経験値10000倍~ハズレスキル放置プレイヤーが覚醒したらレベル上限なし! 最強で最速のレベルアップ~

島風

文字の大きさ
上 下
81 / 93

81謎のダンジョンへ

しおりを挟む
俺たちはリーゼの父ちゃんから言われた国王陛下勅命の依頼で王都の間隣に突然出来たダンジョンを探索することになった。 

ダンジョンには既に冒険者や騎士団などが多数挑み始めている。 

ダンジョンの起源は誰にもわからない。 

少なくとも人族の歴史上では1000年前の聖伝にも既に登場していて起源については何も触れられていない。 

だが、俺は師匠の家で読んだ古代書で有力な説を読んだことがある。 

1000年前の女神と真の勇者と邪神との戦いにおいて、邪神が作ったものという説だ。 

もし、それが事実であるならば…… 

このダンジョンを作ったのは……邪神、もしくはその僕。 

少なくとも1000年間、突然ダンジョンが発生したという記録はない。 

「みんな、行くよ。気をつけてね」 

「わかってるわよ、アル。アリーちゃんやリーゼちゃんのことは私に任せて」 

「ほんとに? いきなり後ろからバッサリとか?」 

「い、嫌ねー。いくらなんでも、そ、そんなことはしないわ……多分」 

これは何かの弾みがあると犯行におよぶな。 

「アリー、リーゼ、気をつけてね」 

「うん。アル君、ありがとう」 

「ご主人様が心配してくれたのです!」 

クリスにね。という言葉は飲み込んだ。 

こうして4人でダンジョンを進むが。 

……魔物と全然合わない。 

会うのは。 

「こんにちは」 

「お先にー」 

ハイキングか! 

どうもたくさんの冒険者や騎士団が入りこんでいるので、めぼしい魔物は全部討伐されたらしい。 

「ねえ、アル君、暇ね」 

「リーゼも退屈なのです」 

暇にこしたことないでしょ! 

それに魔物が現れたら、魔物とクリスから二人を守んなきゃいけないし。 

何よりだ。 

これフラグだろ! 

次の瞬間。 

「た、大変だー! ダンジョンでスタンビードが発生したー!」 

誰か知らないけど教えてくれた。 

便利なおじさんだ。 

だがこれは希求を要する事態だ。 

ダンジョンには多数の冒険者が。 

それに……こにダンジョンは王都のすぐ横。 

溢れる魔物は王都の人達を襲うことは間違いない。 

ならば。 

「俺達がここで防波堤になるぞ!」 

「わかってるわ、アル。もちろん隙を見て」 

「アル君、私も頑張る!」 

「リーゼもご主人様のために頑張るにです!」 

いや、二人はポンコツだから何もしないで。 

何よりクリスに気をつけて。 

ここはダンジョンだ。 

クリスが誰もみてないからと犯行に及ぶ可能性は捨てきれない。 

俺達は更に進むとそこには地獄が待っていた。 

「な! こんな魔物、第一層で出るようなのじゃないよ!」 

クリスが叫ぶ。 

当然だ。 

ダンジョンには多数の負傷者が溢れていた。 

おそらく先には取り残された冒険者や騎士達が、彼らの生存確率はほぼ絶望的だろう。 

「とにかくこの場を死守するぞ!」 

「わかったわ、アル」 

「アル君、私も頑張る!」 

「リーゼもご主人様のために頑張るのです」 

やばい、魔物はデュラハンだ。 

馬に乗った首のない騎士のアンデットだ。 

かなり強力な魔物だ。 

それも複数見て取れる。 

更に続々と数が増えているように思える。 

俺の注意はデュラハンに行ってしまう。 

クリス、頼むよ。 

自重してね。 

しかし、その時、俺の頭の中にあのクソ天の声が聞こえた。 

『ごめん、ごめん。旅行に行ってて仕事に戻ったんだけど、終末の化け物倒した経験値100億忘れてた。レベルが1500になります。スキルスライム進化がスキルスライムジョブ進化になりました。スライムの進化したジョブが更に上級職に進化させられるから、すぐにでも進化させた方がいいわよ』 

このクソがぁ!? 

そう言えば終末の化け物を倒しても経験値が入らなかったな。 

それどころじゃなかったから、気がつかなかった。 

とはいえ。 

すぐにスライムを召喚する。 

「スライム召喚。1号はアイリス、2号はベティー、3号はクララ、4号はデリカ、5号から12号頼むぞ!」 

「「「「「「「「「「「「はーい♪ アル様ぁ♪」」」」」」」」」」」」 

『スライムのジョブを進化させますか?』 

俺は躊躇うことはなかった。 

天の声は雑だが、俺に助言してくれることに間違いはない。 

「頼む。全員進化させてくれ!」 

『スキル所有者の意思を確認しました。スライム1号をナイトスライム、2号をアークウィザードスライム、3号をロードスライム、4号をアークプリーストスライム……めんどいから以下同じパターンに進化させます』 

スライム達が白く輝く。 

「1号アイリス。ナイトスライムに進化しました。ステルスのスキルを入手しました」 

「アル様の2号さんベティ。アークウィーザードに進化しました。極超音速巡航マジックミサイルのスキルを入手しました」 

「3号クララ。ロードスライムに進化しました。イージスのスキルを入手しました」 

「4号デリカ。アークプリーストに進化しました。マジックドローンのスキルを入手しました」 

なんか変なスキルを手に入れたみたいだぞ。 

イージスは俺も持ってるけど、他の何なの? 

『アル君、ぼっとしてないで、早く攻撃を命じて』 

うっせえわ! 

わかってるって! 

「みんな攻撃開始!」 

と、言った瞬間。 

2号ベティをはじめ、アークウィザード達から無数の金属色のフレアアローみたいなのが。 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ 

ガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガガ 

と、とんでもない速度で連射された。 

「は?」 

「え?」 

「またアル君が一人で根こそぎ」 

いや、そのだな。 

俺は悪くないんだ! 

みんなで力を合わせた結果なんだ。 

気がつくと、目の前のデュラハンはおろか、かなり奥の方まで攻撃が完了しているようだ。 

続々と増えていたデュラハンは壊滅。 

お、俺のせいじゃないんだからね! 
しおりを挟む
感想 30

あなたにおすすめの小説

日本列島、時震により転移す!

黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。

巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する

高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。 手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?

はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、 強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。 母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、 その少年に、突然の困難が立ちはだかる。 理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。 一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。 それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。 そんな少年の物語。

凡人がおまけ召喚されてしまった件

根鳥 泰造
ファンタジー
 勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。  仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。  それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。  異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。  最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。  だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。  祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

【本編完結】転生したら第6皇子冷遇されながらも力をつける

そう
ファンタジー
転生したら帝国の第6皇子だったけど周りの人たちに冷遇されながらも生きて行く話です

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!

仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。 しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。 そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。 一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった! これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~

いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。 他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。 「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。 しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。 1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化! 自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働! 「転移者が世界を良くする?」 「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」 追放された少年の第2の人生が、始まる――! ※本作品は他サイト様でも掲載中です。

処理中です...