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69聖剣教の闇
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「まあ、お仕置きはこんなものだな」
俺は聖剣教の暗殺者みたいな奴らの最後の一人をのすと、そう言った。
「お、お兄ちゃん、つゆい」
「まあ、そんな訳だからお兄さんに任せて、こう見えても人助けは趣味なんだ」
趣味?
いや、正確には自身がされた理不尽なことを他人がされていたら放っておけないだけだ。
「リナちゃん、聖剣教の裏側に潜り込む方法ってある? 君のお父さんが関与してる悪いことの証拠の現場に案内してくれたら相応にお仕置きしてあげるよ」
「うん、お兄ちゃんならきっと助けてくれゆの」
喜色見せるリナちゃん。
だが、俺は聖剣教の闇がそこまで深い物などとはこの時思いもしなかった。
☆☆☆
俺達は聖剣教の教会の裏口近くの見知らぬ民家に来ていた。
「秘密の抜け穴がこの家の中にあゆの。リナもここを通って逃げたの」
そう言うとリナは民家の壁を押した。
「ああ!」
俺は思わず間抜けな声を上げた。
壁は偽装で、実は扉だった。
そして中へは地下へ続く階段があった。
俺達はリナちゃんに先導されて地下深くに進んで行った。
方角から行って教会の地下へ続いていると見ていい。
「広いとこに出ちゃったねノア君?」
「ああ、多分、教会の地下の中だな」
「そうなゆ。でも、本当の秘密はこっちなゆ」
俺達はリナちゃんに導かれて教会の地下の隠し扉から更に奥に進んだ。
「聖剣教は信徒の人に酷いことをしてゆの。一度見たゆ」
リナちゃんはそう言うとギリッと歯を食いしばった。
何か嫌なことを思い出して堪えている様子だ。
その時、俺の探知のスキルに感があった。
「アリスとルナはリナちゃんをここで守っていてくれ」
「うん、いいよノア君。リナちゃんは任せてね」
「はい、ご主人様のためなら僕頑張ります!」
俺は二人の答えに頷くとシエナに声をかけた。
「シエナは俺と来てくれ」
「わかったのです。でも、何故シエナだけなのです?」
「確かめたいからだ」
「?」
シエナは不思議そうな顔をする。
だが、俺は構わずドアを開けて先へ進んだ。
俺は人を殺すことを厭わない、それがシエナだけを連れて行った理由。
俺のスキルが性臭と血臭、そして誰か人の命が消えるのを感じた。
200m程進むと再びドアがあった。
「ろくでもないことが行われているのです」
「ああ、そのようだ」
ドアの向こうからうめき声が聞こえた。
怨嗟の声も。
俺はドアを開け放った。
そこは拷問場だった。
吊るされた女性がまさに手足を切断されようとしていた。
「いーひっひっひぃ! 人をあんこう鍋みたいにするのはたまらんな」
「ああ、それもたっぷりと犯した女をこうすると余計昂る!」
ゲスの極み。
それがそこにいた。
身なりからそれなりの地位の貴族か何かだろう。
それがボロボロな衣服の女性をゴミクズのように扱っている。
女性からは性臭がした。
この男達二人の臭い匂いと一致する。
「ゴミは処分するのです」
「ああ、シエナはどちらを殺る?」
「右の男を、あの男はどうもそこでバラバラになっている人を殺したようなのです」
「じゃあ、頼む」
俺は少し残念な気持ちでシエナに右の男を処すことを任せた。
床には切り刻まれた女性の遺体があった。
ナイフで刻まれたのだろう。
そして右の男はナイフを持っていた。
だが、俺はシエナに人を殺してほしくなかった。
俺はリリーと一緒に大事な何かを無くした。
アリスやルナがきちんと持っているもの。
だがシエナにはない。俺と同類……だ。
……持って無い。
口だけのヤンデレだと思いたかったが、どうやら本物のようだ。
「殺るぞ、シエナ」
「わかりましたのです。ノア様」
そう言ったシエナの口調と表情が無になった。
「へ?」
「は?」
俺達の存在に気が付いてようやく間抜けな声を上げる貴族達。
「だ、誰か! 賊だ! 賊が出た!」
誰が賊だ?
「さあ、人を面白半分に切り刻んだ罪、貴様ら自身にも刻んでやろう。他人の幸せを踏みにじっておいて、自分たちだけのうのうと生きて行けるなんて思うんじゃねえ!」
俺は聖剣教の暗殺者みたいな奴らの最後の一人をのすと、そう言った。
「お、お兄ちゃん、つゆい」
「まあ、そんな訳だからお兄さんに任せて、こう見えても人助けは趣味なんだ」
趣味?
いや、正確には自身がされた理不尽なことを他人がされていたら放っておけないだけだ。
「リナちゃん、聖剣教の裏側に潜り込む方法ってある? 君のお父さんが関与してる悪いことの証拠の現場に案内してくれたら相応にお仕置きしてあげるよ」
「うん、お兄ちゃんならきっと助けてくれゆの」
喜色見せるリナちゃん。
だが、俺は聖剣教の闇がそこまで深い物などとはこの時思いもしなかった。
☆☆☆
俺達は聖剣教の教会の裏口近くの見知らぬ民家に来ていた。
「秘密の抜け穴がこの家の中にあゆの。リナもここを通って逃げたの」
そう言うとリナは民家の壁を押した。
「ああ!」
俺は思わず間抜けな声を上げた。
壁は偽装で、実は扉だった。
そして中へは地下へ続く階段があった。
俺達はリナちゃんに先導されて地下深くに進んで行った。
方角から行って教会の地下へ続いていると見ていい。
「広いとこに出ちゃったねノア君?」
「ああ、多分、教会の地下の中だな」
「そうなゆ。でも、本当の秘密はこっちなゆ」
俺達はリナちゃんに導かれて教会の地下の隠し扉から更に奥に進んだ。
「聖剣教は信徒の人に酷いことをしてゆの。一度見たゆ」
リナちゃんはそう言うとギリッと歯を食いしばった。
何か嫌なことを思い出して堪えている様子だ。
その時、俺の探知のスキルに感があった。
「アリスとルナはリナちゃんをここで守っていてくれ」
「うん、いいよノア君。リナちゃんは任せてね」
「はい、ご主人様のためなら僕頑張ります!」
俺は二人の答えに頷くとシエナに声をかけた。
「シエナは俺と来てくれ」
「わかったのです。でも、何故シエナだけなのです?」
「確かめたいからだ」
「?」
シエナは不思議そうな顔をする。
だが、俺は構わずドアを開けて先へ進んだ。
俺は人を殺すことを厭わない、それがシエナだけを連れて行った理由。
俺のスキルが性臭と血臭、そして誰か人の命が消えるのを感じた。
200m程進むと再びドアがあった。
「ろくでもないことが行われているのです」
「ああ、そのようだ」
ドアの向こうからうめき声が聞こえた。
怨嗟の声も。
俺はドアを開け放った。
そこは拷問場だった。
吊るされた女性がまさに手足を切断されようとしていた。
「いーひっひっひぃ! 人をあんこう鍋みたいにするのはたまらんな」
「ああ、それもたっぷりと犯した女をこうすると余計昂る!」
ゲスの極み。
それがそこにいた。
身なりからそれなりの地位の貴族か何かだろう。
それがボロボロな衣服の女性をゴミクズのように扱っている。
女性からは性臭がした。
この男達二人の臭い匂いと一致する。
「ゴミは処分するのです」
「ああ、シエナはどちらを殺る?」
「右の男を、あの男はどうもそこでバラバラになっている人を殺したようなのです」
「じゃあ、頼む」
俺は少し残念な気持ちでシエナに右の男を処すことを任せた。
床には切り刻まれた女性の遺体があった。
ナイフで刻まれたのだろう。
そして右の男はナイフを持っていた。
だが、俺はシエナに人を殺してほしくなかった。
俺はリリーと一緒に大事な何かを無くした。
アリスやルナがきちんと持っているもの。
だがシエナにはない。俺と同類……だ。
……持って無い。
口だけのヤンデレだと思いたかったが、どうやら本物のようだ。
「殺るぞ、シエナ」
「わかりましたのです。ノア様」
そう言ったシエナの口調と表情が無になった。
「へ?」
「は?」
俺達の存在に気が付いてようやく間抜けな声を上げる貴族達。
「だ、誰か! 賊だ! 賊が出た!」
誰が賊だ?
「さあ、人を面白半分に切り刻んだ罪、貴様ら自身にも刻んでやろう。他人の幸せを踏みにじっておいて、自分たちだけのうのうと生きて行けるなんて思うんじゃねえ!」
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