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王国認定聖女(仮)になりましたわ1
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頭がづきづきする。昨日の夜の歓迎会のお酒のせいだ。昨日は散々だった。アンは昔の騎士学校の同級生と仲直りして、親睦を深めた様だが、私は例によって、馬鹿犬のお酌係だ。これ? セクハラじゃないの? その上、散々飲まされて悪酔いして今に至る訳である。新人なので、有給休暇は未だ支給されていない。おかげで朝から普通に仕事だ。
「ようやく革袋への付与魔法を全部終わったわ。疲れた~」
「クリス、次があるよ、未だ午前中だから、10本いけるな」
「……鬼!?」
アルが柄に魔石を埋め込んだ魔剣を10本程持ってきた。私が剣への付与魔法を始めようとすると馬鹿犬中隊長がやってきた。
「どうしたんですか? 中隊長、急に?」
「何でそんな呼び方するんだつれない!」
「いや、これのおかげで私、中隊長の女という噂が流れてるんですよ!」
「……それは光栄に思え」
コイツ、むきぃ!!!!! まあ、中隊長はまあまあ顔はいいけど、そんな勝手に女にされてたまるか!? むきぃ!!!!! でもこいつの収入は密かに調査しよう。そこそこの稼ぎなら、嫁いでもいいわよ!
「まあ、冗談はおいておいて、団長からの命令を伝えに来た」
「叔父様? いえ、イェスタ団長が?」
「そうだ。お前に直接伝えるとの事だ」
なんだろうと思った。一介の騎士の私に直接命令を伝えるのだなんて、不思議だ。命令なら中隊長経由でいい筈だ。それが何故? 私は不思議だった。叔父様と私は親戚ではあるが、叔父様が公私混同する様な人物とは思えなかった。親戚としては、騎士団外で交友する筈だ。
中隊長に連れられて、騎士団の本部の建物に入った。この街でも珍しい5階建ての石垣作り建築物だ。ちょっとしたお城、つまり防塞機能も持った実際に城なのだ。
中隊長は私を本部の一番上層階5Fのへと案内してくれた。5Fは私達一般騎士は立ち入り禁止区域だ。ここに入る事を許されるのは小隊長以上か団長に許可された者のみ。5F階段口には守衛がいたが、中隊長が書類を見せて私を紹介するとようやく私は5Fへの入室が許された。長い廊下を歩くと、少し広いホールへ出た。そして、
「――――――~~~~ッ!!!!」
思わず声を出しそうになった。私の目に入ったのは、ホールの中央に飾られた一枚の絵画だった。そこには腰まである青い髪の少女が描かれていた。そして、少女を取り巻く3人の男女。それは前世の私と私の従者達だろう。当時の私の姿形、衣装も魔王討伐に出発した頃のものに良く似ている。黒い剣を掲げ、その青い髪を風になびかせ、白を基調とした、この王国の騎士団服に良く似た服。当時の私のお気に入りの戦闘服という出で立ちだった。
「どうした? クリス様?」
「い、いえ、な、なんでも」
私はやや青ざめた。こんな身近に私の前世の秘密が残っている。もし、この絵画の人物が虚数魔法使い、伝説の大魔導士だった事が判っているのなら、虚数魔法使いの髪が青である事がバレてしまう。
とは言うものの、この絵は盛って描かれている……絵画の中の少女があまりにも凛とし、美しく描かれているので、一転して思わずニマニマしてしまった。
「何をニマニマしてるんだ? この絵画の事は外部で話すなよ。団長からそう言われている」
「秘密……なんですか? この絵画? この少女は誰を描いたものなんですか? あまり見かけないモチーフですね?」
「それは俺も知らない。団長は知っているのかもしれないが、外部には秘密という位だから」
つまり、詮索するなという事か?
「そういえば、この少女、お前に似ているな?」
「ひぃ!?」
思わず。後ろに後ずさってしまった。中隊長はそんな私を怪訝そうに見つめる。そして、何かが腑に落ちないという感じだ、だが、絵画を仰ぎ見てこう言った。
「確かに不思議なんだよな。普通、騎士団の本部には過去の高名な王や騎士の肖像画が飾ってある。だけど、この第一騎士団と王都の騎士団総本部だけは、この青い髪の少女が飾られているんだ。何でこの少女の肖像画なんだろうな? 確かに剣は持っているが、何をモチーフにしたものか? そもそもこの大陸には青い髪の人間は……いない」
「そうですよね? 騎士団なんだから、高名な騎士の方がモチベーション上がりそうですね」
「クリス様の言う通りだ。だけど、この絵画は300年前からずっと、この城に飾られているらしい」
「さ、300年も前から……。ま、まぁ、確かにこんな大きな絵画は一度飾ると、なかなか掛け替えるのが難しいですよね。はっ、はは」
なんでこんなに大きな絵画描くかな? 迷惑よ! これでは指名手配犯になったみたいではないですか? 止めてください。どうせ飾るなら、神代の時代の高名な騎士とか飾ればいいのに。暗黒の大魔導士の指名手配絵画を飾るのはやめましょう。
私が物憂げな表情を浮かべていると。私の言葉への答えを、中隊長が教えてくれた。
「掛け替えるタイミングを見極めるのが難しいと言うよりも、掛け替えられなかったと言った方が正確な様だな。王立騎士団の初代総長が、このケルンの第一騎士団本部と王都の総本部には未来永劫にこの絵画を掛けておくようにと、そういい残していったらしい」
「……………………」
前世の私の頃には王立騎士団なんてなかったし、300年前には生きてもいなかったから、初代総長なんてもちろん知らない。この王国の王立騎士団の初代総長は、なぜそれほど500年前の暗黒の大魔導士の私に興味を持ったのだろうか?
「(も、もしかして……私の大ファン? 私、美少女だし?)」
しかし、変だ。事実に反して私は勇者を魔族に売り、逆に魔王、魔族共々勇者によって討伐された事になっている。だから、300年前に私のファンがいるとは思えない。それに300年前と言えば、このアクイレイア王国とアウクスブルク帝国の間に戦争があった頃だ。そんな頃に何故500年前の悪名高い暗黒の大魔導士を掲げる様なまねをするのだろうか?
もし、事実が伝わっているなら、魔王を滅ぼし、自らも命を落としたなんて本人はおいておいて、たくさんの人の胸を打つ物語になるのだけど、事実は歴史に刻まれなかったのだ。
「(あ、いや、まって。そういえば、帝国が成立したのは300年前……)」
……そう、500年前は帝国の地は魔境だった。多くの魔族と魔物が蠢く闇の大地だった。それを勇者達が魔王や魔族を倒し、魔境を開拓した。そして、400年前に旧宗主国のアクイレイア王国から独立し、300年前に近隣の諸国を飲み込む形で帝国を名乗った。しかし、帝国となる際、近隣の諸国を守る為、帝国はアクレイア王国と戦い、勝利した。
……おかしい、どういうこと? 暗黒の大魔法使いが入る余地が無い。
アクレイア王国 は前世の私が生まれるずっと前から続いていた。そして、変わったのがアウクスブルク帝国の大頭。私の頭に一つの仮説が浮かんだ。歴史が湾曲させられていたとしたら……
このアクレイア王国はアウクスブルク帝国に敗北した。事実を湾曲する事を強制されたとしたら? 歴史は常に勝者によって作られる。故に、私は暗黒の大魔導士に堕とされたとしたら? アウクスブルク帝国は、あの私を見捨てた勇者達が興した国なのだ。
「(う―――ん)」
全く分からなくなり、頭の中で考え込んでしまった私に、中隊長が心配そうに声を掛けてきた。
「クリス様、大丈夫か? さっきから、どうしたんだ? 何か考え込んでいる様だが?」
「えっ? あ、ご、ごめんなさい。心配しないでください」
私はあわてて取り繕って、あははと笑ってみせた。
「……気分が悪くなったりしたら、早く言えよな?」
中隊長はまだ少し心配そうに言葉を続けてきたけれど、大丈夫ですよと答えた私と共に団長室に入室した。
「ようやく革袋への付与魔法を全部終わったわ。疲れた~」
「クリス、次があるよ、未だ午前中だから、10本いけるな」
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アルが柄に魔石を埋め込んだ魔剣を10本程持ってきた。私が剣への付与魔法を始めようとすると馬鹿犬中隊長がやってきた。
「どうしたんですか? 中隊長、急に?」
「何でそんな呼び方するんだつれない!」
「いや、これのおかげで私、中隊長の女という噂が流れてるんですよ!」
「……それは光栄に思え」
コイツ、むきぃ!!!!! まあ、中隊長はまあまあ顔はいいけど、そんな勝手に女にされてたまるか!? むきぃ!!!!! でもこいつの収入は密かに調査しよう。そこそこの稼ぎなら、嫁いでもいいわよ!
「まあ、冗談はおいておいて、団長からの命令を伝えに来た」
「叔父様? いえ、イェスタ団長が?」
「そうだ。お前に直接伝えるとの事だ」
なんだろうと思った。一介の騎士の私に直接命令を伝えるのだなんて、不思議だ。命令なら中隊長経由でいい筈だ。それが何故? 私は不思議だった。叔父様と私は親戚ではあるが、叔父様が公私混同する様な人物とは思えなかった。親戚としては、騎士団外で交友する筈だ。
中隊長に連れられて、騎士団の本部の建物に入った。この街でも珍しい5階建ての石垣作り建築物だ。ちょっとしたお城、つまり防塞機能も持った実際に城なのだ。
中隊長は私を本部の一番上層階5Fのへと案内してくれた。5Fは私達一般騎士は立ち入り禁止区域だ。ここに入る事を許されるのは小隊長以上か団長に許可された者のみ。5F階段口には守衛がいたが、中隊長が書類を見せて私を紹介するとようやく私は5Fへの入室が許された。長い廊下を歩くと、少し広いホールへ出た。そして、
「――――――~~~~ッ!!!!」
思わず声を出しそうになった。私の目に入ったのは、ホールの中央に飾られた一枚の絵画だった。そこには腰まである青い髪の少女が描かれていた。そして、少女を取り巻く3人の男女。それは前世の私と私の従者達だろう。当時の私の姿形、衣装も魔王討伐に出発した頃のものに良く似ている。黒い剣を掲げ、その青い髪を風になびかせ、白を基調とした、この王国の騎士団服に良く似た服。当時の私のお気に入りの戦闘服という出で立ちだった。
「どうした? クリス様?」
「い、いえ、な、なんでも」
私はやや青ざめた。こんな身近に私の前世の秘密が残っている。もし、この絵画の人物が虚数魔法使い、伝説の大魔導士だった事が判っているのなら、虚数魔法使いの髪が青である事がバレてしまう。
とは言うものの、この絵は盛って描かれている……絵画の中の少女があまりにも凛とし、美しく描かれているので、一転して思わずニマニマしてしまった。
「何をニマニマしてるんだ? この絵画の事は外部で話すなよ。団長からそう言われている」
「秘密……なんですか? この絵画? この少女は誰を描いたものなんですか? あまり見かけないモチーフですね?」
「それは俺も知らない。団長は知っているのかもしれないが、外部には秘密という位だから」
つまり、詮索するなという事か?
「そういえば、この少女、お前に似ているな?」
「ひぃ!?」
思わず。後ろに後ずさってしまった。中隊長はそんな私を怪訝そうに見つめる。そして、何かが腑に落ちないという感じだ、だが、絵画を仰ぎ見てこう言った。
「確かに不思議なんだよな。普通、騎士団の本部には過去の高名な王や騎士の肖像画が飾ってある。だけど、この第一騎士団と王都の騎士団総本部だけは、この青い髪の少女が飾られているんだ。何でこの少女の肖像画なんだろうな? 確かに剣は持っているが、何をモチーフにしたものか? そもそもこの大陸には青い髪の人間は……いない」
「そうですよね? 騎士団なんだから、高名な騎士の方がモチベーション上がりそうですね」
「クリス様の言う通りだ。だけど、この絵画は300年前からずっと、この城に飾られているらしい」
「さ、300年も前から……。ま、まぁ、確かにこんな大きな絵画は一度飾ると、なかなか掛け替えるのが難しいですよね。はっ、はは」
なんでこんなに大きな絵画描くかな? 迷惑よ! これでは指名手配犯になったみたいではないですか? 止めてください。どうせ飾るなら、神代の時代の高名な騎士とか飾ればいいのに。暗黒の大魔導士の指名手配絵画を飾るのはやめましょう。
私が物憂げな表情を浮かべていると。私の言葉への答えを、中隊長が教えてくれた。
「掛け替えるタイミングを見極めるのが難しいと言うよりも、掛け替えられなかったと言った方が正確な様だな。王立騎士団の初代総長が、このケルンの第一騎士団本部と王都の総本部には未来永劫にこの絵画を掛けておくようにと、そういい残していったらしい」
「……………………」
前世の私の頃には王立騎士団なんてなかったし、300年前には生きてもいなかったから、初代総長なんてもちろん知らない。この王国の王立騎士団の初代総長は、なぜそれほど500年前の暗黒の大魔導士の私に興味を持ったのだろうか?
「(も、もしかして……私の大ファン? 私、美少女だし?)」
しかし、変だ。事実に反して私は勇者を魔族に売り、逆に魔王、魔族共々勇者によって討伐された事になっている。だから、300年前に私のファンがいるとは思えない。それに300年前と言えば、このアクイレイア王国とアウクスブルク帝国の間に戦争があった頃だ。そんな頃に何故500年前の悪名高い暗黒の大魔導士を掲げる様なまねをするのだろうか?
もし、事実が伝わっているなら、魔王を滅ぼし、自らも命を落としたなんて本人はおいておいて、たくさんの人の胸を打つ物語になるのだけど、事実は歴史に刻まれなかったのだ。
「(あ、いや、まって。そういえば、帝国が成立したのは300年前……)」
……そう、500年前は帝国の地は魔境だった。多くの魔族と魔物が蠢く闇の大地だった。それを勇者達が魔王や魔族を倒し、魔境を開拓した。そして、400年前に旧宗主国のアクイレイア王国から独立し、300年前に近隣の諸国を飲み込む形で帝国を名乗った。しかし、帝国となる際、近隣の諸国を守る為、帝国はアクレイア王国と戦い、勝利した。
……おかしい、どういうこと? 暗黒の大魔法使いが入る余地が無い。
アクレイア王国 は前世の私が生まれるずっと前から続いていた。そして、変わったのがアウクスブルク帝国の大頭。私の頭に一つの仮説が浮かんだ。歴史が湾曲させられていたとしたら……
このアクレイア王国はアウクスブルク帝国に敗北した。事実を湾曲する事を強制されたとしたら? 歴史は常に勝者によって作られる。故に、私は暗黒の大魔導士に堕とされたとしたら? アウクスブルク帝国は、あの私を見捨てた勇者達が興した国なのだ。
「(う―――ん)」
全く分からなくなり、頭の中で考え込んでしまった私に、中隊長が心配そうに声を掛けてきた。
「クリス様、大丈夫か? さっきから、どうしたんだ? 何か考え込んでいる様だが?」
「えっ? あ、ご、ごめんなさい。心配しないでください」
私はあわてて取り繕って、あははと笑ってみせた。
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