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1年ぶりに……
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「クラリスの役に立てることができて、良かったよ」
「はい! それはもう!」
ぱぁぁと明るい顔をする義姉さまに、愛しそうに穏やかに微笑み返すジェスター。
もうホント、そんな顔するなよ、ジェスター。
僕は2人のやり取りにプイッと顔を背けた。
ジェスターがあんなに優しげな笑顔を見せるのは、義姉さま、ただ一人。
正直、落ち着かないし、ドロドロした感情が湧き上がってくる。
でも、今日は義姉さまが差し入れのお礼の為に設けた場だから、義姉さまの気持ちを踏みにじってしまうような事はできない。
僕はジェスターが嬉しそうに話しているのを黙って見ているだけだ……今日だけはね。
「クラリス……俺もお菓子の差し入れしたんだけど……」
アルベルトが横からおずおずと声を出した。
「はい! ありがとうございます、アルベルト様。美味しかった……って言ってましたよ!」
「……言ってた?」
アルベルトが怪訝そうな顔をして、義姉さまの言葉を繰り返す。
その点、アルベルトは詰めが甘い。
僕は満面の笑みをアルベルトにむけた。
「美味しかったよ。アルベルト」
「おまっ……」
アルベルトは僕に何か言いかけたが言葉を失ったようだ。
「アルベルト様の差入れは、いつもミカエルと勉強中に届きましたので……あまりの美味しさにミカエルがいつも食べちゃうんです。美味しいお菓子がいただけて、良かったわね! ミカエル」
「ええ、義姉さま」
特段お菓子が好きというわけではないが、君の差し入れは僕がほとんど胃に収めたよ、アルベルト。
まぁ、子供っぽい意地悪だけどさ。
義姉さまの婚約者の座にいるんだから、それくらい構わないでしょ?
ま、婚約者の立場も今だけの事だけどね。
「はい! それはもう!」
ぱぁぁと明るい顔をする義姉さまに、愛しそうに穏やかに微笑み返すジェスター。
もうホント、そんな顔するなよ、ジェスター。
僕は2人のやり取りにプイッと顔を背けた。
ジェスターがあんなに優しげな笑顔を見せるのは、義姉さま、ただ一人。
正直、落ち着かないし、ドロドロした感情が湧き上がってくる。
でも、今日は義姉さまが差し入れのお礼の為に設けた場だから、義姉さまの気持ちを踏みにじってしまうような事はできない。
僕はジェスターが嬉しそうに話しているのを黙って見ているだけだ……今日だけはね。
「クラリス……俺もお菓子の差し入れしたんだけど……」
アルベルトが横からおずおずと声を出した。
「はい! ありがとうございます、アルベルト様。美味しかった……って言ってましたよ!」
「……言ってた?」
アルベルトが怪訝そうな顔をして、義姉さまの言葉を繰り返す。
その点、アルベルトは詰めが甘い。
僕は満面の笑みをアルベルトにむけた。
「美味しかったよ。アルベルト」
「おまっ……」
アルベルトは僕に何か言いかけたが言葉を失ったようだ。
「アルベルト様の差入れは、いつもミカエルと勉強中に届きましたので……あまりの美味しさにミカエルがいつも食べちゃうんです。美味しいお菓子がいただけて、良かったわね! ミカエル」
「ええ、義姉さま」
特段お菓子が好きというわけではないが、君の差し入れは僕がほとんど胃に収めたよ、アルベルト。
まぁ、子供っぽい意地悪だけどさ。
義姉さまの婚約者の座にいるんだから、それくらい構わないでしょ?
ま、婚約者の立場も今だけの事だけどね。
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