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第1章
第1話 入学式
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またまた会ったねえ!w 皆さんおはよーう★
俺は今、何してるかって?ははっ、そんなの決まってるじゃねえか。
初日から寝坊したから急いで登校してんだよ!!分かれっ!!
(クソッタレ!なんで入学早々遅刻してんだよ、馬鹿か俺ぇぇぇぇ!)
初日から遅刻とは、なんともアホなやつである。学園のすぐ近くのホテルに泊まったはいいが、疲れのせいか、アラームをつけずに寝てしまったのである。本当にアホである。
さて、すぐ近くのホテルに泊まった、と言っても学園は王道宜しく、山の上にそびえ立っているのだ。走ってもすぐには着くはずもない。
入学式が始まる10分前に起きてしまったチアキは、優しいホテルの従業員のおばあさんに車で送ってもらった。なんとも優しいおばあさんがいたもんだ。幸運である。...アホのくせに。
そんなこんなで学園に着いたチアキ。
門の前に行くと、腕を組み、こめかみをぴくぴくさせている教師が待っていた。
「こらあああ!!遅いっ!!初日から遅刻するとはいい度胸だなあっ!!夏川 千昭!!」
「すみませんでした....。」
「すみませんでしたじゃねえよっ!ったく...。はぁ...。もういい、早く入れ。」
「はい...。」
(初日から怒られるとか...最悪....。)
「んで、夏川 千昭。会場に案内するから着いてこい。って言ってもまあ、もうすぐで終わる頃だろうがな...。」
「はい。」
(もう終わる頃ってまじか~...。まあいっか、どうせ入学式なんて、長ったらしい校長のよくわかんねえ祝辞聞くだけだし、逆にラッキーだわwナイス俺★)
そう言って歩き出した教師について行く。
(それにしてもデケえ学校だなあ。さすがマンモス校なだけあるぜ。
ま、こんだけデカくてもいるのは男だけだけどな....。とほほ....。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらく教師の後ろを歩いていると、講堂のような建物に着いた。
「ここで入学式が行われている。間に合ってよかったな。あとは生徒会長の祝辞だけだぞ。しっかり見ていけよ。
って言っても今からじゃ中に入れねえし、お前は特別に、目立たない2階から見せてやるよ。着いてきな。」
顎をクイッとしながらそう言ってきた教師は、エントランスから2階へと伸びる階段へと向かって歩き始めた。それに伴って、俺も歩き始める。
(それにしてもお綺麗な学校だなあ。ただの講堂なのに馬鹿でけえし、しっかりしてやがる。いくら金かけてんだか。金持ちの考えは分かんねえな。
っと、そろそろ声が聞こえてきたな。もうすぐか?)
キョロキョロと見ながら歩いていると、どうやら2階に着いたようだ。スピーカー越しに声が聞こえる。
「....徒会長より、祝辞の言葉がございます。...生徒会会長・田淵 大和」
「...はい。」
低く美しいテノールの声が会場に響いたと共に、スラッとした体型の男が壇上に上がってきた。
「「「キャーーーーーーーーー!!!」」」
(っ!?うるせえ!!なんだってんだよ!)
いきなり響いた声に耳鳴りを起こしながらも、壇上をよく見ると、生徒会会長と言われていた男は、とてつもない美形であった。
血のように真っ赤な髪に、闇のように真っ黒い目をし、両耳に金色のピアスを開けているその男は、まるで、野獣のようであった。
(ふーん、なるほどな。この学園はイケメンが選ばれんのか。ってことは生徒会役員ども、もれなくイケメンって訳か。
キラキラしすぎてうぜえなあー。よし、関わらない方向でいこう。あんなのと一緒にいたら、絶対に疲れるに決まってる。
俺は楽しく毎日を過ごしてえからな。遠慮してえぜ。)
そんなことを考えているうちに、生徒会会長サマの祝辞終わりを迎えようとしていた。
「....です。よって、この学園での生活を、君たちにとって有意義なものにして欲しい。将来を担う君たちには、いい刺激になるでしょう。...これからの君たちの輝かしい未来を祈念し、祝辞といたします。生徒会会長、田淵 大和。」
「「「わああああああああぁぁぁ!!」」」
「「「パチパチパチパチパチパチ!!」」」
(やっと終わったぜー。やっぱり祝辞は長えなーw会長サマもこんなの考えなきゃいけないなんて、ご苦労なこって。
さてと、みんなに合わせて教室に行くとしますかー。)
そうして教師に続いて背を向けて出ていったチアキは気づかなかった。...壇上から見つめる、視線に....。
俺は今、何してるかって?ははっ、そんなの決まってるじゃねえか。
初日から寝坊したから急いで登校してんだよ!!分かれっ!!
(クソッタレ!なんで入学早々遅刻してんだよ、馬鹿か俺ぇぇぇぇ!)
初日から遅刻とは、なんともアホなやつである。学園のすぐ近くのホテルに泊まったはいいが、疲れのせいか、アラームをつけずに寝てしまったのである。本当にアホである。
さて、すぐ近くのホテルに泊まった、と言っても学園は王道宜しく、山の上にそびえ立っているのだ。走ってもすぐには着くはずもない。
入学式が始まる10分前に起きてしまったチアキは、優しいホテルの従業員のおばあさんに車で送ってもらった。なんとも優しいおばあさんがいたもんだ。幸運である。...アホのくせに。
そんなこんなで学園に着いたチアキ。
門の前に行くと、腕を組み、こめかみをぴくぴくさせている教師が待っていた。
「こらあああ!!遅いっ!!初日から遅刻するとはいい度胸だなあっ!!夏川 千昭!!」
「すみませんでした....。」
「すみませんでしたじゃねえよっ!ったく...。はぁ...。もういい、早く入れ。」
「はい...。」
(初日から怒られるとか...最悪....。)
「んで、夏川 千昭。会場に案内するから着いてこい。って言ってもまあ、もうすぐで終わる頃だろうがな...。」
「はい。」
(もう終わる頃ってまじか~...。まあいっか、どうせ入学式なんて、長ったらしい校長のよくわかんねえ祝辞聞くだけだし、逆にラッキーだわwナイス俺★)
そう言って歩き出した教師について行く。
(それにしてもデケえ学校だなあ。さすがマンモス校なだけあるぜ。
ま、こんだけデカくてもいるのは男だけだけどな....。とほほ....。)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
しばらく教師の後ろを歩いていると、講堂のような建物に着いた。
「ここで入学式が行われている。間に合ってよかったな。あとは生徒会長の祝辞だけだぞ。しっかり見ていけよ。
って言っても今からじゃ中に入れねえし、お前は特別に、目立たない2階から見せてやるよ。着いてきな。」
顎をクイッとしながらそう言ってきた教師は、エントランスから2階へと伸びる階段へと向かって歩き始めた。それに伴って、俺も歩き始める。
(それにしてもお綺麗な学校だなあ。ただの講堂なのに馬鹿でけえし、しっかりしてやがる。いくら金かけてんだか。金持ちの考えは分かんねえな。
っと、そろそろ声が聞こえてきたな。もうすぐか?)
キョロキョロと見ながら歩いていると、どうやら2階に着いたようだ。スピーカー越しに声が聞こえる。
「....徒会長より、祝辞の言葉がございます。...生徒会会長・田淵 大和」
「...はい。」
低く美しいテノールの声が会場に響いたと共に、スラッとした体型の男が壇上に上がってきた。
「「「キャーーーーーーーーー!!!」」」
(っ!?うるせえ!!なんだってんだよ!)
いきなり響いた声に耳鳴りを起こしながらも、壇上をよく見ると、生徒会会長と言われていた男は、とてつもない美形であった。
血のように真っ赤な髪に、闇のように真っ黒い目をし、両耳に金色のピアスを開けているその男は、まるで、野獣のようであった。
(ふーん、なるほどな。この学園はイケメンが選ばれんのか。ってことは生徒会役員ども、もれなくイケメンって訳か。
キラキラしすぎてうぜえなあー。よし、関わらない方向でいこう。あんなのと一緒にいたら、絶対に疲れるに決まってる。
俺は楽しく毎日を過ごしてえからな。遠慮してえぜ。)
そんなことを考えているうちに、生徒会会長サマの祝辞終わりを迎えようとしていた。
「....です。よって、この学園での生活を、君たちにとって有意義なものにして欲しい。将来を担う君たちには、いい刺激になるでしょう。...これからの君たちの輝かしい未来を祈念し、祝辞といたします。生徒会会長、田淵 大和。」
「「「わああああああああぁぁぁ!!」」」
「「「パチパチパチパチパチパチ!!」」」
(やっと終わったぜー。やっぱり祝辞は長えなーw会長サマもこんなの考えなきゃいけないなんて、ご苦労なこって。
さてと、みんなに合わせて教室に行くとしますかー。)
そうして教師に続いて背を向けて出ていったチアキは気づかなかった。...壇上から見つめる、視線に....。
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