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模擬戦を終えて
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「それにしても、俺は目立てないな......」
「いや、私は身体能力も高く、なにより魔法の天才ですよ。エドヴァルドさん。私を引き合いにだそうだなんて、烏滸がましいですよ」
「自分で言ってて恥ずかしくないか?」
「いえ、 ぜんぜん,全く。だってただ事実を言っているだけですもの! オホホホ!・・・私、ハイスペックすぎて、だから......。友達も少なかったけど......。べ、別に性格が悪いからじゃなかったんですからね! ・・・たぶん」
「性格が悪い事は自覚してるんだな。安心した」
何で安心する? 傷つくんですけど?
こうして、エドヴァルドさんと対戦者との大将戦が開始された。中々白熱した戦いだったが、私がド派手な魔法を連発した後では、観客の期待値が上がりすぎて、ブーイングが起きた。もちろん私のせいではないという自覚はある。
戦いはエドヴァルドさんの勝利に終わった。だが......
「む、虚しい......」
「エドヴァルドさん、ガンバ!」
アンがエドヴァルドさんを癒す。いいなぁ癒し系の女の子は......私もあんな言葉が思いついたら......散々男を誑し込んでやる!
こうして模擬戦は無事私達の勝利に終わって、これでギルドは安泰だろう。ギルドに貸が出来たから、後は散々元を搾り取ろう。優先的に美味しい仕事回してもらえるかも♡
だが、ちょっと困った事にはなった。それは、
「俺をクリスティーナ穣のパーティに入れて欲しい」
エドヴァルドさんが申し出てきた。いや~、戦力的には嬉しいのだけど、エドヴァルドさんが帝国からの私の監視人である事を考えると微妙だ。模擬戦で殺されそうになった。エドヴァルドさんが私への刺客である可能性は否定できない。
「でも。エドヴァルドさんは私を監視しているのでしょ? なのに仲間になんてできないですよ?」
「俺を信じて欲しい。悪い様にはしない。それに君達にもメリットがあるぞ」
「何ですか? メリットって?」
「君達は冒険者ギルドの教習を卒業したら、Fクラスの冒険者になる。パーティを組んだら、当然、パーティランクもFクラスからだ。だが、私はアウクスブルク帝国のAクラス冒険者でもあるから、この国でも最初からAクラス冒険者となる。つまり、パーティランクはCクラスから始める事ができる」
「そ、それは美味しいな! クリス、ちょっと我慢してよ」
アル、私、命狙われてるかもしれないのよ! 目先の利益に釣られないでよ!
「そうですよ。クリスさん。ここはみんなの為に命を差し出して下さい!」
アンまで......それに命を奪われるの前提って? いつからアンはそんな腹黒に?
「クリスティーナ穣、俺を信じて欲しい。俺は君に同情さえしている。君が奴隷の女の子エリスを救った事は知っている。君は性格は悪いが悪人ではない事は良く分かった。だから、君が無害な事を俺は証明したい。どちらにせよ、俺は君を監視するんだ。パーティに入らなくても」
......でも、それなら、離れて監視すればいだけなのに......
「帝都の民も君の処遇に不満を持っている者が多いのだ。君は聖女で、国外追放など、帝国にとって損失だ。それに君は嫉妬に狂ってベアトリス様をたった5段の階段から突き落としただけだろう? 皇太子殿下があそこまで強引に裁判を開かなければ、この様な事はなかった筈。普通に考えれば、事故として処理された筈だ。私もそう思っている」
「えっ! あの帝国の皇太子様って? えっ? そんな方の名前がなんで出てくるんですか?」
アンが驚いて目をくるくるさせている。
「クリスは皇太子殿下の婚約者だったんだ。追放刑になって、婚約は解消されたけど.....」
「ク、クリスさんが帝国の皇太子様の婚約者だったって、それ?」
「そうだよ、未来の皇女だったんだ」
はは、辛いな。それを言われると、自分の悪行が思いだされる。
「だが、それ程の罪は犯していないとしか思えない。何故あれ程皇太子殿下がクリスティーナ穣を憎むのかが本当にわからない」
「クリスは性格悪いけど、小悪党だよ。それ程大それた悪事はできないよ......」
「それは判る様な気がします。性根は腐っているけど、意外といいところもあるので」
上げておいて突き落とすの繰り返し止めて欲しい、マジで......
アンにも私の過去がバレてしまった。でも、いずれ話そうと思っていた。騎士の叔父様を持つ私の事をおそらく不思議に思っていたろう。何も聞かないのは命が惜しいだけではなかったんだと思う。察して聞かなったのだろう。アンは気遣いのできるいい子なのだ。私がアンを手放したくないのも、アンが好感ができる人物だからだ。決して、アンをいいようにしようと思っている訳ではないのだ。もちろん7割方いいようにしようと思っているけど......お金に困ったら娼館に売ろうとかそんな......
こうして、エドヴァルドさんは仲間? になった。そして、模擬戦で優勝した私とアルは特例で剣士検定を受けて合格して、アンと三人で冒険者登録した、そしてエドヴァルドさんもAクラスの冒険者として登録され、4人でパーティを結成した。
☆☆☆
クリス達が冒険者となり活動を始めた後、クリスの叔父、イエスタ・メクレンブルグはこのアクイレイア王国の第一王子ベネディクト・スヴェルケルと会談していた。
「イエスタ、お前の姪は確かに天才だな」
「ありがたいお言葉です。我が姪ながら、誇らしく思えます」
「だが、彼女の髪は青く輝いていた」
「......」
「お前も気がついていただろう? 魔法を使う彼女の髪がほのかに青く輝いていた事を?」
「はい、確かに......」
イェスタも気がついていた。コロッセオで見たクリスの信じがたい魔法の数々、そして、魔法を使うクリスの髪がほのかに青く輝いていた事を.....青い髪、それは今はあまり知る者も少ない伝説の大魔導士の特徴だった。
「それだけではない、私は『施政』のタレントを持っている。私のスキルは人の未来の器を予想する事ができる。私のスキルは彼女がこの国一国を凌駕する力を秘めている事を告げていた」
「...... そ、それは」
「そうだ、そんな存在は三つしかいない」
「...... 勇者と魔王」
「そして、伝説の大魔導士だけだ......」
「殿下はどうされるおつもりですか?」
「彼女に監視をつけろ。そして、折を見て、騎士団にうまく入団させろ。放置できん。目の届く処で、監視を続けるのだ」
「わかりました。殿下。今後も監視を続け、うまく我が騎士団に入団させます」
「ああそれと、彼女だけでなく、他の仲間3人も騎士団に招け、彼女程ではないが、他の者を信じがたい器だ。おそらく三人で彼女に匹敵する程のな......」
「ま、まさか!?」
「私の『施政』のタレントを信じないのか?」
「いえ、滅相ございません」
イェスタは可愛い姪が伝説の大魔法使いだなどと信じたくはなかった。だが、この事態を説明できるのは、確かに、クリスが伝説の大魔法使いである事位だった。
「よく考えてみよ。天才だとしても、彼女はLv1だぞ」
「まさか、いくら何でも! 彼女は私を認めさせる程の剣技を!それがLv1な等とは!」
「冒険者ギルドに問い合わせた。彼女はLv1、他の少女と少年もLVは2と3だとの事だ」
「そ、そんな!」
「天才がそんなに多数同時に発生するものではない。おそらく全て彼女が原因だ」
「......わかりました。確かに重大事です」
「そうだ。もし彼女が伝説の大魔導士なら、我が国の悲願、果たす時が来たのかもしれない」
「承知しました。我がアクイレイア王国の遺恨、必ず晴らします」
「うむ、頼む」
王子は少し目を逸らすと更にイェスタに要求を伝えた。
「で? ところで例のものは?」
「ちゃんと用意しましたよ。エロ殿下」
「エロ殿下は酷いな。同じ騎士学校で同じ釜の飯を食った仲だろう?」
「私の可愛い姪に近づこうとする悪い男にはエロ殿下で十分です」
「そんな事言わないで、速く見せてくだしゃい?」
「なんで急に可愛くなるんですか?」
「この照れ屋め」
「・・・あ~メンドクサイ性格だな! はい、ご依頼の品です」
それはイェスタがギルドに頼んで、ファッションショーに無理くりクリスを出場させてビキニの水着を着させて。魔法写真で盗撮したものだ。
「ホントでかい胸だな?」
「このエロ殿下!」
魔法写真には眩しい笑顔のクリスが写っていた。
「これは盗撮なんだろ?」
「そうです。どうどうと女性の水着写真なんて撮らせてもらえませんよ」
「でも盗撮ならできるよな? 着替え中の?」
「(ギクッ!?)」
イェスタは自身の主の鋭さに舌を巻いた。こっそり自分だけの秘密のコレクションにしようと思っていたのだが......着替え中のもあるんだこれが......
「(私が守らないとクリスがこのエロ王子の毒牙にかかってしまう!)」
「(早く出せよ! お前の性格知ってんだぞ! エロなお前が我慢できる訳ないだろ?)」
アクイレイア王国第一王子ベネディクト・スヴェルケル、侯爵卿イエスタ・メクレンブルグ......二人は鼻血を出しながらクリスの生写真を堪能していた。
こうして、クリス達は帝国と王国の騎士団だけではなく、アクイレイア王国からも監視される様になった。
「いや、私は身体能力も高く、なにより魔法の天才ですよ。エドヴァルドさん。私を引き合いにだそうだなんて、烏滸がましいですよ」
「自分で言ってて恥ずかしくないか?」
「いえ、 ぜんぜん,全く。だってただ事実を言っているだけですもの! オホホホ!・・・私、ハイスペックすぎて、だから......。友達も少なかったけど......。べ、別に性格が悪いからじゃなかったんですからね! ・・・たぶん」
「性格が悪い事は自覚してるんだな。安心した」
何で安心する? 傷つくんですけど?
こうして、エドヴァルドさんと対戦者との大将戦が開始された。中々白熱した戦いだったが、私がド派手な魔法を連発した後では、観客の期待値が上がりすぎて、ブーイングが起きた。もちろん私のせいではないという自覚はある。
戦いはエドヴァルドさんの勝利に終わった。だが......
「む、虚しい......」
「エドヴァルドさん、ガンバ!」
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「俺をクリスティーナ穣のパーティに入れて欲しい」
エドヴァルドさんが申し出てきた。いや~、戦力的には嬉しいのだけど、エドヴァルドさんが帝国からの私の監視人である事を考えると微妙だ。模擬戦で殺されそうになった。エドヴァルドさんが私への刺客である可能性は否定できない。
「でも。エドヴァルドさんは私を監視しているのでしょ? なのに仲間になんてできないですよ?」
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「何ですか? メリットって?」
「君達は冒険者ギルドの教習を卒業したら、Fクラスの冒険者になる。パーティを組んだら、当然、パーティランクもFクラスからだ。だが、私はアウクスブルク帝国のAクラス冒険者でもあるから、この国でも最初からAクラス冒険者となる。つまり、パーティランクはCクラスから始める事ができる」
「そ、それは美味しいな! クリス、ちょっと我慢してよ」
アル、私、命狙われてるかもしれないのよ! 目先の利益に釣られないでよ!
「そうですよ。クリスさん。ここはみんなの為に命を差し出して下さい!」
アンまで......それに命を奪われるの前提って? いつからアンはそんな腹黒に?
「クリスティーナ穣、俺を信じて欲しい。俺は君に同情さえしている。君が奴隷の女の子エリスを救った事は知っている。君は性格は悪いが悪人ではない事は良く分かった。だから、君が無害な事を俺は証明したい。どちらにせよ、俺は君を監視するんだ。パーティに入らなくても」
......でも、それなら、離れて監視すればいだけなのに......
「帝都の民も君の処遇に不満を持っている者が多いのだ。君は聖女で、国外追放など、帝国にとって損失だ。それに君は嫉妬に狂ってベアトリス様をたった5段の階段から突き落としただけだろう? 皇太子殿下があそこまで強引に裁判を開かなければ、この様な事はなかった筈。普通に考えれば、事故として処理された筈だ。私もそう思っている」
「えっ! あの帝国の皇太子様って? えっ? そんな方の名前がなんで出てくるんですか?」
アンが驚いて目をくるくるさせている。
「クリスは皇太子殿下の婚約者だったんだ。追放刑になって、婚約は解消されたけど.....」
「ク、クリスさんが帝国の皇太子様の婚約者だったって、それ?」
「そうだよ、未来の皇女だったんだ」
はは、辛いな。それを言われると、自分の悪行が思いだされる。
「だが、それ程の罪は犯していないとしか思えない。何故あれ程皇太子殿下がクリスティーナ穣を憎むのかが本当にわからない」
「クリスは性格悪いけど、小悪党だよ。それ程大それた悪事はできないよ......」
「それは判る様な気がします。性根は腐っているけど、意外といいところもあるので」
上げておいて突き落とすの繰り返し止めて欲しい、マジで......
アンにも私の過去がバレてしまった。でも、いずれ話そうと思っていた。騎士の叔父様を持つ私の事をおそらく不思議に思っていたろう。何も聞かないのは命が惜しいだけではなかったんだと思う。察して聞かなったのだろう。アンは気遣いのできるいい子なのだ。私がアンを手放したくないのも、アンが好感ができる人物だからだ。決して、アンをいいようにしようと思っている訳ではないのだ。もちろん7割方いいようにしようと思っているけど......お金に困ったら娼館に売ろうとかそんな......
こうして、エドヴァルドさんは仲間? になった。そして、模擬戦で優勝した私とアルは特例で剣士検定を受けて合格して、アンと三人で冒険者登録した、そしてエドヴァルドさんもAクラスの冒険者として登録され、4人でパーティを結成した。
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クリス達が冒険者となり活動を始めた後、クリスの叔父、イエスタ・メクレンブルグはこのアクイレイア王国の第一王子ベネディクト・スヴェルケルと会談していた。
「イエスタ、お前の姪は確かに天才だな」
「ありがたいお言葉です。我が姪ながら、誇らしく思えます」
「だが、彼女の髪は青く輝いていた」
「......」
「お前も気がついていただろう? 魔法を使う彼女の髪がほのかに青く輝いていた事を?」
「はい、確かに......」
イェスタも気がついていた。コロッセオで見たクリスの信じがたい魔法の数々、そして、魔法を使うクリスの髪がほのかに青く輝いていた事を.....青い髪、それは今はあまり知る者も少ない伝説の大魔導士の特徴だった。
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「...... そ、それは」
「そうだ、そんな存在は三つしかいない」
「...... 勇者と魔王」
「そして、伝説の大魔導士だけだ......」
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「わかりました。殿下。今後も監視を続け、うまく我が騎士団に入団させます」
「ああそれと、彼女だけでなく、他の仲間3人も騎士団に招け、彼女程ではないが、他の者を信じがたい器だ。おそらく三人で彼女に匹敵する程のな......」
「ま、まさか!?」
「私の『施政』のタレントを信じないのか?」
「いえ、滅相ございません」
イェスタは可愛い姪が伝説の大魔法使いだなどと信じたくはなかった。だが、この事態を説明できるのは、確かに、クリスが伝説の大魔法使いである事位だった。
「よく考えてみよ。天才だとしても、彼女はLv1だぞ」
「まさか、いくら何でも! 彼女は私を認めさせる程の剣技を!それがLv1な等とは!」
「冒険者ギルドに問い合わせた。彼女はLv1、他の少女と少年もLVは2と3だとの事だ」
「そ、そんな!」
「天才がそんなに多数同時に発生するものではない。おそらく全て彼女が原因だ」
「......わかりました。確かに重大事です」
「そうだ。もし彼女が伝説の大魔導士なら、我が国の悲願、果たす時が来たのかもしれない」
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「うむ、頼む」
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「ちゃんと用意しましたよ。エロ殿下」
「エロ殿下は酷いな。同じ騎士学校で同じ釜の飯を食った仲だろう?」
「私の可愛い姪に近づこうとする悪い男にはエロ殿下で十分です」
「そんな事言わないで、速く見せてくだしゃい?」
「なんで急に可愛くなるんですか?」
「この照れ屋め」
「・・・あ~メンドクサイ性格だな! はい、ご依頼の品です」
それはイェスタがギルドに頼んで、ファッションショーに無理くりクリスを出場させてビキニの水着を着させて。魔法写真で盗撮したものだ。
「ホントでかい胸だな?」
「このエロ殿下!」
魔法写真には眩しい笑顔のクリスが写っていた。
「これは盗撮なんだろ?」
「そうです。どうどうと女性の水着写真なんて撮らせてもらえませんよ」
「でも盗撮ならできるよな? 着替え中の?」
「(ギクッ!?)」
イェスタは自身の主の鋭さに舌を巻いた。こっそり自分だけの秘密のコレクションにしようと思っていたのだが......着替え中のもあるんだこれが......
「(私が守らないとクリスがこのエロ王子の毒牙にかかってしまう!)」
「(早く出せよ! お前の性格知ってんだぞ! エロなお前が我慢できる訳ないだろ?)」
アクイレイア王国第一王子ベネディクト・スヴェルケル、侯爵卿イエスタ・メクレンブルグ......二人は鼻血を出しながらクリスの生写真を堪能していた。
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