お漏らしせずに……、いや、パンツびしょびしょだし、お漏らしかもしれないけど……。
(でも、ちゃんとトイレでパンツを下ろしておしっこできてるから、やっぱりこれはお漏らしじゃないよね!)
心の中であたしはそう納得して、ちょっと汚れちゃった便器周りをちゃんと拭いてからトイレを出た。
◇ ◇ ◇
「ねえねえ、2人とも、玲菜っちと、しーちゃんって呼んでいい?」
トイレから出たところで知り合った、同じクラスの2人。駅まではみんな帰り道が一緒ってことで、あたしたちは一緒に駅まで行くことにした。
「え、ええ。もちろん、いいですの」
「も、もちろんいいよ! ……おトイレでおしっこして知り合って、「しーちゃん」は、ちょっと恥ずかしいかもだけど……」
「えへへっ、ありがと!」
2人と早速仲良くなれて、あたしはすっごく安心した。
それからしばらく歩いて、駅が見えてきた頃。
「あっ、わたし、おトイレ行きたいかも……」
しーちゃんが駅のトイレの方を見ながら言った。
「……あたしも、結構おしっこしたいかも……、一緒にトイレ行かない?」
「ええ、もちろん。……私も、ちょうどお手洗いに行きたいと思っていましたの」
玲菜っちもそう言って、あたしたちは駅のトイレに向かった。
「愛海ちゃん、さっきはわたしが先におトイレ入っちゃったから、今度は愛海ちゃんが先でいいよ」
しーちゃんがそう言ってくれて、あたしはいちばん手前の個室に入る。
今度はちゃんとトイレに座って、あたしがおしっこをし始めると、隣の個室からもしーちゃんと玲菜っちのおしっこの音が聞こえてきた。
しーちゃんと、玲菜っち。あたしの、新しい友達。これから一緒に学校生活をするのが、あたしはすごく楽しみ。
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