152 / 181
2020年
ステイホーム6.5「出発前の決め事」
しおりを挟む
「2人とも、ちょっと話があるんじゃが………」
サービスエリアで買い物を済ませ、車に乗り込む前、ヒロサダが眞名井ちゃんと松野さんを呼び止めた。
「ひ、ヒロサダ君!?もしかして私への、グフッ、愛の告白~!?!?!?」
「ままま、松野、心の準備がぁ~!」
慌てふためく2人の乙女。
「ち、違うじゃよ~!!!この後の車の中でのことじゃよ~!!!」
この後夜通し運転し続ける皐月先生への配慮についてだった。愛の告白ではなくがっかりした2人の乙女も、確かに重要な話であると、すぐに頭を切り替えた。
「そうね~。ああは言っているけど、やっぱり夜通しで運転するのは大変よ………」
「松野も、そう思うかなぁ~」
2人の乙女はヒロサダのことしか考えていなかったことを恥じ、皐月先生のことについて真剣に悩み始めた。
「そこで考えたんじゃが、ワシら3人のうち1人ずつ起きておいて、皐月先生をサポートするというのはどうじゃ???」
ヒロサダの提案に、一気に表情が明るくなった乙女2人。
「さすがヒロサダ君!!!いい考えね~!!!」
「優しいヒロサダ君、素敵かなぁ~!」
少し照れながらも、ヒロサダは手に持っていた買い物袋の中から、コーヒーや栄養ドリンクなどの眠気覚ましとして役立ちそうなものたちを取り出した。
「起きている1人は、これで眠気を覚ましつつ、皐月先生をサポートするじゃ~」
「ぉ~!」
「よしっ!頑張るわよ~!!!」
ここで松野さんから一つ提案が出た。
「松野思うんだけど、起きている1人が助手席で皐月先生をサポートするっていうのはどうかなぁ~?」
「いい考えじゃ~!!!じゃあ、パーキングエリアなどで休憩する時に席を入れ替わり、助手席の1人が起きておくという風にするじゃ~!!!」
「松ミョンにヒロサダ君!!2人ともすっごい!!!ぜぇ~ったい、皐月先生喜ぶわ~!!!」
しかし3人の頭に、ヒロサダが後部座席で仮眠をとっている時のことが浮かんだ。
「ワシが仮眠をとるときは………………」
ヒロサダに対して恋心を抱いている乙女と隣同士で眠ることを、少し不安に思ったヒロサダ。
「………………分かったわ。松ミョン、ここはいったん休戦よ。皆で協力して皐月先生をサポートしましょう!!!」
「………分かったかなぁ~!!!ヒロサダ君も仮眠をとるときは、安心して眠るといいかなぁ~」
「ふ、2人とも!!!」
日頃の言動からすると、考えられないような態度を取った2人の乙女。ヒロサダをめぐる恋敵である皐月先生が、大変な思いをして長距離運転をするということに心を打たれたようだ。
3人も皐月先生同様、ギアを入れ直し、夜行運転へと臨んだのだ。
サービスエリアで買い物を済ませ、車に乗り込む前、ヒロサダが眞名井ちゃんと松野さんを呼び止めた。
「ひ、ヒロサダ君!?もしかして私への、グフッ、愛の告白~!?!?!?」
「ままま、松野、心の準備がぁ~!」
慌てふためく2人の乙女。
「ち、違うじゃよ~!!!この後の車の中でのことじゃよ~!!!」
この後夜通し運転し続ける皐月先生への配慮についてだった。愛の告白ではなくがっかりした2人の乙女も、確かに重要な話であると、すぐに頭を切り替えた。
「そうね~。ああは言っているけど、やっぱり夜通しで運転するのは大変よ………」
「松野も、そう思うかなぁ~」
2人の乙女はヒロサダのことしか考えていなかったことを恥じ、皐月先生のことについて真剣に悩み始めた。
「そこで考えたんじゃが、ワシら3人のうち1人ずつ起きておいて、皐月先生をサポートするというのはどうじゃ???」
ヒロサダの提案に、一気に表情が明るくなった乙女2人。
「さすがヒロサダ君!!!いい考えね~!!!」
「優しいヒロサダ君、素敵かなぁ~!」
少し照れながらも、ヒロサダは手に持っていた買い物袋の中から、コーヒーや栄養ドリンクなどの眠気覚ましとして役立ちそうなものたちを取り出した。
「起きている1人は、これで眠気を覚ましつつ、皐月先生をサポートするじゃ~」
「ぉ~!」
「よしっ!頑張るわよ~!!!」
ここで松野さんから一つ提案が出た。
「松野思うんだけど、起きている1人が助手席で皐月先生をサポートするっていうのはどうかなぁ~?」
「いい考えじゃ~!!!じゃあ、パーキングエリアなどで休憩する時に席を入れ替わり、助手席の1人が起きておくという風にするじゃ~!!!」
「松ミョンにヒロサダ君!!2人ともすっごい!!!ぜぇ~ったい、皐月先生喜ぶわ~!!!」
しかし3人の頭に、ヒロサダが後部座席で仮眠をとっている時のことが浮かんだ。
「ワシが仮眠をとるときは………………」
ヒロサダに対して恋心を抱いている乙女と隣同士で眠ることを、少し不安に思ったヒロサダ。
「………………分かったわ。松ミョン、ここはいったん休戦よ。皆で協力して皐月先生をサポートしましょう!!!」
「………分かったかなぁ~!!!ヒロサダ君も仮眠をとるときは、安心して眠るといいかなぁ~」
「ふ、2人とも!!!」
日頃の言動からすると、考えられないような態度を取った2人の乙女。ヒロサダをめぐる恋敵である皐月先生が、大変な思いをして長距離運転をするということに心を打たれたようだ。
3人も皐月先生同様、ギアを入れ直し、夜行運転へと臨んだのだ。
0
お気に入りに追加
4
あなたにおすすめの小説

アレンジ可シチュボ等のフリー台本集77選
上津英
大衆娯楽
シチュエーションボイス等のフリー台本集です。女性向けで書いていますが、男性向けでの使用も可です。
一人用の短い恋愛系中心。
【利用規約】
・一人称・語尾・方言・男女逆転などのアレンジはご自由に。
・シチュボ以外にもASMR・ボイスドラマ・朗読・配信・声劇にどうぞお使いください。
・個人の使用報告は不要ですが、クレジットの表記はお願い致します。


サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる