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99女神エリス
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「さて、ようやくこんな臭い下界から去る事ができそうだな……だが、その前に貴様らを処分しないとな、女神様との約束だ」
そんな風に言って、こちらを睨んで、剣をサンダルフォンが抜いた。
僕達を殺すのが目的か? 謎を解かせておいて、フィーネを貶めておいて、更に僕らを殺して愉悦に浸る気か? 僕らを絶望の淵に落としておいて…なんて傲慢で、退廃的な考えなんだ?
でも、僕はこの天使に負ける気がしなかった。悪魔ベリアルと同様、魔王程強いとは思えない。あの悪魔ベリアルと同様に…この天使はベリアルと同様に戦力を見誤っているんじゃないか? しかし、何故?
「まあ、その前に余興だ! 死ぬがいい!」
天使が瞬歩のスキルでアンネリーゼの妹に急接近してくると、斬りかかった。サンダルフォンが剣を振りかざす。そして、それは小さな女の子を真っ二つにしようとして……。
「魔剣天解!」
「―――――~~~~ッ!!!!」
僕の怒りの炎が燃え盛る! 関係無いアンネリーゼの妹さんを殺すだと? 僕は魔剣の力を解放した。悪魔の邪悪な冷たい気が吹き荒れて行った、僕の怒気と共に。
「嘘、嘘だぁ!? に、人間ごときがぁ、私の剣を受け止めるだとォオ!」
やはりこの天使は弱い、僕達パーティにとって大きな脅威じゃない。
「ナディヤ! スクロールを!」
「キャピーン☆ 了解です☆ 先輩!」
ナディヤが時空封印の魔法をスクロールで展開する。
「時空封印の魔法か? だが、これでは貴様らも逃げられぬぞ!」
「安心してよ。君に地獄を見せてげるよ、フィーネの仇、人間ごときというものの力を見せてあげるよ」
「馬鹿が、大人しく死んで行けば、楽に死なせてやったものを。貴様の力が予想外だとして、所詮人間、天使の私に傷一つでも付けられるとでもと思っているのか? 与えられる苦痛がより大きくなって死ぬことになっただけだ…………あ?」
僕は彼の視界から、姿を消した。瞬歩のスキルで高速移動しただけだが、彼と僕のレベル差から考えると、彼にとっては、ふっと、突然消えたように見えるだろう。
しかし、サンダルフォンもただ馬鹿ではないようだ。目の前にいないという事は…という事に考えが及び、上を、つまり、一瞬で上へと跳躍し、サンダルフォンに向かって向かう僕の方、つまり、上へ視線を向けた。
「な……なんだと!!」
僕と視線が合うと、サンダルフォンの表情が変わる、自身の上を行く速度に驚愕する表情、そして、
「ごあぁ!……!?」
僕の剣は音の速度を越えて、衝撃破を発生させて轟音を轟かせて、まるでミサイルのような剣戟を天使に打ち出した。天使は慌てて剣を構えるが間に合わない。
『キンッ!!』
と音と共にサンダルフォンの剣が折れる、そして、一斉にヒルデ達が襲い掛かる。
「ひぃ! や、止めぇ! あっ! 駄目ぇ! 止めて、止めてぇ~~!」
ヒルデの剣戟、リーゼの魔弓、ナディヤの魔銃、ナーガの魔針、そして、追い詰められた天使へロッテの魔拳がさく裂する!
ドン!! という凄まじい音と共に、天使は後に吹っ飛んだ。
「ひ、ひぃぃぃぃぃ!!」
天使サンダルフォンは、今生まれて初めて恐怖というものを味わったようだ。
「そ、そんなぁ! 貴様らァ! 人間だ、唯の人間のはずだ。だから、上位の存在である私が貴様らに地面を這いつくばらせる事なんてありえない!!……そのはずなのにぃ!」
僕は剣を修めると、天使の傍に寄って行った。天使は剣を折られた、だから、公平にするつもりだ。
「き、貴様ら! て、天使であるこの私の顔面を殴るとは……だ、だが、特別に許してやる。私を逃がせぇ! 結界を解けぇ、そうしないと、他の天使たちがお前らを襲うぞぉ!」
僕は更に天使の傍に近づくと、天使はニヤりと笑い、
「そうか、理解したか? 下等な人間め、今なら特別に見逃してやる、剣を修めたという事は私に頭を垂れる気になったのだな? 不敬は特別に許してやる、感謝するのだぞぉ」
「これは…
僕の拳が天使の端整な顔にめり込む。高く突き出た高慢ちきな鼻をボキボキとへし折って、真っ白な歯を欠けさせて、血しぶきをあげながら
フィーネの分!!!」
「ひい……!? ふえっ、へぐっ……!」
サンダルフォンの端正な顔は、見るの耐えない姿になっていた。唇は切れ、鼻は潰れ、歯は折れてしまい、あちこちから血が噴き出ていた。
「不敬にもほどがあるぞ! 人間風情がぁ……!!」
なおも高慢ちきな言葉が出たので、更に殴った。サンダルフォンが涙を流して地面をのた打ち回るその姿は、人間を見下し上位の存在であること信じ、傲慢になっていた者とは思えないものだ。人間を愉悦に浸る道具して嘲笑い、蔑み、自身が同じ立場になる事など微塵も考えた事がなかった天使サンダルフォン。その彼が人間と同じ苦しめを得た時に発した言葉も行動も、人間と何一つ変わる事がなかった。
サンダルフォンと目があう、僕はニヤリと笑った。この天使に恐怖を与える為、フィーネの仇を取る為に!
「ひっ、ひいいいいっ!?」
僕は足を振り上げて天使の腹に蹴りを入れる。ドン!という激しい音と共に天使の身体はくの字に曲がって、吹き飛んでいった。
「い、嫌だ! 泣きたくない! 人間なんかの前で、みっともない処を見せたくない! 天使は絶えず強く、凛々しいモノなのだぁ!!」
「理由は知らないけど、僕らは君より強いよ。君が人間なら僕は君を殺したりはしないよ。司法に任せて、自分で制裁を加えるなんてしない、でも、君を誰も罰してくれないなら、自分で殺るしかないよね?」
「そ、そんな……馬鹿なぁ! て、天使である私を……こ、殺す……? そんなことができるわけがぁ……」
フィーネの魂はこの天使のおかげで悪魔に食われてしまった。フィーネは二度と転生する事ができない、それにいとも簡単にアンネリーゼさんの妹を殺そうとするなんて、生かす価値なんてない。
「これはあぁ!!、
次の瞬間、天使の体は僕の脚の蹴りを腹に食らって宙に舞った!
ズカン!! と凄まじい音と共に、天使の身体がねじれて後に吹っ飛んだ。それは僕にさえ、人間の技とは思えないものだ。激しい音と共に、折れた骨や血しぶきを撒き散らしながら、天使は再び地面に叩きつけられた。地面にはまるで大砲の弾丸が着弾したかの様な大きな破口を作っていた。
僕の分ぅ!」
「ごっ……!?」
天使は口から血を吐くと、金の粒子を振りまきながら消えて行った。
あっけないものだ、とそう思っていた時、何の前触れもなく、空間がきしむ、これは、以前悪魔ベリアルが殺された時、フィーネとしか思えない謎の存在が現れた時のモノ!
その存在は再び現れた、フィーネの姿を纏って、聖なるオーラを纏って、
「キャ~! 素敵! 何この人、カッコいい! やっぱりアルってばカッコいい、好き♡ お付き合いしたいなぁ! ヤダ、お付き合いどころか婚約してたんだったぁ、きゃ~、あたしってば、ばかぁ~、もう一回アル君の彼女にしてください♪」
場違いな軽い声と共に現れたのは、あのフィーネそっくりの存在だ。一体何者?
僕達はあっけにとられて、茫然とした。
そんな風に言って、こちらを睨んで、剣をサンダルフォンが抜いた。
僕達を殺すのが目的か? 謎を解かせておいて、フィーネを貶めておいて、更に僕らを殺して愉悦に浸る気か? 僕らを絶望の淵に落としておいて…なんて傲慢で、退廃的な考えなんだ?
でも、僕はこの天使に負ける気がしなかった。悪魔ベリアルと同様、魔王程強いとは思えない。あの悪魔ベリアルと同様に…この天使はベリアルと同様に戦力を見誤っているんじゃないか? しかし、何故?
「まあ、その前に余興だ! 死ぬがいい!」
天使が瞬歩のスキルでアンネリーゼの妹に急接近してくると、斬りかかった。サンダルフォンが剣を振りかざす。そして、それは小さな女の子を真っ二つにしようとして……。
「魔剣天解!」
「―――――~~~~ッ!!!!」
僕の怒りの炎が燃え盛る! 関係無いアンネリーゼの妹さんを殺すだと? 僕は魔剣の力を解放した。悪魔の邪悪な冷たい気が吹き荒れて行った、僕の怒気と共に。
「嘘、嘘だぁ!? に、人間ごときがぁ、私の剣を受け止めるだとォオ!」
やはりこの天使は弱い、僕達パーティにとって大きな脅威じゃない。
「ナディヤ! スクロールを!」
「キャピーン☆ 了解です☆ 先輩!」
ナディヤが時空封印の魔法をスクロールで展開する。
「時空封印の魔法か? だが、これでは貴様らも逃げられぬぞ!」
「安心してよ。君に地獄を見せてげるよ、フィーネの仇、人間ごときというものの力を見せてあげるよ」
「馬鹿が、大人しく死んで行けば、楽に死なせてやったものを。貴様の力が予想外だとして、所詮人間、天使の私に傷一つでも付けられるとでもと思っているのか? 与えられる苦痛がより大きくなって死ぬことになっただけだ…………あ?」
僕は彼の視界から、姿を消した。瞬歩のスキルで高速移動しただけだが、彼と僕のレベル差から考えると、彼にとっては、ふっと、突然消えたように見えるだろう。
しかし、サンダルフォンもただ馬鹿ではないようだ。目の前にいないという事は…という事に考えが及び、上を、つまり、一瞬で上へと跳躍し、サンダルフォンに向かって向かう僕の方、つまり、上へ視線を向けた。
「な……なんだと!!」
僕と視線が合うと、サンダルフォンの表情が変わる、自身の上を行く速度に驚愕する表情、そして、
「ごあぁ!……!?」
僕の剣は音の速度を越えて、衝撃破を発生させて轟音を轟かせて、まるでミサイルのような剣戟を天使に打ち出した。天使は慌てて剣を構えるが間に合わない。
『キンッ!!』
と音と共にサンダルフォンの剣が折れる、そして、一斉にヒルデ達が襲い掛かる。
「ひぃ! や、止めぇ! あっ! 駄目ぇ! 止めて、止めてぇ~~!」
ヒルデの剣戟、リーゼの魔弓、ナディヤの魔銃、ナーガの魔針、そして、追い詰められた天使へロッテの魔拳がさく裂する!
ドン!! という凄まじい音と共に、天使は後に吹っ飛んだ。
「ひ、ひぃぃぃぃぃ!!」
天使サンダルフォンは、今生まれて初めて恐怖というものを味わったようだ。
「そ、そんなぁ! 貴様らァ! 人間だ、唯の人間のはずだ。だから、上位の存在である私が貴様らに地面を這いつくばらせる事なんてありえない!!……そのはずなのにぃ!」
僕は剣を修めると、天使の傍に寄って行った。天使は剣を折られた、だから、公平にするつもりだ。
「き、貴様ら! て、天使であるこの私の顔面を殴るとは……だ、だが、特別に許してやる。私を逃がせぇ! 結界を解けぇ、そうしないと、他の天使たちがお前らを襲うぞぉ!」
僕は更に天使の傍に近づくと、天使はニヤりと笑い、
「そうか、理解したか? 下等な人間め、今なら特別に見逃してやる、剣を修めたという事は私に頭を垂れる気になったのだな? 不敬は特別に許してやる、感謝するのだぞぉ」
「これは…
僕の拳が天使の端整な顔にめり込む。高く突き出た高慢ちきな鼻をボキボキとへし折って、真っ白な歯を欠けさせて、血しぶきをあげながら
フィーネの分!!!」
「ひい……!? ふえっ、へぐっ……!」
サンダルフォンの端正な顔は、見るの耐えない姿になっていた。唇は切れ、鼻は潰れ、歯は折れてしまい、あちこちから血が噴き出ていた。
「不敬にもほどがあるぞ! 人間風情がぁ……!!」
なおも高慢ちきな言葉が出たので、更に殴った。サンダルフォンが涙を流して地面をのた打ち回るその姿は、人間を見下し上位の存在であること信じ、傲慢になっていた者とは思えないものだ。人間を愉悦に浸る道具して嘲笑い、蔑み、自身が同じ立場になる事など微塵も考えた事がなかった天使サンダルフォン。その彼が人間と同じ苦しめを得た時に発した言葉も行動も、人間と何一つ変わる事がなかった。
サンダルフォンと目があう、僕はニヤリと笑った。この天使に恐怖を与える為、フィーネの仇を取る為に!
「ひっ、ひいいいいっ!?」
僕は足を振り上げて天使の腹に蹴りを入れる。ドン!という激しい音と共に天使の身体はくの字に曲がって、吹き飛んでいった。
「い、嫌だ! 泣きたくない! 人間なんかの前で、みっともない処を見せたくない! 天使は絶えず強く、凛々しいモノなのだぁ!!」
「理由は知らないけど、僕らは君より強いよ。君が人間なら僕は君を殺したりはしないよ。司法に任せて、自分で制裁を加えるなんてしない、でも、君を誰も罰してくれないなら、自分で殺るしかないよね?」
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フィーネの魂はこの天使のおかげで悪魔に食われてしまった。フィーネは二度と転生する事ができない、それにいとも簡単にアンネリーゼさんの妹を殺そうとするなんて、生かす価値なんてない。
「これはあぁ!!、
次の瞬間、天使の体は僕の脚の蹴りを腹に食らって宙に舞った!
ズカン!! と凄まじい音と共に、天使の身体がねじれて後に吹っ飛んだ。それは僕にさえ、人間の技とは思えないものだ。激しい音と共に、折れた骨や血しぶきを撒き散らしながら、天使は再び地面に叩きつけられた。地面にはまるで大砲の弾丸が着弾したかの様な大きな破口を作っていた。
僕の分ぅ!」
「ごっ……!?」
天使は口から血を吐くと、金の粒子を振りまきながら消えて行った。
あっけないものだ、とそう思っていた時、何の前触れもなく、空間がきしむ、これは、以前悪魔ベリアルが殺された時、フィーネとしか思えない謎の存在が現れた時のモノ!
その存在は再び現れた、フィーネの姿を纏って、聖なるオーラを纏って、
「キャ~! 素敵! 何この人、カッコいい! やっぱりアルってばカッコいい、好き♡ お付き合いしたいなぁ! ヤダ、お付き合いどころか婚約してたんだったぁ、きゃ~、あたしってば、ばかぁ~、もう一回アル君の彼女にしてください♪」
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