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新しい住人

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家に着くと、マシュが夕飯を作ってくれてた。
その間、私は風呂に湯を張り、暇を持て余すように本を読む。
マシュが出してくれたお菓子は金平糖。
和って感じで好き。
この世界にもあるんだと思い聞いたら
《砂糖を固めた物じゃないか、
不思議な事を言うね》
とめっちゃドヤ顔をしてくる。
美味しいから良いけど、
なんかちょいちょい腹立つ。
ある程度時間経った後人の気配がして、
扉を開けたら商人たちがいた。
商品と言う名の人間を置いて行った。
さてと
汚れが少し落ちた程度の男女
流石に…
『ねぇマシュこの人お風呂入れてあげて』
《え、ちょ俺!?
何か俺良いように使われてる!》
『………』
《あーー
分かりましたよ!
行けば良いんでしょ!》

そう言うとマシュは
なぜか女の子の腕を掴んだ
その瞬間女の子は顔を真っ青にして
震え出した。
萎縮した少女は、恐怖からか声すら出ない。
思わずマシュの尻を足で蹴った。
『おい。
誰が女の子の方風呂に連れてけ言うた…
お前は男の人風呂連れてけ言うたよな…』
どこからこんな声が出ているのか、
自分でもよく分からなかった。
《いや、冗談だよ!
冗談だよー!
思いっきり蹴るなんて、
尻割れてしまうじゃないか!
それに、君!
そんなおっそろしい声どっから出してるわけ!?
俺知らなかったよ!》
『うざい。
と言うか、さっさと洗ってこい。
あと、尻は割れている。
割れてないなら斬ろうか?』
そう言うとそそくさとマシュは男を連れて風呂場にいった。
『ねぇ…アイツが悪かったわね。
あと次あんた風呂だから』
ロビーにいつまでも、
お家おくわけ行かないから
仕方なく横抱きをして広間に行く
横抱きした瞬間。
恐怖と絶望感の顔だった
何をそこまで、同性にまで恐怖を描くのか分からない。
椅子に座らせ
暫くするが何も喋らない。
さっきまで暇で読んでた本を読みながら様子を伺ってたら、やはり目線が合う。
変な雰囲気だ。
あっちも喋らないし…
気まずい…
『何……』
「いえ…その…
いえ何でもありません…」
『言いたい事くらい
言いなさいよ。
逆に気になって本が集中して読めない。』
「あの
何で私を助けてくれたですか…」
何で…
何でって
自分とおんなじだったからって言ったら
おかしな目で見られるだけ。
かと言って嘘ついてないしなぁ…
『さぁ?
気まぐれよ』
そう言って目を背ける。
『所で…貴女名前はあと何歳なの?』
俯きながら少女は答えた。
「年はわからない…
名前は、143…」

しばらく間が空いた。
だってそうだろう。
誰だってそうなる…
本読みながら聞いてたから動揺してるか向こうからは、分からないだろうけど…
名前が番号とか
しかも年齢すら分からないって…
あーもうどうしたら良い!!

「ご、ごめんなさい!
ごめんなさい」
そう泣きながら謝る少女
遂に、沈黙に耐えられなくなったのか
謝ってきた。
『別に怒ってない。
謝らなくて良い。
何で何もないのに謝るの…』
簡潔に言うと

「ごめんなさい…
その…だって…
怒ってる雰囲気だったから…」

…何となくわかる。
ダンマリだと怖いのよね
分かる御免ね
単純に、コミュ症なのよ…
ツンケンしてるわけじゃない…
本越しでグルグル回る無限ループ
しかも、少女は嗚咽を
漏らしながら泣くの必死に我慢してるし…
取り敢えず、本を置いて近くにあった
金平糖を少量掴み少女の近くに行く
怯え切った目は涙で腫れ
何をされるか分からないからか震え切っていた
少女の目線に合わせしゃがみ込み
口を開けるよう指示した。
震えながら目を閉じる少女
口に金平糖を投げ入れ頭を撫でた
びっくりしたのか、
おどおどしながら私を見る
「美味しい…です…」
『ようやく泣き止んだね
別に泣くなって言ってる訳じゃないのよ。
泣かれるとどうして良いか分からないから
取り敢えずその…
はぁー、まぁ泣き止んでよかったわ』
そう言うとまた泣き出した。

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