80 / 82
魔王と勇者討伐8
しおりを挟む
ダンジョンだと言うのに目の前に天井より光が射し、そこに人の姿が現れた。しかし、その姿は私の知っている人だった。
「エ、エリスちゃん!?」
「その節はありがとうございました。クリスさん」
「う、嘘!? エリスちゃん、女神様だったの?」
エリスちゃんは慈愛に満ちた微笑みを浮かべて頷いた。
「クリスさん、ありがとうございます。よくぞ、魔王と人の関係に疑問を思って頂けました。それこそが人の贖罪だったのです」
「そ、そんな…贖罪をすべきだったのはやはり人の方だったのですか?」
私はショックを受けた。女神エリスの言う事が本当なら贖罪をすべきだったのは人の方?
「その通りとも言えますが、そうではありません」
「ど、どういう事ですか?」
「初代勇者も、初代聖女、そしてたくさんの人も、この魔王に対して人としてあってはならない事をしました。煩わしいというだけの理由で、建国の英雄であった筈のこの魔王を大勢で嬲り殺しにしようとしたのです。決して私は許す事はできません。
しかし、魔王はあまりに多くの人を殺してしまった。初代勇者や聖女もそうですが、彼らの軍勢数十万を殺してしまった。その罪はやはり許す事はできません」
「そ、それは一体どういう意味なのですか?」
私は理解が追い付かない。女神様は人を許せないと言ったが、魔王も許せない?
「魔王よ。あなたは何故今世の勇者を殺してしまったのですか? あなたはここ900年近く、人を殺した事などなかったではないですか?」
魔王が900年も人を殺した事がない? 魔王は人を滅ぼす為に存在しているのではなかったの?
魔王は口を開いて、説明し始めた。
「私があのクズを殺したのは、その若い青の魔導士の為です。彼は深い恨みを抱いていました。それはまるで私が未だ人だった頃の最後に見た初代勇者の心の中の様でした。このまま放置すれば若い青の魔導士に必ず仇なすと確信しました。だから…」
「魔王!? あなたは私の為に? でも、どうして? あなたは人を殺したくなかったのでしょう?」
「好んで殺す趣味はない。だが、どうせ私の手は血で汚れきっている。だから、お前に仇なす者を放置できなかった。放置すればお前が第二の魔王になると思ったからだ」
「そ、それは…」
確かにカール皇子の私への恨みは前世から来ている。だからか? そうか、彼は人の心を読む禁断の魔法で彼の心を読んでいたのか。
「魔王よ。わかっていました。私もまた、あなたの心の中を読み取る事ができます。私は全ての人の心の奥底を読む事ができます。あなたの言っている事は本当です」
えっ? マジで? 私、エリスちゃんが悪米問屋にいいようにされそうになった時、私頑張ったよね? もういいよね? と、見捨てようとした様な気がする。
「あの、女神様、人の心の中を読む事ができるって、マジですか?」
「マジですよ。クリスさん。だから、私があのあくどい米問屋に汚されようとしていた時にクリスさんが本当にあっさり、すんなり、きっぱり諦めて見捨てようとした事を根にもってたりしません」
えっ? やっぱり? 私もあの時の事が気になって聞いたんだけど、藪蛇だったわ。
「き、気にしてなくて良かったわ。はは、ははははははっははは……」
「安心してください。決して根に持ったりしていませんから…ははは」
絶対根にもっているよね? これ?
「まあ、それはともかく、人も魔王双方が贖罪をする必要があったのです。説明をします。先ずは魔王の事、そもそも魔王は魔族の一人なのです。魔族とは人に非ざる負の感情を取り込み、瘴気に染まり、闇に堕ちた者の事です。魔族が救われる事はありません。人は悪人でも死んだ後、輪廻転生により新たな人生を歩み、正しい人として生まれ変わるチャンスが与えられます。しかし、魔族にはそれがありません。だから魔族の命は永遠なのです」
「魔王の贖罪とは何だったんですか?」
「魔王は多くの人を殺してしまいました。例え気が触れてしまっていたとしても許されません。同情はできますが、許す事はできないのです」
「しかし、900年間殺してはいなかったんではないですか?」
私は魔王の為に訴えた。この魔王の悲しみ、親友に裏切られて、恋人に裏切られて、全ての人に裏切られて、そして、私も彼と同じ道を歩むかもしれないのだ。他人事とは思えない。
「クリスさんの言う通りです。魔王の贖罪は終わっていました。そこの勇者を殺してしまう迄は…」
「あれは私を助ける為に!? 女神様、お慈悲をください。魔王を助けてあげてください!」
「その言葉は人の贖罪なのですよ。クリスさん」
「えっ?」
私は一瞬キョトンとしてしまった。しかし、女神様の真意が測れない。
「人の贖罪は魔王に殺される事ではないのです。魔王の事を理解する者が現れる事、500年前にもあなたに期待したのですが…」
500年前、魔王を殺してしまった。こんなにも話しあいをしなかった。会った瞬間から戦いが始まって、それどころじゃなかった。油断すれば殺られると思った。でも、実際は本気ではなかったのだ。魔王は誰も殺してはいない。むしろ手を抜いて、ただ倒されるのを待った。
「女神である私も過ちを犯します。それが1000年前の事です。それまで、この大陸は群雄割拠の戦国時代が何百年も続き、終わりの無い戦いに明け暮れていました。それに終止符を打つ為に新たに送ったタレントが青の魔導士、虚数魔法使いです。しかし、虚数魔法使いの力は大き過ぎました。人があれ程虚数魔法使いを恐れ、妬み、嫉妬するとは思いませんでした」
「あの、そんな失敗があったのに、何故私にまた、虚数魔法使いのタレントを送ったのですか?」
「…悔しいからです」
「はあ?」
私は思わず口走った。今、この女神様、悔しいって言わなかった? それって、自分が間違えたんじゃない。自分が悪いんじゃないもんという逃げじゃないだろうか?
「その通りです。クリスさん。私が間違えたんじゃないのです。たまたま運が悪かったのです」
「でも…私、500年前に人に陥れられて死にましたけど…魔族に酷い目にあわされて…」
どうも女神様に心を読まれたらしい。でも、やはり絶対、この女神様、悔しがりだよね?
「二度ある事は三度あると言います。4回試行して結果が同じなら、自身の誤りを認めようと思いました」
わぁ、この女神様往生際、悪!
「クリスさん。どうせ、私は往生際が悪いですよ。でも私、悪くないもん!」
女神様、エリスちゃんは涙を流していた。一見美しい絵面だが、この女神様結構酷くない?
「えっと、今回失敗しても、更にもう一度虚数魔法使いを生み出すつもりだったのですか?」
「はい、その時は最悪魔王が二人になるので勘弁して欲しいのですが、覚悟してました」
この女神様、勘弁して欲しいという言葉の使い方おかしくね?
「あの、じゃ、この後の展開どうするつもりなんですか?」
「……どうしよう」
嘘でしょ?
「エ、エリスちゃん!?」
「その節はありがとうございました。クリスさん」
「う、嘘!? エリスちゃん、女神様だったの?」
エリスちゃんは慈愛に満ちた微笑みを浮かべて頷いた。
「クリスさん、ありがとうございます。よくぞ、魔王と人の関係に疑問を思って頂けました。それこそが人の贖罪だったのです」
「そ、そんな…贖罪をすべきだったのはやはり人の方だったのですか?」
私はショックを受けた。女神エリスの言う事が本当なら贖罪をすべきだったのは人の方?
「その通りとも言えますが、そうではありません」
「ど、どういう事ですか?」
「初代勇者も、初代聖女、そしてたくさんの人も、この魔王に対して人としてあってはならない事をしました。煩わしいというだけの理由で、建国の英雄であった筈のこの魔王を大勢で嬲り殺しにしようとしたのです。決して私は許す事はできません。
しかし、魔王はあまりに多くの人を殺してしまった。初代勇者や聖女もそうですが、彼らの軍勢数十万を殺してしまった。その罪はやはり許す事はできません」
「そ、それは一体どういう意味なのですか?」
私は理解が追い付かない。女神様は人を許せないと言ったが、魔王も許せない?
「魔王よ。あなたは何故今世の勇者を殺してしまったのですか? あなたはここ900年近く、人を殺した事などなかったではないですか?」
魔王が900年も人を殺した事がない? 魔王は人を滅ぼす為に存在しているのではなかったの?
魔王は口を開いて、説明し始めた。
「私があのクズを殺したのは、その若い青の魔導士の為です。彼は深い恨みを抱いていました。それはまるで私が未だ人だった頃の最後に見た初代勇者の心の中の様でした。このまま放置すれば若い青の魔導士に必ず仇なすと確信しました。だから…」
「魔王!? あなたは私の為に? でも、どうして? あなたは人を殺したくなかったのでしょう?」
「好んで殺す趣味はない。だが、どうせ私の手は血で汚れきっている。だから、お前に仇なす者を放置できなかった。放置すればお前が第二の魔王になると思ったからだ」
「そ、それは…」
確かにカール皇子の私への恨みは前世から来ている。だからか? そうか、彼は人の心を読む禁断の魔法で彼の心を読んでいたのか。
「魔王よ。わかっていました。私もまた、あなたの心の中を読み取る事ができます。私は全ての人の心の奥底を読む事ができます。あなたの言っている事は本当です」
えっ? マジで? 私、エリスちゃんが悪米問屋にいいようにされそうになった時、私頑張ったよね? もういいよね? と、見捨てようとした様な気がする。
「あの、女神様、人の心の中を読む事ができるって、マジですか?」
「マジですよ。クリスさん。だから、私があのあくどい米問屋に汚されようとしていた時にクリスさんが本当にあっさり、すんなり、きっぱり諦めて見捨てようとした事を根にもってたりしません」
えっ? やっぱり? 私もあの時の事が気になって聞いたんだけど、藪蛇だったわ。
「き、気にしてなくて良かったわ。はは、ははははははっははは……」
「安心してください。決して根に持ったりしていませんから…ははは」
絶対根にもっているよね? これ?
「まあ、それはともかく、人も魔王双方が贖罪をする必要があったのです。説明をします。先ずは魔王の事、そもそも魔王は魔族の一人なのです。魔族とは人に非ざる負の感情を取り込み、瘴気に染まり、闇に堕ちた者の事です。魔族が救われる事はありません。人は悪人でも死んだ後、輪廻転生により新たな人生を歩み、正しい人として生まれ変わるチャンスが与えられます。しかし、魔族にはそれがありません。だから魔族の命は永遠なのです」
「魔王の贖罪とは何だったんですか?」
「魔王は多くの人を殺してしまいました。例え気が触れてしまっていたとしても許されません。同情はできますが、許す事はできないのです」
「しかし、900年間殺してはいなかったんではないですか?」
私は魔王の為に訴えた。この魔王の悲しみ、親友に裏切られて、恋人に裏切られて、全ての人に裏切られて、そして、私も彼と同じ道を歩むかもしれないのだ。他人事とは思えない。
「クリスさんの言う通りです。魔王の贖罪は終わっていました。そこの勇者を殺してしまう迄は…」
「あれは私を助ける為に!? 女神様、お慈悲をください。魔王を助けてあげてください!」
「その言葉は人の贖罪なのですよ。クリスさん」
「えっ?」
私は一瞬キョトンとしてしまった。しかし、女神様の真意が測れない。
「人の贖罪は魔王に殺される事ではないのです。魔王の事を理解する者が現れる事、500年前にもあなたに期待したのですが…」
500年前、魔王を殺してしまった。こんなにも話しあいをしなかった。会った瞬間から戦いが始まって、それどころじゃなかった。油断すれば殺られると思った。でも、実際は本気ではなかったのだ。魔王は誰も殺してはいない。むしろ手を抜いて、ただ倒されるのを待った。
「女神である私も過ちを犯します。それが1000年前の事です。それまで、この大陸は群雄割拠の戦国時代が何百年も続き、終わりの無い戦いに明け暮れていました。それに終止符を打つ為に新たに送ったタレントが青の魔導士、虚数魔法使いです。しかし、虚数魔法使いの力は大き過ぎました。人があれ程虚数魔法使いを恐れ、妬み、嫉妬するとは思いませんでした」
「あの、そんな失敗があったのに、何故私にまた、虚数魔法使いのタレントを送ったのですか?」
「…悔しいからです」
「はあ?」
私は思わず口走った。今、この女神様、悔しいって言わなかった? それって、自分が間違えたんじゃない。自分が悪いんじゃないもんという逃げじゃないだろうか?
「その通りです。クリスさん。私が間違えたんじゃないのです。たまたま運が悪かったのです」
「でも…私、500年前に人に陥れられて死にましたけど…魔族に酷い目にあわされて…」
どうも女神様に心を読まれたらしい。でも、やはり絶対、この女神様、悔しがりだよね?
「二度ある事は三度あると言います。4回試行して結果が同じなら、自身の誤りを認めようと思いました」
わぁ、この女神様往生際、悪!
「クリスさん。どうせ、私は往生際が悪いですよ。でも私、悪くないもん!」
女神様、エリスちゃんは涙を流していた。一見美しい絵面だが、この女神様結構酷くない?
「えっと、今回失敗しても、更にもう一度虚数魔法使いを生み出すつもりだったのですか?」
「はい、その時は最悪魔王が二人になるので勘弁して欲しいのですが、覚悟してました」
この女神様、勘弁して欲しいという言葉の使い方おかしくね?
「あの、じゃ、この後の展開どうするつもりなんですか?」
「……どうしよう」
嘘でしょ?
1
お気に入りに追加
76
あなたにおすすめの小説

誰からも愛されない悪役令嬢に転生したので、自由気ままに生きていきたいと思います。
木山楽斗
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢であるエルファリナに転生した私は、彼女のその境遇に対して深い悲しみを覚えていた。
彼女は、家族からも婚約者からも愛されていない。それどころか、その存在を疎まれているのだ。
こんな環境なら歪んでも仕方ない。そう思う程に、彼女の境遇は悲惨だったのである。
だが、彼女のように歪んでしまえば、ゲームと同じように罪を暴かれて牢屋に行くだけだ。
そのため、私は心を強く持つしかなかった。悲惨な結末を迎えないためにも、どんなに不当な扱いをされても、耐え抜くしかなかったのである。
そんな私に、解放される日がやって来た。
それは、ゲームの始まりである魔法学園入学の日だ。
全寮制の学園には、歪な家族は存在しない。
私は、自由を得たのである。
その自由を謳歌しながら、私は思っていた。
悲惨な境遇から必ず抜け出し、自由気ままに生きるのだと。

オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【コミカライズ2月28日引き下げ予定】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。
氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。
私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。
「でも、白い結婚だったのよね……」
奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。
全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。
一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。
断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜
みおな
恋愛
私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。
しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。
冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!
わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?
それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

溺愛最強 ~気づいたらゲームの世界に生息していましたが、悪役令嬢でもなければ断罪もされないので、とにかく楽しむことにしました~
夏笆(なつは)
恋愛
「おねえしゃま。こえ、すっごくおいしいでし!」
弟のその言葉は、晴天の霹靂。
アギルレ公爵家の長女であるレオカディアは、その瞬間、今自分が生きる世界が前世で楽しんだゲーム「エトワールの称号」であることを知った。
しかし、自分は王子エルミニオの婚約者ではあるものの、このゲームには悪役令嬢という役柄は存在せず、断罪も無いので、攻略対象とはなるべく接触せず、穏便に生きて行けば大丈夫と、生きることを楽しむことに決める。
醤油が欲しい、うにが食べたい。
レオカディアが何か「おねだり」するたびに、アギルレ領は、周りの領をも巻き込んで豊かになっていく。
既にゲームとは違う展開になっている人間関係、その学院で、ゲームのヒロインは前世の記憶通りに攻略を開始するのだが・・・・・?
小説家になろうにも掲載しています。

【完結】私ですか?ただの令嬢です。
凛 伊緒
恋愛
死んで転生したら、大好きな乙女ゲーの世界の悪役令嬢だった!?
バッドエンドだらけの悪役令嬢。
しかし、
「悪さをしなければ、最悪な結末は回避出来るのでは!?」
そう考え、ただの令嬢として生きていくことを決意する。
運命を変えたい主人公の、バッドエンド回避の物語!
※完結済です。
※作者がシステムに不慣れかつ創作初心者な時に書いたものなので、温かく見守っていだければ幸いです……(。_。///)
※ご感想・ご指摘につきましては、近況ボードをお読みくださいませ。
《皆様のご愛読に、心からの感謝を申し上げますm(*_ _)m》

『悪役』のイメージが違うことで起きた悲しい事故
ラララキヲ
ファンタジー
ある男爵が手を出していたメイドが密かに娘を産んでいた。それを知った男爵は平民として生きていた娘を探し出して養子とした。
娘の名前はルーニー。
とても可愛い外見をしていた。
彼女は人を惹き付ける特別な外見をしていたが、特別なのはそれだけではなかった。
彼女は前世の記憶を持っていたのだ。
そして彼女はこの世界が前世で遊んだ乙女ゲームが舞台なのだと気付く。
格好良い攻略対象たちに意地悪な悪役令嬢。
しかしその悪役令嬢がどうもおかしい。何もしてこないどころか性格さえも設定と違うようだ。
乙女ゲームのヒロインであるルーニーは腹を立てた。
“悪役令嬢が悪役をちゃんとしないからゲームのストーリーが進まないじゃない!”と。
怒ったルーニーは悪役令嬢を責める。
そして物語は動き出した…………──
※!!※細かい描写などはありませんが女性が酷い目に遭った展開となるので嫌な方はお気をつけ下さい。
※!!※『子供が絵本のシンデレラ読んでと頼んだらヤバイ方のシンデレラを読まれた』みたいな話です。
◇テンプレ乙女ゲームの世界。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾もあるかも。
◇なろうにも上げる予定です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる