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【最悪の出会い】こんな生徒は嫌の極み
4:泣きっ面に蜂
しおりを挟む自分の料理を心待ちにしている人が居るというのは、思ったよりも気分の良いものだった。
啓はマンションのエントランスのインターフォンで、すっかり慣れたいつもの部屋番号を呼び出した。
ブツッと通信の音がする。当初はインターフォンを鳴らしても応答がなく、渡された合鍵で部屋まで行ったものだが、今はきちんと反応しロックを解除してくれるようになった。
「俺だよ」
と言うと、
『麺が食べたい』
とインターフォン越しにリクエストされる。4重のセキュリティを突破する間、啓は言われたリクエストから自分のレパートリーを頭の中で検索してメニューを決める。
部屋の扉は開いている。おじゃましますと声をかけて上がる。ほのかに女物の香水の香りがした。今はもういないが、今日もこの部屋には女性が訪れていたのだろう。
「こんばんは」
そう言ってリビングのドアを開けるとTシャツとスウェット姿の一也がいた。ソファに座り、既にテキストを開き問題集を解き始めている。啓を見もせず「ん」とだけ答えた。
啓は仕事用のビジネスリュックを降ろしながら一也に近づく。
「一也、挨拶は目を見てするんだよ」
と声をかけると、一也は問題集から顔を上げて啓を見た。
「うん、いらっしゃい。今日は麺でよろしく」
「分かった」
あまり常識のない一也だが、基本的に注意したことは素直に聞く。ただ単に注意する人がいなかったのだろう。えらいえらいと一也の青髪をくしゃりと撫でる。一也は鬱陶しそうな様子を見せたが、啓は気にせずジャケットを脱ぎキッチンへ向かった。
と、キッチンのカウンターに啓の大好きな店の箱があった。啓は目を輝かせた。
「一也!これビーヤーシューじゃん!俺ここのシュークリーム大好き!」
箱を持って小走りで一也のもとに行くと、テキストから顔を上げず「女が置いてった、食べれば」と言った。
楽しみなデザートが出来た!と啓は一層気合を入れて調理を始めた。
「辛い」
甘いデザートがあるので、今日の麺は比較的辛めにした。啓はもっと辛い方が好きだが、一般人の舌でも許容できる辛さにはしたつもりだった。
「あ、お前辛いの苦手?」
次から気を付けるわ、と言ってずずずっと麺をすする。ここで一也と一緒に啓も晩御飯を食べて帰るのがルーティーンだった。
一也は眉を顰めながらも完食した。今日の問題集も採点の結果満点だった。なんなんだこのハイスペック男はと思っていたので、辛いものが苦手と言うかわいらしい弱点を知ることができて、内心ニヤリとした啓だった。
そして啓はお楽しみのシュークリームにかぶりつく。とろりとしたカスタードにバニラビーンズの香り、さっくりとした生地がたまらない。
「んまあ」
箱には3つのシュークリームが入っていた。一也は手を付けようとしない。垂れそうになるクリームを舐めながら一也に「食べないのか」と聞くと「いらない」と言って食器を片付け始めた。
「え、じゃあもう一個食べていい?あ、でも太るか。いや、明日ちょっと減らせば」
「俺いらないから全部食べれば。ふっ、啓兄食べるの下手すぎ」
クリームついてるよ、と笑ってキッチンに消えていった。洗い物を始めた一也の背中を見て、イケメンの笑顔の破壊力についてしみじみ考た。一見クールに見えるが、笑うとかわいい。
(そりゃあモテるわけだ)
そう思いながら2個目のシュークリームに手を伸ばした。
(3つ目は家に持って帰ろう)
「啓先生にはなんてお礼を申し上げたらよいのか」
家庭教師を初めて2カ月が過ぎ、啓は再び薫夫人の屋敷を訪れていた。曰く『一也家庭教師最長記録樹立』だそうで、夫人から是非お礼がしたいとお呼びがかかったのだ。
啓は初対面のときからあまりこの女性が得意ではないことに気が付いていたので出来れば遠慮したかったが、雇い主の誘いを断ることはできなかった。
招待された薫夫人のランチは実に豪勢だった。老執事が一品一品運んでくるフレンチは、料理好きの啓でも食べたことのないものばかり。夫人は上機嫌にシャンパンを飲んでいる。
「あの子が家庭教師が来る時間にきちんと家で待っているなんて、奇跡だわ」
「そんな大袈裟な、結局一也は一人で問題を解いていて、僕はその間料理しているだけですから」
恐縮しながらナイフとフォークで白身魚を切る。せっかくの休日になんでこんな苦行をと思ったが、いやいやこれも仕事のうちだと自分を励ます。
「それが奇跡なのよ。よっぽど啓先生が気に入ったのね」
「まあ、料理は気に入ってくれているみたいですけど」
控えめに言う啓だが、多少なりとも一也に気に入られている自覚はあった。初対面のインパクトと見た目の良さから冷たそうなイメージがあったが、慣れてくると一也はめずらしくもない生意気な18歳の少年だった。年上の啓からすると、その生意気さも可愛く思える。
(まあ、結局子どもだ)
外食とデリバリーに飽き飽きしていたらしい一也は手作りの料理の美味しさにハマったようだった。最初は会話も少なかったが、慣れてくるとくだらない雑談もするようになった。週に一度一也と夕飯を食べることは、啓にとっても仕事の良い気分転換になっていた。
「あの子が少しでもマシな生活をしてくれていると思うと安心するわ」
薫夫人はにっこりと笑った。じゃあなぜ一緒に住まないのですか、という質問は飲み込んだ。不思議な親子だった。疑問はあるが、大人には入り込まないほうが良い領分というのが分かるものだ。啓は黙って目の前の食事に専念した。デザートを食べてコーヒーを飲み終わったらゴールだ、早く解放されたい。
「で、あの子の女性関係はどうなの」
夫人がすっと目を細めたので、聞きたかった本題はこれだと思った。そしてこれには非常に答えにくい。なぜなら全く改善されていないからだ。
一也は天性の女好きだ。というより男友達がいないように見える。一度「お前に男友達はいないのか」と聞くと「男は嫌い」とだけ答えた。
最初のように啓がいるときに女を連れ込むことはないが、啓の勤務が終わる21時になると毎度啓と入れ替わりで複数の女性が部屋を訪ねてくる。先日は勤務時間直前にコトに及んでいたようで、啓が19時に行くと見慣れた女の子が「先生、ばいば~い」と部屋から出てきた。そのときのリビングが明らかにセックスの後の匂いで、啓は一也に「臭い!」と怒った。消臭剤買え!ルームスプレーは!と言うと香水を振りかけ始め、その匂いも強烈で啓は始終不機嫌なまま料理をした。が、その翌週に部屋を訪れると消臭剤どころか最新の空気清浄機が設置されていた。それだけではなかった。啓はいつも一也が皿を洗っている最中に大きな窓から夜景を眺めるのがお気に入りだ。一也はその窓際に、ふかふかの絨毯を設置していたのだ。自分のためのものだと分かったので啓はいたく感動し、「一也、お前なんていいやつなんだ!」と言ってぐりぐりと頭を撫でた。一也は嫌がるふりをしつつまんざらでもない様子だった。
ただ「リビングでヤるな!」という注意はこれまでずっと無視されている。「寝室には作りかけのレゴがあるから、寝室に入れたらあいつらに一発で壊される」という理由らしかった。なんとも多趣味な男である。そして多くの女を愛する男でもある。呆れるし心配にもなるが、同じ男としては少し羨ましかった。
「で?」
薫夫人に再度問われ、水を飲んでから口を開く。
「えっと、彼はとても魅力的なので、女性にモテてしまうのは仕方のないことかと」
薫夫人はふう、とため息を吐いた。
「困った子だわ。啓先生、あなたからも窘めてほしいの」
言ったって聞くわけがない。一也にとって女性と遊ぶことはもはやライフワークだ。一也の周りに女が居ないなんて考えられない。セックスをスポーツか何かと思っている節すらある。啓は生返事をしただけだったが、薫夫人は満足したように微笑んでいた。
「と、いうわけだから、女性関係について俺はお前に注意しなければならない」
今日も今日とて指定の時間に一也の部屋を訪ね、「肉食べたい、とにかく肉焼いて」のリクエストに応えた啓は、完成した骨付き肉にかぶりつく一也にそう言った。ソファ前のローテーブルには啓が作ったばかりの料理が並んでいる。ソファに隣同士で座り、啓も同じように肉にかぶりついた。
一也は啓の言葉に返事もせず黙々と食している。聞こえているだろうにあえて無視するその態度に「おい」と横の男を小突いた。
「薫夫人が、お前の女性関係のだらしなさを心配しているんだぞ」
一也は完全無視でTVのリモコンに手を伸ばした。一也はこと母親のことになると頑なな態度を取る。今も興味もないだろうバラエティ番組の音量を大きくして啓を無視していた。
「ま、俺は忠告はしたからな。夫人の要求には応えた、任務完了だ」
TVがCMに入ると女性アーティスト「杏」のジュエリーブランドの映像が流れた。
「あ、これ俺の彼女が好きなアーティストなんだ」
「ああ、4年付き合ってるくせにプロポーズひとつも出来ていないっていう例の彼女ね」
一也が嫌味たっぷり言った。彼女のこともこのアルバイトの理由も、一也には既に話してあった。
「うるさいな、だから今こうして結婚資金を稼いでるんだろーが。もうそろそろプロポーズする」
「尊敬する啓兄、なんて一途で真面目なんだ。しかも浮気ひとつもしたことないなんて、24歳にして枯れ切っている」
「こいつ」
手づかみで骨付き肉を食べたために手がベタベタしている。啓はベタベタの手で一也の腕を握った。
「うわ、この大人最悪!」
たが手がベタベタなのは一也も一緒だった。一也はその手で啓の両耳を引っ張った。
「ばか、やめろ一也!」
啓も負けていられないと一也の首元に手を伸ばすも防がれる。その間にも一也は啓の頬や額に触れてくる。
「わかったわかった、俺の負けだ!」
ソファの上で揉み合って啓は床に滑り落ちる。追いかけられないようにキッチンへ逃げ込んでべたべたの手と顔を洗った。
「まったく、悪ガキめ」
一也が洗い物をする音を聞きながら、啓は窓からの景色を見ていた。一也が買ってくれた窓際の絨毯はふかふかで実に気持ちがよい。そこに横たわって都心の夜を眺める。近々社内でコンペがある。この景色を使おうと考えていた。
部屋を暗くしたらもっと夜景が綺麗に見えるだろうと、リビングの電気を消す、と
「何!?停電!?」
一也が大騒ぎをした。
「え、消した方が綺麗に外見えるかと思って」
と言うと一也はすごい速さで電気を点けた。その様子にまさかと思い「お前まさか暗いの怖いの?」と聞く。一也は答えずにキッチンの流しに戻っていったが、肯定したも同じだった。
啓は面白くなり一也の後を付いていった。
「へぇ~~イケイケの一也くんは暗闇が怖いんだー、そうかそうか、だから前不在のときも電気がつけっぱなしだったのかー。へーさっすがイケメンの一也くん、そんなかわいいギャップがあったなんて、、いった!」
にやにやしながら背後でからかっていると、振り向いてチョップされた。
「年下を虐めて楽しいかあんた」
「めっちゃ楽しい」
一也は手の水滴を啓の顔にかけた。
「わ、やめろこの!」
「ふうん、随分仲良くなったもんだな」
坂井とランチを取りながら最近の家庭教師事情を話すと、あからさまにつまらなそうな顔をされた。
「まあ、最初に比べたらかなり打ち解けたかな。クールかと思ったらただの人見知りな生意気なガキだった」
「俺だって啓の手料理食べたい。ずるいガキだ」
「なんだそれ、金取るぞ」
「払う」
「はいはい」
本気だ!と食い下がる坂井を適当にいなし、声を潜めて話しを変える。
「家庭教師のバイトも2カ月経って、婚約指輪買えるくらいの金は溜まった。そろそろ彼女にプロポーズしようと思う」
言うと坂井は真剣な顔つきになった。
「まじか、ついにか」
「うん、ついに」
結局啓が家庭教師のバイトを始めてからも一度も彼女と会えていなかった。プロポーズをしてひとまず同棲を始めれば、このすれ違いもどうにかなるだろうと思っていた。
「いつするんだよ」
「指輪を用意次第」
即答すると、坂井はしみじみとため息を吐いた。
「はあ~そうかそうか寂しくなるな。俺もいい加減彼女作ろ。じゃあ家庭教師のバイト辞めるのか?」
「いや、結婚は金かかるし、しばらくは続けようと思う」
「そうか、まあ無理せずがんばれよ」
人の良い同期にありがとうと頷いた。
その日の帰り道、啓はふと数日前に見たCMを思い出した。彼女の好きな「杏」がジュエリーのCMをしていた。購入する指輪はそこのブランドにしようと思った。スマホで検索するとすぐ近くに本店があったので、その足で啓は店を訪れて指輪を購入した。
指輪を購入したものの、なかなか彼女と会う約束ができなかった。連絡をしても返事がない。既読が付くのに2日、ついても返信はなし。もちろん電話も出ない。それでも買った指輪はいつも持ち歩いていた。
気持ちは焦れるが、プロポーズさえすれば改善されると望みを持っていた。
そしてノー残業デイの家庭教師の勤務日、一也のマンションに向かう途中にそれは起こった。
数カ月ぶりに見た彼女が、知らない男と腕を組んで歩いていたのだ。目を疑ったが、確かにそれは彼女だった。
立ちすくんだ啓だったが、雑踏に彼女の後姿が見えなくなる直前で走り出した。彼女の肩を掴んで振り向かせる。目が合い驚いた表情の彼女だったが、その一瞬後には顔つきが変わった。
「なんだこいつ」
隣の男が啓の腕を掴む。啓より年上の男だった。お前こそ誰だ、と啓が問う前に彼女が話し始めた。
「この人元カレなんだけど、しつこいの、未だに連絡してくるのよ」
この人、と啓を顎で示す彼女が別人のように見えた。彼女の言葉に隣の男は激怒した。
「はあ?お前ふざけんなよ、二度とこいつに近寄んな」
どんと胸を押される。彼女が言った意味が理解できない。
「俺は、その子の恋人だ、4年も付き合ってる」
「このストーカーめ、死ね!」
「本当だ!」
声が震える。必死の叫びは届かなかった。その男が振り上げた拳が啓のこめかみを打つ。地面に倒れた啓のもとに彼女が駆け寄って、耳元で囁いた。
「ごめんなさい」
そうして去っていった。
(ごめんなさいって、何、今のどういうこと)
意味が分からなかった。
地面に横たわって動けない啓を、通行人が遠巻きに見ている。
「大丈夫ですか?」
学生服を着た女子高校生がおそるおそる啓に近づいてくる。その制服を見て、今日は家庭教師のバイトだったことを思いだした。
(そうだ、一也が待ってる・・・行かなくちゃ)
力の入らない足を叱咤し立ち上がる。痛むこめかみに顔をしかめる。今起きたことが理解できない。一也のマンションに行くことだけを考えるようにした。
(痛い、痛い、でも、一也のとこ行かなきゃ、料理しなきゃ)
やっとの思いで辿り着いたが、一也は不在だった。インターフォンを鳴らしても返事がないので、久々に合鍵を使って部屋に入った。電気は相変わらず点けっ放しだが、部屋の主はどこを探してもいない。勤務し始めた頃ならともかく、最近になって一也が啓との時間をすっぽかすのは初めてだった。
(なに、なんなんだよ)
啓はふらふらと窓際へ向かう。絨毯に座り込んだ。スマホを出して彼女に電話するも、やはり繋がらなかった。何度か繰り返すうちにアナウンスが変わった。着信拒否をされたと気が付いた。
ぼたぼたと涙が流れた。
おそらく自分は振られたのだ。浮気をされていたのだ。4年付き合ったのに、これで終わりなのか、こんなものなのか。こめかみが痛い。
涙が止まらなかった。好きだった。もっと会いたくて一緒に居たくて、だから家庭教師のバイトなんて始めて。
全部無駄だった。
(まだ勤務時間だ、料理しなきゃ)
ふと思い出し、のろのろと立ち上がりキッチンへ向かった。ある材料を見てメニューを考える。重たい身体を動かして、一也の好物を作った。
21時まで待っても一也は帰ってこなかった。啓は薫夫人にその旨をメッセージし帰宅した。
翌日腫れた顔と死んだ表情で出社した啓に驚いた坂井は、そのまま啓を会議室に連れ込み話を聞きだした。事情を話すと、坂井はあらゆる言葉で彼女を罵った。悲しみしかなかった啓だが、自分が思えないようなことを坂井が言ってくれて笑みが零れた。
「俺合コンセッティングしまくるし!独身謳歌しようぜ!女引っかけて遊びまくろうぜ!」
明るい同期に救われた啓だった。
その翌週の家庭教師の日も一也は不在だった。先週啓が作っていった料理も手を付けられずそのままだった。啓はその料理をゴミ袋に捨てた。どうせもう食べないだろうと思ったが、一応仕事なので料理をした。
終わると暗闇が嫌いな家主が居ないのを良いことに、リビングの電気を消して窓から見える街のネオンを存分に味わった。静かだった。微かに空気清浄機の音だけが聞こえる。
(綺麗だな)
家庭教師のバイトを辞めようと思った。丁度今日でバイトを始めて3カ月だった。もう結婚資金など貯める必要もなくなったし、一也は啓の手料理にも飽きたのだろう。仲良くなったと思っていたが、それは勘違いのようだった。
彼女も結婚を待ってくれていると思っていた。一也も少しは慕ってくれていると思っていた。
(バカみたいだな俺)
21時になり、電気を点けて部屋を出た。帰り道に薫夫人に電話をし、バイトを辞めると伝えた。あの手この手で引き止められた。給与を更に上げるとの申し出もあったが、そもそもお金が必要なくなったと伝えると、何があったのか察した薫夫人は渋々ながらも納得してくれた。今までありがとうと感謝の言葉までくれた。
電話を切るとすっきりした。
これで不思議な親子ともお別れだ。最後に一也に挨拶ぐらいはしたかったが、向こうは別になんとも思わないだろうとも思った。
そして啓は独身フリーを謳歌し始めた。
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