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テストの結果と秘密
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藤堂先生に、お弁当を作りますと約束してしまったけど、ヒロインは大丈夫なのかな?
いや、そんな事よりも、また寝坊したんですけど!
しっかりと目覚ましをセットしたのに
どうして、こんな時間に目覚めたかなぁ!?
普通に用意して出かける分には十分だけど
お弁当を作るとなれば、間に合わないであろう時間だった。
すぐに着替えて台所に立つ。ヒロインの母親は、そんな私をニコニコしながら見ているだけ。
昨日の夜、お弁当のおかずを幾つか作っておくべきだった…
そんな事を考えながら、お弁当を作る私だけど
あれ?思ったよりも早く出来そう、と言うか
何だか手際がいいと言うか
次は何を作ろうかとか、考えているうちに
いつの間にか、お弁当が出来上がってしまった!
気がつけば藤堂先生と自分のと、二つのお弁当箱が並んでいる。
ヒロインって、勉強は苦手だけど
料理は得意なの?
いつもの私なら、もっと時間かかってたはずなのに、あっという間にお弁当が完成していた!
しかも、彩りも良くて、美味しそうなんですけど!
自分の手で作ったのに、魔法でも使ったような気持ちになった。
時間も、今から出れば間に合う時間。
そっか。だからヒロインの母親は手伝う事をしないで見てるだけだったのね。
母親「上手に出来たね!美味しそう。
料理は得意だもんね!」
“料理は”なのね…
ん?て事は、藤堂先生には、ちゃんと美味しい
お弁当を食べてもらえるって事だよね。
良かったかも!
作ったお弁当をトートバッグに入れて、家を出た。
今日は、待ち合わせの時間より少し前に着いた。
待ち合わせ場所の化学室に入ると藤堂先生とテスト勉強をする。
『キーンコーンカーン』
そして、いよいよ昼食の時間になった。
私「これ。作ってきました!」
藤堂先生にお弁当を渡す。
藤堂「へぇ、作ってきたんだ」
私「はい。約束したので…」
藤堂先生が、お弁当の蓋を開ける。
藤堂「これ、本当にアンタが作ったの?」
びっくりした表情で藤堂先生が言う。
私「はい。」
ヒロインが、ですが。
藤堂先生が、お弁当をひと口食べると
藤堂「うま!」
私「え?」
うま!って美味しいって事だよね!
ブラボー!ヒロイン!
これで、好感度上がったんじゃない?
美味しそうにお弁当を食べる藤堂先生。
見ていて何だか、ほっこりすると言うか
ちょっとだけ幸せな気持ちになった。
あっという間に、お弁当を完食した藤堂先生が
藤堂「アンタ、いい嫁になるよ!」
と、藤堂先生が言うから
『ドキッ』
今、心臓がっ!
藤堂「ん?どうした?」
私「え?あ、いや。美味しく出来て良かったなぁって」
こ、こうやって、恋に落ちて行くんだっけ?
昔の、若い頃の恋愛を思い出して
何だか懐かしくなったというか
また恋愛が出来て、嬉しくなったと言うか
あれ?今、恋愛って思った?
もし、本気になったら…
いや、ないでしょ。本気になるとか!
だって、藤堂先生はゲームの中でしか存在してない架空の人物なんだから。
好きは好きでも、好きなキャラクター止まりでしょ、きっと。
しかも私、既婚者だし…
ってそういう事じゃないか。
でも万が一、本気になったとしたら?
…ゲームだからセーフだよね?
そんな事を考えていると
藤堂「アンタ、昼飯食べないのか?
テスト勉強する時間、今日しかねぇぞ」
あ!そうだった。
余計な事、考えてたら箸を持ったまま
ぼーっとしてた。
藤堂先生が、いい嫁になるとか、そういう事言うから。
いい嫁ね…。そう言えば今まで言われた事が無かったな。
この年で、そんな事、言われると思ってなかったし
結婚して子供もいるから、そんな言葉は
この先、聞けないだろうなと思ってた。
だから、その言葉が、すごく響いたのかな。
これは、私の気持ちでいいのかな?
私は、空になった自分のお弁当箱に箸を置いた。
いつの間にか、窓の外はオレンジ色に染まっていた。
もう、こんな時間なんだ。
だけど、藤堂先生のおかげで、わからなかった問題は、結構出来るようになっていた。
私が学生の時はテスト勉強って、ほとんどした事がなかったな。
勉強が嫌いだったわけじゃなかったんだけど、テストの点数なんて気にした事がなかったんだよね。
二次元に夢中だった私は、漫画を読んだり、アニメを見たりゲームばかりやっていたから。
だから、なんだかこの二日は、一生分の勉強をしたような気持ちになっていた。
私「ありがとうございました!
絶対に良い点数取ります!」
藤堂「当たり前だろ!俺が教えたんだからな。取ってもらわねぇと困るから」
そして…
テスト期間が終了し、テストがすべて返された。
その結果を見て落ち込んでしまった私は
保健室にいた。
渡邊「大丈夫?…ではないわね。」
私「もう私、どこかに埋まりたいくらいです」
そう。あんなに藤堂先生とテスト勉強頑張ったのに、頭が真っ白になって、ほとんど出来なかったのだ。
中でも藤堂先生の化学は結構、自信あったのに…
どうして?
“私は”頑張ったのに、ヒロインが頑張れなかったって事なの?
このゲームは、プレイしてる訳じゃないから
どう言う状況でテストが出来なかったのか分からない。“私がヒロインを演じている”みたいなものだから。
ん?演じている?
あ、そうか。だからなのね。
私が何かしようが、もう決まってる。
この前、そう気がついて流れに任せようと
思ったばかりなのに。
決まっているストーリーを変える事は出来ないんだって…
頭が爆発するかも知れないくらい、頑張ったのにな…
渡邊「うさぎちゃ…藤堂先生に、何て言われたの?」
私「それが、テストについては
何も言われてなくて…」
渡邊「え?」
私「呆れた様な表情で、目すら合わせてくれなかったんです」
渡邊「あらぁ、そうなの…うーん。
そんなに点数、悪かったの?」
私「それが、藤堂先生の化学のテストだけ点数が書かれていなかったんです。
他のは、五十点前後だったんですけど…
何も書かれてないって初めてで、どうしてでしょう?」
そう。化学のテストだけに、点数が書かれていなかった。
私「ボソッと不機嫌な声で、放課後、化学室に来いとだけ」
渡邊「そうねぇ。藤堂先生の事だから
何か考えがあるんだと思うけど…
ちょっと、テスト見せてくれる?」
私「あ、はい。」
私は、返ってきた化学のテストを取り出すと
渡邊先生に見せた。
しばらく、そのテストを見つめると
渡邊がクスクスと笑いだした。
私「あの…何か分かったんですか?」
渡邊「うん。そうね。取りあえず、放課後
直接、藤堂先生に確かめた方がいいわね。」
私「え?」
何?このテストに何があるの?
渡邊先生は、笑ってたけど
藤堂先生は不機嫌というか、怒ってたよね?
絶対に。
渡邊「そのテスト、忘れないで持って行くのよ。」
この返ってきたテストの何が可笑しいのか
わからないまま
クスクスと、また笑い出す渡邊先生のいる
保健室を後にした。
私「なになに?気になるんですけどっ!」
あれ?
辺りを見回すと、ベッドの上にいた。
手にはスマホ。
スマホの画面には「次のストーリーに進みますか?」と言う文字が。
あぁ、現実世界に戻ってきたんだ。
スマホの時計は、やっぱり数分しか経っていない。ゲームの中では、あんなに時間が経っていたのに不思議。
隣のベッドでは、旦那が寝息を立てて眠っている。
もうちょっとだけ。
あのテストの秘密が知りたくて、私は
スマホの画面の「次のストーリーに進む」をタッチした。
いや、そんな事よりも、また寝坊したんですけど!
しっかりと目覚ましをセットしたのに
どうして、こんな時間に目覚めたかなぁ!?
普通に用意して出かける分には十分だけど
お弁当を作るとなれば、間に合わないであろう時間だった。
すぐに着替えて台所に立つ。ヒロインの母親は、そんな私をニコニコしながら見ているだけ。
昨日の夜、お弁当のおかずを幾つか作っておくべきだった…
そんな事を考えながら、お弁当を作る私だけど
あれ?思ったよりも早く出来そう、と言うか
何だか手際がいいと言うか
次は何を作ろうかとか、考えているうちに
いつの間にか、お弁当が出来上がってしまった!
気がつけば藤堂先生と自分のと、二つのお弁当箱が並んでいる。
ヒロインって、勉強は苦手だけど
料理は得意なの?
いつもの私なら、もっと時間かかってたはずなのに、あっという間にお弁当が完成していた!
しかも、彩りも良くて、美味しそうなんですけど!
自分の手で作ったのに、魔法でも使ったような気持ちになった。
時間も、今から出れば間に合う時間。
そっか。だからヒロインの母親は手伝う事をしないで見てるだけだったのね。
母親「上手に出来たね!美味しそう。
料理は得意だもんね!」
“料理は”なのね…
ん?て事は、藤堂先生には、ちゃんと美味しい
お弁当を食べてもらえるって事だよね。
良かったかも!
作ったお弁当をトートバッグに入れて、家を出た。
今日は、待ち合わせの時間より少し前に着いた。
待ち合わせ場所の化学室に入ると藤堂先生とテスト勉強をする。
『キーンコーンカーン』
そして、いよいよ昼食の時間になった。
私「これ。作ってきました!」
藤堂先生にお弁当を渡す。
藤堂「へぇ、作ってきたんだ」
私「はい。約束したので…」
藤堂先生が、お弁当の蓋を開ける。
藤堂「これ、本当にアンタが作ったの?」
びっくりした表情で藤堂先生が言う。
私「はい。」
ヒロインが、ですが。
藤堂先生が、お弁当をひと口食べると
藤堂「うま!」
私「え?」
うま!って美味しいって事だよね!
ブラボー!ヒロイン!
これで、好感度上がったんじゃない?
美味しそうにお弁当を食べる藤堂先生。
見ていて何だか、ほっこりすると言うか
ちょっとだけ幸せな気持ちになった。
あっという間に、お弁当を完食した藤堂先生が
藤堂「アンタ、いい嫁になるよ!」
と、藤堂先生が言うから
『ドキッ』
今、心臓がっ!
藤堂「ん?どうした?」
私「え?あ、いや。美味しく出来て良かったなぁって」
こ、こうやって、恋に落ちて行くんだっけ?
昔の、若い頃の恋愛を思い出して
何だか懐かしくなったというか
また恋愛が出来て、嬉しくなったと言うか
あれ?今、恋愛って思った?
もし、本気になったら…
いや、ないでしょ。本気になるとか!
だって、藤堂先生はゲームの中でしか存在してない架空の人物なんだから。
好きは好きでも、好きなキャラクター止まりでしょ、きっと。
しかも私、既婚者だし…
ってそういう事じゃないか。
でも万が一、本気になったとしたら?
…ゲームだからセーフだよね?
そんな事を考えていると
藤堂「アンタ、昼飯食べないのか?
テスト勉強する時間、今日しかねぇぞ」
あ!そうだった。
余計な事、考えてたら箸を持ったまま
ぼーっとしてた。
藤堂先生が、いい嫁になるとか、そういう事言うから。
いい嫁ね…。そう言えば今まで言われた事が無かったな。
この年で、そんな事、言われると思ってなかったし
結婚して子供もいるから、そんな言葉は
この先、聞けないだろうなと思ってた。
だから、その言葉が、すごく響いたのかな。
これは、私の気持ちでいいのかな?
私は、空になった自分のお弁当箱に箸を置いた。
いつの間にか、窓の外はオレンジ色に染まっていた。
もう、こんな時間なんだ。
だけど、藤堂先生のおかげで、わからなかった問題は、結構出来るようになっていた。
私が学生の時はテスト勉強って、ほとんどした事がなかったな。
勉強が嫌いだったわけじゃなかったんだけど、テストの点数なんて気にした事がなかったんだよね。
二次元に夢中だった私は、漫画を読んだり、アニメを見たりゲームばかりやっていたから。
だから、なんだかこの二日は、一生分の勉強をしたような気持ちになっていた。
私「ありがとうございました!
絶対に良い点数取ります!」
藤堂「当たり前だろ!俺が教えたんだからな。取ってもらわねぇと困るから」
そして…
テスト期間が終了し、テストがすべて返された。
その結果を見て落ち込んでしまった私は
保健室にいた。
渡邊「大丈夫?…ではないわね。」
私「もう私、どこかに埋まりたいくらいです」
そう。あんなに藤堂先生とテスト勉強頑張ったのに、頭が真っ白になって、ほとんど出来なかったのだ。
中でも藤堂先生の化学は結構、自信あったのに…
どうして?
“私は”頑張ったのに、ヒロインが頑張れなかったって事なの?
このゲームは、プレイしてる訳じゃないから
どう言う状況でテストが出来なかったのか分からない。“私がヒロインを演じている”みたいなものだから。
ん?演じている?
あ、そうか。だからなのね。
私が何かしようが、もう決まってる。
この前、そう気がついて流れに任せようと
思ったばかりなのに。
決まっているストーリーを変える事は出来ないんだって…
頭が爆発するかも知れないくらい、頑張ったのにな…
渡邊「うさぎちゃ…藤堂先生に、何て言われたの?」
私「それが、テストについては
何も言われてなくて…」
渡邊「え?」
私「呆れた様な表情で、目すら合わせてくれなかったんです」
渡邊「あらぁ、そうなの…うーん。
そんなに点数、悪かったの?」
私「それが、藤堂先生の化学のテストだけ点数が書かれていなかったんです。
他のは、五十点前後だったんですけど…
何も書かれてないって初めてで、どうしてでしょう?」
そう。化学のテストだけに、点数が書かれていなかった。
私「ボソッと不機嫌な声で、放課後、化学室に来いとだけ」
渡邊「そうねぇ。藤堂先生の事だから
何か考えがあるんだと思うけど…
ちょっと、テスト見せてくれる?」
私「あ、はい。」
私は、返ってきた化学のテストを取り出すと
渡邊先生に見せた。
しばらく、そのテストを見つめると
渡邊がクスクスと笑いだした。
私「あの…何か分かったんですか?」
渡邊「うん。そうね。取りあえず、放課後
直接、藤堂先生に確かめた方がいいわね。」
私「え?」
何?このテストに何があるの?
渡邊先生は、笑ってたけど
藤堂先生は不機嫌というか、怒ってたよね?
絶対に。
渡邊「そのテスト、忘れないで持って行くのよ。」
この返ってきたテストの何が可笑しいのか
わからないまま
クスクスと、また笑い出す渡邊先生のいる
保健室を後にした。
私「なになに?気になるんですけどっ!」
あれ?
辺りを見回すと、ベッドの上にいた。
手にはスマホ。
スマホの画面には「次のストーリーに進みますか?」と言う文字が。
あぁ、現実世界に戻ってきたんだ。
スマホの時計は、やっぱり数分しか経っていない。ゲームの中では、あんなに時間が経っていたのに不思議。
隣のベッドでは、旦那が寝息を立てて眠っている。
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