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71魔王討伐1
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「な、なに!? これは……!? 一体何が起きたのだ!?」
突然の僕の覚醒に魔王は理解できずにいた。
魔王にとって、人間にしてはなかなかやる……程度の筈だった。少し興味深い人間の勇者パーティ、あとは、主力の人間の男を殺して終わりのはずだった。
だが、目の前にいる男は全身から先ほどとは別人のような禍々しい瘴気を撒き散らし、それは外部の遠く離れた場所でもわかってしまう程のものだった。
そして、何よりも人間の男の身体から発せられる威圧感。ゾクりとする冷たい悪魔の気配が魔王を驚愕させていた。
「我は震えているのか? これは?」
「それが恐怖だよ。魔王」
「これが恐怖、我は怯えているというのか……?」
魔王は震えていた。あまりに巨大な禍々しい瘴気に当てられて…
まだ、剣を交えた訳でも、魔法で攻撃されたわけでもない。それなのに、悪魔より頂戴した偉大な力を持つはずの自分が、先程まで格下と侮っていたただの人間に恐怖しているのである。
それは、魔王にとってとても受け入れられるものではなかった。
「貴様?……一体何者なんだぁ、人間!!」
理解できない存在に強烈な怒りを抱きつつ、魔王は僕に聞いてきた。その知性の高さは流石魔王、僕に何が起こったかまではわからないまでも、明らかに何かが変わった事を理解した。
そして、僕は答えた……。
「僕の魔剣が応えてくれたんだよ……。 悪魔の剣がね……」
僕は僕の知っている事実を答えた。正直僕にもわからない。魔族や魔王は悪魔により魔物などから力を得てなりえるものだ。悪魔が…だが何故人間の僕に力を貸すのか? 僕にだってわからない。ただ、言えるのは、悪魔の剣から魔王を倒す力を授かった。
僕と魔王が話している中、僕が引き起こした激しい瘴気の奔流は部屋中の物を撒き散らしていた。
「アル ねえ! あなたどうなったの?」
「僕にも良くわからない。ただ、魔剣の魂と話して、新しい力を手に入れた」
僕に問いかけるヒルデ。当然だろう、突然、僕は激しい暴風を引き起こして禍々しい瘴気を放ち、たちどころにヒルデ達を治癒した…。人間技ではない。
「何があってもヒルデはアルを信じるわ」
ヒルデは僕を信じてくれた。他のみなもうんと頷く。
そもそも僕の人外の強さの秘密は僕にだってわからない。ただ、信じてくれるのは嬉しい。
「貴様、本当に人間なのか?」
「多分ね。僕も少し自信を失いかけているだ。だって、お前があまりにも弱そうだから」
魔王は激しい怒りのためか褐色の顔を赤くしていた。
怒らないで欲しいな。僕だって、自分にこんな力があるなんて思っていなかったんだ。
……いや、僕の魔剣がただの魔剣ではない事はわかっていた。普通、魔剣は魔力が宿った剣の事を言う。悪魔の力が宿った剣なぞ聞いた事がない。
つまり、僕は悪魔の使徒である魔王と悪魔の力を使って対峙しているのか?
僕は本当に人にとって正しい存在なのだろうか? 自分の命が危険な状態に追い詰められると、更なる強さを得てしまう。それが本当に人にとって良いモノなのだろうか? そもそも僕の魔剣は悪魔が作ったモノなのだから…
「フンっ! 我を舐めるなよ人間! 我の邪魔は……世界の終焉を邪魔することは許さん!!」
魔王は怒鳴り、剣を振りかざす。それと共に剣圧で、ゴウッと衝撃波が放たれた。
地面を抉り床の大理石を巻き上げるその威力は凄まじいもので、僕に向かって衝撃波が襲ってきた。以前なら死んでしまっただろう。
しかし、今の僕にはチワワの恫喝にも思える…あまりにも中途半端な攻撃だった。
「なっ! 何だと!?」
僕は素手で魔王の衝撃波を振り払った。
めんどくさいから、両手は使わなかった。やだな、変な病気になったらどうしてくれるんだ?
本来なら人間の軍隊10000人を一瞬で殺してしまえるほどの衝撃波を、プスん と情けない音を立てて消滅させたのであった。
激しい暴風と瘴気は、あっさりと消え失せた。
「!?」
僕は魔王を真似て、剣を振るった。瘴気を乗衝撃波も瘴気も魔王とは比べ物にならない
「かっ……ぐっ……」
僕は普段の魔剣の攻撃よりも手を抜いた。ただ、魔王の真似事で新しい技を試しただけ。
特別な必殺技などではなかった。
しかし、僕の軽い剣の一振りで、魔王は肩で息をするほどのダメージに襲われた。
魔王の顔に浮かんだのは…戦慄。魔王は初めて絶対上位の者と直面したのかもしれない。
魔王は僕がただ、見つめるだけで畏怖した。彼だって悪魔から力を得た魔族だったはずなのに。
「ッ!!!」
魔王はビクッと体を震わせて警戒をする。僕がただ、剣を構え直しただけなのに。
そして……。
「魔王、僕の最大の技を喰らってもらおう」
僕は剣をふるい、その技の名前を言った。
「な、何なんだ? 何故ここまで悪魔の瘴気が濃いんだ!」
「いいだろう、冥界まで連れて行ってやる 魔神剣! 冥王の赤き雷!!」
魔王が冷や汗を拭いながら僕を凝視した。彼は何が起きるのかわからないという恐怖に怯えていた。誰も彼を笑う事はできないだろう。人外、いや、魔王にすら理解の域外の技。
僕の力は魔王には十分理解できていたのだろう、今の僕が引き起こす事がどの程度現実離れしているのかを容易に想像できた。
そのため、剣を構え、隙なく、常に何が起きてもいいよう警戒していたのだが……。
「ぐぉっ!?」
「きゃあっ!?」
「やだぁ」
「下僕は何したの?」
「先輩地震怖いよ~」
魔王とみなが悲鳴を上げる。何故なら、激しい地響きが聞こえたからだ。
「何? 地震?」
激しい音と共に大地が揺れる。地面、いや床が揺れる、ということは魔族でなくても誰でも経験した事があるだろう。しかし、戦闘の結果という事は…誰もないだろう。
戦いにおける過程により天災としか言えない地震を引き起こす技、その威力は誰しもが容易に想像できただろう。
比較的新しく、籠城のために補強された強固な要塞が、ガラガラと崩れ落ちていく。
「な、何が起こっているんだ、いったい……!?」
さらに魔王を驚愕させたのは、地面から溢れ出す瘴気だろう。
この技は地を割り、相手を冥界に落とし、冥界の番人の裁きを受けさせて冥界の赤き雷を受けさせる技だ。
そして、地面が赤く染まり、魔王を引きづりこんで行く。
要塞はバラバラになり、僕ら自身も足場を失った。だが、冥界に連れていかれるのは魔王だけだ。
「ひ、引きづり込まれるのか……!!」
要塞の床が割れて、真っ赤な冥界が見えると、魔王は落ちて行った。そして、頭上より冥界の番人アヌビスが現れて、裁きを行う。結果、当然死刑だ。裁きの雷が魔王を襲う。
それは本物の冥界だろう。魔王とはいえ、生きたものが冥界の裁きを受けるのだなど、聞いたことがない。まさに、悪魔の所業だ。
「く、くそっ……!」
魔王は冥界の裁きを受けてもなお、生きてはいた。しかし、かろうじて生きているとしかいいようがない。ぼろぼろとなり、体中から血を噴き出していた。
魔王の考えていた事は逃げる事だけだった。それ以外に選択肢はない、ゴウッと風の音を立てて、幸い天井が無くなった要塞から逃げようとする。
しかし、僕から逃れる事なんてできない。僕は真っ黒な瘴気の粒子を撒き散らす魔剣を振るった。
僕は剣を空に退避しようとしていた魔王目がけて振り下ろす。魔王といえども、僕のスピードについてこれず、当然避けることができなかった。
「そ、そんな……」
僕の周りから黒い粒子がけしの種のように四方八方に飛び散る! そして、剣は魔王に吸い込まれていった。
「あああああああああああああああああああ!!」
それでも、魔王は息絶えない。必死に迫りくる剣の追撃を逃れようと必死…そして、ついにその体のど真ん中に剣が吸い込まれる。
「ぐっ、ああっ!?」
ぼたぼたと真っ黒な血が噴き出す。流石に魔族の王、人間ならとっくに死んでいる怪我を追いながらも、なおも必死生きようともがく。
床に落ち、這いつくばるその姿は先程の魔族を虫けらのように殺害したモノと同一のモノとは思えない。それだけ情けない姿を曝け出していた。
他者を陥れ、殺害し、弱者をなぶり、殺しても歯牙にもかけない魔王、だがその魔王が必死に生きるためにあがいている。その姿を笑う者はいない。
僕の剣がさらに魔王の首を捕らえた。
「がっ……!?」
魔王の首は宙に高く舞い、床に落ち、コロコロと転がった。
異臭の匂いがムッと鼻をつく、大地に魔王の体が落ちて、砂煙が舞う。
首だけとなり、流石に死んだかと思われた魔王はなおもその顔に苦悶の表情を浮かべる。
「あ…………」
僕は首だけとなっても尚も生きる魔王に止めの剣を振り下ろした。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!」
その悲鳴は、人外の声で、薄気味悪く、ゾッとする声で、遠く帝都まで聞こえたのではないかと思われるほどの大きさだった。
頭を粉砕された魔王の瘴気が消える。そして、天井が無くなった要塞から空が見える。つい先程まで、魔王の瘴気のせいか、曇天だった空はみるみる青い空へと変わっていった。
そして、魔王は消えていき、大きな魔石だけが残された。
突然の僕の覚醒に魔王は理解できずにいた。
魔王にとって、人間にしてはなかなかやる……程度の筈だった。少し興味深い人間の勇者パーティ、あとは、主力の人間の男を殺して終わりのはずだった。
だが、目の前にいる男は全身から先ほどとは別人のような禍々しい瘴気を撒き散らし、それは外部の遠く離れた場所でもわかってしまう程のものだった。
そして、何よりも人間の男の身体から発せられる威圧感。ゾクりとする冷たい悪魔の気配が魔王を驚愕させていた。
「我は震えているのか? これは?」
「それが恐怖だよ。魔王」
「これが恐怖、我は怯えているというのか……?」
魔王は震えていた。あまりに巨大な禍々しい瘴気に当てられて…
まだ、剣を交えた訳でも、魔法で攻撃されたわけでもない。それなのに、悪魔より頂戴した偉大な力を持つはずの自分が、先程まで格下と侮っていたただの人間に恐怖しているのである。
それは、魔王にとってとても受け入れられるものではなかった。
「貴様?……一体何者なんだぁ、人間!!」
理解できない存在に強烈な怒りを抱きつつ、魔王は僕に聞いてきた。その知性の高さは流石魔王、僕に何が起こったかまではわからないまでも、明らかに何かが変わった事を理解した。
そして、僕は答えた……。
「僕の魔剣が応えてくれたんだよ……。 悪魔の剣がね……」
僕は僕の知っている事実を答えた。正直僕にもわからない。魔族や魔王は悪魔により魔物などから力を得てなりえるものだ。悪魔が…だが何故人間の僕に力を貸すのか? 僕にだってわからない。ただ、言えるのは、悪魔の剣から魔王を倒す力を授かった。
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「何があってもヒルデはアルを信じるわ」
ヒルデは僕を信じてくれた。他のみなもうんと頷く。
そもそも僕の人外の強さの秘密は僕にだってわからない。ただ、信じてくれるのは嬉しい。
「貴様、本当に人間なのか?」
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……いや、僕の魔剣がただの魔剣ではない事はわかっていた。普通、魔剣は魔力が宿った剣の事を言う。悪魔の力が宿った剣なぞ聞いた事がない。
つまり、僕は悪魔の使徒である魔王と悪魔の力を使って対峙しているのか?
僕は本当に人にとって正しい存在なのだろうか? 自分の命が危険な状態に追い詰められると、更なる強さを得てしまう。それが本当に人にとって良いモノなのだろうか? そもそも僕の魔剣は悪魔が作ったモノなのだから…
「フンっ! 我を舐めるなよ人間! 我の邪魔は……世界の終焉を邪魔することは許さん!!」
魔王は怒鳴り、剣を振りかざす。それと共に剣圧で、ゴウッと衝撃波が放たれた。
地面を抉り床の大理石を巻き上げるその威力は凄まじいもので、僕に向かって衝撃波が襲ってきた。以前なら死んでしまっただろう。
しかし、今の僕にはチワワの恫喝にも思える…あまりにも中途半端な攻撃だった。
「なっ! 何だと!?」
僕は素手で魔王の衝撃波を振り払った。
めんどくさいから、両手は使わなかった。やだな、変な病気になったらどうしてくれるんだ?
本来なら人間の軍隊10000人を一瞬で殺してしまえるほどの衝撃波を、プスん と情けない音を立てて消滅させたのであった。
激しい暴風と瘴気は、あっさりと消え失せた。
「!?」
僕は魔王を真似て、剣を振るった。瘴気を乗衝撃波も瘴気も魔王とは比べ物にならない
「かっ……ぐっ……」
僕は普段の魔剣の攻撃よりも手を抜いた。ただ、魔王の真似事で新しい技を試しただけ。
特別な必殺技などではなかった。
しかし、僕の軽い剣の一振りで、魔王は肩で息をするほどのダメージに襲われた。
魔王の顔に浮かんだのは…戦慄。魔王は初めて絶対上位の者と直面したのかもしれない。
魔王は僕がただ、見つめるだけで畏怖した。彼だって悪魔から力を得た魔族だったはずなのに。
「ッ!!!」
魔王はビクッと体を震わせて警戒をする。僕がただ、剣を構え直しただけなのに。
そして……。
「魔王、僕の最大の技を喰らってもらおう」
僕は剣をふるい、その技の名前を言った。
「な、何なんだ? 何故ここまで悪魔の瘴気が濃いんだ!」
「いいだろう、冥界まで連れて行ってやる 魔神剣! 冥王の赤き雷!!」
魔王が冷や汗を拭いながら僕を凝視した。彼は何が起きるのかわからないという恐怖に怯えていた。誰も彼を笑う事はできないだろう。人外、いや、魔王にすら理解の域外の技。
僕の力は魔王には十分理解できていたのだろう、今の僕が引き起こす事がどの程度現実離れしているのかを容易に想像できた。
そのため、剣を構え、隙なく、常に何が起きてもいいよう警戒していたのだが……。
「ぐぉっ!?」
「きゃあっ!?」
「やだぁ」
「下僕は何したの?」
「先輩地震怖いよ~」
魔王とみなが悲鳴を上げる。何故なら、激しい地響きが聞こえたからだ。
「何? 地震?」
激しい音と共に大地が揺れる。地面、いや床が揺れる、ということは魔族でなくても誰でも経験した事があるだろう。しかし、戦闘の結果という事は…誰もないだろう。
戦いにおける過程により天災としか言えない地震を引き起こす技、その威力は誰しもが容易に想像できただろう。
比較的新しく、籠城のために補強された強固な要塞が、ガラガラと崩れ落ちていく。
「な、何が起こっているんだ、いったい……!?」
さらに魔王を驚愕させたのは、地面から溢れ出す瘴気だろう。
この技は地を割り、相手を冥界に落とし、冥界の番人の裁きを受けさせて冥界の赤き雷を受けさせる技だ。
そして、地面が赤く染まり、魔王を引きづりこんで行く。
要塞はバラバラになり、僕ら自身も足場を失った。だが、冥界に連れていかれるのは魔王だけだ。
「ひ、引きづり込まれるのか……!!」
要塞の床が割れて、真っ赤な冥界が見えると、魔王は落ちて行った。そして、頭上より冥界の番人アヌビスが現れて、裁きを行う。結果、当然死刑だ。裁きの雷が魔王を襲う。
それは本物の冥界だろう。魔王とはいえ、生きたものが冥界の裁きを受けるのだなど、聞いたことがない。まさに、悪魔の所業だ。
「く、くそっ……!」
魔王は冥界の裁きを受けてもなお、生きてはいた。しかし、かろうじて生きているとしかいいようがない。ぼろぼろとなり、体中から血を噴き出していた。
魔王の考えていた事は逃げる事だけだった。それ以外に選択肢はない、ゴウッと風の音を立てて、幸い天井が無くなった要塞から逃げようとする。
しかし、僕から逃れる事なんてできない。僕は真っ黒な瘴気の粒子を撒き散らす魔剣を振るった。
僕は剣を空に退避しようとしていた魔王目がけて振り下ろす。魔王といえども、僕のスピードについてこれず、当然避けることができなかった。
「そ、そんな……」
僕の周りから黒い粒子がけしの種のように四方八方に飛び散る! そして、剣は魔王に吸い込まれていった。
「あああああああああああああああああああ!!」
それでも、魔王は息絶えない。必死に迫りくる剣の追撃を逃れようと必死…そして、ついにその体のど真ん中に剣が吸い込まれる。
「ぐっ、ああっ!?」
ぼたぼたと真っ黒な血が噴き出す。流石に魔族の王、人間ならとっくに死んでいる怪我を追いながらも、なおも必死生きようともがく。
床に落ち、這いつくばるその姿は先程の魔族を虫けらのように殺害したモノと同一のモノとは思えない。それだけ情けない姿を曝け出していた。
他者を陥れ、殺害し、弱者をなぶり、殺しても歯牙にもかけない魔王、だがその魔王が必死に生きるためにあがいている。その姿を笑う者はいない。
僕の剣がさらに魔王の首を捕らえた。
「がっ……!?」
魔王の首は宙に高く舞い、床に落ち、コロコロと転がった。
異臭の匂いがムッと鼻をつく、大地に魔王の体が落ちて、砂煙が舞う。
首だけとなり、流石に死んだかと思われた魔王はなおもその顔に苦悶の表情を浮かべる。
「あ…………」
僕は首だけとなっても尚も生きる魔王に止めの剣を振り下ろした。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああ!!!!」
その悲鳴は、人外の声で、薄気味悪く、ゾッとする声で、遠く帝都まで聞こえたのではないかと思われるほどの大きさだった。
頭を粉砕された魔王の瘴気が消える。そして、天井が無くなった要塞から空が見える。つい先程まで、魔王の瘴気のせいか、曇天だった空はみるみる青い空へと変わっていった。
そして、魔王は消えていき、大きな魔石だけが残された。
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