52 / 106
52王女クリスティーナの婚約破棄3
しおりを挟む
「うわああああああああああああああ!?」
「きゃああああああああああああああ!!」
会場に悲鳴が響き渡る。晩餐会に出席していた全ての人々の悲鳴だ。
無理もないだろう。ここは安全な筈の街の中なのだ。歴史上、街の真っ只中に魔族が出現したなどいう記録はない。
リーゼの話では、魔族は聖石の埋まっている街に出現すると、聖石の聖なる力により、力が半減する。だから、街には出没しない。それに狡猾な魔族は安全なダンジョンに潜み、魔物を多数配置して、安全を買うのが普通だ。実際、セリアの魔族もトゥールネの魔族もそうだった。彼らは人間がダンジョンの中を進む事で弱らせて、弱った処を最終層で待ち受ける訳である。
しかし、この魔族は?
正体を現した魔族は溢れる瘴気を放ち、禍々しい姿からは、聖石の影響を受けているようには見えない。
魔族から逃れようと、晩餐会の出席者は我先にと出口へと逃げて行く。幸い、ほとんどの者が無事に出口に辿り着いて、脱出することに成功していた。
この場にいるのはヒルデ、リーゼ、そしてティーナ王女を抱いた僕だけだ。
「……みなを連れて来なかったのは失敗だったね」
「今更ながらよ。それより下僕、剣を頂戴!!」
「アル、3人で戦うしかないわ。でも、あの魔族、変よ」
やはり魔族か? 魔族だよね? いやいや、しかし、なんでこんなところに? シュミット侯爵はちゃんとした貴族だった筈だ……おかしい……
「ア、アル様にお姫様抱っこされてる」
こんがらがっている僕の耳に、ティーナ王女の声が聞こえた。
見ると、顔を真っ赤にした王女が僕を見つめていた。
なんで僕は王女様の好感度上げてるの?
「えっと、婚約者が魔族って聞いていなかったのだけど…」
「わたくしも知りませんでした。と、いうよりシュミット侯爵は50歳を超えていますけど、アマルフィ地方の重鎮です。あれはシュミット侯爵ではございません。50年も人をたばかるだなどとは思えません」
なるほど、シュミット侯爵は最近魔族と入れ代わってしまったという事か…それにしても、貴族とはいえ、50歳の男に嫁がされるティーナ王女が可愛そうになった。だからと言って、僕が引き取るというのも違う話だと思うのだけど。馬鹿の王女枠はもう、一人いるのだ。
まあいい。今はとにかく魔族討伐だ。
「ティーナ王女、ここは任せてください。シュミット侯爵、いえ、魔族は必ず倒してご覧ににいれます。あなたのことは必ずお守りします」
「助けてくれるのですね!! アル様」
「は、はい、必ず…」
王女様を助けるのは当然なんだけど、平民の僕に様をつけて、そんな熱い目で見られても…もうまにあっています。
いかん、今はそれより魔族討伐だ!
「あなた誰だ? シュミット侯爵ではないのでしょう? 誰なの?」
王女ティーナが問いかける。王女は既に僕の腕の中から、後ろに下がってもらっている。僕達に守られながら、魔族に問いかける。
しかし……。
「駄目だ、駄目だ。殺すしかない、殺う、殺そう……」
ひぇ……。真っ黒な虚ろな姿から聞こえてくるのは、そんなおぞましいとしか形容できない声だった。
怖いよぉ……。これ、絶対不死の王、リッチの魔族だよ。
「死ね、死ね、殺さないと、殺さないと、気が紛れん! だから、殺そう……」
ひぇ……。黒い靄の様なフードを被った骸骨からはかなりヤバい発言が聞こえてくる。しかも、その声はおぞましいとしか形容のしようがない。
「ヒルデ、リーゼ、行くぞ!!」
「うん、アル!!」
「当然よ。下僕!」
ヒルデが聖剣を抜き放ち、リーゼがデュランダルを構える。
「様子が変よ! この魔族、意識がはっきりしていないみたい」
頭のいいリーゼは魔族を観察してくれる。リーゼはよく魔物の弱点や特性を見出すのだ、その鋭い観察力で。
意識がない? どういう事だ?
「おかしい。リッチにしても魔族にしても狡猾で、知性の高い種族よ。なのにまるで知性がないみたい」
確かに妙だ。今までの魔族は探りの言葉をかけたり、罠に誘いこもうとしたり、仲間に引き込もうとしたり…たいてい狡猾な事を言葉で投げかけてきていた。だが…この魔族は、
「敵、お前が敵? 殺していいのか? 殺せるのか?」
やはり、知性がないとしか思えない。さっきまで、シュミット侯爵の時にはあった、知性がない。狡猾な筈の魔族、それもリッチの魔族が何故?
「何故知性がないかはわからないけど、とにかく好都合です。魔族はその狡猾さが一番怖いですから!」
「なら、むしろ好都合!」
とはいうものの、何故この魔族はシュミット侯爵にすり替わっていたのだろうか? いつから? それはこの魔族に知性が無い事と関係するのか?
「シュミット侯爵、いえ、魔族、あなた私のアル様に近ずく為に侯爵とすり替わっていたのですね?」
はっとした。そうか、魔族の次の狙いは僕達だ。そして、貴族に扮していれば近づきやすい、いや、近づいてきても疑う事などないのだ。勇者パーティを厚く遇するのは貴族の務めなのだから、
「クリスティーナ殿下、おそらくはですけど、魔族がシュミット侯爵とすり替わっていたのではなく、彼に憑りついたんじゃないかと思います」
なるほど、それなら納得がいく。いくらなんでもすり替わったら、周りの人が気がつく、しかし憑依したのなら?
それなら、周りに気取られる事も無く、のうのうと街に潜み、そして僕達を…そうか、他のSSS級冒険者も騎士団も身近の人に憑依されて、油断しているところを…それも街の中で、魔族に…突然
信じがたく狡猾な魔族だ。だが、そんなに狡猾な魔族に何故知性がない?
「危険、危険だ。この男は、とてつもなく危険……」
魔族がまるで意思がないかの様に、機械の様に話す。
「良く分かったな。僕達は勇者パーティだ! 貴様らを滅ぼす存在だ!」
「手加減は、手加減はできない。遊ぶ事はできない、確実に、徹底的に、殺す……」
怖っ! この魔族はめちゃ怖いんですけど、頭がやられているのが幸いだ。魔族となったリッチはとてつも無く強敵だ。だが、頭がやられているなら、脅威は半減する。リッチはその頭脳が一番怖いからだ。
「アル!! 来るわ!」
「ヒルデ、任せて!!」
キシン! と凄まじい勢いで黒い矢印が襲い掛かってきた。禍々しく黒く光る矢印は鈍く光っている。そして、全く予備動作を見せずに襲い掛かってきたことから、無詠唱の魔法だろう。大抵の人なら不意を突かれてこの一撃で死んでしまうだろう。だが、戦いに慣れた僕は一気にバックステップでかわす、後ろに一気に飛ぶことによって、その矢印の脅威から逃れた。
凄い威力高っ!! 魔力どんなけ高いの? 心の中で毒づく。想像以上の矢印の威力に驚く。あんなのくらったら、一たまりもない。
「とんでもない魔力だ!」
次々と繰り出される黒い矢印を魔剣で受け止める。剣には悪魔の魔力がたっぷりのっている。剣が折れるのだなとは思っていなかったが、なんと魔族の魔力と拮抗しているのだ。今までの魔族に比べて、とんでもない魔力量だ。
だが、黒い矢印にただ黙って斬られるつもりは無い、僕は隙を見て魔族に斬りかかり、それを魔族の黒い矢印が受け、魔族の黒い矢印は僕が受ける。
「殺す、殺す……。我らが魔王様のため、より強い人を……勇者を。人と勇者と聖石を、殺さなければ……」
突然、魔族の黒い矢印は複数現れて、矢印はまるで落雷のようにその軌道をジグザグに変えて、大半は避けたけど、最後の一つが僕の身体を襲った。
「ぐっ!?」
「アル!?」
魔族がほのかな瘴気の黒い粒子を振りまき、黒い矢印が僕の身体を貫いた。
「きゃああああああああああああああ!!」
会場に悲鳴が響き渡る。晩餐会に出席していた全ての人々の悲鳴だ。
無理もないだろう。ここは安全な筈の街の中なのだ。歴史上、街の真っ只中に魔族が出現したなどいう記録はない。
リーゼの話では、魔族は聖石の埋まっている街に出現すると、聖石の聖なる力により、力が半減する。だから、街には出没しない。それに狡猾な魔族は安全なダンジョンに潜み、魔物を多数配置して、安全を買うのが普通だ。実際、セリアの魔族もトゥールネの魔族もそうだった。彼らは人間がダンジョンの中を進む事で弱らせて、弱った処を最終層で待ち受ける訳である。
しかし、この魔族は?
正体を現した魔族は溢れる瘴気を放ち、禍々しい姿からは、聖石の影響を受けているようには見えない。
魔族から逃れようと、晩餐会の出席者は我先にと出口へと逃げて行く。幸い、ほとんどの者が無事に出口に辿り着いて、脱出することに成功していた。
この場にいるのはヒルデ、リーゼ、そしてティーナ王女を抱いた僕だけだ。
「……みなを連れて来なかったのは失敗だったね」
「今更ながらよ。それより下僕、剣を頂戴!!」
「アル、3人で戦うしかないわ。でも、あの魔族、変よ」
やはり魔族か? 魔族だよね? いやいや、しかし、なんでこんなところに? シュミット侯爵はちゃんとした貴族だった筈だ……おかしい……
「ア、アル様にお姫様抱っこされてる」
こんがらがっている僕の耳に、ティーナ王女の声が聞こえた。
見ると、顔を真っ赤にした王女が僕を見つめていた。
なんで僕は王女様の好感度上げてるの?
「えっと、婚約者が魔族って聞いていなかったのだけど…」
「わたくしも知りませんでした。と、いうよりシュミット侯爵は50歳を超えていますけど、アマルフィ地方の重鎮です。あれはシュミット侯爵ではございません。50年も人をたばかるだなどとは思えません」
なるほど、シュミット侯爵は最近魔族と入れ代わってしまったという事か…それにしても、貴族とはいえ、50歳の男に嫁がされるティーナ王女が可愛そうになった。だからと言って、僕が引き取るというのも違う話だと思うのだけど。馬鹿の王女枠はもう、一人いるのだ。
まあいい。今はとにかく魔族討伐だ。
「ティーナ王女、ここは任せてください。シュミット侯爵、いえ、魔族は必ず倒してご覧ににいれます。あなたのことは必ずお守りします」
「助けてくれるのですね!! アル様」
「は、はい、必ず…」
王女様を助けるのは当然なんだけど、平民の僕に様をつけて、そんな熱い目で見られても…もうまにあっています。
いかん、今はそれより魔族討伐だ!
「あなた誰だ? シュミット侯爵ではないのでしょう? 誰なの?」
王女ティーナが問いかける。王女は既に僕の腕の中から、後ろに下がってもらっている。僕達に守られながら、魔族に問いかける。
しかし……。
「駄目だ、駄目だ。殺すしかない、殺う、殺そう……」
ひぇ……。真っ黒な虚ろな姿から聞こえてくるのは、そんなおぞましいとしか形容できない声だった。
怖いよぉ……。これ、絶対不死の王、リッチの魔族だよ。
「死ね、死ね、殺さないと、殺さないと、気が紛れん! だから、殺そう……」
ひぇ……。黒い靄の様なフードを被った骸骨からはかなりヤバい発言が聞こえてくる。しかも、その声はおぞましいとしか形容のしようがない。
「ヒルデ、リーゼ、行くぞ!!」
「うん、アル!!」
「当然よ。下僕!」
ヒルデが聖剣を抜き放ち、リーゼがデュランダルを構える。
「様子が変よ! この魔族、意識がはっきりしていないみたい」
頭のいいリーゼは魔族を観察してくれる。リーゼはよく魔物の弱点や特性を見出すのだ、その鋭い観察力で。
意識がない? どういう事だ?
「おかしい。リッチにしても魔族にしても狡猾で、知性の高い種族よ。なのにまるで知性がないみたい」
確かに妙だ。今までの魔族は探りの言葉をかけたり、罠に誘いこもうとしたり、仲間に引き込もうとしたり…たいてい狡猾な事を言葉で投げかけてきていた。だが…この魔族は、
「敵、お前が敵? 殺していいのか? 殺せるのか?」
やはり、知性がないとしか思えない。さっきまで、シュミット侯爵の時にはあった、知性がない。狡猾な筈の魔族、それもリッチの魔族が何故?
「何故知性がないかはわからないけど、とにかく好都合です。魔族はその狡猾さが一番怖いですから!」
「なら、むしろ好都合!」
とはいうものの、何故この魔族はシュミット侯爵にすり替わっていたのだろうか? いつから? それはこの魔族に知性が無い事と関係するのか?
「シュミット侯爵、いえ、魔族、あなた私のアル様に近ずく為に侯爵とすり替わっていたのですね?」
はっとした。そうか、魔族の次の狙いは僕達だ。そして、貴族に扮していれば近づきやすい、いや、近づいてきても疑う事などないのだ。勇者パーティを厚く遇するのは貴族の務めなのだから、
「クリスティーナ殿下、おそらくはですけど、魔族がシュミット侯爵とすり替わっていたのではなく、彼に憑りついたんじゃないかと思います」
なるほど、それなら納得がいく。いくらなんでもすり替わったら、周りの人が気がつく、しかし憑依したのなら?
それなら、周りに気取られる事も無く、のうのうと街に潜み、そして僕達を…そうか、他のSSS級冒険者も騎士団も身近の人に憑依されて、油断しているところを…それも街の中で、魔族に…突然
信じがたく狡猾な魔族だ。だが、そんなに狡猾な魔族に何故知性がない?
「危険、危険だ。この男は、とてつもなく危険……」
魔族がまるで意思がないかの様に、機械の様に話す。
「良く分かったな。僕達は勇者パーティだ! 貴様らを滅ぼす存在だ!」
「手加減は、手加減はできない。遊ぶ事はできない、確実に、徹底的に、殺す……」
怖っ! この魔族はめちゃ怖いんですけど、頭がやられているのが幸いだ。魔族となったリッチはとてつも無く強敵だ。だが、頭がやられているなら、脅威は半減する。リッチはその頭脳が一番怖いからだ。
「アル!! 来るわ!」
「ヒルデ、任せて!!」
キシン! と凄まじい勢いで黒い矢印が襲い掛かってきた。禍々しく黒く光る矢印は鈍く光っている。そして、全く予備動作を見せずに襲い掛かってきたことから、無詠唱の魔法だろう。大抵の人なら不意を突かれてこの一撃で死んでしまうだろう。だが、戦いに慣れた僕は一気にバックステップでかわす、後ろに一気に飛ぶことによって、その矢印の脅威から逃れた。
凄い威力高っ!! 魔力どんなけ高いの? 心の中で毒づく。想像以上の矢印の威力に驚く。あんなのくらったら、一たまりもない。
「とんでもない魔力だ!」
次々と繰り出される黒い矢印を魔剣で受け止める。剣には悪魔の魔力がたっぷりのっている。剣が折れるのだなとは思っていなかったが、なんと魔族の魔力と拮抗しているのだ。今までの魔族に比べて、とんでもない魔力量だ。
だが、黒い矢印にただ黙って斬られるつもりは無い、僕は隙を見て魔族に斬りかかり、それを魔族の黒い矢印が受け、魔族の黒い矢印は僕が受ける。
「殺す、殺す……。我らが魔王様のため、より強い人を……勇者を。人と勇者と聖石を、殺さなければ……」
突然、魔族の黒い矢印は複数現れて、矢印はまるで落雷のようにその軌道をジグザグに変えて、大半は避けたけど、最後の一つが僕の身体を襲った。
「ぐっ!?」
「アル!?」
魔族がほのかな瘴気の黒い粒子を振りまき、黒い矢印が僕の身体を貫いた。
0
読んで頂いててありがとうございます! 第14回ファンタジー小説大賞 参加作品 投票していただけると嬉しいです! ブックマークもね!!
お気に入りに追加
2,216
あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

大器晩成エンチャンター~Sランク冒険者パーティから追放されてしまったが、追放後の成長度合いが凄くて世界最強になる
遠野紫
ファンタジー
「な、なんでだよ……今まで一緒に頑張って来たろ……?」
「頑張って来たのは俺たちだよ……お前はお荷物だ。サザン、お前にはパーティから抜けてもらう」
S級冒険者パーティのエンチャンターであるサザンは或る時、パーティリーダーから追放を言い渡されてしまう。
村の仲良し四人で結成したパーティだったが、サザンだけはなぜか実力が伸びなかったのだ。他のメンバーに追いつくために日々努力を重ねたサザンだったが結局報われることは無く追放されてしまった。
しかしサザンはレアスキル『大器晩成』を持っていたため、ある時突然その強さが解放されたのだった。
とてつもない成長率を手にしたサザンの最強エンチャンターへの道が今始まる。

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~

神になった私は愛され過ぎる〜神チートは自重が出来ない〜
ree
ファンタジー
古代宗教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教、仏教…人々の信仰により生まれる神々達に見守られる世界《地球》。そんな《地球》で信仰心を欠片も持っていなかなった主人公ー桜田凛。
沢山の深い傷を負い、表情と感情が乏しくならながらも懸命に生きていたが、ある日体調を壊し呆気なく亡くなってしまった。そんな彼女に神は新たな生を与え、異世界《エルムダルム》に転生した。
異世界《エルムダルム》は地球と違い、神の存在が当たり前の世界だった。一抹の不安を抱えながらもリーンとして生きていく中でその世界の個性豊かな人々との出会いや大きな事件を解決していく中で失いかけていた心を取り戻していくまでのお話。
新たな人生は、人生ではなく神生!?
チートな能力で愛が満ち溢れた生活!
新たな神生は素敵な物語の始まり。
小説家になろう。にも掲載しております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる