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一章
番外:ナチョのはじめて〜VS朝鳥◆
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「――や――っ――で――」
微かに聞こえた声に眉を顰め、目を瞬かせる。ぽすんと隣を叩くけれど、そこには何もいない。起き上がり、改めてそこに何もないことを確認するとしゅんと肩を落とす。
「あ、ナチョ、起きた? おはよう」
「ん、おはよ、う」
ひょこりと顔を覗かせたアデリタ。おはようと声を掛ければ、イグナシオはのっそりと立ち上がり、フラフラとした足取りでアデリタに近づくとその体を抱きしめた。スリスリと匂いをつけるような仕草にアデリタは脳内パニックになりながらも好きにさせていた。
「落ち着いた?」
「ん」
くわぁと欠伸をするイグナシオにアデリタは寝癖ついてるとくすくすと笑う。どこと尋ねれば、ここと跳ねている髪をちょんちょんと触って遊ぶアデリタ。それから井戸にいくとカラカラと二人で井戸の水の汲み上げると顔を洗う。寝巻きから服を着替えると思い出したようにアデリタが声を上げた。
「あ、そうだ、今日からね、ナチョにはお仕事あるから」
「うん? お仕事?」
「そう、まずは卵の収穫からね」
イグナシオが慣れるまでは必要のないこととしていたが、アデリタにも懐き、村でも普通に過ごせるようになったことあり、ラモンとイネスはいいだろうとアデリタに許可を下ろしたのだ。
「うちの庭には鳥小屋があります!」
「うん」
「そこに朝鳥という魔鳥を飼ってます」
「うん」
イグナシオの知識にも朝鳥という魔鳥の情報はあった。でも、それは名前だけで、そういう魔獣がいるという程度のこと。それにアデリタは丁寧に説明をした。
曰く、朝鳥は人に飼い慣らされた魔獣である。食肉とされるのは勿論であるが、毎朝卵を産んでくれる貴重な栄養源でもある。
「ただね、朝鳥のオスは基本的に凶暴なんだよ」
元の世界でいう軍鶏に近いんだよねとアデリタは言う。けれど、特徴は尾長鶏なんだよねと苦笑いを零す。軍鶏も尾長鶏もわからないイグナシオが首を傾げれていれば、見てもらった方が早いとアデリタはイグナシオの腕から抜けるとその手を取って、鳥小屋へと向かった。途中で台所によると卵を入れるカゴと二つ鍋の蓋を受け取った。
「……フタなんて何に使うの」
「大事な防具だよ」
「???」
こんなものは紙の防御しかないだろうという顔のイグナシオにアデリタは行けばわかると笑う。
教会とは反対の庭に出れば、柵で区切られた先に茶色に白色にク、ク、クと鳴く鳥たちがいた。真ん中に設置されている丸太の上には一際体の大きな鳥。黒と茶色の体に尾羽は金色に輝いている。その鳥は喉の調子を整えるように少しばかり揺らすと声を張り上げた。
「あ、朝や、あっさやでー!! あーさーやーでー!」
「……えっと、え?」
「あの真ん中で声を張り上げてるのがオスの金色」
いや、そう言うことじゃないと言うような顔をイグナシオはアデリタに向ける。けれど、アデリタはカラカラと笑う。
「あーああああ、朝やでー!!」
「朝鳥の鳴き声なんだよ。あれ」
通常は「朝だよ」と鳴くらしいが、アデリタが小さい頃から育てた金色何故か「朝やで」と鳴くらしい。そして、さらに通常は黒いはずの尾羽は金色に輝いている。本人はなんでだろうねと首を傾げているが、彼女の周囲にいる精霊は当然だろうと溜息を吐いている。
「……はじめてしった」
「だろうね。鳥小屋があるのは説明してたけど、詳しくは言わなかったし」
「ちなみにこのフタはどうするの?」
「盾だよ、それ」
「たて」
「うん」
ま、入ればわかるよと柵の中にアデリタはイグナシオを連れて入る。朝鳥たちは闖入者に羽をばたつかせ、逃げていく。けれど、一羽だけそのようなことをせず、じっと観察している。パチリパチリと目を何度か瞬かせ、首を傾げながら、地面を掻く。
「ねぇ、リタ」
「ん?」
「あの子、僕をじっと見てるんだけど」
「うん、そりゃそうだよ。敵だもん」
「え?」
ほら、来るよ蓋を構えてと言うとイグナシオは慌てて蓋を構える。そこに激突する金色。何が起こったのかイグナシオはわからず、激突したにも関わらず体制を整え、再び向かってきそうな朝鳥とアデリタを交互に見る。
「朝鳥のオスは攻撃的でね、敵に攻撃してくるんだよ」
「それだったら、もう少し立派な盾になるものがあったんじゃないかなっ」
襲いくる金色を受け流しながら、イグナシオにアデリタはその考えはもっともだよねと頷きながら、カゴの中に卵を入れていく。
「こっちの防御力が高いと朝鳥の攻撃力も上がるんだよ」
「は?」
「だから、布の服と鍋の蓋っていう防御力が限りなく低い状態が好ましいわけ」
ぶつかられても、突かれても怪我にならないからとアデリタ。ただ、それに納得できてないイグナシオにしょうがないと一度柵の外に連れ出した。収穫した卵を台所を届けると数個の卵を持って教会へと向かった。
「はい、ウリセスさんとこの分」
「いつも、ありがとうございます」
「でね、お願いがあるんだけど、いい?」
「お願い、ですか?」
「そう、鳥小屋まで一緒に来て」
「……あー、もしかして、そう言うことですか」
「そう」
鍋の蓋を持っているイグナシオをみたウリセスは誰しもが一度は通る道ですね、いいでしょうと頷くと受け取った卵を教会の中に置き、今度は三人で鳥小屋へと戻った。その際にイグナシオには少し立派な防具が渡された。
「怪我しても任せてくださいね」
「いや、待って、ウリセス、僕さっき怪我しなかったからね」
いくら防御を高めたところでそんなないでしょというイグナシオにウリセスは微笑みを浮かべただけで柵の中へ促す。柵の中ではまた貴様かとばかりに金色が翼を広げ、地面を掻き、威嚇している。
はあと大きな溜息を吐いて、柵の中に入ったイグナシオ。どうせ、さっきと同じように軽く受け流させるだろうとそんな気持ちだった。
「ああああ、あっさ、やーでー!!!」
突撃してきた金色。盾で受け止めるも先程と全く違った。勢いでイグナシオの体が吹き飛ばされる。
「あぐっ、で」
「あ~さ~や~で~」
ビブラートを効かせ金色は倒れ込んだイグナシオに容赦なく攻撃をする。
「いたいいたい、痛いって」
つつくわ、引っ掻くわ散々な目に遭いながら、なんとか柵の外に逃げ出したイグナシオ。外には薬箱と水の張った桶を持ったアデリタとウリセスの姿。
「これで、わかった?」
「……うん。でも、説明してくれたら」
「説明しても、きっと納得できなかったと思いますよ。大人ですら、納得せずに痛い目に遭うものも少なくありません」
「うっ」
さ、治療しましょうと盛大に引っ掛れ、突かれた所に塗り薬を塗りこんでいく。
「うちの子じゃないけど、盾を貫かれて大怪我した人もいるらしいよ」
「え」
「ちゃんと魔獣の性質は調べましょうってことだよ」
対処法を知っていれば、相手を弱体化させることもできるしとアデリタは平然という。
「まぁ、アデリタさんの場合、魔獣が避けていくのでなんとでも言えるでしょう」
「なんで、避けられるのかわかってないけどね。金色に攻撃されないのは小さい頃から育てたからかな」
なるほどとアデリタの言葉に納得したイグナシオだったが、後日ラモンとイネスから小さい頃から育てても攻撃性は変わらないと聞かされ、思わずアデリタを凝視してしまうのだった。
「あぁぁさぁああやぁああでぇえええ!!!!!」
「ちょ、なんで!? 魔法!?」
振り上げた翼の間から放たれるビーム。おかしいでしょと騒ぎながら、イグナシオは金色の攻撃を避ける。けれど、そこに今までは逃げ惑うだけだったメスの朝鳥たち。
「ちょ、あ、もう!!」
体制を崩しそうになるも、朝鳥たちの猛攻を切り抜け、卵を回収していく。仕事として紹介されてから以降朝からヘロヘロになりながら、やるべき仕事をこなすイグナシオの姿あった。
「……朝鳥って魔法使わなかったよね」
「使えないはずなのですが、アデリタさんの朝鳥ですから」
「えー、何それ、ひどい」
「朝やもん」
「……ほら、アデリタさん銀色が来てますよ」
戦闘る金色とイグナシオを尻目にとてとてと歩いてきたのは尾羽が銀色に輝くオスの朝鳥。しかも、彼もまた金色と同じく鳴き声が変わっていた。
「朝やもん!!」
鳴き声に思わず、頬が緩んでしまう。言い方が緩いよと小さな頭を撫でてあげれば、嬉しそうに羽をばたつかせる。それはイグナシオが王都へと戻るまでの日常の光景になっていた。
「……まさか、単独で金色が離宮に行っただなんて誰が信じるのさ」
数年後、離宮では高らかに金色の声が響き渡る。
「あ、あああ、あーーさーーやーーでーー!!!!」
微かに聞こえた声に眉を顰め、目を瞬かせる。ぽすんと隣を叩くけれど、そこには何もいない。起き上がり、改めてそこに何もないことを確認するとしゅんと肩を落とす。
「あ、ナチョ、起きた? おはよう」
「ん、おはよ、う」
ひょこりと顔を覗かせたアデリタ。おはようと声を掛ければ、イグナシオはのっそりと立ち上がり、フラフラとした足取りでアデリタに近づくとその体を抱きしめた。スリスリと匂いをつけるような仕草にアデリタは脳内パニックになりながらも好きにさせていた。
「落ち着いた?」
「ん」
くわぁと欠伸をするイグナシオにアデリタは寝癖ついてるとくすくすと笑う。どこと尋ねれば、ここと跳ねている髪をちょんちょんと触って遊ぶアデリタ。それから井戸にいくとカラカラと二人で井戸の水の汲み上げると顔を洗う。寝巻きから服を着替えると思い出したようにアデリタが声を上げた。
「あ、そうだ、今日からね、ナチョにはお仕事あるから」
「うん? お仕事?」
「そう、まずは卵の収穫からね」
イグナシオが慣れるまでは必要のないこととしていたが、アデリタにも懐き、村でも普通に過ごせるようになったことあり、ラモンとイネスはいいだろうとアデリタに許可を下ろしたのだ。
「うちの庭には鳥小屋があります!」
「うん」
「そこに朝鳥という魔鳥を飼ってます」
「うん」
イグナシオの知識にも朝鳥という魔鳥の情報はあった。でも、それは名前だけで、そういう魔獣がいるという程度のこと。それにアデリタは丁寧に説明をした。
曰く、朝鳥は人に飼い慣らされた魔獣である。食肉とされるのは勿論であるが、毎朝卵を産んでくれる貴重な栄養源でもある。
「ただね、朝鳥のオスは基本的に凶暴なんだよ」
元の世界でいう軍鶏に近いんだよねとアデリタは言う。けれど、特徴は尾長鶏なんだよねと苦笑いを零す。軍鶏も尾長鶏もわからないイグナシオが首を傾げれていれば、見てもらった方が早いとアデリタはイグナシオの腕から抜けるとその手を取って、鳥小屋へと向かった。途中で台所によると卵を入れるカゴと二つ鍋の蓋を受け取った。
「……フタなんて何に使うの」
「大事な防具だよ」
「???」
こんなものは紙の防御しかないだろうという顔のイグナシオにアデリタは行けばわかると笑う。
教会とは反対の庭に出れば、柵で区切られた先に茶色に白色にク、ク、クと鳴く鳥たちがいた。真ん中に設置されている丸太の上には一際体の大きな鳥。黒と茶色の体に尾羽は金色に輝いている。その鳥は喉の調子を整えるように少しばかり揺らすと声を張り上げた。
「あ、朝や、あっさやでー!! あーさーやーでー!」
「……えっと、え?」
「あの真ん中で声を張り上げてるのがオスの金色」
いや、そう言うことじゃないと言うような顔をイグナシオはアデリタに向ける。けれど、アデリタはカラカラと笑う。
「あーああああ、朝やでー!!」
「朝鳥の鳴き声なんだよ。あれ」
通常は「朝だよ」と鳴くらしいが、アデリタが小さい頃から育てた金色何故か「朝やで」と鳴くらしい。そして、さらに通常は黒いはずの尾羽は金色に輝いている。本人はなんでだろうねと首を傾げているが、彼女の周囲にいる精霊は当然だろうと溜息を吐いている。
「……はじめてしった」
「だろうね。鳥小屋があるのは説明してたけど、詳しくは言わなかったし」
「ちなみにこのフタはどうするの?」
「盾だよ、それ」
「たて」
「うん」
ま、入ればわかるよと柵の中にアデリタはイグナシオを連れて入る。朝鳥たちは闖入者に羽をばたつかせ、逃げていく。けれど、一羽だけそのようなことをせず、じっと観察している。パチリパチリと目を何度か瞬かせ、首を傾げながら、地面を掻く。
「ねぇ、リタ」
「ん?」
「あの子、僕をじっと見てるんだけど」
「うん、そりゃそうだよ。敵だもん」
「え?」
ほら、来るよ蓋を構えてと言うとイグナシオは慌てて蓋を構える。そこに激突する金色。何が起こったのかイグナシオはわからず、激突したにも関わらず体制を整え、再び向かってきそうな朝鳥とアデリタを交互に見る。
「朝鳥のオスは攻撃的でね、敵に攻撃してくるんだよ」
「それだったら、もう少し立派な盾になるものがあったんじゃないかなっ」
襲いくる金色を受け流しながら、イグナシオにアデリタはその考えはもっともだよねと頷きながら、カゴの中に卵を入れていく。
「こっちの防御力が高いと朝鳥の攻撃力も上がるんだよ」
「は?」
「だから、布の服と鍋の蓋っていう防御力が限りなく低い状態が好ましいわけ」
ぶつかられても、突かれても怪我にならないからとアデリタ。ただ、それに納得できてないイグナシオにしょうがないと一度柵の外に連れ出した。収穫した卵を台所を届けると数個の卵を持って教会へと向かった。
「はい、ウリセスさんとこの分」
「いつも、ありがとうございます」
「でね、お願いがあるんだけど、いい?」
「お願い、ですか?」
「そう、鳥小屋まで一緒に来て」
「……あー、もしかして、そう言うことですか」
「そう」
鍋の蓋を持っているイグナシオをみたウリセスは誰しもが一度は通る道ですね、いいでしょうと頷くと受け取った卵を教会の中に置き、今度は三人で鳥小屋へと戻った。その際にイグナシオには少し立派な防具が渡された。
「怪我しても任せてくださいね」
「いや、待って、ウリセス、僕さっき怪我しなかったからね」
いくら防御を高めたところでそんなないでしょというイグナシオにウリセスは微笑みを浮かべただけで柵の中へ促す。柵の中ではまた貴様かとばかりに金色が翼を広げ、地面を掻き、威嚇している。
はあと大きな溜息を吐いて、柵の中に入ったイグナシオ。どうせ、さっきと同じように軽く受け流させるだろうとそんな気持ちだった。
「ああああ、あっさ、やーでー!!!」
突撃してきた金色。盾で受け止めるも先程と全く違った。勢いでイグナシオの体が吹き飛ばされる。
「あぐっ、で」
「あ~さ~や~で~」
ビブラートを効かせ金色は倒れ込んだイグナシオに容赦なく攻撃をする。
「いたいいたい、痛いって」
つつくわ、引っ掻くわ散々な目に遭いながら、なんとか柵の外に逃げ出したイグナシオ。外には薬箱と水の張った桶を持ったアデリタとウリセスの姿。
「これで、わかった?」
「……うん。でも、説明してくれたら」
「説明しても、きっと納得できなかったと思いますよ。大人ですら、納得せずに痛い目に遭うものも少なくありません」
「うっ」
さ、治療しましょうと盛大に引っ掛れ、突かれた所に塗り薬を塗りこんでいく。
「うちの子じゃないけど、盾を貫かれて大怪我した人もいるらしいよ」
「え」
「ちゃんと魔獣の性質は調べましょうってことだよ」
対処法を知っていれば、相手を弱体化させることもできるしとアデリタは平然という。
「まぁ、アデリタさんの場合、魔獣が避けていくのでなんとでも言えるでしょう」
「なんで、避けられるのかわかってないけどね。金色に攻撃されないのは小さい頃から育てたからかな」
なるほどとアデリタの言葉に納得したイグナシオだったが、後日ラモンとイネスから小さい頃から育てても攻撃性は変わらないと聞かされ、思わずアデリタを凝視してしまうのだった。
「あぁぁさぁああやぁああでぇえええ!!!!!」
「ちょ、なんで!? 魔法!?」
振り上げた翼の間から放たれるビーム。おかしいでしょと騒ぎながら、イグナシオは金色の攻撃を避ける。けれど、そこに今までは逃げ惑うだけだったメスの朝鳥たち。
「ちょ、あ、もう!!」
体制を崩しそうになるも、朝鳥たちの猛攻を切り抜け、卵を回収していく。仕事として紹介されてから以降朝からヘロヘロになりながら、やるべき仕事をこなすイグナシオの姿あった。
「……朝鳥って魔法使わなかったよね」
「使えないはずなのですが、アデリタさんの朝鳥ですから」
「えー、何それ、ひどい」
「朝やもん」
「……ほら、アデリタさん銀色が来てますよ」
戦闘る金色とイグナシオを尻目にとてとてと歩いてきたのは尾羽が銀色に輝くオスの朝鳥。しかも、彼もまた金色と同じく鳴き声が変わっていた。
「朝やもん!!」
鳴き声に思わず、頬が緩んでしまう。言い方が緩いよと小さな頭を撫でてあげれば、嬉しそうに羽をばたつかせる。それはイグナシオが王都へと戻るまでの日常の光景になっていた。
「……まさか、単独で金色が離宮に行っただなんて誰が信じるのさ」
数年後、離宮では高らかに金色の声が響き渡る。
「あ、あああ、あーーさーーやーーでーー!!!!」
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