31 / 66
31事件の黒幕が魔族と言うのだが?
しおりを挟む
スライム美少女、いや、女神との不思議な話をした空間から現実世界へ帰還した。
白鷲教の三騎士との決着は既についていた。
あれほどこちらを見下していたヤツらは、立ち上がれそうにない。
怪我はそれほどではない筈だ。俺はスライムに手加減をするよう命じていた。色々聞き出したいことがあるからな。
「え……ええ!?」
レオンが素っ頓狂な声をあげる。
「も、もう倒しちゃったんですか? こんな一瞬で? それに、スライムが女の子に……」
「ははは……そうだな。どうやら、雑魚のようだったようだ。あと、おれの召喚獣が進化して人になったらしい」
「いや、白鷲教の三騎士って、王宮騎士団ですら、脅威に感じるとか聞いたような……それに魔物が女の子になったって……いや、アル様にそんな常識は通じないのか……」
「何をぶつぶつ言っているんだ? 所詮新興宗教の用心棒だ。せいぜいCクラス冒険者位の実力なんじゃないかな、たぶん」
「「「いやいやいやいや、そんな訳ないでしょう!!」」」
総員から突っ込まれた。
いや、それより。
「……おい、最後のお前、用心棒は倒したぞ。お縄についてもらって、全部吐いてもらうぞ」
「ふふっ、たかが人間の騎士風情と私を一緒にするな。だが、お前の顔は覚えておくぞ」
おかしい。この男は隠ぺいのスキルを使っていた。ハズレスキルなものの、暗殺やこそこそ探りを入れる間者としては有能だ。だが、戦闘には適さない。
にもかかわらず、この自信。
俺はこの男を先程もらったスキル【鑑定】で見た。
【種族】魔族
【職業】??????
【スキル】??????
「―――――!!!!」
魔族! ここ300年間姿を現すことのなかった魔族。
俺はようやく魔物が突然召喚された理由が腑に落ちた。
例え、神級召喚魔法の使い手でも、魔物を数百匹も召喚するなんてできない。
災害級の魔物だって無理だ。
白鷲教には魔族が関係している。そう考えると、全ての符号が一致した。
しかし、今考えるべきは、この魔族との戦い。
「ふふっ、私の正体に気が付いたか? だが、安心しろ。まだその時ではない。今日の処はひとまず引き上げるか。命拾いしたな。私にはやるべきことがまだあってな」
そう言うと、男の周りに魔法陣が現れて……消えて行った。
「て、転移の魔法? 馬鹿な! そんなモノ、100年一度現れるかどうかのスキルだぞ!」
仲間の白鷲教三騎士の一人が声を荒らげる。
どうやら、この騎士達も全てを知っている訳ではなさそうだ。
何か水面下で動いている。魔族、魔王に関することが。そのキーがこいつら白鷲教――か。
ありえない話ではない。
「……まあ、逃げたヤツより」
俺は白鷲教の三騎士という名ばかりの雑魚に向け、できるだけ凄んだ声で聞いた。
「お前ら白鷲教が不穏な動きをしていることは間違いないな。痛い目に遭いたくなくば――全部話してもらおうか!」
「く、くっ殺せ……!」
「無念……!」
「ちっ!!」
三騎士達の顔色が青ざめる。そして、彼らは知っていることを全て話した。もっとも、彼らも全てを知っている訳ではなかった。所詮、雑魚だ。
三騎士達はさっき逃げた魔族の男を護衛しているだけだった。だが、信じられない事実が明るみに出た。
やはり召喚魔法での魔物の大量発生だった。そして、召喚者は例の魔族。
そして。
召喚の贄には白鷲教の唯一神、【ヘル】への信心が必要だと言うのだ。
その時、今まで押し黙っていた、あの感じの悪い冒険者ダニエルが息せき切ったように話し始めた。
「アル様、大変申し訳ございませんでした。俺はとんでもないことを! でも、俺はアル様に惚れこみました。どうか俺を子分にしてください。俺はあなたのようになりたい。だから、お願いします」
ダニエルはこれまでの姿勢を180度変えて、俺に対して90度腰を折って、頭を下げた。
俺は思案した。先日の名前を聞き忘れた男もそうだが、これから俺はこの辺境領の養子、ひいては領主になる。家臣は欲しい。共に剣を振るった戦友はかけがえのない人材となる。
だから。
「いいだろう。子分として認める。共に剣を振るった仲間だ。是非頼む」
俺はダニエルを将来の臣下の候補とした。もちろん、レオンやクラウス達も候補だ。
領地経営には人材が必要不可欠なのだ。
「アル様! 見事な功績です!?」
「まさか本当に白鷲教の一味が魔物の大量発生に関係していたとは」
レオン達が口々に俺を賞賛するが、俺は一人、焦っていた。
レオン達にあの男が魔族だと伝えるべきか? いや、これはあまりに重要過ぎる情報だ。
魔族の300年ぶりの襲来。国家機密レベル。容易に一般人に知られていい筈がない。
クリスと養父となるイエスタにまず話そう。
「レオン、クラウス。……すまないが、冒険者達をここに呼んで、このダンジョンをくまなく調査して欲しい。それと、あの三騎士を拘束して、情報を引き出してくれ」
「わかった」
「はい。私はすぐに仲間を呼んできます」
アジトは数時間後制圧された。三騎士の他にも白鷲教の信徒は隠れていたが、大した情報は得られなかった。
めぼしい調査をあらかた終了して、俺達はいったん引き上げることになった。詳細な調査は後日、ギルドだけでなく、領の騎士団が行う。当面、このアジトは領の騎士団の管理下に置くことになった。
俺達はディセルドルフの街へ帰還したが、そこには意外な人物が待っていた。
が、その前に。
「で、その子は何なの? アル?」
「いや、だからスライムが進化して女の子になったみたいで、その」
俺は帰り道、クリスから散々スライムのことを詮索された。
「だから、スライムはさっき進化したばかりで、俺もよくわからん」
「そんな……アル様、私達あんなに激しく愛し合っ―――」
「な、―何!?」
俺は恐る恐るクリスを見た。クリスは目に赤い光をたたずませ。
「やっぱりかぁ! 浮気ね――浮気なのねぇ!!」
「アル様、酷いです。リーゼというものがありながら――」
俺はクリスとリーゼを見た。二人とも、目に狂気の赤い光を灯し。
「この! 浮気者――行ってこい! 大霊界!!」
クリスのグーのパンチで吹き飛ばされた俺は、クルクルと大の字のまま飛んで、落ちた。
「ク、クリス、違うんだ!」
俺は必死に無実を訴えた。落ちた処に出来た穴を這い上がると、リーゼがいた。
しかし、目が爛々と赤く光り……怖いよお!
「アル様、リーゼは信じてます。アル様のこと……」
天使か!
「リ、リーゼ、ありがとう。信じて……くれ……て」
最後まで言えなかった。リーゼの目は逝っていた。
「信じてます。二度と浮気しないって! 『爆裂!』」
リーゼに爆裂の呪文で吹っ飛ばされた。
白鷲教の三騎士との決着は既についていた。
あれほどこちらを見下していたヤツらは、立ち上がれそうにない。
怪我はそれほどではない筈だ。俺はスライムに手加減をするよう命じていた。色々聞き出したいことがあるからな。
「え……ええ!?」
レオンが素っ頓狂な声をあげる。
「も、もう倒しちゃったんですか? こんな一瞬で? それに、スライムが女の子に……」
「ははは……そうだな。どうやら、雑魚のようだったようだ。あと、おれの召喚獣が進化して人になったらしい」
「いや、白鷲教の三騎士って、王宮騎士団ですら、脅威に感じるとか聞いたような……それに魔物が女の子になったって……いや、アル様にそんな常識は通じないのか……」
「何をぶつぶつ言っているんだ? 所詮新興宗教の用心棒だ。せいぜいCクラス冒険者位の実力なんじゃないかな、たぶん」
「「「いやいやいやいや、そんな訳ないでしょう!!」」」
総員から突っ込まれた。
いや、それより。
「……おい、最後のお前、用心棒は倒したぞ。お縄についてもらって、全部吐いてもらうぞ」
「ふふっ、たかが人間の騎士風情と私を一緒にするな。だが、お前の顔は覚えておくぞ」
おかしい。この男は隠ぺいのスキルを使っていた。ハズレスキルなものの、暗殺やこそこそ探りを入れる間者としては有能だ。だが、戦闘には適さない。
にもかかわらず、この自信。
俺はこの男を先程もらったスキル【鑑定】で見た。
【種族】魔族
【職業】??????
【スキル】??????
「―――――!!!!」
魔族! ここ300年間姿を現すことのなかった魔族。
俺はようやく魔物が突然召喚された理由が腑に落ちた。
例え、神級召喚魔法の使い手でも、魔物を数百匹も召喚するなんてできない。
災害級の魔物だって無理だ。
白鷲教には魔族が関係している。そう考えると、全ての符号が一致した。
しかし、今考えるべきは、この魔族との戦い。
「ふふっ、私の正体に気が付いたか? だが、安心しろ。まだその時ではない。今日の処はひとまず引き上げるか。命拾いしたな。私にはやるべきことがまだあってな」
そう言うと、男の周りに魔法陣が現れて……消えて行った。
「て、転移の魔法? 馬鹿な! そんなモノ、100年一度現れるかどうかのスキルだぞ!」
仲間の白鷲教三騎士の一人が声を荒らげる。
どうやら、この騎士達も全てを知っている訳ではなさそうだ。
何か水面下で動いている。魔族、魔王に関することが。そのキーがこいつら白鷲教――か。
ありえない話ではない。
「……まあ、逃げたヤツより」
俺は白鷲教の三騎士という名ばかりの雑魚に向け、できるだけ凄んだ声で聞いた。
「お前ら白鷲教が不穏な動きをしていることは間違いないな。痛い目に遭いたくなくば――全部話してもらおうか!」
「く、くっ殺せ……!」
「無念……!」
「ちっ!!」
三騎士達の顔色が青ざめる。そして、彼らは知っていることを全て話した。もっとも、彼らも全てを知っている訳ではなかった。所詮、雑魚だ。
三騎士達はさっき逃げた魔族の男を護衛しているだけだった。だが、信じられない事実が明るみに出た。
やはり召喚魔法での魔物の大量発生だった。そして、召喚者は例の魔族。
そして。
召喚の贄には白鷲教の唯一神、【ヘル】への信心が必要だと言うのだ。
その時、今まで押し黙っていた、あの感じの悪い冒険者ダニエルが息せき切ったように話し始めた。
「アル様、大変申し訳ございませんでした。俺はとんでもないことを! でも、俺はアル様に惚れこみました。どうか俺を子分にしてください。俺はあなたのようになりたい。だから、お願いします」
ダニエルはこれまでの姿勢を180度変えて、俺に対して90度腰を折って、頭を下げた。
俺は思案した。先日の名前を聞き忘れた男もそうだが、これから俺はこの辺境領の養子、ひいては領主になる。家臣は欲しい。共に剣を振るった戦友はかけがえのない人材となる。
だから。
「いいだろう。子分として認める。共に剣を振るった仲間だ。是非頼む」
俺はダニエルを将来の臣下の候補とした。もちろん、レオンやクラウス達も候補だ。
領地経営には人材が必要不可欠なのだ。
「アル様! 見事な功績です!?」
「まさか本当に白鷲教の一味が魔物の大量発生に関係していたとは」
レオン達が口々に俺を賞賛するが、俺は一人、焦っていた。
レオン達にあの男が魔族だと伝えるべきか? いや、これはあまりに重要過ぎる情報だ。
魔族の300年ぶりの襲来。国家機密レベル。容易に一般人に知られていい筈がない。
クリスと養父となるイエスタにまず話そう。
「レオン、クラウス。……すまないが、冒険者達をここに呼んで、このダンジョンをくまなく調査して欲しい。それと、あの三騎士を拘束して、情報を引き出してくれ」
「わかった」
「はい。私はすぐに仲間を呼んできます」
アジトは数時間後制圧された。三騎士の他にも白鷲教の信徒は隠れていたが、大した情報は得られなかった。
めぼしい調査をあらかた終了して、俺達はいったん引き上げることになった。詳細な調査は後日、ギルドだけでなく、領の騎士団が行う。当面、このアジトは領の騎士団の管理下に置くことになった。
俺達はディセルドルフの街へ帰還したが、そこには意外な人物が待っていた。
が、その前に。
「で、その子は何なの? アル?」
「いや、だからスライムが進化して女の子になったみたいで、その」
俺は帰り道、クリスから散々スライムのことを詮索された。
「だから、スライムはさっき進化したばかりで、俺もよくわからん」
「そんな……アル様、私達あんなに激しく愛し合っ―――」
「な、―何!?」
俺は恐る恐るクリスを見た。クリスは目に赤い光をたたずませ。
「やっぱりかぁ! 浮気ね――浮気なのねぇ!!」
「アル様、酷いです。リーゼというものがありながら――」
俺はクリスとリーゼを見た。二人とも、目に狂気の赤い光を灯し。
「この! 浮気者――行ってこい! 大霊界!!」
クリスのグーのパンチで吹き飛ばされた俺は、クルクルと大の字のまま飛んで、落ちた。
「ク、クリス、違うんだ!」
俺は必死に無実を訴えた。落ちた処に出来た穴を這い上がると、リーゼがいた。
しかし、目が爛々と赤く光り……怖いよお!
「アル様、リーゼは信じてます。アル様のこと……」
天使か!
「リ、リーゼ、ありがとう。信じて……くれ……て」
最後まで言えなかった。リーゼの目は逝っていた。
「信じてます。二度と浮気しないって! 『爆裂!』」
リーゼに爆裂の呪文で吹っ飛ばされた。
51
読んで頂いててありがとうございます! 第14回ファンタジー小説大賞 参加作品 投票していただけると嬉しいです! ブックマークもね(__)
お気に入りに追加
2,608
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
救助者ギルドから追放された俺は、ハズレだと思われていたスキル【思念収集】でやり返す
名無し
ファンタジー
アセンドラの都で暮らす少年テッドは救助者ギルドに在籍しており、【思念収集】というスキルによって、ダンジョンで亡くなった冒険者の最期の思いを遺族に伝える仕事をしていた。
だが、ある日思わぬ冤罪をかけられ、幼馴染で親友だったはずのギルド長ライルによって除名を言い渡された挙句、最凶最悪と言われる異次元の監獄へと送り込まれてしまう。
それでも、幼馴染の少女シェリアとの面会をきっかけに、ハズレ認定されていた【思念収集】のスキルが本領を発揮する。喧嘩で最も強い者がここから出られることを知ったテッドは、最強の囚人王を目指すとともに、自分を陥れた者たちへの復讐を誓うのであった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
道具屋のおっさんが勇者パーティーにリンチされた結果、一日を繰り返すようになった件。
名無し
ファンタジー
道具屋の店主モルネトは、ある日訪れてきた勇者パーティーから一方的に因縁をつけられた挙句、理不尽なリンチを受ける。さらに道具屋を燃やされ、何もかも失ったモルネトだったが、神様から同じ一日を無限に繰り返すカードを授かったことで開き直り、善人から悪人へと変貌を遂げる。最早怖い者知らずとなったモルネトは、どうしようもない人生を最高にハッピーなものに変えていく。綺麗事一切なしの底辺道具屋成り上がり物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
固有スキルが【空欄】の不遇ソーサラー、死後に発覚した最強スキル【転生】で生まれ変わった分だけ強くなる
名無し
ファンタジー
相方を補佐するためにソーサラーになったクアゼル。
冒険者なら誰にでも一つだけあるはずの強力な固有スキルが唯一《空欄》の男だった。
味方に裏切られて死ぬも復活し、最強の固有スキル【転生】を持っていたことを知る。
死ぬたびにダンジョンで亡くなった者として転生し、一つしか持てないはずの固有スキルをどんどん追加しながら、ソーサラーのクアゼルは最強になり、自分を裏切った者達に復讐していく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
外れスキル【転送】が最強だった件
名無し
ファンタジー
三十路になってようやくダンジョン入場試験に合格したケイス。
意気揚々と冒険者登録所に向かうが、そこで貰ったのは【転送】という外れスキル。
失意の中で故郷へ帰ろうとしていた彼のもとに、超有名ギルドのマスターが訪れる。
そこからケイスの人生は目覚ましく変わっていくのだった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~
名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」
「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」
「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」
「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」
「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」
「くっ……」
問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。
彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。
さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。
「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」
「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」
「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」
拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。
これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる