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2018年下半期〜2019年
両手に花
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現在ヒロサダ達のクラスでは3時間目の現代文の授業が始まっている。
「週番前を~。今日の現代文は週番前を~、慣用句や週番前を~、ことわざを週番前を~、やります週番前を~」
現代文担当はもちろん、おはぎこと萩ノ宮奴紗幸先生だ。
「キタキタ、おはぎの現文!」
「やっぱりおはぎの授業分かりやすいよな~」
「おはぎ先生……、ステキ」
萩ノ宮奴紗幸先生は以前、ヒロサダがこっそり呼んでいた“おはぎ”というニックネームが気に入り、それ以降ネームプレートに“おはぎ”と書いて首から吊り下げている。
“おはぎ”の普及活動もあってか、このニックネームもだいぶ生徒達の間に広まったようだ。
「全く……。“おはぎ”は私とヒロサダ君だけが使っていたのに……。皆が使い始めたら特別感がなくなるじゃないの~!!!」
しかし眞名井ちゃんはこの普及に不満のようで、萩ノ宮奴紗幸先生を睨んでいる。
「週番前を~。眞名井週番前を~、一体どうした週番前おはぎ~???」
眞名井ちゃんの視線を感じ気にしつつも、しれっと“おはぎ”と発言した萩ノ宮奴紗幸先生の事がさらに気に入らなくなり、眞名井ちゃんはその呼びかけを無視した。
これを萩ノ宮奴紗幸先生は、ヒロサダと3人でのプライベートの仲を他人に悟られないようにした眞名井ちゃんの演技だと思い、眞名井ちゃんに関心し、感謝の気持ちを込めて、無視されたことをスルーし、何事もなかったように授業を始めた。
「まずは週番前を~、この慣用句です週番前を~。【両手に花】です週番前を~。だれかこの慣用句の意味が週番前を~、分かる人はいますか週番前おはぎ~?」
萩ノ宮奴紗幸先生の人気もあってか、大勢の人が手を挙げた。
「結婚式で、手紙を添えて渡すやつです!」
「仲人君週番前を~。それは【両親に花】です週番前を~。他にありますか週番前おはぎ~?」
「船に乗り込んだ時に足元に張っていた紐に触れたら、その人めがけて銛や網が飛ぶような仕掛けのことです!私のおじいちゃんがよく作っていました」
「魚住さん週番前を~。それは【漁師に罠】です週番前を~。他にありますか週番前おはぎ~?」
「一休さんのとんちには圧倒されましたね!」
「足利君週番前を~。それは【屏風に虎】です週番前を~。他にありますか週番前おはぎ~?」
「おぃ~、おぃ~、おぃ~」
「内筋野肉君週番前を~。それは【上腕に頭筋】です週番前を~。………………、それでは答えを週番前を~、発表します週番前おはぎ~」
なかなか答えが出なかったため、萩ノ宮奴紗幸先生が意味を解説した。
【両手に花】とは、二つのよいものを同時に手に入れることのたとえ。また、一人の男性が同時に二人の女性を連れていることのたとえである。
「ということは、わしにとってはさかもとっちゃんといけえりっちゃんということじゃな!!!」
「ヒロサダ君~!!!そこに私も加えてちょうだいよ~。両手だけじゃなくて、口にも花を咥えてよ~!!!」
二人に夢中なヒロサダをどうにか振り向かせようと必死の眞名井ちゃん。とその時、ヒロサダはあることに気がついた。
「さかもとっちゃん、本名が坂本花織……。いけえりっちゃん、本名が池江璃花子……。坂本花織、池江璃花子……??、ふ、二人とも名前に【花】が!!!!これこそまさに【両手に花】ですじゃ~!!!」
【両手に花】の慣用句に愛着が生まれ、二人への愛がより一層深まったヒロサダなのであった。
「あらヒロサダ君、そんなこと言ったら私の名前にだって【花】が入っているわよ!!!私も加えてくれるのね!!!」
「…………ま、眞名井ちゅわ~ん!?それはさすがに嘘じゃと分かるじゃよ…………」
「む、ムキーーーーー!!!。私だってその二人に負けてないんだから~!!!!」
ヒロサダに軽くあしらわれた眞名井ちゃん。授業では次の慣用句である【トゥギャザーしようぜ】が紹介されている中、ヒロサダと眞名井ちゃんのやり取りを、松野さんが羨ましく眺めていた。
「週番前を~。今日の現代文は週番前を~、慣用句や週番前を~、ことわざを週番前を~、やります週番前を~」
現代文担当はもちろん、おはぎこと萩ノ宮奴紗幸先生だ。
「キタキタ、おはぎの現文!」
「やっぱりおはぎの授業分かりやすいよな~」
「おはぎ先生……、ステキ」
萩ノ宮奴紗幸先生は以前、ヒロサダがこっそり呼んでいた“おはぎ”というニックネームが気に入り、それ以降ネームプレートに“おはぎ”と書いて首から吊り下げている。
“おはぎ”の普及活動もあってか、このニックネームもだいぶ生徒達の間に広まったようだ。
「全く……。“おはぎ”は私とヒロサダ君だけが使っていたのに……。皆が使い始めたら特別感がなくなるじゃないの~!!!」
しかし眞名井ちゃんはこの普及に不満のようで、萩ノ宮奴紗幸先生を睨んでいる。
「週番前を~。眞名井週番前を~、一体どうした週番前おはぎ~???」
眞名井ちゃんの視線を感じ気にしつつも、しれっと“おはぎ”と発言した萩ノ宮奴紗幸先生の事がさらに気に入らなくなり、眞名井ちゃんはその呼びかけを無視した。
これを萩ノ宮奴紗幸先生は、ヒロサダと3人でのプライベートの仲を他人に悟られないようにした眞名井ちゃんの演技だと思い、眞名井ちゃんに関心し、感謝の気持ちを込めて、無視されたことをスルーし、何事もなかったように授業を始めた。
「まずは週番前を~、この慣用句です週番前を~。【両手に花】です週番前を~。だれかこの慣用句の意味が週番前を~、分かる人はいますか週番前おはぎ~?」
萩ノ宮奴紗幸先生の人気もあってか、大勢の人が手を挙げた。
「結婚式で、手紙を添えて渡すやつです!」
「仲人君週番前を~。それは【両親に花】です週番前を~。他にありますか週番前おはぎ~?」
「船に乗り込んだ時に足元に張っていた紐に触れたら、その人めがけて銛や網が飛ぶような仕掛けのことです!私のおじいちゃんがよく作っていました」
「魚住さん週番前を~。それは【漁師に罠】です週番前を~。他にありますか週番前おはぎ~?」
「一休さんのとんちには圧倒されましたね!」
「足利君週番前を~。それは【屏風に虎】です週番前を~。他にありますか週番前おはぎ~?」
「おぃ~、おぃ~、おぃ~」
「内筋野肉君週番前を~。それは【上腕に頭筋】です週番前を~。………………、それでは答えを週番前を~、発表します週番前おはぎ~」
なかなか答えが出なかったため、萩ノ宮奴紗幸先生が意味を解説した。
【両手に花】とは、二つのよいものを同時に手に入れることのたとえ。また、一人の男性が同時に二人の女性を連れていることのたとえである。
「ということは、わしにとってはさかもとっちゃんといけえりっちゃんということじゃな!!!」
「ヒロサダ君~!!!そこに私も加えてちょうだいよ~。両手だけじゃなくて、口にも花を咥えてよ~!!!」
二人に夢中なヒロサダをどうにか振り向かせようと必死の眞名井ちゃん。とその時、ヒロサダはあることに気がついた。
「さかもとっちゃん、本名が坂本花織……。いけえりっちゃん、本名が池江璃花子……。坂本花織、池江璃花子……??、ふ、二人とも名前に【花】が!!!!これこそまさに【両手に花】ですじゃ~!!!」
【両手に花】の慣用句に愛着が生まれ、二人への愛がより一層深まったヒロサダなのであった。
「あらヒロサダ君、そんなこと言ったら私の名前にだって【花】が入っているわよ!!!私も加えてくれるのね!!!」
「…………ま、眞名井ちゅわ~ん!?それはさすがに嘘じゃと分かるじゃよ…………」
「む、ムキーーーーー!!!。私だってその二人に負けてないんだから~!!!!」
ヒロサダに軽くあしらわれた眞名井ちゃん。授業では次の慣用句である【トゥギャザーしようぜ】が紹介されている中、ヒロサダと眞名井ちゃんのやり取りを、松野さんが羨ましく眺めていた。
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