33 / 106
33トゥールネの帰らずのダンジョン2
しおりを挟む
「……さて、みな気を引き締めて。これから2階層を攻略する……ここから先は帰って来た人はいないからね」
「うん。SSS級の冒険者も帰還できなかったわ。何か特別なものがこのダンジョンにはある」
ヒルデが珍しく真面目な意見を言う。現在僕達が知っている事は、この2階層から先へ進んで帰還したパーティは存在しない。勇者パーティと同等の力を持つSSS級の冒険者ですらだ。
「ダンジョンは基本、迷路だけど、迂回路や行き止まりがあっても、一方通行で帰還できないダンジョンは歴史上記録がない。考えられるのは、信じがたい強力な魔物がいるか、あるいは未知のトラップがあるかだ」
僕の言葉にみな頷くと、真剣な顔で剣や装備を握り直し、更に先に進んでいく。
「先輩! サラマンダーです!?」
「光よ!? 」
僕が前方に光の生活魔法で明かりをともす、そこには龍の亜種、サラマンダーが潜んでいた。
サラマンダーは潜んでいるのがバレた事を悟ると、いきなりブレスを吐いてきた。
「魔法防御 」
もちろんサラマンダーの炎のブレスは僕の魔法の壁に当たって跳ね返る。
「サラマンダーは炎のブレス以外、大して怖くない。ただのでっかいとかげだ。見ての通り、僕の防御魔法で、ブレスは無力化できるから、何も問題はないよ、みんな!」
「はい、アル!」
「はい、先輩!」
「うん、お兄ちゃん」
「ちゃんと理解しているわ。その物欲しそうな顔……お仕置きを要求しているのよね?」
「いや、だから違うから!」
どうもリーゼだけ違う方向に絶えず話が向くから困る。
ヒルデが先陣を切り、サラマンダーに斬りかかる、サラマンダーの顎は器用に剣でいなす。もちろん隙をついて、聖剣による攻撃を怠らない。そして、ロッテのデバフが入り、ナディヤのバフが入る。そしてリーゼの剣による陽動に魔物は大きな隙を作る。
僕はその隙を逃さなかった。
「闇黒灰燼‐宵闇!」
ドスンとサラマンダーの首が落ちる。僅か3分で僕達の勝ちだ。
「きゃぴーん☆先輩ーい!」
「……ええっ?」
魔物を倒したばかりの僕に、後輩のナディヤが僕を襲う。ナディヤは村の中学校の後輩だった。その頃から散々僕にまとわりついて、僕を揶揄うんだ。凄く、ウザい。
ナディヤは僕の背中に飛びついていた。
「へへへっへへ☆せぇんぱ~い♪」
「ばっ、馬鹿、いきなり背中に抱きつくな! ここダンジョンの中!?」
ホント、ナディヤのウザさはこんな処でも、健在だ。
「せぇ~んぱ~い☆私、今ブラしていないですよ」
「な、一体何を? 何を言ってんの?」
いつも以上にこの後輩はウザいが、なんかいつもより攻めが激しい。少しご褒美でもあるが、背中に胸を押しつけてきて、無駄にでかい胸が鬱陶しい。ナディヤの胸はかなり大きい。前に擬視したら、あふれんばかりのたわわなでっかいふたつの果実がこれでもかと存在をアピールしていた。これでやたらとウザくて、僕の事、馬鹿にしてなければむしろ好感が持てるのだけど、こいつはひたすらウザく、僕を馬鹿にする。だからメンドクサイ。
「ふふふ、先輩可愛い。先輩を凌辱しているみたいで興奮しちゃいます」
「凌辱ってそんな言葉、どこで覚えてきたんだ?」
「先輩のコレクションの中ですよ」
「―――――――~~~~ッ!!!!」
「宿舎の先輩のベッドの一番下に何故かあんな物が☆」
僕はいつもバレないようにベッドの下におかずを隠していた。あれが見つかったのか?
「息が荒いわね。女の子に辱められて凄く興奮しているようね?」
「五月蠅いよ! 女の子がそんな破廉恥なことしちゃ駄目だよ!」
「でも、『女子高生制服のわななき』……私達をそんな目で見てただなんて……」
「お願いだから、エロ本のタイトルを言わないで? 僕も慣れたからといっても何でもスルーできる程A☆フィールド強くないんだ」
リーゼがナディヤに輪をかけて僕を責める。
「そう言いながら、私達を目で犯しているのね、熱い視線がねっとり絡みついて気持ち悪いわ」
「目でなんて犯していないよ!」
「じゃあ、妄想で何度も犯しているのね、気持ち悪い」
「だから、ホント、目でも妄想でも犯していないから!」
「嘘をつきなさい、本当に気持ち悪い豚ね。死んじゃえばいいのに……」
それは本当なんだ。流石にパーティの女の子にそんな気持ちを抱いてはいけないと自重しているんだ。
しかし、僕は気がついてしまった。僕の戦闘服は軽装だ。所々は皮で補強されているものの、ほとんど普通の布の服だ。特に背中は。そして、背中に感じる今日のナディヤの柔らかい双丘の感触はいつもより柔らかい様な、まさかマジでノーブラ?
僕は無関心を装いながらも、内心ドキドキしていた。すると、あっさり、ナディヤが僕の背中から降りた。僕は思わずナディヤに振り返ってしまった。ナディヤがノーブラかもしれない事を忘れて。
「―――――!!!!」
ナディヤはマジでノーブラだった。前のシャツがはだけて、二つの胸のふくらみのぎりぎり先っちょだけは隠れていたけど、半分はみ乳になっていた。
僕はナディヤに抗議しようとした。いくらなんでも女の子が揶揄いの為にそんな事しちゃ駄目だよね。しかし、僕の抗議より先にナディヤが物憂げな表情で僕に訴えた。
「先輩、ナディヤはそんなに女の子として魅力ないですか?」
目を下に向け、その瞳には涙を湛えている。えっ? どういう事?
「わ、私、先輩の事が好きです。必死にアピールしてきたのに、先輩全然応えてくれなくて…」
ええっ? あれってアピールだったの? あんなにも僕の事馬鹿にしたのに。でも、僕は不本意ながら四人も愛人がいる事になっているけど、初めて女の子に告白された。
ヒルデには告白もしないで、恋人になる処か2号さんで結婚をする事に無理やりされているし、ロッテも勝手に四号さんになるとか言っている。妹なのに。みな順序も論理もおかしいよ。
「先輩、ナディヤの事、嫌いなんですか?」
「い、いや、そんな事はないよ。むしろ好きだよ」
ナディヤの顔に満面の笑みが広がる。でもそんな時、ヒルデの能天気な声が聞こえてきた。
「あら、こんな処に宝箱がある、開けてみよーっと」
いや、それ、絶対ダメなヤツ。大抵宝箱には罠が仕掛けてあるから!
ヒルデが宝箱を開けてしまうと、突然視界が歪んだ。
「転移のトラップだ!?」
僕達はどこかに転移させられた。
そして、視界の歪みが収まると、黒い騎士風の鎧兜に、漆黒の髪。セリアのダンジョンの魔族に似た特徴的な禍々しい姿。
2階層から突然、転移させられて、そこには、魔族がいた。
「うん。SSS級の冒険者も帰還できなかったわ。何か特別なものがこのダンジョンにはある」
ヒルデが珍しく真面目な意見を言う。現在僕達が知っている事は、この2階層から先へ進んで帰還したパーティは存在しない。勇者パーティと同等の力を持つSSS級の冒険者ですらだ。
「ダンジョンは基本、迷路だけど、迂回路や行き止まりがあっても、一方通行で帰還できないダンジョンは歴史上記録がない。考えられるのは、信じがたい強力な魔物がいるか、あるいは未知のトラップがあるかだ」
僕の言葉にみな頷くと、真剣な顔で剣や装備を握り直し、更に先に進んでいく。
「先輩! サラマンダーです!?」
「光よ!? 」
僕が前方に光の生活魔法で明かりをともす、そこには龍の亜種、サラマンダーが潜んでいた。
サラマンダーは潜んでいるのがバレた事を悟ると、いきなりブレスを吐いてきた。
「魔法防御 」
もちろんサラマンダーの炎のブレスは僕の魔法の壁に当たって跳ね返る。
「サラマンダーは炎のブレス以外、大して怖くない。ただのでっかいとかげだ。見ての通り、僕の防御魔法で、ブレスは無力化できるから、何も問題はないよ、みんな!」
「はい、アル!」
「はい、先輩!」
「うん、お兄ちゃん」
「ちゃんと理解しているわ。その物欲しそうな顔……お仕置きを要求しているのよね?」
「いや、だから違うから!」
どうもリーゼだけ違う方向に絶えず話が向くから困る。
ヒルデが先陣を切り、サラマンダーに斬りかかる、サラマンダーの顎は器用に剣でいなす。もちろん隙をついて、聖剣による攻撃を怠らない。そして、ロッテのデバフが入り、ナディヤのバフが入る。そしてリーゼの剣による陽動に魔物は大きな隙を作る。
僕はその隙を逃さなかった。
「闇黒灰燼‐宵闇!」
ドスンとサラマンダーの首が落ちる。僅か3分で僕達の勝ちだ。
「きゃぴーん☆先輩ーい!」
「……ええっ?」
魔物を倒したばかりの僕に、後輩のナディヤが僕を襲う。ナディヤは村の中学校の後輩だった。その頃から散々僕にまとわりついて、僕を揶揄うんだ。凄く、ウザい。
ナディヤは僕の背中に飛びついていた。
「へへへっへへ☆せぇんぱ~い♪」
「ばっ、馬鹿、いきなり背中に抱きつくな! ここダンジョンの中!?」
ホント、ナディヤのウザさはこんな処でも、健在だ。
「せぇ~んぱ~い☆私、今ブラしていないですよ」
「な、一体何を? 何を言ってんの?」
いつも以上にこの後輩はウザいが、なんかいつもより攻めが激しい。少しご褒美でもあるが、背中に胸を押しつけてきて、無駄にでかい胸が鬱陶しい。ナディヤの胸はかなり大きい。前に擬視したら、あふれんばかりのたわわなでっかいふたつの果実がこれでもかと存在をアピールしていた。これでやたらとウザくて、僕の事、馬鹿にしてなければむしろ好感が持てるのだけど、こいつはひたすらウザく、僕を馬鹿にする。だからメンドクサイ。
「ふふふ、先輩可愛い。先輩を凌辱しているみたいで興奮しちゃいます」
「凌辱ってそんな言葉、どこで覚えてきたんだ?」
「先輩のコレクションの中ですよ」
「―――――――~~~~ッ!!!!」
「宿舎の先輩のベッドの一番下に何故かあんな物が☆」
僕はいつもバレないようにベッドの下におかずを隠していた。あれが見つかったのか?
「息が荒いわね。女の子に辱められて凄く興奮しているようね?」
「五月蠅いよ! 女の子がそんな破廉恥なことしちゃ駄目だよ!」
「でも、『女子高生制服のわななき』……私達をそんな目で見てただなんて……」
「お願いだから、エロ本のタイトルを言わないで? 僕も慣れたからといっても何でもスルーできる程A☆フィールド強くないんだ」
リーゼがナディヤに輪をかけて僕を責める。
「そう言いながら、私達を目で犯しているのね、熱い視線がねっとり絡みついて気持ち悪いわ」
「目でなんて犯していないよ!」
「じゃあ、妄想で何度も犯しているのね、気持ち悪い」
「だから、ホント、目でも妄想でも犯していないから!」
「嘘をつきなさい、本当に気持ち悪い豚ね。死んじゃえばいいのに……」
それは本当なんだ。流石にパーティの女の子にそんな気持ちを抱いてはいけないと自重しているんだ。
しかし、僕は気がついてしまった。僕の戦闘服は軽装だ。所々は皮で補強されているものの、ほとんど普通の布の服だ。特に背中は。そして、背中に感じる今日のナディヤの柔らかい双丘の感触はいつもより柔らかい様な、まさかマジでノーブラ?
僕は無関心を装いながらも、内心ドキドキしていた。すると、あっさり、ナディヤが僕の背中から降りた。僕は思わずナディヤに振り返ってしまった。ナディヤがノーブラかもしれない事を忘れて。
「―――――!!!!」
ナディヤはマジでノーブラだった。前のシャツがはだけて、二つの胸のふくらみのぎりぎり先っちょだけは隠れていたけど、半分はみ乳になっていた。
僕はナディヤに抗議しようとした。いくらなんでも女の子が揶揄いの為にそんな事しちゃ駄目だよね。しかし、僕の抗議より先にナディヤが物憂げな表情で僕に訴えた。
「先輩、ナディヤはそんなに女の子として魅力ないですか?」
目を下に向け、その瞳には涙を湛えている。えっ? どういう事?
「わ、私、先輩の事が好きです。必死にアピールしてきたのに、先輩全然応えてくれなくて…」
ええっ? あれってアピールだったの? あんなにも僕の事馬鹿にしたのに。でも、僕は不本意ながら四人も愛人がいる事になっているけど、初めて女の子に告白された。
ヒルデには告白もしないで、恋人になる処か2号さんで結婚をする事に無理やりされているし、ロッテも勝手に四号さんになるとか言っている。妹なのに。みな順序も論理もおかしいよ。
「先輩、ナディヤの事、嫌いなんですか?」
「い、いや、そんな事はないよ。むしろ好きだよ」
ナディヤの顔に満面の笑みが広がる。でもそんな時、ヒルデの能天気な声が聞こえてきた。
「あら、こんな処に宝箱がある、開けてみよーっと」
いや、それ、絶対ダメなヤツ。大抵宝箱には罠が仕掛けてあるから!
ヒルデが宝箱を開けてしまうと、突然視界が歪んだ。
「転移のトラップだ!?」
僕達はどこかに転移させられた。
そして、視界の歪みが収まると、黒い騎士風の鎧兜に、漆黒の髪。セリアのダンジョンの魔族に似た特徴的な禍々しい姿。
2階層から突然、転移させられて、そこには、魔族がいた。
10
読んで頂いててありがとうございます! 第14回ファンタジー小説大賞 参加作品 投票していただけると嬉しいです! ブックマークもね!!
お気に入りに追加
2,216
あなたにおすすめの小説

友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。

どうも、命中率0%の最弱村人です 〜隠しダンジョンを周回してたらレベル∞になったので、種族進化して『半神』目指そうと思います〜
サイダーボウイ
ファンタジー
この世界では15歳になって成人を迎えると『天恵の儀式』でジョブを授かる。
〈村人〉のジョブを授かったティムは、勇者一行が訪れるのを待つ村で妹とともに仲良く暮らしていた。
だがちょっとした出来事をきっかけにティムは村から追放を言い渡され、モンスターが棲息する森へと放り出されてしまう。
〈村人〉の固有スキルは【命中率0%】というデメリットしかない最弱スキルのため、ティムはスライムすらまともに倒せない。
危うく死にかけたティムは森の中をさまよっているうちにある隠しダンジョンを発見する。
『【煌世主の意志】を感知しました。EXスキル【オートスキップ】が覚醒します』
いきなり現れたウィンドウに驚きつつもティムは試しに【オートスキップ】を使ってみることに。
すると、いつの間にか自分のレベルが∞になって……。
これは、やがて【種族の支配者(キング・オブ・オーバーロード)】と呼ばれる男が、最弱の村人から最強種族の『半神』へと至り、世界を救ってしまうお話である。

召喚されたら無能力だと追放されたが、俺の力はヘルプ機能とチュートリアルモードだった。世界の全てを事前に予習してイージーモードで活躍します
あけちともあき
ファンタジー
異世界召喚されたコトマエ・マナビ。
異世界パルメディアは、大魔法文明時代。
だが、その時代は崩壊寸前だった。
なのに人類同志は争いをやめず、異世界召喚した特殊能力を持つ人間同士を戦わせて覇を競っている。
マナビは魔力も闘気もゼロということで無能と断じられ、彼を召喚したハーフエルフ巫女のルミイとともに追放される。
追放先は、魔法文明人の娯楽にして公開処刑装置、滅びの塔。
ここで命運尽きるかと思われたが、マナビの能力、ヘルプ機能とチュートリアルシステムが発動する。
世界のすべてを事前に調べ、起こる出来事を予習する。
無理ゲーだって軽々くぐり抜け、デスゲームもヌルゲーに変わる。
化け物だって天変地異だって、事前の予習でサクサククリア。
そして自分を舐めてきた相手を、さんざん煽り倒す。
当座の目的は、ハーフエルフ巫女のルミイを実家に帰すこと。
ディストピアから、ポストアポカリプスへと崩壊していくこの世界で、マナビとルミイのどこか呑気な旅が続く。

竜騎士の俺は勇者達によって無能者とされて王国から追放されました、俺にこんな事をしてきた勇者達はしっかりお返しをしてやります
しまうま弁当
ファンタジー
ホルキス王家に仕えていた竜騎士のジャンはある日大勇者クレシーと大賢者ラズバーによって追放を言い渡されたのだった。
納得できないジャンは必死に勇者クレシーに訴えたが、ジャンの意見は聞き入れられずにそのまま国外追放となってしまう。
ジャンは必ずクレシーとラズバーにこのお返しをすると誓ったのだった。
そしてジャンは国外にでるために国境の町カリーナに向かったのだが、国境の町カリーナが攻撃されてジャンも巻き込まれてしまったのだった。
竜騎士ジャンの無双活劇が今始まります。

雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった〜
霞杏檎
ファンタジー
祝【コミカライズ決定】!!
「使えん者はいらん……よって、正式にお前には戦力外通告を申し立てる。即刻、このギルドから立ち去って貰おう!! 」
回復術士なのにギルド内で雑用係に成り下がっていたフールは自身が専属で働いていたギルドから、何も活躍がないと言う理由で戦力外通告を受けて、追放されてしまう。
フールは回復術士でありながら自己主張の低さ、そして『単体回復魔法しか使えない』と言う能力上の理由からギルドメンバーからは舐められ、S級ギルドパーティのリーダーであるダレンからも馬鹿にされる存在だった。
しかし、奴らは知らない、フールが【魔力無限】の能力を持っていることを……
途方に暮れている道中で見つけたダンジョン。そこで傷ついた”ケモ耳銀髪美少女”セシリアを助けたことによって彼女はフールの能力を知ることになる。
フールに助けてもらったセシリアはフールの事を気に入り、パーティの前衛として共に冒険することを決めるのであった。
フールとセシリアは共にダンジョン攻略をしながら自由に生きていくことを始めた一方で、フールのダンジョン攻略の噂を聞いたギルドをはじめ、ダレンはフールを引き戻そうとするが、フールの意思が変わることはなかった……
これは雑用係に成り下がった【最強】回復術士フールと"ケモ耳美少女"達が『伝説』のパーティだと語られるまでを描いた冒険の物語である!
(160話で完結予定)
元タイトル
「雑用係の回復術士、【魔力無限】なのに専属ギルドから戦力外通告を受けて追放される〜でも、ケモ耳少女とエルフでダンジョン攻略始めたら『伝説』になった。噂を聞いたギルドが戻ってこいと言ってるがお断りします〜」

無能な勇者はいらないと辺境へ追放されたのでチートアイテム【ミストルティン】を使って辺境をゆるりと開拓しようと思います
長尾 隆生
ファンタジー
仕事帰りに怪しげな占い師に『この先不幸に見舞われるが、これを持っていれば幸せになれる』と、小枝を500円で押し売りされた直後、異世界へ召喚されてしまうリュウジ。
しかし勇者として召喚されたのに、彼にはチート能力も何もないことが鑑定によって判明する。
途端に手のひらを返され『無能勇者』というレッテルを貼られずさんな扱いを受けた上に、一方的にリュウジは凶悪な魔物が住む地へ追放されてしまう。
しかしリュウジは知る。あの胡散臭い占い師に押し売りされた小枝が【ミストルティン】という様々なアイテムを吸収し、その力を自由自在に振るうことが可能で、更に経験を積めばレベルアップしてさらなる強力な能力を手に入れることが出来るチートアイテムだったことに。
「ミストルティン。アブソープション!」
『了解しましたマスター。レベルアップして新しいスキルを覚えました』
「やった! これでまた便利になるな」
これはワンコインで押し売りされた小枝を手に異世界へ突然召喚され無能とレッテルを貼られた男が幸せを掴む物語。
~ワンコインで買った万能アイテムで幸せな人生を目指します~
勇者パーティーにダンジョンで生贄にされました。これで上位神から押し付けられた、勇者の育成支援から解放される。
克全
ファンタジー
エドゥアルには大嫌いな役目、神与スキル『勇者の育成者』があった。力だけあって知能が低い下級神が、勇者にふさわしくない者に『勇者』スキルを与えてしまったせいで、上級神から与えられてしまったのだ。前世の知識と、それを利用して鍛えた絶大な魔力のあるエドゥアルだったが、神与スキル『勇者の育成者』には逆らえず、嫌々勇者を教育していた。だが、勇者ガブリエルは上級神の想像を絶する愚者だった。事もあろうに、エドゥアルを含む300人もの人間を生贄にして、ダンジョンの階層主を斃そうとした。流石にこのような下劣な行いをしては『勇者』スキルは消滅してしまう。対象となった勇者がいなくなれば『勇者の育成者』スキルも消滅する。自由を手に入れたエドゥアルは好き勝手に生きることにしたのだった。
外れスキル《コピー》を授かったけど「無能」と言われて家を追放された~ だけど発動条件を満たせば"魔族のスキル"を発動することができるようだ~
そらら
ファンタジー
「鑑定ミスではありません。この子のスキルは《コピー》です。正直、稀に見る外れスキルですね、何せ発動条件が今だ未解明なのですから」
「何てことなの……」
「全く期待はずれだ」
私の名前はラゼル、十五歳になったんだけども、人生最悪のピンチに立たされている。
このファンタジックな世界では、15歳になった際、スキル鑑定を医者に受けさせられるんだが、困ったことに私は外れスキル《コピー》を当ててしまったらしい。
そして数年が経ち……案の定、私は家族から疎ましく感じられてーーついに追放されてしまう。
だけど私のスキルは発動条件を満たすことで、魔族のスキルをコピーできるようだ。
そして、私の能力が《外れスキル》ではなく、恐ろしい能力だということに気づく。
そんでこの能力を使いこなしていると、知らないうちに英雄と呼ばれていたんだけど?
私を追放した家族が戻ってきてほしいって泣きついてきたんだけど、もう戻らん。
私は最高の仲間と最強を目指すから。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる