幼馴染の彼女と妹が寝取られて、死刑になる話

島風

文字の大きさ
上 下
55 / 62

第54話 魔王?

しおりを挟む
俺達は辺境から魔王城を目指した。

途中何人もの魔族が立ちはだかったが、全て撃退した。

そして、魔王城へ辿りついた。

魔王城は人、いや、魔族はいなかった。おそらくもう俺達を阻む魔族はいないのだろう。

魔物はいたが、魔族と魔物ではでは力のレベルが違う。

今の俺達にとって、魔物は既に敵ではなくなっていた。

魔族や古龍エンシャントドラゴン、それだけが、俺達の敵となり得る。

俺は既にレベル90に達した。イェスタもだ。

エリスとアルベルティーナもレベル85になった。

そして、魔王が座すと思われる部屋の扉を開けた。

そこには、漆黒の魔族がいた。

そして、

「良く来たな、勇者よ。名を聞こう」

「俺は勇者では無い」

「お前は魔法使いだろう? 私はそこの剣士に聞いている」

「私は従者イェスタ、虚数魔法使い様の従者です」

「なんと、では、勇者は堕ちたか?」

魔王は虚数魔法使いの事を知っているのか?

「魔王よ、虚数魔法使いを知っているのか?」

「知っておる。勇者堕ちる時、虚数魔法使いが目覚める、と、魔族に語り継がれておる」

勇者が堕ちる時、虚数魔法使いが目覚める?

俺は勇者のスペアか?

「全く、お前達人間は我らにとって災厄じゃ、我らが力をつけると、勇者が現れる。我らが何をした? 我らは主らを食らったりはせぬぞ」

「あなた達は存在自体が人類の敵なのです。あなた達がこの世界で力を得ると、私達人間の世界のネイピアの均衡が崩れます。だから我らはあなたを倒さなければならない」

さすが、アルベルティーナ、俺達が何故、魔王を倒す必要があるか知っている。

さすが、正義厨。

「やはり、知っておるか。では、戦うのみだな」

「はい、女神様より託された戦いです。覚悟を」

エリスは何故そんな事を知ってるのだろうか?

「魔王よ、さっきの問いに答えてなかったな、俺の名前はレオンだ、お前のおかげで、俺の幼馴染と妹が死んだ。お前には死んでもらう、悪く思うな」

俺達は一斉に動いた。

イェスタが『エクスカリバー』を、エリスが国王より下賜された『ミュルグレス』を、アルベルティーナが国王より下賜された『アヴァロンの杖』をかざす。

俺はアリシアが使っていた『一期一振いちごひとふり』を鞘から抜いた。王はこの刀の所有を許してくれた。

戦いは5時間にも及んだ。魔王は少しづつ、力を削がれた。

そして、

「我が敵を滅ぼせ『ダムド』」

俺の無属性近距離魔法が魔王の腹の中央にある核を捉えた。

魔王の黒い核が壊れると、突然、魔王の体にヒビが入った。

そして、魔王の体は細かい粒子となり、キラキラと輝き、消えていった。

「終わったのか?」

「勝ったのね」

「レオン様勝ったんですか?」

「レオン殿、流石です」

俺達は勝利した。魔王を封印するのでは無く、滅した。

何故虚数魔法使いは魔王に勝利できるか?

俺は判った。魔王にはほとんどの属性の魔法が効かない。

アルベルティーナの攻撃魔法はほとんど効果がなかった。

魔法使いは、援護のみ、そして、エクスカリバーも、ミュルグレスも、『一期一振いちごひとふり』も、魔王の核を破壊出来なかった。

唯一、効果があったのは俺の無属性魔法だった

第5の魔法だけが、魔王の核を破壊できる手段だったのだ。

だが、アルべルティーナが唐突に言い出した。

「......これは魔王じゃないぞ」
しおりを挟む
感想 20

あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。

石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。 だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった 何故なら、彼は『転生者』だから… 今度は違う切り口からのアプローチ。 追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。 こうご期待。

少し冷めた村人少年の冒険記

mizuno sei
ファンタジー
 辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。  トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。  優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~

きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。 洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。 レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。 しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。 スキルを手にしてから早5年――。 「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」 突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。 森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。 それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。 「どうせならこの森で1番派手にしようか――」 そこから更に8年――。 18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。 「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」 最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。 そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。

欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します

ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!! カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた

きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました! 「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」 魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。 魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。 信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。 悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。 かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。 ※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。 ※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です

俺だけ永久リジェネな件 〜パーティーを追放されたポーション生成師の俺、ポーションがぶ飲みで得た無限回復スキルを何故かみんなに狙われてます!〜

早見羽流
ファンタジー
ポーション生成師のリックは、回復魔法使いのアリシアがパーティーに加入したことで、役たたずだと追放されてしまう。 食い物に困って余ったポーションを飲みまくっていたら、気づくとHPが自動で回復する「リジェネレーション」というユニークスキルを発現した! しかし、そんな便利なスキルが放っておかれるわけもなく、はぐれ者の魔女、孤高の天才幼女、マッドサイエンティスト、魔女狩り集団、最強の仮面騎士、深窓の令嬢、王族、謎の巨乳魔術師、エルフetc、ヤバい奴らに狙われることに……。挙句の果てには人助けのために、危険な組織と対決することになって……? 「俺はただ平和に暮らしたいだけなんだぁぁぁぁぁ!!!」 そんなリックの叫びも虚しく、王国中を巻き込んだ動乱に巻き込まれていく。 無双あり、ざまぁあり、ハーレムあり、戦闘あり、友情も恋愛もありのドタバタファンタジー!

解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る

早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」 解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。 そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。 彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。 (1話2500字程度、1章まで完結保証です)

処理中です...