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②霊の通り道
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(これは、私が中学生の時の話。)
テスト前になると、どうして部屋の
模様替えをしたくなるんだろう?
同じような人、結構多いんじゃないかなぁ?
カラーボックスの中の物を全て出して
違う場所に置いたり
ポスターやカレンダーを貼り替えたり
机の配置を変えたりした。
机はベッドの枕がある方の横に置いた。
そんな事をしていると
いつの間にか時計の針は0時を過ぎていた。
まだ、全て片付いてはいなかったけど
次の日も学校があるので
そのままにして寝る事にした。
床には本が積んであった。
タンスの中身は空だ。
移動する為に出した服が、そのまま置いてある。
こういう散らかった部屋には
幽霊が出るとテレビで見た事があったので
少し怖いなと思いながら
ベッドの横の机の上にセットした
目覚まし時計を置いて
仰向けの状態で布団に入った。
『 カチッ、コチッ、カチッ…』
目覚まし時計の秒針の音が聞こえる。
私の住んでいる所は田舎なので
夜になると街灯もほとんどなく
真っ暗で、静まり返っていた。
夜中は、車の走る音さえしない。
聞こえるのは暖かい季節限定の
梟の声と、虫の声が何となく聞こえるくらい。
だから、目覚まし時計の秒針の音が
とても大きく聞こえるのだ。
『 カチッコチッカチッ…』
あれ?さっきより早くない?
一秒って、こんなに早かったっけ?
『 カチコチカチコチカチコチ…』
!
やっぱり早い!
何で?
『 カチカチカチカチカチカチカチカチ…』
壊れた?
それとも、時計の音じゃなかったりして。
真っ暗なので何も見えないし
怖くて目を開けられなかった。
だって“なにか”がいる気配がしたから。
その音が早くなるに連れて
音は大きくなり…
『 カチカチカチカチカチカチカチカチ』
ついに耳元で聞こえた!
その瞬間!
「!」
体が動かなくなった!
これって、金縛り?
初めてだった。金縛りにかかるのは。
そして…
『 ゴォォォオーーーーーーーーーー』
眩しいっ!
電車が通り過ぎるような
大きな音を立てながら
私の真上を光が走っている。
目が開けられないくらい眩しい!
その音を立てた光は、私の寝ている
すぐ横の壁に吸い込まれているような
壁を突き抜けて行くような…
怖くて見えないけど、とにかく光と音が
壁に消えている感じだった。
しばらくして、その光と音が通り過ぎると
眩しかった目の前が、また暗くなった。
そして、それと同時に金縛りから解放された。
はぁ、よかった。
なんだったんだろう、今の。
と、そう思ったのも束の間
!
また身体が動かなくなり…
『 カチカチカチカチカチカチカチカチ…』
来る!
また、さっきのやつが。
そう思った瞬間!
『 ゴォォォオーーーーーーーーーー』
眩しいっ!
またあの光と音が壁側に向かって走った!
怖い!
ヤダ!
怖いっ!
だけど、金縛りは簡単にほどけない!
金縛りって、どうやったら
ほどけるんだろう?
(当時の私は、この霊体験が初めてだったので
こういう時はどうしたらいいか
全くわかりませんでした。)
霊感の強い友達にでも
聞いておけばよかった…
とにかく、そのままじっと待つしかない
怖いけど、待とう!
どれくらい時間が経ったのか
わからないけど、その光と音が通り過ぎると
スっと金縛りがとけた。
よし、今だ!
また来るんじゃないかと思った私は
勇気を持って、布団から起きがり
電気の紐を引っ張った!
(当時は電気に直接紐が付いていて
それを引っ張ると、つくようになっていました)
え!?
何回引っ張っても電気が付かない!
しかも、真っ暗闇の中、何かの気配がした。
私は、そのまま母親が寝ている部屋へ
飛び込んだ!
その日は母親の部屋で寝ました。
母親に「お化けが出た」と伝えたけど
笑い飛ばされて、こんな事を言われました。
「勉強しないから御先祖様が
勉強しろって怒りに来たんじゃないの?」と。
(そ、そうかもしれないと、素直に
思ったのを覚えています。)
そして、次の日の朝
制服に着替えるために、恐る恐る
自分の部屋に行くと
どういう訳か、電気がついていました。
もしかして、電気がつかなかったのは
停電だったのかなと思い
ビデオデッキのデジタル時計を確認すると
しっかりと時間が表示されていました。
停電すると、いつもゼロが
三つ並んでいるのに…
学校へ行って、この話を
霊感のある友人に話しました。
すると、こんな事を言われました。
「ポスターの位置、変えたんだっけ?」
私「うん。」
「どこに、どうやって貼ったの?」
私「えーっと…確か、寝ているベッドの
横の壁と、向かい側にある壁」
「向かい合わせ?」
私「うん。」
「ポスターの色は?」
私「紫と赤だったと思う。」
「あー。やっぱりね。」
どうやら、ポスターが原因でした。
赤や紫等の色のポスターを向かい合わせに
貼ると、それが霊の通り道になるとの事。
合わせ鏡と同じような物なんだとか。
やはり、散らかっていたのも原因で
霊は、そういう場所を好むとも言われました。
霊が集まる条件が、知らないうちに
揃ってしまっていたようです。
しかも、仰向けの状態で寝ると
金縛りにあいやすくなると言うことも
聞きました。
家に帰るなり、すぐにポスターの位置を
貼り変えると、昨夜の変な現象は
起きなくなりました。
そして、寝る時は仰向けではなく
横を向いて寝るようになりました。
もし、この話を読んで心当たりがある方。
ポスターの貼る位置には気をつけた方が
いいですよ…
テスト前になると、どうして部屋の
模様替えをしたくなるんだろう?
同じような人、結構多いんじゃないかなぁ?
カラーボックスの中の物を全て出して
違う場所に置いたり
ポスターやカレンダーを貼り替えたり
机の配置を変えたりした。
机はベッドの枕がある方の横に置いた。
そんな事をしていると
いつの間にか時計の針は0時を過ぎていた。
まだ、全て片付いてはいなかったけど
次の日も学校があるので
そのままにして寝る事にした。
床には本が積んであった。
タンスの中身は空だ。
移動する為に出した服が、そのまま置いてある。
こういう散らかった部屋には
幽霊が出るとテレビで見た事があったので
少し怖いなと思いながら
ベッドの横の机の上にセットした
目覚まし時計を置いて
仰向けの状態で布団に入った。
『 カチッ、コチッ、カチッ…』
目覚まし時計の秒針の音が聞こえる。
私の住んでいる所は田舎なので
夜になると街灯もほとんどなく
真っ暗で、静まり返っていた。
夜中は、車の走る音さえしない。
聞こえるのは暖かい季節限定の
梟の声と、虫の声が何となく聞こえるくらい。
だから、目覚まし時計の秒針の音が
とても大きく聞こえるのだ。
『 カチッコチッカチッ…』
あれ?さっきより早くない?
一秒って、こんなに早かったっけ?
『 カチコチカチコチカチコチ…』
!
やっぱり早い!
何で?
『 カチカチカチカチカチカチカチカチ…』
壊れた?
それとも、時計の音じゃなかったりして。
真っ暗なので何も見えないし
怖くて目を開けられなかった。
だって“なにか”がいる気配がしたから。
その音が早くなるに連れて
音は大きくなり…
『 カチカチカチカチカチカチカチカチ』
ついに耳元で聞こえた!
その瞬間!
「!」
体が動かなくなった!
これって、金縛り?
初めてだった。金縛りにかかるのは。
そして…
『 ゴォォォオーーーーーーーーーー』
眩しいっ!
電車が通り過ぎるような
大きな音を立てながら
私の真上を光が走っている。
目が開けられないくらい眩しい!
その音を立てた光は、私の寝ている
すぐ横の壁に吸い込まれているような
壁を突き抜けて行くような…
怖くて見えないけど、とにかく光と音が
壁に消えている感じだった。
しばらくして、その光と音が通り過ぎると
眩しかった目の前が、また暗くなった。
そして、それと同時に金縛りから解放された。
はぁ、よかった。
なんだったんだろう、今の。
と、そう思ったのも束の間
!
また身体が動かなくなり…
『 カチカチカチカチカチカチカチカチ…』
来る!
また、さっきのやつが。
そう思った瞬間!
『 ゴォォォオーーーーーーーーーー』
眩しいっ!
またあの光と音が壁側に向かって走った!
怖い!
ヤダ!
怖いっ!
だけど、金縛りは簡単にほどけない!
金縛りって、どうやったら
ほどけるんだろう?
(当時の私は、この霊体験が初めてだったので
こういう時はどうしたらいいか
全くわかりませんでした。)
霊感の強い友達にでも
聞いておけばよかった…
とにかく、そのままじっと待つしかない
怖いけど、待とう!
どれくらい時間が経ったのか
わからないけど、その光と音が通り過ぎると
スっと金縛りがとけた。
よし、今だ!
また来るんじゃないかと思った私は
勇気を持って、布団から起きがり
電気の紐を引っ張った!
(当時は電気に直接紐が付いていて
それを引っ張ると、つくようになっていました)
え!?
何回引っ張っても電気が付かない!
しかも、真っ暗闇の中、何かの気配がした。
私は、そのまま母親が寝ている部屋へ
飛び込んだ!
その日は母親の部屋で寝ました。
母親に「お化けが出た」と伝えたけど
笑い飛ばされて、こんな事を言われました。
「勉強しないから御先祖様が
勉強しろって怒りに来たんじゃないの?」と。
(そ、そうかもしれないと、素直に
思ったのを覚えています。)
そして、次の日の朝
制服に着替えるために、恐る恐る
自分の部屋に行くと
どういう訳か、電気がついていました。
もしかして、電気がつかなかったのは
停電だったのかなと思い
ビデオデッキのデジタル時計を確認すると
しっかりと時間が表示されていました。
停電すると、いつもゼロが
三つ並んでいるのに…
学校へ行って、この話を
霊感のある友人に話しました。
すると、こんな事を言われました。
「ポスターの位置、変えたんだっけ?」
私「うん。」
「どこに、どうやって貼ったの?」
私「えーっと…確か、寝ているベッドの
横の壁と、向かい側にある壁」
「向かい合わせ?」
私「うん。」
「ポスターの色は?」
私「紫と赤だったと思う。」
「あー。やっぱりね。」
どうやら、ポスターが原因でした。
赤や紫等の色のポスターを向かい合わせに
貼ると、それが霊の通り道になるとの事。
合わせ鏡と同じような物なんだとか。
やはり、散らかっていたのも原因で
霊は、そういう場所を好むとも言われました。
霊が集まる条件が、知らないうちに
揃ってしまっていたようです。
しかも、仰向けの状態で寝ると
金縛りにあいやすくなると言うことも
聞きました。
家に帰るなり、すぐにポスターの位置を
貼り変えると、昨夜の変な現象は
起きなくなりました。
そして、寝る時は仰向けではなく
横を向いて寝るようになりました。
もし、この話を読んで心当たりがある方。
ポスターの貼る位置には気をつけた方が
いいですよ…
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