5 / 66
5幼馴染がグイグイ来るんだが?
しおりを挟む
「撒けた……みたいね」
「そのようだな。俺の探知魔法にも反応はもうない」
エリアスと騎士団を完全に撒いたことをお互い確認しあうと、クリスがへなへなと座り込んでしまった。
「大丈夫か?」
「……大丈夫よ……でも、ちょっと休ませて……」
しばらくクリスが休んでいると、ようやく人心地ついたのか、クリスが話し始めた。
「……アル、なのよね? 本当に、あの私の幼馴染のアル?」
「あ、ああ、俺だよ」
俺もクリスが落ち着くと、改めて彼女を見た。
『……綺麗になったな』
うっかり嘆息して呟いてしまいそうになる位、クリスは美しく成長していた。
まだ幼さを残す面差し、大きな瞳、綺麗に通った鼻筋。銀の長い髪。
王都の劇場の女優と言われても、信じるしかないほどの美貌。
細い腕や足はすらりと長く、全身がきゅっと小さく、彼女はまるで神様が美しくこしらえた人形のような端整な外見をしていた。
そして彼女の美しいプロポーションを黒を基調としたシックなドレスが包んでいた。
俺がついクリスに一瞬見惚れてしまっていると、クリスは、大きく息を吸い込んで。
「──この、どあほ!!」
いきなり怒られた。助けたんだよな? 俺?
「へ?」
「へ、じゃないでしょ! 実家を追放されたのに、なんで私のところに来なかったの? あなた、その……スキルに恵まれなかったから、実家を……私のところへ来て欲しかった」
「……そりゃ、俺だって男だ。いくらクリスが優しいからといって頼るなんてな」
クリスが婚約破棄されてしまったことは聞いていたが、クリスは侯爵令嬢で、いずれ他の貴族令息と婚約しなおすだろう。だから、その、なんだ、クリスがいずれ他の男のものになるとわかっていると、俺の心も揺れるものがあるわけだ。
「『いくらクリスが優しいから頼るなんて』? ふざけないで!」
何故か俺はクリスに怒られている。しかし、クリスは俺の手を握ると。
「アルは私の勇者でしょ?……。なんですぐに、私を慰めにこなかったの?」
クリスはなんで自分を慰めに来なかったんだと言っているが、一番言いたかったことは、なんで自分を頼ってくれなかった? だろう。
彼女はそういう娘だ。口は関西弁で悪いけど、優しい子だ。
「……」
「ケーニスマルク家に助けを求めたらよかったんじゃないの! あなたは私の父様にも気に入られているでしょう? それなら、いくらでもやりようはあったでしょう! あなたがそのまま、どっかへ姿を消してしまって、私がどれだけ……っ!」
叱責の言葉には、クリスの俺への慈悲が含まれていた。
『……家族にはこれっぽっちも心配されなかったのに』
「貴族だったあなたが、街の外へ一人で何処かへ行ってしまって、万が一、何処かで死んでしまったらどうしよう思って、どれだけ私が心配した思てんねん!! もっと早く知っていれば……どれだけ……心配、したと思っ、てるの! ……わ、わたし……っ!」
そして、言いお終わらないうちから、堪えられなくなったのかポロポロと大粒の涙がこぼれて。
泣き顔を見られたくないのか、クリスは俺の胸に抱き着いて来た。
「……会えて、よかった。……本当に心配、してたんだから……!」
「……クリス。すまん」
いや、こんな時になんだが、俺の胸に柔らかい、クリスの双丘の感触が伝わっているのだが。
まあ、それはしばらく堪能するとして。実際、クリスに助けを求めることはできなかっただろう。クリスにそんな情けない頼り方もしたくなかった。クリスは俺に自分を一生守ってくれと言ってくれたんだ。なのに……
何処までも優しい俺の幼馴染に、俺は感謝した。この子がいなければ、俺はやさぐれていただろう。そして、今も俺の心を癒してくれる。
俺を心配してくれる人がいる。それがどれだけ心の支えになるか。
「すまん」
それしか言えなくて、クリスを抱きしめる。今はいいよな? 今のクリスに婚約者はいない。
いずれ、誰かと婚約してしまう高嶺の花。でも、今だけは。そして、クリスは。
「ちゃんと約束を守って、助けに来てくれたから、許してあげる。……それと、助けてくれて……ありがとう」
クリスの頬が赤い。まだ、擦りむいたところが治ってないんだな。
「……それで、アル。――これから、どうするの?」
クリスが思ってもいなかったことを言い出した。
「――行くあてが無いなら、私の護衛としてデュッセルドルフの街に一緒に来ない?」
「え……」
「ほら。私の叔父様の街、デュッセルドルフよ」
「へ?」
クリスが口を尖らせて。
「へ? じゃないわよ。もう、私の護衛として一緒にいなさい! 私があなたを雇うわ!」
「……ええ!?」
何故か更に頬を赤めたクリスが予想外の提案をしてきた。
でも、確かに無職の俺にはありがたい話だ。
しばらくクリスが目を閉じて、何か感慨深げにしていたが、クリスの騎士達に無事見つかり、馬車で移動する事になった。
そして、馬車での車中。
「……お弁当、あるんだ、食べる?」
「……ありがとう。クリス」
馬車の旅は長い、それでクリスはお弁当を俺にも分けてくれるようだ。
嬉しい気持ちと、でもいつかクリスとは離れ離れになるんだと考えて、ちょっとセンチな気持ちになりながら、クリスのお弁当の唐揚げを口に運んだ。
「!? この唐揚げ美味い!」
クリスのお弁当の唐揚げはびっくりする位美味かった。もちろん俺は唐揚げは大好物だが、これは別格だ。こんなに上手に味付けされた唐揚げは初めてだ。
「そ、そう? 美味しい? じゃ、私のもあげる」
そういうと、クリスは箸で唐揚げをつまんで、俺に差し出した。そして。
「アル、はい、『あ~ん』」
俺は心臓が止まるかと思った。突然の『あ~ん』だ。それもクリスは顔を赤らめて、明らかに凄い意を決して言っている。断った方がいいよな?
「あの、クリス、その、そこまでしたらダメだと思う。嬉しいけど……君は深窓のご令嬢だろ?」
「わ、私に恥をかかせる気? 泣くわよ、盛大に泣くわよ、アルが私の『あ~ん』に応えてくれなかったって!」
クリスの騎士さん達からの受けが悪くなるんだが?
「わ、わかったから、食べるから」
「うん、ありがとう」
そう言うと、クリスは更に俺に近づき、って、近い、近すぎる! いい香りと共に凄い近距離で唐揚げを持った箸を俺の口に突っ込んだ。
もぐもぐ。
「美味しい?」
美少女クリスの『あ~ん』の効果もあって、唐揚げは最高に美味しかった。
「おお。凄い美味しい。こんなに美味しいの初めてだ」
「ホント? 私が作ったのよ! もう、アルったら私達お似合い過ぎるだなんて! まるで、もう夫婦みたいだなんて! 街に着いたら結婚しようだなんて。恥ずかしい事言わないでよ!」
何時言った? そんな事……クリスは何故か俺にグイグイぶっ壊れたように来ている。エリアスに吹っ飛ばされた時に頭でも打ったか? それに、どうもクリスは妄想癖があるらしい。俺とのことが都合がいい様に脳内で現実の捏造が行われる機能を有している様だ。やはり、脳神経外科への受診を勧めよう。せっかくの美少女がかなり台無しだ。
ていうか、クリスって、かなり残念な女の子だな。
クリスは更に身体をねじらせてイヤンイヤンのポーズを取りだして。
「ええ!? 私の事! 運命の人だって? あわわわわわわっわわ!? そ、そんな急に! そ、そんなに急いでは駄目よ! イケないわ。未だ早いわ!? ちょっと待って。アル! 落ち着いて!」
「(いや、落ち着くべきはクリスの方だろう? もしかしてこの子、頭のねじがどっかにとんじゃったのか? やはり、救急馬車を呼ぶべきだろうか? しかし、どこの科を受診すべきだろう? 妄想科?)」
「私達、そんなにお似合いかしら? ねぇ? どうしましょう? うへへへへ、じゅるり」
「(いや、だから誰がいつ言った? 誰もそんな事言ってないのだが? これは緊急修理が必要だ。スマホやパソコンなら電源ON/OFFでたいてい治るが、クリスには電源スイッチが無いな。いっそ殴るか?)」
そんな事を考えていると、周りの騎士達が俺とクリスのやり取りを見ていて、クスクスと笑っていた。
いや、これ、クリスがグイグイ来すぎだと思うのだが?
「そのようだな。俺の探知魔法にも反応はもうない」
エリアスと騎士団を完全に撒いたことをお互い確認しあうと、クリスがへなへなと座り込んでしまった。
「大丈夫か?」
「……大丈夫よ……でも、ちょっと休ませて……」
しばらくクリスが休んでいると、ようやく人心地ついたのか、クリスが話し始めた。
「……アル、なのよね? 本当に、あの私の幼馴染のアル?」
「あ、ああ、俺だよ」
俺もクリスが落ち着くと、改めて彼女を見た。
『……綺麗になったな』
うっかり嘆息して呟いてしまいそうになる位、クリスは美しく成長していた。
まだ幼さを残す面差し、大きな瞳、綺麗に通った鼻筋。銀の長い髪。
王都の劇場の女優と言われても、信じるしかないほどの美貌。
細い腕や足はすらりと長く、全身がきゅっと小さく、彼女はまるで神様が美しくこしらえた人形のような端整な外見をしていた。
そして彼女の美しいプロポーションを黒を基調としたシックなドレスが包んでいた。
俺がついクリスに一瞬見惚れてしまっていると、クリスは、大きく息を吸い込んで。
「──この、どあほ!!」
いきなり怒られた。助けたんだよな? 俺?
「へ?」
「へ、じゃないでしょ! 実家を追放されたのに、なんで私のところに来なかったの? あなた、その……スキルに恵まれなかったから、実家を……私のところへ来て欲しかった」
「……そりゃ、俺だって男だ。いくらクリスが優しいからといって頼るなんてな」
クリスが婚約破棄されてしまったことは聞いていたが、クリスは侯爵令嬢で、いずれ他の貴族令息と婚約しなおすだろう。だから、その、なんだ、クリスがいずれ他の男のものになるとわかっていると、俺の心も揺れるものがあるわけだ。
「『いくらクリスが優しいから頼るなんて』? ふざけないで!」
何故か俺はクリスに怒られている。しかし、クリスは俺の手を握ると。
「アルは私の勇者でしょ?……。なんですぐに、私を慰めにこなかったの?」
クリスはなんで自分を慰めに来なかったんだと言っているが、一番言いたかったことは、なんで自分を頼ってくれなかった? だろう。
彼女はそういう娘だ。口は関西弁で悪いけど、優しい子だ。
「……」
「ケーニスマルク家に助けを求めたらよかったんじゃないの! あなたは私の父様にも気に入られているでしょう? それなら、いくらでもやりようはあったでしょう! あなたがそのまま、どっかへ姿を消してしまって、私がどれだけ……っ!」
叱責の言葉には、クリスの俺への慈悲が含まれていた。
『……家族にはこれっぽっちも心配されなかったのに』
「貴族だったあなたが、街の外へ一人で何処かへ行ってしまって、万が一、何処かで死んでしまったらどうしよう思って、どれだけ私が心配した思てんねん!! もっと早く知っていれば……どれだけ……心配、したと思っ、てるの! ……わ、わたし……っ!」
そして、言いお終わらないうちから、堪えられなくなったのかポロポロと大粒の涙がこぼれて。
泣き顔を見られたくないのか、クリスは俺の胸に抱き着いて来た。
「……会えて、よかった。……本当に心配、してたんだから……!」
「……クリス。すまん」
いや、こんな時になんだが、俺の胸に柔らかい、クリスの双丘の感触が伝わっているのだが。
まあ、それはしばらく堪能するとして。実際、クリスに助けを求めることはできなかっただろう。クリスにそんな情けない頼り方もしたくなかった。クリスは俺に自分を一生守ってくれと言ってくれたんだ。なのに……
何処までも優しい俺の幼馴染に、俺は感謝した。この子がいなければ、俺はやさぐれていただろう。そして、今も俺の心を癒してくれる。
俺を心配してくれる人がいる。それがどれだけ心の支えになるか。
「すまん」
それしか言えなくて、クリスを抱きしめる。今はいいよな? 今のクリスに婚約者はいない。
いずれ、誰かと婚約してしまう高嶺の花。でも、今だけは。そして、クリスは。
「ちゃんと約束を守って、助けに来てくれたから、許してあげる。……それと、助けてくれて……ありがとう」
クリスの頬が赤い。まだ、擦りむいたところが治ってないんだな。
「……それで、アル。――これから、どうするの?」
クリスが思ってもいなかったことを言い出した。
「――行くあてが無いなら、私の護衛としてデュッセルドルフの街に一緒に来ない?」
「え……」
「ほら。私の叔父様の街、デュッセルドルフよ」
「へ?」
クリスが口を尖らせて。
「へ? じゃないわよ。もう、私の護衛として一緒にいなさい! 私があなたを雇うわ!」
「……ええ!?」
何故か更に頬を赤めたクリスが予想外の提案をしてきた。
でも、確かに無職の俺にはありがたい話だ。
しばらくクリスが目を閉じて、何か感慨深げにしていたが、クリスの騎士達に無事見つかり、馬車で移動する事になった。
そして、馬車での車中。
「……お弁当、あるんだ、食べる?」
「……ありがとう。クリス」
馬車の旅は長い、それでクリスはお弁当を俺にも分けてくれるようだ。
嬉しい気持ちと、でもいつかクリスとは離れ離れになるんだと考えて、ちょっとセンチな気持ちになりながら、クリスのお弁当の唐揚げを口に運んだ。
「!? この唐揚げ美味い!」
クリスのお弁当の唐揚げはびっくりする位美味かった。もちろん俺は唐揚げは大好物だが、これは別格だ。こんなに上手に味付けされた唐揚げは初めてだ。
「そ、そう? 美味しい? じゃ、私のもあげる」
そういうと、クリスは箸で唐揚げをつまんで、俺に差し出した。そして。
「アル、はい、『あ~ん』」
俺は心臓が止まるかと思った。突然の『あ~ん』だ。それもクリスは顔を赤らめて、明らかに凄い意を決して言っている。断った方がいいよな?
「あの、クリス、その、そこまでしたらダメだと思う。嬉しいけど……君は深窓のご令嬢だろ?」
「わ、私に恥をかかせる気? 泣くわよ、盛大に泣くわよ、アルが私の『あ~ん』に応えてくれなかったって!」
クリスの騎士さん達からの受けが悪くなるんだが?
「わ、わかったから、食べるから」
「うん、ありがとう」
そう言うと、クリスは更に俺に近づき、って、近い、近すぎる! いい香りと共に凄い近距離で唐揚げを持った箸を俺の口に突っ込んだ。
もぐもぐ。
「美味しい?」
美少女クリスの『あ~ん』の効果もあって、唐揚げは最高に美味しかった。
「おお。凄い美味しい。こんなに美味しいの初めてだ」
「ホント? 私が作ったのよ! もう、アルったら私達お似合い過ぎるだなんて! まるで、もう夫婦みたいだなんて! 街に着いたら結婚しようだなんて。恥ずかしい事言わないでよ!」
何時言った? そんな事……クリスは何故か俺にグイグイぶっ壊れたように来ている。エリアスに吹っ飛ばされた時に頭でも打ったか? それに、どうもクリスは妄想癖があるらしい。俺とのことが都合がいい様に脳内で現実の捏造が行われる機能を有している様だ。やはり、脳神経外科への受診を勧めよう。せっかくの美少女がかなり台無しだ。
ていうか、クリスって、かなり残念な女の子だな。
クリスは更に身体をねじらせてイヤンイヤンのポーズを取りだして。
「ええ!? 私の事! 運命の人だって? あわわわわわわっわわ!? そ、そんな急に! そ、そんなに急いでは駄目よ! イケないわ。未だ早いわ!? ちょっと待って。アル! 落ち着いて!」
「(いや、落ち着くべきはクリスの方だろう? もしかしてこの子、頭のねじがどっかにとんじゃったのか? やはり、救急馬車を呼ぶべきだろうか? しかし、どこの科を受診すべきだろう? 妄想科?)」
「私達、そんなにお似合いかしら? ねぇ? どうしましょう? うへへへへ、じゅるり」
「(いや、だから誰がいつ言った? 誰もそんな事言ってないのだが? これは緊急修理が必要だ。スマホやパソコンなら電源ON/OFFでたいてい治るが、クリスには電源スイッチが無いな。いっそ殴るか?)」
そんな事を考えていると、周りの騎士達が俺とクリスのやり取りを見ていて、クスクスと笑っていた。
いや、これ、クリスがグイグイ来すぎだと思うのだが?
64
読んで頂いててありがとうございます! 第14回ファンタジー小説大賞 参加作品 投票していただけると嬉しいです! ブックマークもね(__)
お気に入りに追加
2,608
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
救助者ギルドから追放された俺は、ハズレだと思われていたスキル【思念収集】でやり返す
名無し
ファンタジー
アセンドラの都で暮らす少年テッドは救助者ギルドに在籍しており、【思念収集】というスキルによって、ダンジョンで亡くなった冒険者の最期の思いを遺族に伝える仕事をしていた。
だが、ある日思わぬ冤罪をかけられ、幼馴染で親友だったはずのギルド長ライルによって除名を言い渡された挙句、最凶最悪と言われる異次元の監獄へと送り込まれてしまう。
それでも、幼馴染の少女シェリアとの面会をきっかけに、ハズレ認定されていた【思念収集】のスキルが本領を発揮する。喧嘩で最も強い者がここから出られることを知ったテッドは、最強の囚人王を目指すとともに、自分を陥れた者たちへの復讐を誓うのであった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
道具屋のおっさんが勇者パーティーにリンチされた結果、一日を繰り返すようになった件。
名無し
ファンタジー
道具屋の店主モルネトは、ある日訪れてきた勇者パーティーから一方的に因縁をつけられた挙句、理不尽なリンチを受ける。さらに道具屋を燃やされ、何もかも失ったモルネトだったが、神様から同じ一日を無限に繰り返すカードを授かったことで開き直り、善人から悪人へと変貌を遂げる。最早怖い者知らずとなったモルネトは、どうしようもない人生を最高にハッピーなものに変えていく。綺麗事一切なしの底辺道具屋成り上がり物語。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
外れスキル【転送】が最強だった件
名無し
ファンタジー
三十路になってようやくダンジョン入場試験に合格したケイス。
意気揚々と冒険者登録所に向かうが、そこで貰ったのは【転送】という外れスキル。
失意の中で故郷へ帰ろうとしていた彼のもとに、超有名ギルドのマスターが訪れる。
そこからケイスの人生は目覚ましく変わっていくのだった……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
固有スキルが【空欄】の不遇ソーサラー、死後に発覚した最強スキル【転生】で生まれ変わった分だけ強くなる
名無し
ファンタジー
相方を補佐するためにソーサラーになったクアゼル。
冒険者なら誰にでも一つだけあるはずの強力な固有スキルが唯一《空欄》の男だった。
味方に裏切られて死ぬも復活し、最強の固有スキル【転生】を持っていたことを知る。
死ぬたびにダンジョンで亡くなった者として転生し、一つしか持てないはずの固有スキルをどんどん追加しながら、ソーサラーのクアゼルは最強になり、自分を裏切った者達に復讐していく。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
A級パーティーを追放された黒魔導士、拾ってくれた低級パーティーを成功へと導く~この男、魔力は極小だが戦闘勘が異次元の鋭さだった~
名無し
ファンタジー
「モンド、ここから消えろ。てめえはもうパーティーに必要ねえ!」
「……え? ゴート、理由だけでも聴かせてくれ」
「黒魔導士のくせに魔力がゴミクズだからだ!」
「確かに俺の魔力はゴミ同然だが、その分を戦闘勘の鋭さで補ってきたつもりだ。それで何度も助けてやったことを忘れたのか……?」
「うるせえ、とっとと消えろ! あと、お前について悪い噂も流しておいてやったからな。役立たずの寄生虫ってよ!」
「くっ……」
問答無用でA級パーティーを追放されてしまったモンド。
彼は極小の魔力しか持たない黒魔導士だったが、持ち前の戦闘勘によってパーティーを支えてきた。しかし、地味であるがゆえに貢献を認められることは最後までなかった。
さらに悪い噂を流されたことで、冒険者としての道を諦めかけたモンドだったが、悪評高い最下級パーティーに拾われ、彼らを成功に導くことで自分の居場所や高い名声を得るようになっていく。
「魔力は低かったが、あの動きは只者ではなかった! 寄生虫なんて呼ばれてたのが信じられん……」
「地味に見えるけど、やってることはどう考えても尋常じゃなかった。こんな達人を追放するとかありえねえだろ……」
「方向性は意外ですが、これほどまでに優れた黒魔導士がいるとは……」
拾われたパーティーでその高い能力を絶賛されるモンド。
これは、様々な事情を抱える低級パーティーを、最高の戦闘勘を持つモンドが成功に導いていく物語である……。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる