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別宅にて……

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 朝になり、夜中のうちにアルベルトとエドワードが増えていた事に女性達は驚き、三者三様の反応を見せた。

 アルベルト登場に不満そうなローザ。
 エドワード登場に小躍りするリーズル(但し、アルベルトには敵意剥き出し)
 アルベルトに笑顔で挨拶した後、嬉しそうにエドワードに話しかける義姉さま。
 この女性陣の反応に少しだけアルベルトに同情する僕とジェスター。

 うん、アルベルトに怒るのはやめといてあげよ。

 ジェスターと視線を合わせ、2人で頷く。


 そして、今は帰りの馬車の中。
 
 やっと落ち着き、義姉さまと念願の2人きり…………のはずが、なぜか、ジェスターも一緒で。

「ジェスター……シトリン家の馬車で帰らないの?」
「昨日、書類、取りに行くって言っただろう?」

 あいも変わらず澄ました顔で言う。
 僕のささやかな幸せ時間を邪魔している時のジェスターは本当に憎たらしい。

「一旦、帰ってから来れば……」
「二度手間だろ」
「ジェスターも疲れているんだし、トーマスに届けさせたのに」
「その場で確認したいこともあったしな。いいじゃないか、トーマスだって1つ仕事が減るんだから」
「まぁ、そりゃそうだけど」
「ねぇ? 昨夜、ミカエルとジェスター様は外にいたみたいだけど……なに話してたの?」

 僕達が文句の応酬をしている中、突然、義姉さまが屈託ない笑顔で聞いてきた。
 いきなりの質問に僕は顔を赤らめ、ジェスターは視線を外す。

 まさか、義姉さまの事……とは言えないし。

「起きてたんだ?」
「え、ええ」

 ジェスターが聞くと義姉さまも薄っすら頬を染め、うつむき……僕は、その様子を見て愕然とする。

 ちょっと、まさか……昨日、抱きしめられて、ジェスターの事、意識しちゃっている……とか?
 えっ……嘘でしょ。

 少し赤くなっている義姉さまに嫌な予感がしてならない。

 う……そ……だよ……ね……

 沈鬱ちんうつな気持ちに襲われながら、呆然と見つめていると、義姉さまはおずおずと口を開いた。

「あの……ミカエルとジェスター様が……その……あの……そんな関係……とは知らず……」

 ……
 ……
 ……へ?
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