男子高校生ヒロサダの毎日極楽

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2020年

ステイホーム4「長い道中」

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 「一体どこに行くんですじゃか~!?」
 時は戻り、移動中の車内。
 現在時刻は正午。ヒロサダ宅を出発してから約1時間半、ヒロサダ達を乗せた皐月さつき先生の車は走りっぱなしだ。
 「ふふっ、もう少しだけ待ってね!!!」
 目的地が分からず不安なヒロサダ。しかし皐月先生の運転技術は素晴らしく、その点では安心して乗車できている。

 「グフフっ!松ミョン正解!!!」
 「簡単すぎるかなぁ~」
 そんなヒロサダをよそに、後部座席の眞名井まないちゃんと松野さんは、ヒロサダクイズで盛り上がっている。目の前にヒロサダがいるのにも関わらず、だ。
 「い、いくら注意しても聞く耳を持ってくれんから、思う存分続けるといいじゃ~………………」
 ヒロサダしか知りえないことや、ヒロサダ自身も知らないヒロサダクイズが繰り広げられており、プライバシーの面で怖くなったヒロサダは、2人に止めるよう声をかけたのだが………………。2人のヒロサダ大好き乙女は、周りの声が聞こえないほどヒロサダトークに夢中なのであった。
 
 「ふふっ、いい問題ね。答えは青色!簡単よ~。ふふっ」
 運転手の皐月先生もまた、聞こえてくるヒロサダクイズにセルフ解答をしていた。3人の乙女の解答は、全て正しいものであったので、ヒロサダは恐怖を感じていた。
 しかしクイズが続くにつれ、だんだんと恐怖を感じなくなり、逆に新しい自分を発見できるということで、徐々に楽しくなってきたヒロサダなのであった。



 「さあ、着いたわよ~!!!」
 そんな楽しい時間を過ごしていた時、車は約2時間ぶりにまった。現在時刻は昼の12時26分。
 「こ、ここですかじゃ~!?!?」
 驚きを隠せないヒロサダ。着いた先は、ヒロサダの家の近くにもある大手コンビニチェーン店の【シナウス】だったからだ。
 「あらヒロサダ君、もしかして、違うコンビニの方が良かったかしら???」
 ヒロサダはどちらかといえばコンビニは【ママとマトマのマート】派だったのだが、この際関係ない。
 「グフフッ、ヒロサダ君。お腹すいたでしょ?」
 「ここでお昼ご飯を買うのかなぁ~」
 そう。ここは終着ではなく、休憩ポイントなのであった。
 「さあ皆!!!今日は私のおごりよ~!!」
 店内で声を荒げる皐月先生。店員からの注意が入ってしまったが、お構いなしだ。

 

 各々が昼食を買い、再び車に戻った。3人の乙女はヒロサダに昼食を合わせようとしたため、買うのに時間がかかってしまったが、無事出発することができた。
 現在時刻は午後1時。一行はどこへ向かうのか?
 

 
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