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2018年上半期
ラーメン(辛麺編)
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「おお~、ここですかじゃ~!」
ヒロサダは今話題の辛麺屋に来ている。
辛麺とは、宮崎県延岡市発祥の麺料理だ。ニンニクの効いた醤油ベースのスープに具材はニラ、ひき肉、溶き卵といったシンプルな食材。麺は、そば粉で作った通称“こんにゃく麺”といった辛麺オリジナルのものから、ラーメンでおなじみの中華麺やちぢれ麺、更にはうどん麺まで好きな麺を選べるのだ。そして、スープ、麺、具材を盛り付け出来上がり!と思いきや、その上から大量の唐辛子を!!!。辛いものが苦手な人にも安心、唐辛子の量で辛さを調節できる。締めにはスープにご飯を入れて雑炊のようにして食べる。それが辛麺なのだ。
現在、辛麺は次なる日本のソフルフードとなるべく、宮崎県から全国へと広まっているのだ。ヒロサダの地元でも最近出店されて、今話題になっているのだ。
「ふふ。ヒロサダ君!とっても美味しそうね!」
無理やりヒロサダと腕を組んでいる眞名井ちゃんも新しい境地に興味津々だ。
この日は休日。制服以外の服装で会うのは初めてで、眞名井ちゃんはすっかりデート気分だ。
「わ、わしにはさかもとっちゃんが……」
グイグイくる眞名井ちゃんに、少々遠慮気味に呟くヒロサダ。
「ヒロサダ君と2人っきりでご飯なんて、私、嬉しくて昇天しちゃいそう~!!!。はぁ、本当にこの人がいなかったら………」
「週番前を~ヒロサダ、週番前を~眞名井。席空いてたか週番前を~?」
そう、萩ノ宮奴紗幸先生こと、おはぎだ。
この日は、ヒロサダと眞名井ちゃん、別々におはぎに呼び出されて学校の隣のブブゼラ広場に来たところ、おはぎが2人とどうしても一緒に昼食を食べたいというので、急遽おはぎの車で辛麺屋まで来たのだ。
おはぎが駐車場に車を駐めに入っている間、ヒロサダと眞名井ちゃんは先に店に入り、席をとっておいたのだ。
「それにしても先生!今日は本当にありがとうございますじゃ~」
「こんないいお店紹介してもらって。また今度ヒロサダ君と2人っきりで来ます!」
「おいおい週番前を~。わしのことは週番前を~、おはぎと週番前を~、呼んでくれ週番前を~」
さすがに先生の前で先生のことを“おはぎ”とはすぐには呼べない2人。今後、3人の仲は深まり、ヒロサダと眞名井ちゃんが萩ノ宮奴紗幸先生のことを直接“おはぎ”と呼ぶ日が来るのだが、その話はまたいつか。
「それにしても先生、駐車場はありましたかじゃ~??長いこと待ったので心配しましたじゃ~」
「結構探したが週番前を~、なんとか週番前を~、あったぞ週番前を~」
「全く……。先生の愛車がロードローラーじゃなかったらすぐに駐め場見つかったんでしょうけどね」
心配するヒロサダに対して厳しい眞名井ちゃん。ヒロサダと2人っきりではないことがその態度に結びついている。
「眞名井には週番前を~、本当に週番前を~、申し訳ない週番前を~………。わしの愛車は週番前を~、2人乗りだから週番前を~、眞名井を乗せることが週番前を~、できなくて週番前を~………」
謝るのならそのことではなく、今日この場におはぎがいることを謝ってほしいと思った眞名井ちゃんは、おはぎの謝罪をシカトした。
「ま、まぁまぁ先生。眞名井ちゅわ~んが免許持っててよかったじゃないですかじゃ~。こうして3人で来れたわけですし、注文しましょうじゃ~!」
運よく眞名井ちゃんはフォークリフトの免許を持っていたため、ヒロサダを乗せおはぎが運転するロードローラーの後ろを眞名井ちゃんはフォークリフトでついて行ったのだ。
「注文お願いしますじゃ~!!!」
ヒロサダの声に反応し、店員がラートに乗って注文を取りに来た。
「ご注文をお伺いします。辛さはどうしましょう???」
辛麺の良いところは辛さを選べるところと言ったが、唐辛子の量で0辛(唐辛子無し)から100辛まで選ぶことができるのだ。20辛を超えたあたりから、唐辛子がスープを吸ってしまうほどの量になるため、大半の人は10辛未満で注文する。辛いものが好きな人は10辛や15辛といった風に注文するのが一般的である。
「では週番前を~、わしは週番前を~、愛称が週番前を~、“おはぎ”になった週番前を~、記念として週番前を~、おはぎ辛として週番前を~、85辛でお願いします週番前を~」
「……………、申し訳ありませんが、もう一度お願いします」
「週番前を~、85週番前を~、辛で週番前を~、お願い週番前を~、します週番前を~」
聞き取ることを諦めた店員は、隣にいたヒロサダに聞いた。
「ヒロサダ君はどうする???」
「そうじゃなぁ~。わしは、0辛にしようかの!」
この日に限ってヒロサダは口内炎ができていたため、辛いものを食べることができなかったのだ。
「じゃあ私も0辛~!!!」
ヒロサダと同じものを頼めて満足そうな眞名井ちゃん。
「ではご注文を繰り返します。辛麺の85辛が1つに、0辛が2つ。以上でご注文の繰り返しを終わります」
0辛を頼んだ2人に、1辛でもいいから唐辛子入りの辛麺を食べてほしかったと思ったおはぎなのであった。
ヒロサダは今話題の辛麺屋に来ている。
辛麺とは、宮崎県延岡市発祥の麺料理だ。ニンニクの効いた醤油ベースのスープに具材はニラ、ひき肉、溶き卵といったシンプルな食材。麺は、そば粉で作った通称“こんにゃく麺”といった辛麺オリジナルのものから、ラーメンでおなじみの中華麺やちぢれ麺、更にはうどん麺まで好きな麺を選べるのだ。そして、スープ、麺、具材を盛り付け出来上がり!と思いきや、その上から大量の唐辛子を!!!。辛いものが苦手な人にも安心、唐辛子の量で辛さを調節できる。締めにはスープにご飯を入れて雑炊のようにして食べる。それが辛麺なのだ。
現在、辛麺は次なる日本のソフルフードとなるべく、宮崎県から全国へと広まっているのだ。ヒロサダの地元でも最近出店されて、今話題になっているのだ。
「ふふ。ヒロサダ君!とっても美味しそうね!」
無理やりヒロサダと腕を組んでいる眞名井ちゃんも新しい境地に興味津々だ。
この日は休日。制服以外の服装で会うのは初めてで、眞名井ちゃんはすっかりデート気分だ。
「わ、わしにはさかもとっちゃんが……」
グイグイくる眞名井ちゃんに、少々遠慮気味に呟くヒロサダ。
「ヒロサダ君と2人っきりでご飯なんて、私、嬉しくて昇天しちゃいそう~!!!。はぁ、本当にこの人がいなかったら………」
「週番前を~ヒロサダ、週番前を~眞名井。席空いてたか週番前を~?」
そう、萩ノ宮奴紗幸先生こと、おはぎだ。
この日は、ヒロサダと眞名井ちゃん、別々におはぎに呼び出されて学校の隣のブブゼラ広場に来たところ、おはぎが2人とどうしても一緒に昼食を食べたいというので、急遽おはぎの車で辛麺屋まで来たのだ。
おはぎが駐車場に車を駐めに入っている間、ヒロサダと眞名井ちゃんは先に店に入り、席をとっておいたのだ。
「それにしても先生!今日は本当にありがとうございますじゃ~」
「こんないいお店紹介してもらって。また今度ヒロサダ君と2人っきりで来ます!」
「おいおい週番前を~。わしのことは週番前を~、おはぎと週番前を~、呼んでくれ週番前を~」
さすがに先生の前で先生のことを“おはぎ”とはすぐには呼べない2人。今後、3人の仲は深まり、ヒロサダと眞名井ちゃんが萩ノ宮奴紗幸先生のことを直接“おはぎ”と呼ぶ日が来るのだが、その話はまたいつか。
「それにしても先生、駐車場はありましたかじゃ~??長いこと待ったので心配しましたじゃ~」
「結構探したが週番前を~、なんとか週番前を~、あったぞ週番前を~」
「全く……。先生の愛車がロードローラーじゃなかったらすぐに駐め場見つかったんでしょうけどね」
心配するヒロサダに対して厳しい眞名井ちゃん。ヒロサダと2人っきりではないことがその態度に結びついている。
「眞名井には週番前を~、本当に週番前を~、申し訳ない週番前を~………。わしの愛車は週番前を~、2人乗りだから週番前を~、眞名井を乗せることが週番前を~、できなくて週番前を~………」
謝るのならそのことではなく、今日この場におはぎがいることを謝ってほしいと思った眞名井ちゃんは、おはぎの謝罪をシカトした。
「ま、まぁまぁ先生。眞名井ちゅわ~んが免許持っててよかったじゃないですかじゃ~。こうして3人で来れたわけですし、注文しましょうじゃ~!」
運よく眞名井ちゃんはフォークリフトの免許を持っていたため、ヒロサダを乗せおはぎが運転するロードローラーの後ろを眞名井ちゃんはフォークリフトでついて行ったのだ。
「注文お願いしますじゃ~!!!」
ヒロサダの声に反応し、店員がラートに乗って注文を取りに来た。
「ご注文をお伺いします。辛さはどうしましょう???」
辛麺の良いところは辛さを選べるところと言ったが、唐辛子の量で0辛(唐辛子無し)から100辛まで選ぶことができるのだ。20辛を超えたあたりから、唐辛子がスープを吸ってしまうほどの量になるため、大半の人は10辛未満で注文する。辛いものが好きな人は10辛や15辛といった風に注文するのが一般的である。
「では週番前を~、わしは週番前を~、愛称が週番前を~、“おはぎ”になった週番前を~、記念として週番前を~、おはぎ辛として週番前を~、85辛でお願いします週番前を~」
「……………、申し訳ありませんが、もう一度お願いします」
「週番前を~、85週番前を~、辛で週番前を~、お願い週番前を~、します週番前を~」
聞き取ることを諦めた店員は、隣にいたヒロサダに聞いた。
「ヒロサダ君はどうする???」
「そうじゃなぁ~。わしは、0辛にしようかの!」
この日に限ってヒロサダは口内炎ができていたため、辛いものを食べることができなかったのだ。
「じゃあ私も0辛~!!!」
ヒロサダと同じものを頼めて満足そうな眞名井ちゃん。
「ではご注文を繰り返します。辛麺の85辛が1つに、0辛が2つ。以上でご注文の繰り返しを終わります」
0辛を頼んだ2人に、1辛でもいいから唐辛子入りの辛麺を食べてほしかったと思ったおはぎなのであった。
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