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60お約束の冒険者試験
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俺は冒険者試験を受けることになった。
能力が優秀だとないが、能力が低い場合、受けなくてはならない。
ちなみにアリスもルナも必要なかった。
シエナなんて勇者だから当然。
クロエは受付嬢だから冒険者にはならない。
もし他の街に行く時は次の街の受付嬢としてサポートしてくれる。
「お兄ちゃん♡ すぐに準備するね」
そして、郊外の魔法訓練の施設に連れていかれた。
ほどなくして試験官がやって来た。
ギルド長かな?
「俺が試験官でギルド長のバーニィだ。お前が魔力0の冒険者希望者か? 全く無駄な時間を潰させやがって。能力無しの無能にこんな無駄骨をおらされるとはな」
は?
失礼なヤツだな。こいつ頭ごなしに俺のこと馬鹿にしてない?
などと、怒りを覚えるが、ちょっと困ったことになった。
「先ずは攻撃魔法の威力を見る。あの鉄のカカシに向かってなんでもいいから攻撃して見ろ。生活魔法の応用でも構わないぞ」
「えっ……いや、俺は魔力0だから魔法は一切使えなくて、剣が俺の主武器なんです」
「はあ? 剣? 攻撃魔法がなくてどうやって危険地帯の魔物と戦うんだ? ああ?」
しまった。俺は自分の失態に気がついた。こいつに悪意があるのは間違いないが確かにこの国では魔法が全てだ。攻撃魔法の威力を見るというのも当然だ。
しかし、ならば!
「俺は風の攻撃魔法が使えます!」
「ノア君? 一体何を言ってるかな? 試験官さん。お願いです! ノア君の剣の威力を見てあげて! 見れば考えが変わります!」
「アリス、ありがとう。でも俺も腹に据えかねてね」
「ごちゃごちゃ言わないで攻撃魔法をさっさと見せろ! 出来るもんならな!」
この試験官性格悪ッ!?
「じゃ、カカシに向かって魔法を放ちます」
「……ノア君」
アリスが俺のこと心配そうに見守ってくれる。
ちなみに他の子は街にお買い物に行ってもらった。
クロエは俺たちをこの場に連れて来た後にすぐギルドに戻った。
「じゃ、行きます」
俺は指を指パッチンの形にした。
「は? お前何を?」
試験官が間の抜けた声を上げる。
『パチン』
俺が指を鳴らすと。
ズガーン!!
カカシに攻撃魔法みたいに空気弾が当たる。
これ面白いな。
俺はちょっと楽しくなってパチン、パチンと指を鳴らしながら踊る。
これ、たのし~!
指を鳴らす度にカカシにズガーン、ズガーンと衝撃波が襲う。
試験官さん言ったよね?
何でもいいから攻撃してみろって、剣を使わずに。
俺のことは衝撃のノアと呼んでくれ。
「……………………ええええええええ!!!!」
なんか試験官が変な声をあげている。
「指パッチンで空気を圧縮して空気弾で攻撃してみました。これなら遠距離攻撃可能です」
「いや、お前……意味がわからない。一体何を言っているのかさっぱりわからん。わ、わかった。なら次は広範囲攻撃魔法を見せろ!」
あああああ!!
何なのこいつ?
俺に魔力が無いって知ってるくせに!!
しかし、俺は気を取り直して考える。
そうだ!
俺は試験場の近くにある巨石に目をつけた。
「よいしょっと」
俺は巨石を持ち上げた。巨石っていうか近くの丘全体かな。
多分100t位あるんじゃ無いかな。
「そりゃ! ほい!」
俺は丘丸ごとを前方に放り投げて。
「ふん!!」
今度は拳を前に鋭く突きを放つ。
拳が音の壁を軽く突き抜けて衝撃波を発生させたのは言うまでも無い。
そして、上空に放り投げられた丘自体に衝撃波をぶつける。
ドドドドドドーン。
結構な音がしてかなり広範囲に石の破片が降り注ぐ。
「いや、いい汗かいたな!」
「はっ?」
「えっ?」
みな、間の抜けた声をあげる。
さっきまで心配そうに見守っていたアリスも試験官もすっかり度肝を抜かれてしまったようだ。
ぽかんと口を開けて、俺と前方の自然災害の跡地の風景とを交互に見る。
「……な、ななななっ、なんなのそれぇ! はぁ!? なんで!? なんでどうすればこんな事になるのぉ!?」
……なんか試験官が切れちゃった。
能力が優秀だとないが、能力が低い場合、受けなくてはならない。
ちなみにアリスもルナも必要なかった。
シエナなんて勇者だから当然。
クロエは受付嬢だから冒険者にはならない。
もし他の街に行く時は次の街の受付嬢としてサポートしてくれる。
「お兄ちゃん♡ すぐに準備するね」
そして、郊外の魔法訓練の施設に連れていかれた。
ほどなくして試験官がやって来た。
ギルド長かな?
「俺が試験官でギルド長のバーニィだ。お前が魔力0の冒険者希望者か? 全く無駄な時間を潰させやがって。能力無しの無能にこんな無駄骨をおらされるとはな」
は?
失礼なヤツだな。こいつ頭ごなしに俺のこと馬鹿にしてない?
などと、怒りを覚えるが、ちょっと困ったことになった。
「先ずは攻撃魔法の威力を見る。あの鉄のカカシに向かってなんでもいいから攻撃して見ろ。生活魔法の応用でも構わないぞ」
「えっ……いや、俺は魔力0だから魔法は一切使えなくて、剣が俺の主武器なんです」
「はあ? 剣? 攻撃魔法がなくてどうやって危険地帯の魔物と戦うんだ? ああ?」
しまった。俺は自分の失態に気がついた。こいつに悪意があるのは間違いないが確かにこの国では魔法が全てだ。攻撃魔法の威力を見るというのも当然だ。
しかし、ならば!
「俺は風の攻撃魔法が使えます!」
「ノア君? 一体何を言ってるかな? 試験官さん。お願いです! ノア君の剣の威力を見てあげて! 見れば考えが変わります!」
「アリス、ありがとう。でも俺も腹に据えかねてね」
「ごちゃごちゃ言わないで攻撃魔法をさっさと見せろ! 出来るもんならな!」
この試験官性格悪ッ!?
「じゃ、カカシに向かって魔法を放ちます」
「……ノア君」
アリスが俺のこと心配そうに見守ってくれる。
ちなみに他の子は街にお買い物に行ってもらった。
クロエは俺たちをこの場に連れて来た後にすぐギルドに戻った。
「じゃ、行きます」
俺は指を指パッチンの形にした。
「は? お前何を?」
試験官が間の抜けた声を上げる。
『パチン』
俺が指を鳴らすと。
ズガーン!!
カカシに攻撃魔法みたいに空気弾が当たる。
これ面白いな。
俺はちょっと楽しくなってパチン、パチンと指を鳴らしながら踊る。
これ、たのし~!
指を鳴らす度にカカシにズガーン、ズガーンと衝撃波が襲う。
試験官さん言ったよね?
何でもいいから攻撃してみろって、剣を使わずに。
俺のことは衝撃のノアと呼んでくれ。
「……………………ええええええええ!!!!」
なんか試験官が変な声をあげている。
「指パッチンで空気を圧縮して空気弾で攻撃してみました。これなら遠距離攻撃可能です」
「いや、お前……意味がわからない。一体何を言っているのかさっぱりわからん。わ、わかった。なら次は広範囲攻撃魔法を見せろ!」
あああああ!!
何なのこいつ?
俺に魔力が無いって知ってるくせに!!
しかし、俺は気を取り直して考える。
そうだ!
俺は試験場の近くにある巨石に目をつけた。
「よいしょっと」
俺は巨石を持ち上げた。巨石っていうか近くの丘全体かな。
多分100t位あるんじゃ無いかな。
「そりゃ! ほい!」
俺は丘丸ごとを前方に放り投げて。
「ふん!!」
今度は拳を前に鋭く突きを放つ。
拳が音の壁を軽く突き抜けて衝撃波を発生させたのは言うまでも無い。
そして、上空に放り投げられた丘自体に衝撃波をぶつける。
ドドドドドドーン。
結構な音がしてかなり広範囲に石の破片が降り注ぐ。
「いや、いい汗かいたな!」
「はっ?」
「えっ?」
みな、間の抜けた声をあげる。
さっきまで心配そうに見守っていたアリスも試験官もすっかり度肝を抜かれてしまったようだ。
ぽかんと口を開けて、俺と前方の自然災害の跡地の風景とを交互に見る。
「……な、ななななっ、なんなのそれぇ! はぁ!? なんで!? なんでどうすればこんな事になるのぉ!?」
……なんか試験官が切れちゃった。
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