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39親父との決闘のようだが?
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――王都の中央広場。
その日の王都は初夏の空が青く澄んで絹のように光る快晴だった。
中央広場。広場の中央には多くの民が見物の為に集まっていた。
「こりゃ……すごい人だな」
賢者ガブリエルと遺恨の相手が実子。理由が俺の兄の憤りのためとなると市民の好奇心は当然だろう。多分、工作済みで俺のやったこと。いや、何もしてないが、おそらく徹底的に悪者に落とされているだろう。
まあ、本当の決闘の目的は最近地に落ちている賢者ガブリエルの汚名返上。領地経営で暴露してしまった無能ぶりを魔法の力を見せつけて、市民に力をアピールして取返したいのだろう。
そして残念ながら市民の大半は父の思惑通り、賢者である親父の味方のようだった。
「賢者様! 頑張ってくださいー!」
「寝取りやろうになんかに負けないでくださいー!」
「ハズレスキルなんかぶっ飛ばしてー!」
……まあ、王都は親父のホームグラウンド。これまでの親父の功績がどれほどだったか伺いしれる。もっとも天から授かっただけのスキルで何の努力もなく魔物を倒してきただけなんだが。
それに辺境領やベルナドッテ領なら声援は逆転していると思う。
まるで悪役のような扱いに閉口するが、それは割り切ってと、思っていると。
「アル! 負けるなー!」
「アル様頑張ってーっ!」
「!?」
クリスとリーゼの声が聞こえる。そうだった、今の俺は一人じゃない。仲間がいる。
更に。
「アルベルト様! 御武運を!」
「我ら辺境領の冒険者はあなたの味方です!」
「アルの兄貴! 俺の惚れ込んだ兄貴の力! 見せてください!」
「アル様! あなたの家臣が応援してますぜ! てか、主人の名前がやっとわかったぜ!」
みんな。それと行方知れずだった俺の家臣、ようやく姿を現したか。後で名前を聞き出してこき使おう。
気圧されていた俺は、ほんのひと握りだが、とても心強い声援に送り出されて、闘技会場に足を進めた。
日差しが暑い。そして眩しい光の下に佇む俺の親父。それは今ではまったく眩しい存在ではなかった。
「よく来たな。逃げなかったことは褒めてやろう。お前にしては上出来だ」
相変わらずの上から目線。ただ何もしないで授かったスキルがそんなに偉いのか? 俺にとって尊敬の対象はスキルがなくとも、努力や知恵でなすべきことを成していたエーリヒやベルンハルト。そして、強力なスキルを持つも、それに驕らず領民のことを大切に扱う養父イェスタさん。
実の親父じゃない。親父は軽蔑の対象でしかない。
俺もそこそこ強くなった。賢者相手でもそれなりの闘いはできると思う。
正直、こんな茶番、俺には勝っても、負けてもメリットがない。
ただ、道義上やるしかないのだ。全部あのぶっ壊れの王女殿下のおかげだ。
Gカップだからいいんだけど。
いかん、ついニヤニヤしてしまった。はっ!? と気がついてクリスの方を見ると。
凄い鋭い目つきで俺を睨んでいた。さすが俺の幼馴染。
俺の考えていることが見透かされている。
「お手を柔らかに頼む。親父の魔法が強力なことは知っている」
「初めて褒めてやろう。惨めに負けることがわかっていて対戦することにな」
生まれて初めての褒めてもらった言葉。それがこれか、耳障りでしかなかった。
観客席の貴賓席に目を向けると、第一王子カール殿下、そしてなんで俺が決闘なんてしているのかなんてまるでまったく知らないかのような素振りのアンネリーゼ王女殿下。そして、王都ではあまり人気がない、第二王子エルン。
それにしても王女殿下、絶対この決闘の理由を知らないと思う。ニコニコして、まったく他人のふりだ。Gカップだから許すけど。
しかし、俺は広場の片隅に白いローブを着た男を捉え、愕然とする。
あれはヤクートタイガーを大量召喚した――魔族。
しかし、今は目の前の決闘を放置する訳にもいかない。
「最後に言い残すことはあるか? クズとはいえ、最後の言葉くらい拾ってやろう」
「…………」
こんなつまらない決闘をしている場合ではないが、親父は俺を殺すつもりらしい。普通、決闘で命までのやりとりはしない。昔は命をかけていたが、今はあくまで両者の力の差を見極めるだけだ。そのため、立ち会い人が指名される。この決闘の場合、第一王子カールだ。
つまり、親父は何があろうとタオルを入れない立ち合い人の元、合法的に俺を殺すつもりなのだ。実の親父のクズぶりに俺は半分呆れて答えた。
「不要な問答はいい。魔法での決闘とあれば、対戦者への敬意を抱き、雑念は捨てて全力を尽くせ――そうあんたから昔教わったが」
「ふん……。そんなたてまえを信じていたとはな」
だめだ。親父として敬意は持てないが、賢者として、強い魔法使いとしての敬意は抱いていた。
だが、それも無用だろう。ただ強ければいい、というものではない、他でもない親父から教わったことだ。数少ない親父の教えの中から親父を否定することになるとはな。
こんな奴でも、賢者。それに。
親父は水の神級魔法使い、俺は水魔法に有利な神級土魔法を持っていない。一方、俺の得意魔法は火の魔法、氷の魔法は火の魔法を吹き飛ばしやすい、水属性の魔法を持ち、しかも。
二重スキル。
親父は水魔法のほか、光魔法、つまり治癒魔法が使える。攻守両方を備えた最強の魔法使いの一人。それが俺の親父。子供の頃、憧れた時もあったか。だが、今となってはな。
親父への声援があがる。威風堂々と白銀のローブを纏い、パッと見た目はあちらの方が見栄えがいい。見た目だけで騙されている観客たちが声援をあげる。
俺の親父は自分の領地の魔物討伐すらしない。貴族の責務を全うしないで、ただ目立つことだけをやって名声を手に入れた男。この男が領に救援に来ていてくれれば、何人の冒険者の命が散らずに済んだろうか。死亡した冒険者の報告を何度も王都の親父に送ったが、帰ってくる返事はいつも同じ定型の言葉。
……さあ、決着をつけるか。
俺は剣を抜き放ち、剣を構えると、親父がふっと笑った。
「剣、なのか。賢者の息子が剣で勝負とはな。やはりお前はハズレスキル、魔法は使えんか」
「……言ったろ。無駄な問答はいい」
「口だけは達者に育ったか。だが、残念だ。自身の手で始末してやれるのがせめてもの情けか」
俺が剣を構え、親父が賢者の証、賢者の杖を高く掲げると。
貴賓席の第一王子カールが手をあげ、宣言する。
「これより、賢者ガブリエル・ベルナドッテ、アルベルト・メクレンブルクの決闘を始める。双方卑怯な手は禁止とする。特にアルベルト、わかっておるな?」
王子の言葉と共に広場に笑いが巻き上がる。誰もが俺が卑怯な方法を考えている。
と。
強調してあらかじめ吹聴されていることは知っている。
だが、黙って決闘の開始を待つ。
「始めぇーーーーー!」
かけ声と同時に、親父は魔法詠唱に入る。しかも、賢者の杖は詠唱中、鉄壁の防御、つまり、すべての物理攻撃、魔法攻撃が効かない。
だが。
「!」
俺は構わず親父を斬りつけた。
「な……んだとッ!」
親父が驚愕の目で俺を見る。
わかる、わかる。俺もびっくりした。
まさか、無銘の剣で親父の賢者の杖の防御結界が破れるとは思わなかった。
代わりに剣が折れたけど。
以前白鷲教にいい剣を持った方がいいと言われたけど、どうも貧乏性の俺は未だセール品の無銘の剣を使っていた。だから……折れた、多分。
剣は折れた、だが。
親父は驚いて魔法詠唱を中断していた。神級魔法は3節の呪文詠唱が必要。
つまり。
殴りに行こう。
俺は自動起動している身体強化(中)のスキルで高速で親父に近づくと、ぐーで親父を殴った。
「な、え? ちょ――っ! うぽぉぉぉぉぉお!!!」
親父は変な奇声を発すると、空高く飛んで行った。
綺麗な青い空。飛んでいる親父。
「……え?」
「……は?」
「……へ?」
さっきまで親父を応援していた王都の観客たちが、急にシーンとなる。
「ば、馬鹿なっ……!」
大声で怒鳴る男、第一王子カール殿下、いやクリスをいじめる奴はカールでいいか。
「あ、ありえん……? 魔法を使わず、賢者であるガブリエルを? あり得ない……!!!」
カールはブルブルと震え、狼狽していた。
その日の王都は初夏の空が青く澄んで絹のように光る快晴だった。
中央広場。広場の中央には多くの民が見物の為に集まっていた。
「こりゃ……すごい人だな」
賢者ガブリエルと遺恨の相手が実子。理由が俺の兄の憤りのためとなると市民の好奇心は当然だろう。多分、工作済みで俺のやったこと。いや、何もしてないが、おそらく徹底的に悪者に落とされているだろう。
まあ、本当の決闘の目的は最近地に落ちている賢者ガブリエルの汚名返上。領地経営で暴露してしまった無能ぶりを魔法の力を見せつけて、市民に力をアピールして取返したいのだろう。
そして残念ながら市民の大半は父の思惑通り、賢者である親父の味方のようだった。
「賢者様! 頑張ってくださいー!」
「寝取りやろうになんかに負けないでくださいー!」
「ハズレスキルなんかぶっ飛ばしてー!」
……まあ、王都は親父のホームグラウンド。これまでの親父の功績がどれほどだったか伺いしれる。もっとも天から授かっただけのスキルで何の努力もなく魔物を倒してきただけなんだが。
それに辺境領やベルナドッテ領なら声援は逆転していると思う。
まるで悪役のような扱いに閉口するが、それは割り切ってと、思っていると。
「アル! 負けるなー!」
「アル様頑張ってーっ!」
「!?」
クリスとリーゼの声が聞こえる。そうだった、今の俺は一人じゃない。仲間がいる。
更に。
「アルベルト様! 御武運を!」
「我ら辺境領の冒険者はあなたの味方です!」
「アルの兄貴! 俺の惚れ込んだ兄貴の力! 見せてください!」
「アル様! あなたの家臣が応援してますぜ! てか、主人の名前がやっとわかったぜ!」
みんな。それと行方知れずだった俺の家臣、ようやく姿を現したか。後で名前を聞き出してこき使おう。
気圧されていた俺は、ほんのひと握りだが、とても心強い声援に送り出されて、闘技会場に足を進めた。
日差しが暑い。そして眩しい光の下に佇む俺の親父。それは今ではまったく眩しい存在ではなかった。
「よく来たな。逃げなかったことは褒めてやろう。お前にしては上出来だ」
相変わらずの上から目線。ただ何もしないで授かったスキルがそんなに偉いのか? 俺にとって尊敬の対象はスキルがなくとも、努力や知恵でなすべきことを成していたエーリヒやベルンハルト。そして、強力なスキルを持つも、それに驕らず領民のことを大切に扱う養父イェスタさん。
実の親父じゃない。親父は軽蔑の対象でしかない。
俺もそこそこ強くなった。賢者相手でもそれなりの闘いはできると思う。
正直、こんな茶番、俺には勝っても、負けてもメリットがない。
ただ、道義上やるしかないのだ。全部あのぶっ壊れの王女殿下のおかげだ。
Gカップだからいいんだけど。
いかん、ついニヤニヤしてしまった。はっ!? と気がついてクリスの方を見ると。
凄い鋭い目つきで俺を睨んでいた。さすが俺の幼馴染。
俺の考えていることが見透かされている。
「お手を柔らかに頼む。親父の魔法が強力なことは知っている」
「初めて褒めてやろう。惨めに負けることがわかっていて対戦することにな」
生まれて初めての褒めてもらった言葉。それがこれか、耳障りでしかなかった。
観客席の貴賓席に目を向けると、第一王子カール殿下、そしてなんで俺が決闘なんてしているのかなんてまるでまったく知らないかのような素振りのアンネリーゼ王女殿下。そして、王都ではあまり人気がない、第二王子エルン。
それにしても王女殿下、絶対この決闘の理由を知らないと思う。ニコニコして、まったく他人のふりだ。Gカップだから許すけど。
しかし、俺は広場の片隅に白いローブを着た男を捉え、愕然とする。
あれはヤクートタイガーを大量召喚した――魔族。
しかし、今は目の前の決闘を放置する訳にもいかない。
「最後に言い残すことはあるか? クズとはいえ、最後の言葉くらい拾ってやろう」
「…………」
こんなつまらない決闘をしている場合ではないが、親父は俺を殺すつもりらしい。普通、決闘で命までのやりとりはしない。昔は命をかけていたが、今はあくまで両者の力の差を見極めるだけだ。そのため、立ち会い人が指名される。この決闘の場合、第一王子カールだ。
つまり、親父は何があろうとタオルを入れない立ち合い人の元、合法的に俺を殺すつもりなのだ。実の親父のクズぶりに俺は半分呆れて答えた。
「不要な問答はいい。魔法での決闘とあれば、対戦者への敬意を抱き、雑念は捨てて全力を尽くせ――そうあんたから昔教わったが」
「ふん……。そんなたてまえを信じていたとはな」
だめだ。親父として敬意は持てないが、賢者として、強い魔法使いとしての敬意は抱いていた。
だが、それも無用だろう。ただ強ければいい、というものではない、他でもない親父から教わったことだ。数少ない親父の教えの中から親父を否定することになるとはな。
こんな奴でも、賢者。それに。
親父は水の神級魔法使い、俺は水魔法に有利な神級土魔法を持っていない。一方、俺の得意魔法は火の魔法、氷の魔法は火の魔法を吹き飛ばしやすい、水属性の魔法を持ち、しかも。
二重スキル。
親父は水魔法のほか、光魔法、つまり治癒魔法が使える。攻守両方を備えた最強の魔法使いの一人。それが俺の親父。子供の頃、憧れた時もあったか。だが、今となってはな。
親父への声援があがる。威風堂々と白銀のローブを纏い、パッと見た目はあちらの方が見栄えがいい。見た目だけで騙されている観客たちが声援をあげる。
俺の親父は自分の領地の魔物討伐すらしない。貴族の責務を全うしないで、ただ目立つことだけをやって名声を手に入れた男。この男が領に救援に来ていてくれれば、何人の冒険者の命が散らずに済んだろうか。死亡した冒険者の報告を何度も王都の親父に送ったが、帰ってくる返事はいつも同じ定型の言葉。
……さあ、決着をつけるか。
俺は剣を抜き放ち、剣を構えると、親父がふっと笑った。
「剣、なのか。賢者の息子が剣で勝負とはな。やはりお前はハズレスキル、魔法は使えんか」
「……言ったろ。無駄な問答はいい」
「口だけは達者に育ったか。だが、残念だ。自身の手で始末してやれるのがせめてもの情けか」
俺が剣を構え、親父が賢者の証、賢者の杖を高く掲げると。
貴賓席の第一王子カールが手をあげ、宣言する。
「これより、賢者ガブリエル・ベルナドッテ、アルベルト・メクレンブルクの決闘を始める。双方卑怯な手は禁止とする。特にアルベルト、わかっておるな?」
王子の言葉と共に広場に笑いが巻き上がる。誰もが俺が卑怯な方法を考えている。
と。
強調してあらかじめ吹聴されていることは知っている。
だが、黙って決闘の開始を待つ。
「始めぇーーーーー!」
かけ声と同時に、親父は魔法詠唱に入る。しかも、賢者の杖は詠唱中、鉄壁の防御、つまり、すべての物理攻撃、魔法攻撃が効かない。
だが。
「!」
俺は構わず親父を斬りつけた。
「な……んだとッ!」
親父が驚愕の目で俺を見る。
わかる、わかる。俺もびっくりした。
まさか、無銘の剣で親父の賢者の杖の防御結界が破れるとは思わなかった。
代わりに剣が折れたけど。
以前白鷲教にいい剣を持った方がいいと言われたけど、どうも貧乏性の俺は未だセール品の無銘の剣を使っていた。だから……折れた、多分。
剣は折れた、だが。
親父は驚いて魔法詠唱を中断していた。神級魔法は3節の呪文詠唱が必要。
つまり。
殴りに行こう。
俺は自動起動している身体強化(中)のスキルで高速で親父に近づくと、ぐーで親父を殴った。
「な、え? ちょ――っ! うぽぉぉぉぉぉお!!!」
親父は変な奇声を発すると、空高く飛んで行った。
綺麗な青い空。飛んでいる親父。
「……え?」
「……は?」
「……へ?」
さっきまで親父を応援していた王都の観客たちが、急にシーンとなる。
「ば、馬鹿なっ……!」
大声で怒鳴る男、第一王子カール殿下、いやクリスをいじめる奴はカールでいいか。
「あ、ありえん……? 魔法を使わず、賢者であるガブリエルを? あり得ない……!!!」
カールはブルブルと震え、狼狽していた。
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読んで頂いててありがとうございます! 第14回ファンタジー小説大賞 参加作品 投票していただけると嬉しいです! ブックマークもね(__)
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