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第8話 拷問からの脱出2日目
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今日の夜も拷問が始まった。リリーは楽しそうに拷問を楽しんでいた。
みな、リリーに命乞いをした。だが、おそらく、彼女が助けてくれる事は無いと思えた。
何かが足らない人間、それがリリーなんだろう。
貴族に生まれ、美貌に恵まれ、何一つ不自由な事は無いだろう。普通の人なら......
彼女は生まれつきの殺人鬼だ。
人を痛めつけ、恥ずかしめる事でしか、快楽を得られ無い人間。
何もかも恵まれた人間に余計な資質があった。それがリリー。
普通ならばとうに捕縛され法の裁きを受けている筈だ。
だか、父親の貴族が体裁を気にして彼女にただ、おもちゃを与え続けている。
俺はそう推測した。
今日の他の奴隷への拷問は緩めだった。
今日は昨日程の酷い拷問じゃ無いかもしれない。
そう思っていたが、リリーはそんな甘い考えを破壊してくれた。
「ようやくあなたの順番よ。あなたの為に他の奴隷には我慢したの。あなたは私のお気に入りよ。たっぷり楽しませてね。出来れば命乞いとか期待したいなぁ。私、奴隷の命乞いを聞くのが大好きなんですもの」
「た、助けた事はあるのか?」
俺はそう聞いた。
「あら、元気な奴隷ね。楽しみだわ。いつまで元気でいられるのか? そうそう、質問への答えがまだだったわね。『無いわよ』じゃ、始めるわね」
リリーは俺の左手首を切断し始めた。
もちろん、痛覚麻痺の魔法などあるはずも無い。
「あ、あ、あ、あああああああああああああああああああああああ」
俺の叫び声がこの牢獄中にこだまする。
リリーは時折、俺にヒールの回復魔法をかけた。
死なない程度に、意識を失わ無い程度に、最大限苦痛を与える為だろう。
『ギコギコギコギコギコ』
ノコギリの不快な音が俺の恐怖に拍車をかける。
『ゴロン』
嫌な音がした。俺の手首が体から落ちる音だ。
リリーは俺にヒールをかけ、死なない程度に、すると、俺の手首を持って、俺に話し始めた。
「あなたの手首、素敵。とてもいい形をしている。ほら、見てご覧なさい。あなたの手首よ! そう、そういう顔! そういう顔が好きなの!」
俺はリリーに怒りの形相を向けていた。
「その顔を情けない顔に変えて、命乞いさせるのが、一番素敵、もうたまんない。今日はここまでのつもりだったけど、お願い、もう少し」
リリーはそう言うと俺の左腕を切断し始めた。
激しい苦痛は手首以上だった。
そして、ギコギコギコギコという不快なノコギリの音。
時折、リリーが性的な興奮を覚え、自分の胸や下半身に指を這わせる。
意識が遠のくと、ヒールをかけて回復するので、意識も失え無い。
『ゴトン』
という音が牢獄中に響いた。
リリーはハイヒールを唱えると性的な感情が昂ったらしい。
「あなた、ちょっと協力してね!」
リリーは俺の下半身の衣服を脱がせると、口で俺の下半身を刺激して、そして......
情けない事に俺の下半身はリリーに反応した。
屈辱だった。
その上、リリーが動くと左腕を切断された俺には激しい苦痛になった。
リリーが動く度に俺は叫び声をあげた。リリーにはそれがたまらない様だった。
俺は......果てた。
「ア、アリシア、助けて」
俺は不覚にもかつての恋人の名前を呼んだ。俺を裏切った女なのに......
果てた俺をみて、リリーは天使の様な微笑を浮かべた。
彼女は俺の屈辱感を感じて満足しているのだ。
「今日はこの位で許してあげる。あなたは大事にしないとね。あなたは私のお気に入りなんだから。あら、私、妊娠しちゃったかも、今日、まずい日なのよね。また、パパから怒られちゃう」
この女はただの殺人狂じゃ無い。いかれている。俺は心の底から恐怖した。
行為が終わるとリリーは俺に更にハイヒールをかけた。だいぶ痛みは収まった。
だが、治癒魔法は中途半端だ。まだ、出血もある。長い間放置すれば何もしなくても死ぬ。
リリーは俺の治療を済ませると、牢獄を出て行った。
☆☆☆
リリーがいなくなったところで、俺は慌ててステータスウインドウを見た。
「駄目だ!」
ステータスウインドウのレベル表示はレベル2のままだった。
「ちくしょうおおおおおおおおおお!!!」
俺の叫びが牢獄中に響き渡った
みな、リリーに命乞いをした。だが、おそらく、彼女が助けてくれる事は無いと思えた。
何かが足らない人間、それがリリーなんだろう。
貴族に生まれ、美貌に恵まれ、何一つ不自由な事は無いだろう。普通の人なら......
彼女は生まれつきの殺人鬼だ。
人を痛めつけ、恥ずかしめる事でしか、快楽を得られ無い人間。
何もかも恵まれた人間に余計な資質があった。それがリリー。
普通ならばとうに捕縛され法の裁きを受けている筈だ。
だか、父親の貴族が体裁を気にして彼女にただ、おもちゃを与え続けている。
俺はそう推測した。
今日の他の奴隷への拷問は緩めだった。
今日は昨日程の酷い拷問じゃ無いかもしれない。
そう思っていたが、リリーはそんな甘い考えを破壊してくれた。
「ようやくあなたの順番よ。あなたの為に他の奴隷には我慢したの。あなたは私のお気に入りよ。たっぷり楽しませてね。出来れば命乞いとか期待したいなぁ。私、奴隷の命乞いを聞くのが大好きなんですもの」
「た、助けた事はあるのか?」
俺はそう聞いた。
「あら、元気な奴隷ね。楽しみだわ。いつまで元気でいられるのか? そうそう、質問への答えがまだだったわね。『無いわよ』じゃ、始めるわね」
リリーは俺の左手首を切断し始めた。
もちろん、痛覚麻痺の魔法などあるはずも無い。
「あ、あ、あ、あああああああああああああああああああああああ」
俺の叫び声がこの牢獄中にこだまする。
リリーは時折、俺にヒールの回復魔法をかけた。
死なない程度に、意識を失わ無い程度に、最大限苦痛を与える為だろう。
『ギコギコギコギコギコ』
ノコギリの不快な音が俺の恐怖に拍車をかける。
『ゴロン』
嫌な音がした。俺の手首が体から落ちる音だ。
リリーは俺にヒールをかけ、死なない程度に、すると、俺の手首を持って、俺に話し始めた。
「あなたの手首、素敵。とてもいい形をしている。ほら、見てご覧なさい。あなたの手首よ! そう、そういう顔! そういう顔が好きなの!」
俺はリリーに怒りの形相を向けていた。
「その顔を情けない顔に変えて、命乞いさせるのが、一番素敵、もうたまんない。今日はここまでのつもりだったけど、お願い、もう少し」
リリーはそう言うと俺の左腕を切断し始めた。
激しい苦痛は手首以上だった。
そして、ギコギコギコギコという不快なノコギリの音。
時折、リリーが性的な興奮を覚え、自分の胸や下半身に指を這わせる。
意識が遠のくと、ヒールをかけて回復するので、意識も失え無い。
『ゴトン』
という音が牢獄中に響いた。
リリーはハイヒールを唱えると性的な感情が昂ったらしい。
「あなた、ちょっと協力してね!」
リリーは俺の下半身の衣服を脱がせると、口で俺の下半身を刺激して、そして......
情けない事に俺の下半身はリリーに反応した。
屈辱だった。
その上、リリーが動くと左腕を切断された俺には激しい苦痛になった。
リリーが動く度に俺は叫び声をあげた。リリーにはそれがたまらない様だった。
俺は......果てた。
「ア、アリシア、助けて」
俺は不覚にもかつての恋人の名前を呼んだ。俺を裏切った女なのに......
果てた俺をみて、リリーは天使の様な微笑を浮かべた。
彼女は俺の屈辱感を感じて満足しているのだ。
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だが、治癒魔法は中途半端だ。まだ、出血もある。長い間放置すれば何もしなくても死ぬ。
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☆☆☆
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「駄目だ!」
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