鈍感令嬢に恋した時から俺の苦労は始まった

桜乃

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婚約内定、決めました

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 あと1ヶ月か……

 俺は窓の外を見ながらため息をついた。
 
 今日の天気は最高だな、俺の気持ちと反対に。
 
 王宮魔道士たちが魔法の鍛錬をしているのを眺めながら、俺はもう1度ため息をつく。

「王子、国王様がお呼びです」
 
 物思いにふけっている俺に、遠慮なく声をかける側近のナクサス。

 父上が? また例の話か……

「今、行く」
 
 一応、王子らしく凛とした声で答えたが、小さくため息が漏れる。
 
 ああ、憂鬱だ。
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