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帝都へ1
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帝国のディセルドルフから戻ってきて、1か月が経過していた。実はディセルドルフの街を救った後、2か月程滞在し、周辺の所領の森の魔物と大魔石の浄化を行った。5か所の森の魔石を浄化して、あの地方で守護獣が魔族に敗れるという事態は無くなった筈だし、当分、森の魔物の討伐も楽になると思う。
季節は冬へと移ろいでいた。
既に時折雪が降る事もあり、私は、ストーブで暖を取りながらアンを恨めし気に見つめていた。
「アン、どうしてあちこちで魔法剣や魔法を教えちゃったの? うっかり言うと国家機密だって言ってたのアンでしょう?」
「えっ? まあ、つい教えるのが嬉しくなってしまって、その」
ここはケルンの私達騎士団寮、旧自由同盟領から帰還して、私達はこの1か月間、休暇をもらっていた。しかし、アンは休暇にも関わらず、第一騎士団の各中隊の面々に魔法剣や魔法、魔素、闘気の扱い方を教えて回った。それ、私が有料でやろうと思っていたのに…正しく飼い犬に手をかまれたわ。
「アン、あまりアクレイア王国が強くなると帝国と戦争になったりする事もあるのよ」
「えっ? 戦争ですか? まさか、どうしてですか?」
「いつの時代でも変化というのは戦争の火種になるの。アクレイア王国が強くなるなら、帝国に攻めてくるかもしれない。時間と共に更に強くなるなら、早期に芽を摘んだ方が、という事になるの」
「う~ん。でも、それなら帝国のディセルドルフや他の騎士団の人にも教えましたよ」
「ええっ? いつの間に? そんな事? ただで?」
「はい、みんな聞いてくるので、基礎からしっかり教えましたよ」
何て事するの? そんな事して自信つけられたら、旧自由同盟領の人達が蜂起して帝国と戦争しないかな? 戦争の片棒を担がされるんじゃないかと思って気が気がしなかったけど、幸いそういう話はなかった。なのに、アンの馬鹿…
「アン、あのね~」
「いいじゃないですか、みんなクリスさんを慕う青の自由同盟の皆さんなのですから」
「ちょっと、何? その青の自由同盟って?」
「ディセルドルフの騎士の方が言ってたんですが、ディセルドルフを中心に旧自由同盟領が再度同盟を結んだそうですよ」
「えっ? 旧同盟領って、帝国領よ。そんな事して火種にならない?」
「あくまで経済同盟だそうですよ。表向きは」
当たり前だよ、それに表向きなのは帝国の皇帝にだってバレバレでわかってしまうんじゃないの? 元々一つの国だった処だよ。それが同盟だなんて言ったら、どんな事になるのか…
「アン、知らないわよ。私は例え、同盟の人が戦争で苦しんでも、加担しないわよ。私は人を殺した事がないし、今後も殺したりする様な…戦争に参加だなんて絶対しない」
「あれ、クリスさんは騎士ですよ。だからアクレイア国王が戦争を決めたら、参加する義務があるんですよ。騎士なんだから」
「ええっ? 戦争なんてこの300年間起きてないじゃないの?」
「火種があるって言ったのはクリスさんでしょう?」
「うっ、そうだけど…」
「同盟はクリスさんを守る為に締結されたんです。ケルンの領主、クリスさんの叔父様も同じですよ。帝国は怖くてクリスさんには手が出せないと思いますよ。なにせ同盟領は帝国の1/4の国力ですし、ケルンは王族の領地ですからね」
ホント、アンの馬鹿…
そんな話が終わると、その後はそういえば来客があった。エリスちゃんが呼びに来てくれた。途中でイェスタ叔父様が貴賓室に向かう途中だったのか、気付いて一緒に向かう、今日は私だけが呼び出された。
叔父様にエスコートされて、貴賓室に入る。そして、知らない貴人がいた。
「まずは初めまして、私はベネディクト・スヴェルケル。この国の第一王子だ」
さりげなく紹介されて固まる。普通、王子様って簡単に会えないわよね? 侯爵令嬢時代でも婚約者の皇太子様にすら満足に会えなかったのに…
私は思わず、スカートの裾をつまんでご挨拶を…スカート履いてないんだった。
「し、失礼しました。ベネディクト殿下」
私は慌てて胸の前で騎士の敬礼をする。今はこちらだった。
「まあ、固くなるな。今日はむしろお願いをしにきたのだから、そんなに畏まらないでくれ、それに今の君は事実上の女王なのだから」
「ええっ? どういう意味ですか?」
「まあ、掛けたまえ」
私は叔父様に促されて座る。末席では無く、殿下の直ぐ近くだ。
「あの、私が女王って、どういう事ですか? まさか同盟領が独立をしたんじゃ?」
「事実上そうだな。そして、君が事実上の女王という訳だ。彼らは君という絶対不可侵の神聖な対象への忠誠を誓う形で国を作っている」
「それは戦争になりませんか? 反乱ではないのですか?」
「まあ、同盟から帝国の使者は無事帰還したから、直ぐに戦争ではないと思う」
これ、そのうち戦争になるわよね、首謀者私? 私、何も聞いてないんですけど?
「まあ、心配するな。同盟には我らアクレイア王国もついている、それにバース共和国もだ」
余計悪いじゃないですか? なんでみんなで私をA級戦犯にしたいの? 戦争に負けたら、私、絶対斬首刑よね? 嫌よ、せっかく今世では幸せな人生を送れそうだったのに…
「クリス、本当に心配するな。実は君が青の魔導士だという事は君が冒険者時代に察しがついていた。殿下が見抜かれた。それで、君の知らないところで、十分に君の処遇や帝国への対応を考えた。私が君に騎士の誓いをたてたのも、国王陛下の命に沿ったものでもある」
「イェスタ叔父様…どういう事なんですか? 私にはさっぱりわかりません」
「旧同盟領は経済同盟を結んだ。名を青の自由同盟という、表向きはな」
「表向きだけじゃないですか…」
私は焦った。旧同盟領は現在帝国領なのだ。そんな事したら戦争の火種。
「幸い、当分戦争にはならないと思ってくれて大丈夫だ」
「どういう事ですか? 殿下?」
「帝国は聖女の力が弱く、各森の魔石の浄化ができていない。そして、先日遂に森の暴走が起きた」
「暴走って、まさか?」
「ああ、君がディセルドルフの街で遭遇したのと同じだ。魔族が守護獣を破り、聖石の埋まる街を襲い、聖石を破壊した。帝国は一地方が再び魔境と化した。今、帝国は全土の騎士団、兵団を魔境の境で迎撃中だ。とても同盟と戦争をしている余裕はない」
「そうですか…しかし、帝国はどうなるのですか?」
「それについては帝国から我が国に救援要請があった。国王宛てに帝国の秘境の魔族討伐依頼があった。我らはそれを受けるつもりだ」
「そうですか、ありがとうございます」
「君がお礼を言うのはどうかと思うがな…」
「私は追放されたとは言え、帝国の出身です。生まれた国が被害に会っているのは辛いです」
「つくづく、かの国の皇太子は見る目がなかったのだな」
「いえ、私は最低な女です。恋敵に酷い仕打ちをしました。私の義妹なのに…」
「王族や、皇族が個人的な恋愛感情で動くのだ等私には理解できん。君は人が良すぎる」
ええっ? 私、人が人がいい? そんな事思った事も言われた事も無いけど? ちょっと、クズである事にプライドを持っている身としては腹立たしい。
「まあ、それより本題なのだが、帝国より、君に帝都を来訪して、聖なる祈りを捧げて欲しいとの事だ」
「あの、秘境はいいのですか?」
「それについては、第一騎士団が対応する。それに同盟からも多数参加する」
「ああ、同盟も我がケルンの街も当面冒険者だけで森の対応は可能だ。いやほおっておいても10年は大丈夫だ」
「それは構いませんが…私は秘境の討伐に参加しなくていいのですか?」
「帝都での聖なる祈りの儀式が終わったら、直ぐに合流してもらう。だが、君の従者三人は貸してもらう。魔族と遭遇したら、対等に戦えるのは君達4人だけだ」
「わかりました。帝都で聖なる祈りを捧げさせて頂きます。殿下」
「ありがとう。我が願い、聞き届けてくれて、感謝する」
しかし、私、女神様信じてないんだけど、いいのかな? 聖なる祈りについては正直無駄だと思った。殿下の前で騎士の敬礼をしながら、そんな事を考えていた。
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「う~ん。でも、それなら帝国のディセルドルフや他の騎士団の人にも教えましたよ」
「ええっ? いつの間に? そんな事? ただで?」
「はい、みんな聞いてくるので、基礎からしっかり教えましたよ」
何て事するの? そんな事して自信つけられたら、旧自由同盟領の人達が蜂起して帝国と戦争しないかな? 戦争の片棒を担がされるんじゃないかと思って気が気がしなかったけど、幸いそういう話はなかった。なのに、アンの馬鹿…
「アン、あのね~」
「いいじゃないですか、みんなクリスさんを慕う青の自由同盟の皆さんなのですから」
「ちょっと、何? その青の自由同盟って?」
「ディセルドルフの騎士の方が言ってたんですが、ディセルドルフを中心に旧自由同盟領が再度同盟を結んだそうですよ」
「えっ? 旧同盟領って、帝国領よ。そんな事して火種にならない?」
「あくまで経済同盟だそうですよ。表向きは」
当たり前だよ、それに表向きなのは帝国の皇帝にだってバレバレでわかってしまうんじゃないの? 元々一つの国だった処だよ。それが同盟だなんて言ったら、どんな事になるのか…
「アン、知らないわよ。私は例え、同盟の人が戦争で苦しんでも、加担しないわよ。私は人を殺した事がないし、今後も殺したりする様な…戦争に参加だなんて絶対しない」
「あれ、クリスさんは騎士ですよ。だからアクレイア国王が戦争を決めたら、参加する義務があるんですよ。騎士なんだから」
「ええっ? 戦争なんてこの300年間起きてないじゃないの?」
「火種があるって言ったのはクリスさんでしょう?」
「うっ、そうだけど…」
「同盟はクリスさんを守る為に締結されたんです。ケルンの領主、クリスさんの叔父様も同じですよ。帝国は怖くてクリスさんには手が出せないと思いますよ。なにせ同盟領は帝国の1/4の国力ですし、ケルンは王族の領地ですからね」
ホント、アンの馬鹿…
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さりげなく紹介されて固まる。普通、王子様って簡単に会えないわよね? 侯爵令嬢時代でも婚約者の皇太子様にすら満足に会えなかったのに…
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「ええっ? どういう意味ですか?」
「まあ、掛けたまえ」
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「事実上そうだな。そして、君が事実上の女王という訳だ。彼らは君という絶対不可侵の神聖な対象への忠誠を誓う形で国を作っている」
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「まあ、同盟から帝国の使者は無事帰還したから、直ぐに戦争ではないと思う」
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「表向きだけじゃないですか…」
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「ああ、同盟も我がケルンの街も当面冒険者だけで森の対応は可能だ。いやほおっておいても10年は大丈夫だ」
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