上 下
8 / 15

8.真摯な気持ち

しおりを挟む
 
 いつか、こんな日がくるんじゃないか――

 文彰はホテルのロビーで、頭を抱えていた。初めて踏み入れたホテルのソファ。反撥がなく、体を包み込むような柔らかさに、思わず背筋を伸ばした。こんな場所で寛げるのは、一部の人間だけだろう。
 文彰と街中ですれ違うこともない人種が、目の前のロビーでたむろしていた。

『天外さんのことで、お話があります』

 数日前、公園のベンチで昼食を取っていた文彰に、香園会長の秘書だという男性から、コンタクトがあった。曜日、時間帯を指定され、名刺まで渡された。吉野と名乗った秘書は、40代くらいで、文彰とそう歳が変わらないように見えた。

 親会社の人間とは、大昔、名刺を交換したことがある。本物か――疑いは「天外さんの」とはっきり言われて、瞬殺された。

 文彰の10倍は忙しい天外が、朝作った弁当を味わう余裕は無くなり、箸を落としそうになった。

 約束の30分前に到着すると、上野のアメ横で買った腕時計を見た。あと25分。約束の時間まで、永遠とも言える時間、喉がからからだった。

 香園会長に指定されたのは有明、海岸沿いのホテルだった。恐怖と野次馬根性が混じった好奇心で調べた、最上階スイート。一泊60万の数字を、何度も確かめた。

 こんな場所、本来なら、足を踏み入れる身分じゃない。空調が効いたロビーで、額から汗を滲ませていた。呼び出しに何を言われるか、何を言われても自分は――

「……っ」

 文彰はスラックスのポケットに手を突っ込んだ。スマホの画面には、何十件と並んだメッセージ通知。いつ帰ってくるの、夕食は、明日の予定は……全て天外からだった。

 19:34 今日は遅くなるから、夕食はいらないよ
 19:34 遅くなるって、何時ぐらい?
 19:35 今日、飲みなんだよね?終電?

 鍵は持ってるんだから、いいだろう?!一体、誰のせいでこんな場所に呼び出されたのか。八つ当たりしたくなるのを堪えて、分からないと打った。

 19:36 今日は飲みたいから、遅くなる。先に寝てて
 19:36 やだ。文彰さんとおやすみしたい
 19:37 お夜食作って待ってるね
 19:37 文彰さんが好きな梅茶漬け

 愛らしいスタンプが抱きついたり、あくびをする。待ってるね、梅茶漬けに怒りも引っ込み、胸が痛んだ。

 19:38 できたら早く帰ってきて欲しいな
 19:38 お花見行くって言ってたでしょ?
 19:39 文彰さんとお花見行きたい。
 19:39 お弁当は甘くない卵焼き、入れるから

 文彰は無意識に、何度も胸を押さえつけた。わがままで、情緒不安定な年下の男。それでも家事全般を引き受け、甲斐甲斐しく文彰の世話をしてくれる。
 可愛いなと、若くて美しいのだから当然かもしれないが――寝ている横顔にキスをしたくなる気持ちは、情の一言では片付けられなくなっていた。
 三連休もお花見に行こうと言われて、文彰も内心、楽しみにしていた。

 19:45 ありがとう。早めに帰ってくるね。

 スタンプを一つ選び、送る。すぐに大好き♡とスタンプが送られてきた。

 19:46 文彰さん、大好き♡
 19:46 早く帰ってきてね、大好き♡

 語尾に何度も繰り返される、大好き。つい俺もと、返しそうになるのを堪えた。セフレだと言われて、もう半年以上続く関係の中、文彰は天外の大好きに答えたことがなかった。  

 言ったら最後、取り返しがつかないことになりそうだった。

 またね、とスタンプを送り、スマホを閉じる。時計を見ると、19時50分。重たい足取りで、ロビーに向かった。

 名前を言うと、にこやかな従業員が案内しようと、カウンターから出てきた。どうやら最上階への移動手段は、専用のエレベーターがあるらしい。背筋の美しい従業員の後をついていくと、エレベーターが音もなく、最上階に到着した。

 いってらっしゃいませと、エレベーター前で従業員と別れると、文彰は部屋に入った。ドアの前で会長が仁王立ち……はさすがに無かったが、開けた瞬間、見渡せるリビングに、後ろ姿があった。
 文彰に背を向け、ソファに座る男が恐ろしかった。声のかけ方が分からない。広々とした部屋に置かれたL字型のソファとか、大型テレビなど、目の保養にもならなかった。

「ぁ、の……」

 声が震えて、室内に「の」と発していた。スーツ姿の男性が、ゆっくりと振り向いた。文彰は一瞬、緊張も忘れて、男に身惚れた。天外そっくりだったからだ。眩しいほどの若々しさを振りまく天外に、貫禄が加わった美丈夫だった。

「きたか……座りなさい」
「っ……すいません」

 一瞥されただけで、冗談ではなく、失禁しそうだった。ソノザキグループホールディングスを多国籍企業に押し上げ、華々しく経団連会長の椅子に座った男。
 ぎくしゃくしながらソファに座ると、美丈夫は冷たく文彰を見つめていた。

 子会社とはいえ、新聞などでぼんやりとしか見たことがなかった。実際、テーブルを挟んで対峙すると、威圧感に身が竦んだ。力が漲った体格に、白髪の混じった黒髪が、男に渋みを与えていた。

 天外はどこか、女性的な美貌があるのだが、おそらく母親似なのだろう。目の前で、文彰を睨みつける男は荒削りな美貌を持ち、重々しい空気が立ち込めていた。

「あの……わたくし、沖倉文彰、と、申しまして……えー、その、あの、それで」

 ダークブラウン色のダブルスーツに、鮮やかなブルーのネクタイが、文彰を慄かせた。権力者の身に付ける、磨かれた革靴に、パティックフィリップの腕時計。全てが文彰を怖がらせ、惨めにさせた。

「あの、それで、ですね……」

 手元を見れば、光沢を無くし、傷があちこち散見する、チェーン店で買った革靴。上野で買った、プラスチックの時計が室内の光に反射する。視線を合わせることができず、文彰はカッティングの美しい、大理石のテーブルを見た。

 生花が飾られた花瓶の横、ワインボトルにチョコレート、そしてコンビニの袋が乱雑に放り投げられていた。

 シャンパンの入ったワインボトルで、殴られたらどうしようとか、こんなお金持ちでもコンビニに行くんだと、束の間の現実逃避をした。

 ただじっと無言で、剣呑な視線を送られるのが、耐えられなかった。蛇に睨まれた蛙というのがぴったりで、文彰は頭を下げた。

「あの、申し訳ございませんっ!本当に申し訳っ――」
「私がどうして、君を呼び出したのか、わかるか」

 謝罪を遮った権力者は、文彰を見据えた。他人が、自分の言葉を聞くのが当然だと――環境に慣れた人間のものだった。

「はい、あの、息子さんと――」
「そうだ。息子の天外は、父親の私が言うのもおかしいが、将来性のある子でね」

 “将来性”重い言葉だった。親に言われれば、尚更、文彰の肩にのしかかる。改めて、天外との立場を突きつけられた。

「息子にはいい歳だからと、見合いを進めたら、交際相手がいると断ってきた」

 穴が開くほど見つめられて、文彰は息が上がった。

「あ、の……っ、申し訳ありません」

 普段、へらへら笑いながらやり過ごしてきた。だが、目の前に座る男には、文彰の薄っぺらい処世術は効きそうにない。

「それで、私がどうして、ここに君を呼び出したか、わかるかい」
「あ……」

 食い入るように見つめる瞳から、文彰は全てを理解した。普段から天外に、感が鈍いと文句を言われる文彰でも、すぐに理解した。首振り人形のように、何度も頭を下げた。

「わ、別れますっ、息子さんと、天外さんとはすぐに別れますっ!申し訳ありません、すいませんっ、本当にっ!すぐに別れますので!」

 文彰は媚びるように、香園会長を見上げた。

 天外と別れれば、この面倒ごとから解放される。早く、呼吸も十分にできない部屋を出て行きたい。先のことなど考えず、ただ一心不乱に頭を下げた。

「息子さんとは、立場が違いますからっ、本当に、はい、最初から分かっておりました。息子さんはお若いですからっ、はい、すぐにはい、別れます!すぐに別れますからっ」

 ちらっと脳裏をかすめたのは、家で帰りを待つ天外だった――しょうがないだろ。文彰は酷くなる胸の痛みを無視して、別れると繰り返した。

 しょうがないだろ。

 歳の差もあった。天外は生まれも育ちも違う身分だ。本来なら、道端ですれ違うこともない、別世界の人間だ。

 メッセージで一言、別れようって――そう、一言で済む話だ。今の若者は、別れる時もメッセージで一言。後はブロックして関係を切ると聞いた。天外も最初はごねるだろうが、分かってくれるはず。

 文彰は媚び諂うように、香園会長を伺った。

「……すぐに別れられるのか。君たちは想い合っているんじゃないのか」
「えっ……と」

 予想に反して、天外の父親は不機嫌そうな顔をしていた。軽蔑する視線を隠そうともしない態度に、たじろいだ。

「あの、あのっ……付き合っているといいますか、せ、割り切った関係で、はい、お互い相手がいないということで、はい、想いとかそういうのは……すぐに別れられますから」
「そうか……」

 視線から圧力を感じ取った文彰は、なんとか言葉を絞り出した。別れると行っているのに、どうして会長の顔は険しくなるのか。責任、義務、面倒ごとは全てうやむやにしたい文彰は、頭を巡らせた。

 ここから早く、解放されたい。

「別れるか」
「!はい、すぐに、今からでも、メッセージを打ちますっ!」
「必要ない。話は終わっていない」

 慌ててスマホを取り出したところ、ピシャリと撥ね付けられる。文彰はぺこぺこしながら、スマホを閉まった。

「すいません……」
「それで?君はどのような形で、真摯な気持ちを見せてくれるんだ」
「……はい……?」

 香園会長の発言に、枕詞の「すいません」が遅れた。真摯な気持ち?困惑した表情で、老獪な男を見た。

 じっと、こちらを見つめる目。天外が、文彰をコントロールする癖と同じだった。

「あの……すいま、っせん」

 ソファから立ち上がり、絨毯の床に膝を付く。額を擦り付けるように、土下座をした。

「この度は、誠に申し訳ありません……本当に申し訳ありませんでした」

 真摯な気持ち、真摯な気持ちを込めて。心の中で「真摯な気持ち」が伝わるよう、呟いた。目の前には、折り目正しいスラックスと光沢のある革靴があった。

「本当に申し訳あ」
「私は謝罪を求めているんじゃない。土下座ではない」
「……あの、あの、お気持ちで、謝罪の気持ちで慰謝料を」
「金でもない」

 すげなく断られ、文彰は途方に暮れた。謝罪も金も、殿上人は求めていない。まさか、死んで償え……?最悪を予想し、そろそろと顔を上げる。
 文彰を見下ろし、苛立ったように膝を人差し指で叩く男の――異変に気が付いた。

「あ、の」
「本当に鈍いな。仕事ができないとは聞いていたが、これ程とは思わなかった」
「すいませんっ、あの、」

 緊張のあまり、気がつかなかった。美しいスーツを着た男の下半身に、目だけ動かす。股間が盛り上がり、張り詰めていた。どうしてこの人は、怒りながら勃起させているのか――

「わからん奴だな?!」
「――っ、あの」

 下半身を荒ぶらせた男が、ソファから立ち上がる。盛り上がった股間が恐ろしく、文彰は逃げ遅れた。

 腕を引っ張られ、無理やり膝立ちにさせられた。目が充血した男の顔が、すぐ目の前にある。声を上げる間もなく、文彰は柔らかい絨毯に、押し倒されていた。

「ふみあきっ」

 真っ白い天井を、遠く感じた。長年住み続けたアパートの天井とは違うんだなと――恐怖のあまり、現実逃避し始めた文彰の顎を掴み、章太郎は激しい口付けを浴びせた。
 唇を重ねるだけで、下半身に熱が集まっていた。

「んぅ、ん、ふぅんっ」

 ショックで閉じられた唇が、もどかしくも憎たらしい。指を乱暴に突っ込むと、文彰の口をこじ開けた。奥にピンク色の舌が見えて――章太郎の体はおこりのように、震えた。

「ふぅ、が、かい、ちょっ」
「舌を出せ!」

 太い指が舌を引っ張る。痛みで文彰の目から、涙が溢れていた。やっと「真摯な気持ち」を理解してしまい、体が動かなくなっていた。

「ふ、ふみあきっ、ふみあきっ」

 生温かい舌を重ねられ、擦るように舐められる。ずるずると舌が重なり、絡められた。ぐちぐちとお互いの唾液が混じり合うキスに、文彰は頭がぼんやりしていた。

 唇を重ねる男は興奮から、鼻息荒く、文彰にのしかかっていた。欲情した天外そっくりで――文彰はいつものアパートかと、勘違いしてしまいそうだった。

「あっ」

 章太郎の唇は首筋に移動し、手は胸の上を這い回っていた。ぶちぶちとワイシャツを引き裂かれ、肌着を捲られる。すぐにお目当ての乳首を見つけると、章太郎は飛びついた。
 天外に開発されて、膨らんだ乳頭を摘み上げる。くにくにといじり回し、脇を掴んで、指の腹で押し潰した。

「あっ、ぁあっ」

 慣れ親しんだ快感が、鳩尾の辺りから迫り上がる。いやいやと頭を振ると、ちくちく指でいじめられた。

「ひぃっ、い……あっ」
「この、この体でっ、息子を誑かしたんだろう?!違うか?!」
「あっ、あぁ」

 指でこねくり回された胸の突起は、赤く膨れ上がっていた。食べ頃だというように、舐めやすい大きさになった乳首に、章太郎はむしゃぶりついた。

 舌で舐め回し、軽く歯を立てる。ぷっくりとした赤い実が、口の中で跳ねる。舌で転がすと、文彰の体が震え始めた。ぷちりと、左胸の実に歯を立てて、味わう。面白いほど文彰の体がびくびくするので、章太郎は夢中になった。

「はぁ、こんな、こんな体で、息子を誘惑したんだっ、この淫売っ!」
「ごめ、ごめんなさいっ、ごめんなさい!天外と、てん、がいと別れますっ、別れ――ひゃっ」

 くちゃくちゃと歯で引っ張られたり、しゃぶられた。乳首を舐められるたびに、下半身が熱くなる。腰が揺らめくと、ごりっと固いものを押し当てられた。
 布越しから伝わる、凶器の熱。文彰の喉から、悲鳴が漏れていた。

「別れますっ、わかれますからっ」
「ふざけるな!!」

 章太郎は一喝した。淫らな体で、息子を狂わせた男。天外があんな常識のない行動をするのも、全てこの男のせいだ。そして、自分が「ふみあき」を求めるようになったのも、全部この男が悪い――

「謝罪で済む問題か!!」

 乳首を舐めすぎて、章太郎の口は唾液塗れになっていた。本物の「文彰」は見ているだけで、口の中に唾が溜まる。口元を拭うと、ベルトに手をかけた。

「かいちょぉ」

 文彰は乞うような目で、のしかかる男を見上げた。目は血走り、口から唾を飛ばす男の情に縋ろうとした。

「すいません、すいません……」
「謝罪すればいいと思っているのか?!息子の人生を滅茶苦茶にしてっ、お前はっ、お前は――」

 章太郎の性癖まで歪めた。「ふみあき」を抱き続けても、心の隙間は大きくなるばかりだった。この虚しさを生んだのは、文彰だ。

 章太郎は震える手で、文彰のベルトを緩め、前を寛げた。うっすらと下着が盛り上がっている――章太郎の高ぶりは一層、激しいものになった。

 躊躇いもなく下着に手を入れ、文彰の性器を握る。すいません、すいませんと謝罪を繰り返していた男の口から、呻き声が漏れる。欲望のまま、文彰のペニスを扱き上げた。

「あっ、あぁ」
「償え、償うんだ!文彰っ!」

 骨張った手に握られ、激しく上下される。前を弄られると、腰の辺りにズキズキと痛みが走る。次第に水音が混じり、じゅくじゅくとカウパーが滲んだペニスの先、鈴口からとろりと、ぬるい先走りが溢れた。

「――っ、ひっ」

 文彰は目を見開いた。強圧的だった男の頭が下がり――パクリとペニスを咥えられた。じゅっと、先っぽを啜られ、腰が跳ねた。

「会長っ、やめて、汚いっ!やめて下さい!」
「ふぅ、んっ、ふっ」

 ちろちろと先を舐められ、少しずつ咥え込まれていく。章太郎は今まで何人も「ふみあき」を抱いてきた。口を窄め、吸い上げながら裏筋を舐める。

 天外にフェラを求められても、されたことはなかった文彰には、刺激が強すぎた。パニックになりながら、のしかかる男の肩を叩いた。

 このままでは、口の中に出してしまう。相手は親会社の会長、経団連、天外の父親――混乱する文彰が、一際甲高い声を出した。

「――あっ」

 口をだらしなく開け、文彰は射精していた。がくがくと震える太腿を掴まれ、章太郎の口腔に放出していた。

「あ、あぁ、あ……かい、ちょぉ……」

 章太郎は飲み干そうと、勢いよく吸い上げる。出し切った達成感に浸る間もなく、新たな刺激を与えられ、身をくねらせた。

「……気持ちいいか?」
「……」

 こくりと頭を動かす。文彰の反応に気を良くした男が、テーブルに手を伸ばした。口直しか、ワインボトルに口をつける。一口飲むと、文彰に口付けた。
 ぼんやりとした頭のまま、シャンパンを口移しされる。時々、チョコレートのかけらを口に入れられ、酒で流し込まれた。

 呼び出しの緊張から、夕飯が喉を通らなかった文彰は、すぐに酔い始めた。とろりと溶けた目で、愛撫する男を見上げる。

 スーツを見出し、額から汗を吹き出した章太郎は、文彰に酒を飲ませた。体が少しずつ、弛緩していくのがわかる。触れた肌が、じんわりと汗を掻いていた。

 もういいだろう――コンビニの袋を手に取り、ローションとゴムを取り出した。文彰が来る前に、開けておけばよかった。
 本人を前にして、手の震えが収まらなかった。

「……ごめんなさい」

 のしかかった男が、コンドームを装着する。ああ、そのつもりだったのか――いつか、天外がこっそり買って、短パンのポケットに忍ばせていたローションだった。

「いいんだよ、文彰。文彰の気持ちを見せてくれ」

 これが「真摯な気持ち」なら、さっさと済ませればいいのかもしれない。金も謝罪も求められていない。一度抱かれたら、終わるかもしれない――文彰は抵抗を止めた。初めて口淫された気持ち良さで、テーブルの下、体がぐったりと動かなくなっていた。

「文彰……」

 たらたらとローションを股間に垂らされた。毎晩、天外に弄られ、暴かれた場所に、硬い陰茎が押し当てられる。

 足を持ち上げられ、文彰は男の首に両腕を回した。後孔は新しい男を受け入れようと、収縮する。文彰の慣れた態度に――章太郎が怒りを抱いているとは知らず、期待から足を絡ませた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ある宅配便のお兄さんの話

てんつぶ
BL
宅配便のお兄さん(モブ)×淫乱平凡DKのNTR。 ひたすらえっちなことだけしているお話です。 諸々タグ御確認の上、お好きな方どうぞ~。 ※こちらを原作としたシチュエーション&BLドラマボイスを公開しています。

くまさんのマッサージ♡

はやしかわともえ
BL
ほのぼの日常。ちょっとえっちめ。 2024.03.06 閲覧、お気に入りありがとうございます。 m(_ _)m もう一本書く予定です。時間が掛かりそうなのでお気に入りして頂けると便利かと思います。よろしくお願い致します。 2024.03.10 完結しました!読んで頂きありがとうございます。m(_ _)m 今月25日(3/25)のピクトスクエア様のwebイベントにてこの作品のスピンオフを頒布致します。詳細はまたお知らせ致します。 2024.03.19 https://pictsquare.net/skaojqhx7lcbwqxp8i5ul7eqkorx4foy イベントページになります。 25日0時より開始です! ※補足 サークルスペースが確定いたしました。 一次創作2: え5 にて出展させていただいてます! 2024.10.28 11/1から開催されるwebイベントにて、新作スピンオフを書いています。改めてお知らせいたします。 2024.11.01 https://pictsquare.net/4g1gw20b5ptpi85w5fmm3rsw729ifyn2 本日22時より、イベントが開催されます。 よろしければ遊びに来てください。

【BL】婚約破棄されて酔った勢いで年上エッチな雌お兄さんのよしよしセックスで慰められた件

笹山もちもち
BL
身体の相性が理由で婚約破棄された俺は会社の真面目で優しい先輩と飲み明かすつもりが、いつの間にかホテルでアダルトな慰め方をされていてーーー

召喚された美人サラリーマンは性欲悪魔兄弟達にイカされる

KUMA
BL
朱刃音碧(あかばねあおい)30歳。 ある有名な大人の玩具の開発部門で、働くサラリーマン。 ある日暇をモテ余す悪魔達に、逆召喚され混乱する余裕もなく悪魔達にセックスされる。 性欲悪魔(8人攻め)×人間 エロいリーマンに悪魔達は釘付け…『お前は俺達のもの。』

彼氏持ち大学生がストーカー犯に遭遇して人生終わる話

むぎ
BL
ストーカー被害にあってるけどまあいっか〜心配させたくないから彼氏にも黙っとこ〜とナメかかってた少年がストーカー犯に押しかけられてぶち犯されて果てには誘拐される話です。

【完結】兄ちゃんに飼われた夏休み

ナツキ
BL
大学進学を機に離れた兄が、溺愛する弟を呼び出し監禁しちゃう話 兄×弟

白雪王子と七人の男たちとあれやこれや

ゆめゆき
BL
美しく成長した白雪王子は継母に命を狙われ、森の奥へ逃げ込むことになるが…。 (長くなってしまったのでちょっと分割して投稿します!)

【完結】もっと、孕ませて

ナツキ
BL
3Pのえちえち話です。

処理中です...