22 / 298
お見舞いに……
1
しおりを挟む
次の日。
ジェスターから義姉さまの状況を窺う手紙が届く。
さすが、シトリン家。
もう、義姉さまが落馬し、魔法を発現させた事を知っているんだ……どれだけの情報網を張り巡らせているんだ……婚約内定の件も、もちろん知っているんだろうなぁ。
ジェスターはどうするんだろう……諦めるのかな……
そんな事をぼんやり考え、窓に映った自分を見つめた。
僕は?
自問自答をしても、何一つ答えは変わらない。
諦める?
そんな言葉、僕の辞書に載ってるもんか。
僕は絶対に諦めないから。
思わず手に力が入り、持っていた手紙がくしゃくしゃになってしまった。
「あっ……」と、慌てて手紙を綺麗に伸ばしていると、最後の一文に気づいて、苦笑する。
「できれば、今日、お見舞いに行きたいのだが……」
ちゃっかりしてるや。
苦々しく思いながらも、ふふっと笑ってしまう。
あのジェスターが義姉さまを諦める訳ないか……
ジェスターは義姉さまを諦めるかも……なんて1度でも、頭によぎらせた自分が馬鹿だったな。
「義姉さまの部屋に行ってから、返事を書くから。ちょっとまってて」
ジェスターに返事を届けるべく、準備していたトーマスに伝え、僕は部屋を出る。
昨日から義姉さまに会ってない。
朝食は部屋でとるからと、顔を出さなかったし。
義姉さま……大丈夫かな。
身体も心配だけど、心がさ……義姉さまは、婚約が内定した事、どう思ってるのかな。
思い悩んでいる? それとも、喜んでいる?
どっちだろ。
考えれば考えるほど、義姉さまの部屋に向かう足取りが重くなる。
もし、喜んでいたら……辛いな。
ジェスターから義姉さまの状況を窺う手紙が届く。
さすが、シトリン家。
もう、義姉さまが落馬し、魔法を発現させた事を知っているんだ……どれだけの情報網を張り巡らせているんだ……婚約内定の件も、もちろん知っているんだろうなぁ。
ジェスターはどうするんだろう……諦めるのかな……
そんな事をぼんやり考え、窓に映った自分を見つめた。
僕は?
自問自答をしても、何一つ答えは変わらない。
諦める?
そんな言葉、僕の辞書に載ってるもんか。
僕は絶対に諦めないから。
思わず手に力が入り、持っていた手紙がくしゃくしゃになってしまった。
「あっ……」と、慌てて手紙を綺麗に伸ばしていると、最後の一文に気づいて、苦笑する。
「できれば、今日、お見舞いに行きたいのだが……」
ちゃっかりしてるや。
苦々しく思いながらも、ふふっと笑ってしまう。
あのジェスターが義姉さまを諦める訳ないか……
ジェスターは義姉さまを諦めるかも……なんて1度でも、頭によぎらせた自分が馬鹿だったな。
「義姉さまの部屋に行ってから、返事を書くから。ちょっとまってて」
ジェスターに返事を届けるべく、準備していたトーマスに伝え、僕は部屋を出る。
昨日から義姉さまに会ってない。
朝食は部屋でとるからと、顔を出さなかったし。
義姉さま……大丈夫かな。
身体も心配だけど、心がさ……義姉さまは、婚約が内定した事、どう思ってるのかな。
思い悩んでいる? それとも、喜んでいる?
どっちだろ。
考えれば考えるほど、義姉さまの部屋に向かう足取りが重くなる。
もし、喜んでいたら……辛いな。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
47
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる