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2018年下半期〜2019年

ヒロサダの部活動見学8-7(その後)

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 競技も終わり更衣室へ向かっていると、ようやく立ち上がることができた眞名井ちゃんがヒロサダの元にかけよってきた。
 「ヒ、ヒロサダ君~!!!お疲れ様!!!」
 「ま、眞名井ちゅわ~ん!!」
 泳いで疲れ切ったヒロサダに勢いよく抱きついて来た眞名井ちゃん。騒ぎを聞きつけ、先に着替え終わった部長がヒロサダ達の元へやってきた。
 
 「あれ、君は確か我々を応援してくれていた!!!。その制服を見たところうちの学校の生徒だったんだね!」
 「はい!!!。でも皆さんを応援しに来たんじゃなくて、私はヒロサダ君だけを応援しに来たんです!。この水着も私が使っているものですし!。グフフ」
 ヒロサダに頬ずりしながら眞名井ちゃんが話す。
 「………そ、そうなんだね。もしかして二人は付き合っているのかな?」
 「やっぱりそう見えますか!!!。グフフフフ」
 部長の質問が終わる前に答えた眞名井ちゃん。
 「ぶ、ぶちょぉ~……。わし達は付き合っていないですじゃ~」
 「………そ、そうなんだね。じゃ、じゃあ私はこれで!」
 眞名井ちゃんの“帰れオーラ”を察した部長は他の部員を連れて帰っていった。
 
 「眞名井ちゅわ~ん、今日は本当に助かったじゃ~!」
 「いいのよヒロサダ君!!!。ヒロサダ君のためだったら私なんでもするんだから!」
 ヒロサダとのツーショットを自撮りしまくりながら、眞名井ちゃんは嬉しそうに話している。
 「眞名井ちゅわ~んにまた貸しを作ってしまったじゃな~。水着は洗って返すじゃ~」
 「待ってヒロサダ君!。それだとヒロサダ君大変でしょ?。私は構わないから、着替えたらすぐに返してちょうだいね!!!。グフフフフ、フフフッ」
 更衣室へ向かうヒロサダにぴったりついていく眞名井ちゃんは興奮を抑えきれていない。
 「そ、そうじゃか?じゃあ着替えるからちょっと待ってくれじゃ~」
 「うん!!!ここで待ってるわ!!!」
 男子更衣室に入って、出て行こうとしない眞名井ちゃん。ヒロサダが何度も出て行くように説得したが眞名井ちゃんは一向に動かず、ヒロサダが外で着替えようとすると眞名井ちゃんがぴったりついてくるので、仕方なく男子更衣室で眞名井ちゃんに見られながら着替えた。

 「フフフッ!!ヒロサダ君お疲れ様!!!。水着ありがとう!!!。グフフフフッ」
 ヒロサダに貸した水着を持って上機嫌に帰って行った眞名井ちゃんに、少し恐怖を感じたヒロサダなのであった。

 「ホー!オラフミタケ!!
 これで部活動見学水泳部編は無事完結じゃな!
 眞名井ちゃんはヒロサダのこと好きすぎて、オラもちょっと恐怖を感じたホー…………。
 しかし結局オラのところに八百屋の看板娘さんは来てくれなかったホー………。

 ところで!!、いけえりっちゃんこと池江璃花子選手が、アジア大会で前人未到の6冠を達成したそホーじゃな!!!。さらに!、大会MVPを獲得するなんて、すごいことホーね!!!
 ヒロサダが聞くと喜び転げたと思うんじゃが、きょホーはもう疲れているよホーじゃから、代わりにオラがお伝えしたホー!!!!」
 
 “男子高校生ヒロサダの毎日極楽”は池江璃花子選手をはじめとする競泳日本選手を応援しています。
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