1番近くて、1番遠い……僕は義姉に恋をする

桜乃

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ダンスパートナーは……

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「あの……ミカエル様……」
「はい、何でしょう?」

 はにかみながら、僕を上目遣いで見るリーズル嬢は、男の庇護欲を刺激するであろうかわいらしさで……他の男が見たら一目惚れ間違いなしだな……なんて、冷静に分析している場合じゃない! 
 これは……もしかして……もしかすると……

「あの……」

 リーズル嬢が恥ずかしそうに、何かを言いかける。
 僕は焦りを表に出さぬよう、ニコッと笑いかけた。

「はい、なにか?」

 モジモジしているリーズル嬢を見て、本格的にやばいと思う僕。

 ただでさえ、ややこしい恋敵達がいるのに、他の色恋沙汰に関わってる余裕ないんですけど。

 リーズル嬢は意を決したように顔をあげた。


「あの……あの……ミカエル様の姉上様、クラリス様に私をご紹介してください!」


 ………………
 ………………
 ………………えっ?


「私、クラリス様にどうしてもお近づきになりたくて、無理して、この学園に入学しましたの! 弟君おとうとぎみのミカエル様とパートナーなんて幸先が良いですわ!」


 ………………はい?

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