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スプリングティーパーティーで……
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しおりを挟むなぜ? 今日は、講師の日じゃないでしょ!
僕達の視線に気がついた、エドワードはニッと笑う。
「おっ、3人ともどうした?」
「なんで……ここにいんだよ……」
アルベルトはぼやきながらも、意を決したように声を出した。
「エドワード先生! 俺、クラリスに話があるんですけど」
エドワードはアルベルトを一瞥する。
「まぁまぁ、急ぐな。この演奏が終わるまでは、黙ってよーや」
「いや、この演奏が大事……なんですけど……」
やっぱり、アルベルトもまじないを信じてたんだ!
「アルベルト様、私、音楽方面は疎くて……この曲についてでしたら、他の方の方がお詳しいかもしれませんわ……」
義姉さまはニコッとアルベルトに声をかけ、とんちんかんなことを言う。
エドワードは義姉さまの言葉がおかしかったのかククッと笑い、あらぬ方向を見てはアルベルトに聞こえるよう言い放つ。
「我々に小細工しようなんて、100万年早い。なあ、アルベルト王子」
エドワードの台詞に、ビクッと肩を震わせたアルベルトは目を泳がせた。
なるほど……アルベルトもあのまじないを実行する為、一番の強敵であるザラとエドワードが今日だけは学園に来れないように、なにか手を回したんだな……なのに、なぜか、いる……と。
いや、そんなこと悠長に分析している場合じゃない!
「エドワード先生! 義姉さまに……」
「なんだ? ミカエル……ん?」
笑顔だけど、笑顔だけど……圧がすごい……
さり気なく、腰にぶら下げた剣に片手を置いてるじゃないかっ!
くっそー、怖い、怖すぎる!!
「クラリス、はい、プレ」
ジェスターは強行突破しようと、リボンを渡す為、手を伸ばした。
「おっと……ジェスター、手に虫が付いてるぞ?」
パシンッと払い除けられる。
ジェスターは床に膝をつき「彼らも、学園の卒業生だった……」と悔しそうにつぶやく。
「クラリスじょぉぉぉう」
どこからともなく、義姉さまに手を出そうとし、ペンダントに攻撃されたカール・グロスターが、スキップしながら、リボン片手にこちらにむかってくる。
今、おまえに構っている暇はない!
僕とアルベルト、ジェスター、エドワードの4人にギッと睨まれ、身の危険を感じたのか「アハハハハ」と乾いた笑いで誤魔化しながら、通り抜けていった。
あいつ、やっぱり、アホだ。
もう、ここまで来るとまじないの条件って何だっけ? みたいな気になるけど、僕ら3人は必死にエドワードという壁を越えようとしていた。
が、エドワードの壁は高かった。
それはそれは、もう天に届くぐらいに……
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