俺は空気が読める~魔力0の無能と馬鹿にされてダンジョンに追放された俺、実は災害級のスキルがぶっ壊れていて世界最強にして唯一の剣士になる~

島風

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42ノア、襲われている猫耳族の女の子を救う

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俺とアリスは仲良く談笑しながら旅を続けていた。 

「ノア君、アシュフォードの街ってフィッシュアンドチップスが有名みたいだよ」 

「そうみたいだね。どの観光本もお勧めしてるな」 

だが、楽しい談笑は突然遮られた。 

突然魔物を探知したからだ。 

そして、人の気配も。 

まずい。 

「まずいな。これ多分地竜が人を襲っている」 

「ノア君、助けてあげて!」 

「ああ、もちろんだ!」 

俺には探知のスキルで魔物や人の力量がわかる。 

魔物はおそらく地竜。人はレベル70位と言った処。 

複数の人なら大した問題ではない。 

しかし、1人の様だった。 

加速を使い、急速に接近する。 

今の俺は加速Lv200、100分連続で10倍敏捷が上がり、クーリングタイムは3秒。 

一瞬で接敵する。 

見ると地竜が猫耳族の女の子を捕食しようと大きな口を開けていた。 

グシャ 

状況確認に0.01秒、対処にやはり0.01秒。 

地竜は真っ二つになっていた。 

最果てのダンジョンで鍛錬した俺にとって簡単な判断と対処だった。 

改めて女の子を見ると、やはり猫耳族で間違いなかった。 

猫耳族とは亜人と言われる動物の特徴を備えた人間だ。 

だが、彼らはケモナーと呼ばれる特殊性癖者の魔の手に絡め取られる事が多く、滅多に通常の人族の街の近くには出てこない。 

彼らは里と呼ばれるコミュニティを形成し、同族だけで暮らしている筈だ。 

ここは最果ての街からアシュフォードの街に向かう街道の近く。 

こんなところに亜人がいるのは奇妙だ。 

ましてやこの辺はかなり強い魔物が出現する。 

1人で行動するなど自殺行為だ。 

何かあるな。 

俺はそう思い、猫耳族の女の子に声をかけた。 

「大丈夫か? 怪我はない?」 

「お、お願いだ。た、助けて。みんなを。里のみんなを」 

「任せろ。俺が何とかする」 

女の子はそれを聞くと突然気を失った。 

慌てて鑑定のスキルを使う。 

幸いHP、MPを消耗しているだけだった。 

消耗が激しく、マインドダウンしたのだろう。 

程なくしてアリスが合流した。 

「ノア君、いきなり浮気? 私という者がありながら酷くないかな?」 

「アリスの目は何処に付いているのかな? どう考えてもそう言う状態じゃないだろ?」 

とは言ったもののアリスはプンプンしている。 

それにしても……。 

助けて……か。 

荒事が待っているのは間違いないな。 
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