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番外編 1 君の姿を…… (本編 忘却の……の少し後のお話です)
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しおりを挟む学園主催のダンスパーティーの季節になった。
学園行事の1つ、秋のダンスパーティーは生徒達も楽しみにしているイベントである。
このパーティーでは1年生から優秀ペアが1組選ばれ、毎年記念品が贈られるが、花やアクセサリーが定番だと先輩達に聞いていた。まぁ、それはオマケみたいなもので、社交界でも一目置かれる存在になるという事の方が優秀ペアに選ばれた時の価値は大きい。
そんなダンスパーティーを目前に控え、僕、ミカエル・アルフォントは深くため息をついた。
優秀ペアは普段のダンスの成績でだいたい予想がつき、大番狂わせはめったに起きない。
だから優秀ペアに選ばれるのは、たぶん、僕。
僕とリーズルのペアは常にトップの成績だし。
今度は小さくため息を漏らす。
優秀ペアに選ばれたって、義姉さまと踊れないんだから意味ないよ。
アルベルトの誕生日に婚約解消の王命がでているとはいえ、まだ世間に知られていない以上、義姉さまのペアは絶対にアルベルトなのだ。
ホント、とっとと解消しちゃってくれないかな。
ここで国王様の贔屓部分がなかなかしぶとく感じてしまう。
あーあ、本当に優秀ペアなんてどうでもいい。
……と、昨日までは思っていた。
学園長の長い長い話を聞くまでは。
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