男子高校生ヒロサダの毎日極楽

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2020年

ステイホーム7-1「皐月先生の夜行運転」

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 「まだ時間は早いから、最初の休憩に入ってから、一人ずつ起きていましょう!」
 「そうするじゃ~」
 「分かったかなぁ~」



 「じゃあ、出発進行~!!!」
 「はいっ!!!」
 「ぉ~!」
 「お願いしますじゃ~!!!」
 現在時刻は午後8時4分。休憩をはさんだ一行は、長い夜へと突入した。

 「じゃあ、2時間くらいしたら一度休憩するわね~」
 「分かりましたじゃ~」
 
 4人を乗せた車は、サービスエリアを後にした。助手席にヒロサダ、後部座席に眞名井ちゃんと松野さんという布陣で、今までと変わらず、車内はヒロサダトークで盛り上がった。



 ~2時間後~
 「よしっ、じゃあここのパーキングエリアで一度休憩するわね~」
 皐月先生は車から降り、凝り固まったからだをほぐすように、伸びをしている。
 「休憩ですじゃ~」
 ヒロサダも同様に、下半身に痺れが来ないようにしっかりと尻のストレッチを始めた。
 
 「じゃあ、最初は松野が助手席で起きておくかなぁ~」
 「分かったじゃ~!!!」
 「私も、ヒロサダ君にひっつきたい欲求を押し殺して、仮眠取るわね!!!」
 このうちに3人は話し合い、松野さん、眞名井ちゃん、ヒロサダの順で起きていることに決めた。
 

 ~7分後~
 「じゃあ皆、そろそろ出発しましょうか~」
 「分かりましたじゃ~」
 「ぉ~!!!」
 「先生、運転よろしくお願します!」 

 4人は車に乗り込んだ。
 「皆、眠たくなったら寝てていいからね~!!!、、、あら、席変わったの???」
 「皐月先生が運転してくれているのに、3人とも寝るわけにはいかんと思ったじゃから、一人ずつ交代で皐月先生のサポートをすることにしたんですじゃ~!!」
 「グフフフッ。3人で話し合って決めたんですよ~!!!」
 「最初は松野が助手席で起きているかなぁ~」
 「み、皆!!!」
 皆の気遣いに、思わず涙ぐんでしまった皐月先生なのであった。

 「私たちは次に備えて、後ろでしっかりと仮眠を取ります!!!ねっ、ヒロサダ君!!!」
 「何もやましいことはしないと、2人が約束してくれたから、先生も安心して運転をしてくださいじゃ~!!!」
 「眞名井さん!松野さん!!!」
 皐月先生の恋敵である眞名井ちゃんと松野さんが、ヒロサダを隣においてなお自分のことを第一に考えてくれているということで、さらに涙を溢れさせた皐月先生なのであった。

 「ふふっ、皆ありがとね!!!じゃあ出発しましょう!!!」
 「ぉ~!!!」
 「松ミョン、サポートお願いね!」
 「お願いしますじゃ~」
 現在時刻は10時18分。4人を乗せた深夜便が今出向する。
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