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25初めてのクエストが薬草取りなのだが?
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「いや、絶対怖いから、うやむやにして逃げたでしょ?」
「怖いって、何が?」
「わかんないの? クリスとアル様だよ!」
俺とクリスは顔を見合わせる。
「「どこが?」」
「だから、その無自覚なところがよ!」
俺に初めての家臣ができたのだが、行方知れずになった。
まあ、そのうち顔を出すだろう。
そんなことより俺達は冒険者ギルドのクエストを受注することにした。
「それではアル様とそのパーティの皆さん、改めて確認しますが、今回の依頼は街から2時間ほど歩いた森に群生する『薬草』を採集することです」
冒険者ギルドの受付嬢からクエスト発注の注文書をもらって、初めてのミッションに挑戦することになった。
「それとこれは冒険者の皆さん全員すべてにお願いしているのですが、最近、強い魔物が出るようになりました。エリアに不相応な魔物を見たりしたら教えて下さい。それと、もし、このところ発生している極端に強い魔物が何の前触れもなく出現する理由のヒントでも掴めましたらご連絡ください。報奨金は最大で10万ディナールになります」
「わかっているわ。王家からの勅命ね。もちろん何かわかれば報告するわ……薬草取りで何かわかれば……なんだけどね」
クリスは受付嬢にちょっと自嘲気味に言った。と、言うのも、今日はクリスの騎士団は参加しない。あえて騎士団の休息日を狙ってミッションを受注したのだ。
彼らがいないと人員不足が理由で高難度クエストは受けられない。
全てはクリスの神級光魔法、治癒の魔法を攻撃魔法に変えてみる実験のためだ。
この実験はできれば秘密裡に行いたい。俺はこの実験の結果をメクレンブルグ家の資産にするつもりだ。王族にでも知られれば、国にそのすべてを提供させられてしまう可能性がある。
同時にリーゼのハズレスキルを逆手にとって、能力を向上させる実験もする。
俺は魔力解析で、魔法の本質に気が付いてしまった。
魔法は紡ぐ言霊による魔法陣の発動。そして、言霊、つまり呪文詠唱を少し変え、魔法陣をほんの少し改変すると大きな違いになる。
通常、魔法自体が発動しなくなったり、威力が弱くなるだけ。魔法が改良されたことはここ百年ない。そもそも才能魔法のスキルは何も考えなくても呪文が頭に浮かぶのだ。
だが、魔法陣をこの目で直接見て、その刻まれたルーン文字を読み取る能力、【魔力解析】のスキルを持った俺は容易に魔法の呪文を改良できることに気づいた。
「そう言えば、冒険者ギルドで噂が出てましたよ」
「何なの? 噂って?」
クリスとリーゼが話している。最近仲いいな。時々グーで殴り合うけど。
「最近の規格外の魔物が出るとき、必ず白鷲教の人たちが布教活動しているって」
「……そう言えば」
俺もはたと気が付いた。王都からこのメクレンブルグ領、ディセルドルフへ至る前に白鷲教の人たちを見た。
「まあ、それだけで彼らお疑う訳にはいかないな。根拠がない」
「そうね。憶測でものを言ってはダメね。キチンとした証拠もなく疑るのは良くないわ」
「それはそうですね。さすがアル様、賢明です!」
そういう訳で、南の森へ薬草取りに向かう。
☆
「……そろそろいいかしら?」
クリスがちょうどいいころ合いだという感じの処で声をかけてくれた。
俺もちょうどいい処かと思った。人気はないし、街から山を一つ越えているので、多少派手に魔法を使っても、まずバレないだろう。
「先ずはリーゼからかな」
「あら、アルは幼馴染の私より妹の方を優先?」
「すねるなよ、クリス、単に難しい方から先にやっておきたかったんだ」
クリスが口先をすぼめて拗ねる。何、ちょっと可愛いんだが。
「リーゼ、先ず、この髪飾りを身に付けて、魔力を2倍にできるはずだよ」
「わあー! 可愛い髪飾り! アル様からのプレゼントだぁ!」
リーゼに渡したのは街で購入した魔道具を解析して俺の【錬金術】のスキルで作り直した俺の作品だ。魔道具を【魔法解析】で解析して、そのメカニズムを理解した。
この魔道具は魔力、すなわち魔素を貯めることができるアイテムだ。術者が魔法を使う際、魔素でアシストして、魔力を底上げする。通常のは2割も上げらればいいが、俺のは2倍だ。
「いい、それで、リーゼのスキル【汎用魔法】を生かすことができる筈なんだ」
「ほ、本当ですか? リーゼのハズレスキルが役に立つんですね!」
「ああ、多分うまく行くと思う」
俺の理論が正しければ、リーゼは【上級魔法】並の魔法が使える筈だ。それも、全ての属性が。
「リーゼの汎用魔法のすべてが攻撃魔法や治癒魔法に変えることができる。それに応用も加えれば、更に威力を出せる。まずは、昨日思いついた【爆裂】の呪文をやるぞ」
「はい、アル様、お願いします」
俺が思うに、理論上、全ての魔法が誰にでも発動可能。もちろん、実際複雑な魔法陣を構築するにはスキルがないと不可能だ。魔法陣が見えていない限り。
だが、俺には魔法陣が見えるのだ。だから、術者にアドバイスすることで一段上の魔法を唱えさせることが可能な筈だ。もちろん、時間をかければ誰もが神級魔法ですら発動可能だ。
リーゼのスキルは【汎用魔法】というハズレスキルだ。汎用魔法とは【上級魔法】、【伝説級魔法】、【神級魔法】の更に下に位置する最下層の才能魔法だ。
汎用魔法は誰でも魔法が発動できる。スキルが無くても発動できる一番簡単なもの。ただし、向き不向きがあり、たいていの人が1種類か2種類しか発動できない。
【汎用魔法】は全ての属性の魔法を使えるが、【汎用魔法】では生活に役立つ程度で戦いの役には立たない、普通はな。
「爆裂 」
リーゼが俺の教えた呪文を唱える。通常、汎用魔法は短い1節、上級魔法の1節より更に短い呪文で発動する。リーゼはそこを火と土の合わせて2節の短い呪文を唱えた。
「な……何、この魔力……!」
魔道具とリーゼのスキルの相乗効果で3倍近い魔力の高まり。
これまでのリーゼの魔法と違い、火と土の魔素が混じり合い、圧倒的な力がリーゼの頭上に光球として顕現する。
「ようやく分かった、リーゼ。君のスキル【汎用魔法】の本当の使い方が」
リーゼが目を見開く。
そう。この世の中にはハズレスキルなんてないのかもしれない。神級魔法のように何も努力しなくても結果が出せる魔法、努力と応用により劇的に威力が増すハズレスキルによる魔法。
この国の人達は才能魔法の理解を致命的に間違えていた。
それを理解し、改善すればハズレスキルは劇的に進化する。神級魔法に匹敵する──いや、或いはそれ以上の可能性も。
「私のスキルの本当の使い方?」
「ああ、君の魔法は努力無しでは意味がないんだよ。君の魔法の真価は応用だ」
何せ、今まで自身が学んで来たことを俺があっさりと否定したから彼女は驚く。
「今、リーゼが唱えた魔法は火の魔法に土の魔法を付与したもの。明日からは自身でも研究するんだ。おそらく付与の仕方によって、更に強い魔法が生まれる」
「私の魔法の真価は付与魔法なんですか?」
「そうだ」
そう、リーゼのように全ての属性の魔法が使えるなら、付与魔法は有効な応用だ。付与魔法は神級魔法などでは、軽視される傾向にある。一人では成立しないからだ。主に身体強化の魔法使いとセットで使われる。
「行きます! 爆裂 !」
魔法の銘を叫び、リーゼの攻撃魔法の光球が山の中腹に吸い込まれる。
凄まじい爆発が起きた。山の中腹には大きな穴がぽっかり空いた。そして温泉が噴き出る。
「……あっ!?」
「……えっ?」
クリスも当人のリーゼもポカンとした表情になる。それ程に威力が大き過ぎたのだ。
リーゼの汎用魔法が上級魔法並になるというのは訂正だ。既に伝説級魔法以上、神級に近い。
「……わ、私、本当に私の力?」
「そうだ。リーゼの力だ。こんなに威力があるとは思わなかったのだが」
「呆れた威力ね。アルに拘ると凄いことになるわね」
しかし、今度はクリスの番というところで、思わぬ邪魔が入った。
「何だ? この反応は?」
俺の探知のスキルに、人、いや何か異質の反応があった。
「怖いって、何が?」
「わかんないの? クリスとアル様だよ!」
俺とクリスは顔を見合わせる。
「「どこが?」」
「だから、その無自覚なところがよ!」
俺に初めての家臣ができたのだが、行方知れずになった。
まあ、そのうち顔を出すだろう。
そんなことより俺達は冒険者ギルドのクエストを受注することにした。
「それではアル様とそのパーティの皆さん、改めて確認しますが、今回の依頼は街から2時間ほど歩いた森に群生する『薬草』を採集することです」
冒険者ギルドの受付嬢からクエスト発注の注文書をもらって、初めてのミッションに挑戦することになった。
「それとこれは冒険者の皆さん全員すべてにお願いしているのですが、最近、強い魔物が出るようになりました。エリアに不相応な魔物を見たりしたら教えて下さい。それと、もし、このところ発生している極端に強い魔物が何の前触れもなく出現する理由のヒントでも掴めましたらご連絡ください。報奨金は最大で10万ディナールになります」
「わかっているわ。王家からの勅命ね。もちろん何かわかれば報告するわ……薬草取りで何かわかれば……なんだけどね」
クリスは受付嬢にちょっと自嘲気味に言った。と、言うのも、今日はクリスの騎士団は参加しない。あえて騎士団の休息日を狙ってミッションを受注したのだ。
彼らがいないと人員不足が理由で高難度クエストは受けられない。
全てはクリスの神級光魔法、治癒の魔法を攻撃魔法に変えてみる実験のためだ。
この実験はできれば秘密裡に行いたい。俺はこの実験の結果をメクレンブルグ家の資産にするつもりだ。王族にでも知られれば、国にそのすべてを提供させられてしまう可能性がある。
同時にリーゼのハズレスキルを逆手にとって、能力を向上させる実験もする。
俺は魔力解析で、魔法の本質に気が付いてしまった。
魔法は紡ぐ言霊による魔法陣の発動。そして、言霊、つまり呪文詠唱を少し変え、魔法陣をほんの少し改変すると大きな違いになる。
通常、魔法自体が発動しなくなったり、威力が弱くなるだけ。魔法が改良されたことはここ百年ない。そもそも才能魔法のスキルは何も考えなくても呪文が頭に浮かぶのだ。
だが、魔法陣をこの目で直接見て、その刻まれたルーン文字を読み取る能力、【魔力解析】のスキルを持った俺は容易に魔法の呪文を改良できることに気づいた。
「そう言えば、冒険者ギルドで噂が出てましたよ」
「何なの? 噂って?」
クリスとリーゼが話している。最近仲いいな。時々グーで殴り合うけど。
「最近の規格外の魔物が出るとき、必ず白鷲教の人たちが布教活動しているって」
「……そう言えば」
俺もはたと気が付いた。王都からこのメクレンブルグ領、ディセルドルフへ至る前に白鷲教の人たちを見た。
「まあ、それだけで彼らお疑う訳にはいかないな。根拠がない」
「そうね。憶測でものを言ってはダメね。キチンとした証拠もなく疑るのは良くないわ」
「それはそうですね。さすがアル様、賢明です!」
そういう訳で、南の森へ薬草取りに向かう。
☆
「……そろそろいいかしら?」
クリスがちょうどいいころ合いだという感じの処で声をかけてくれた。
俺もちょうどいい処かと思った。人気はないし、街から山を一つ越えているので、多少派手に魔法を使っても、まずバレないだろう。
「先ずはリーゼからかな」
「あら、アルは幼馴染の私より妹の方を優先?」
「すねるなよ、クリス、単に難しい方から先にやっておきたかったんだ」
クリスが口先をすぼめて拗ねる。何、ちょっと可愛いんだが。
「リーゼ、先ず、この髪飾りを身に付けて、魔力を2倍にできるはずだよ」
「わあー! 可愛い髪飾り! アル様からのプレゼントだぁ!」
リーゼに渡したのは街で購入した魔道具を解析して俺の【錬金術】のスキルで作り直した俺の作品だ。魔道具を【魔法解析】で解析して、そのメカニズムを理解した。
この魔道具は魔力、すなわち魔素を貯めることができるアイテムだ。術者が魔法を使う際、魔素でアシストして、魔力を底上げする。通常のは2割も上げらればいいが、俺のは2倍だ。
「いい、それで、リーゼのスキル【汎用魔法】を生かすことができる筈なんだ」
「ほ、本当ですか? リーゼのハズレスキルが役に立つんですね!」
「ああ、多分うまく行くと思う」
俺の理論が正しければ、リーゼは【上級魔法】並の魔法が使える筈だ。それも、全ての属性が。
「リーゼの汎用魔法のすべてが攻撃魔法や治癒魔法に変えることができる。それに応用も加えれば、更に威力を出せる。まずは、昨日思いついた【爆裂】の呪文をやるぞ」
「はい、アル様、お願いします」
俺が思うに、理論上、全ての魔法が誰にでも発動可能。もちろん、実際複雑な魔法陣を構築するにはスキルがないと不可能だ。魔法陣が見えていない限り。
だが、俺には魔法陣が見えるのだ。だから、術者にアドバイスすることで一段上の魔法を唱えさせることが可能な筈だ。もちろん、時間をかければ誰もが神級魔法ですら発動可能だ。
リーゼのスキルは【汎用魔法】というハズレスキルだ。汎用魔法とは【上級魔法】、【伝説級魔法】、【神級魔法】の更に下に位置する最下層の才能魔法だ。
汎用魔法は誰でも魔法が発動できる。スキルが無くても発動できる一番簡単なもの。ただし、向き不向きがあり、たいていの人が1種類か2種類しか発動できない。
【汎用魔法】は全ての属性の魔法を使えるが、【汎用魔法】では生活に役立つ程度で戦いの役には立たない、普通はな。
「爆裂 」
リーゼが俺の教えた呪文を唱える。通常、汎用魔法は短い1節、上級魔法の1節より更に短い呪文で発動する。リーゼはそこを火と土の合わせて2節の短い呪文を唱えた。
「な……何、この魔力……!」
魔道具とリーゼのスキルの相乗効果で3倍近い魔力の高まり。
これまでのリーゼの魔法と違い、火と土の魔素が混じり合い、圧倒的な力がリーゼの頭上に光球として顕現する。
「ようやく分かった、リーゼ。君のスキル【汎用魔法】の本当の使い方が」
リーゼが目を見開く。
そう。この世の中にはハズレスキルなんてないのかもしれない。神級魔法のように何も努力しなくても結果が出せる魔法、努力と応用により劇的に威力が増すハズレスキルによる魔法。
この国の人達は才能魔法の理解を致命的に間違えていた。
それを理解し、改善すればハズレスキルは劇的に進化する。神級魔法に匹敵する──いや、或いはそれ以上の可能性も。
「私のスキルの本当の使い方?」
「ああ、君の魔法は努力無しでは意味がないんだよ。君の魔法の真価は応用だ」
何せ、今まで自身が学んで来たことを俺があっさりと否定したから彼女は驚く。
「今、リーゼが唱えた魔法は火の魔法に土の魔法を付与したもの。明日からは自身でも研究するんだ。おそらく付与の仕方によって、更に強い魔法が生まれる」
「私の魔法の真価は付与魔法なんですか?」
「そうだ」
そう、リーゼのように全ての属性の魔法が使えるなら、付与魔法は有効な応用だ。付与魔法は神級魔法などでは、軽視される傾向にある。一人では成立しないからだ。主に身体強化の魔法使いとセットで使われる。
「行きます! 爆裂 !」
魔法の銘を叫び、リーゼの攻撃魔法の光球が山の中腹に吸い込まれる。
凄まじい爆発が起きた。山の中腹には大きな穴がぽっかり空いた。そして温泉が噴き出る。
「……あっ!?」
「……えっ?」
クリスも当人のリーゼもポカンとした表情になる。それ程に威力が大き過ぎたのだ。
リーゼの汎用魔法が上級魔法並になるというのは訂正だ。既に伝説級魔法以上、神級に近い。
「……わ、私、本当に私の力?」
「そうだ。リーゼの力だ。こんなに威力があるとは思わなかったのだが」
「呆れた威力ね。アルに拘ると凄いことになるわね」
しかし、今度はクリスの番というところで、思わぬ邪魔が入った。
「何だ? この反応は?」
俺の探知のスキルに、人、いや何か異質の反応があった。
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読んで頂いててありがとうございます! 第14回ファンタジー小説大賞 参加作品 投票していただけると嬉しいです! ブックマークもね(__)
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