20 / 23
第20章 風邪だけど何だか幸せ
しおりを挟む
【城咲家のリビング】
どこだったかな…
薬箱…あ、有った。
えっと…
「ゴホッ、ゴホッ」
「あらあら、星君風邪?」
〈星の額に手を当てる陽〉
「少し熱いわ、熱が有るみたいよ」
「有った。漢方薬飲めば治るよ」
【キッチン】
〈漢方薬をお湯に溶いて飲む星〉
「病院に行った方が良いかしら?」
「大丈夫だよ。今薬飲んだし」
「ちゃんとお熱測ってみて」
〈体温計を渡す陽。星は体温を測る〉
「7度3分、微熱だよ」
「風邪には睡眠と栄養。それから水分もちゃんと取らないと」
「うん。紅茶に生姜を入れて飲むから」
「お夕食は、わたくしが作るわ。お買い物行って来るから、大人しくしてるのよ~」
って…行っちゃった。
大丈夫だろうか?
いや…僕の風邪より…姉上の買い物…
買い物は、いつも僕がしている。
また、持てないほど買って、電話がかかって来たりして…
まあ、病院に連れて行かれるのは嫌だし、ここは言う事を聞いて大人しくしてるか。
僕は、病院も薬も嫌いだ。
このぐらいの風邪なら、いつも漢方薬で治すんだけど、姉上が大げさなんだよな…
それにしても…姉上の買い物って…
〈紅茶に生姜とハチミツを入れる〉
シナモン有ったよな…
あ、ここだ。
〈シナモンを入れて飲む〉
ああ、温まるな…
【ドラッグストアー】
(熱を冷ますシートって、どこかしら…?)
〈通路をウロウロ…〉
(聞いた方が早いかしら…?)
〈ウロウロ〉
「こちらの棚にございます」
「あ…ありがとうございました」
(えっと…有ったわ。どれを買ったら良いのかしら…?聞けば良かったわ)
〈適当にカゴに入れてウロウロ〉
(それから…ビタミンCの入った飲み物ね…星君が好きそうなのは…)
【城咲家のリビング】
どこまで行ったんだろう?
ちゃんと冷蔵庫見て行ったのかな?
【スーパー】
(栄養の有る物…でも、胃に負担のかからない物が良いかしら?卵は…どこ?)
〈卵を探してウロウロ〉
(有ったわ。卵と…鶏肉と…おうどんはどこかしら…?あ…こっちね)
〈うどんをカゴに入れてウロウロ〉
(フルーツも買わないと)
〈ウロウロ〉
(キュウイ…バナナ…オレンジ…あの子メロンはあまり好きじゃないのよね…)
【城咲家のリビング】
いったい、どこまで行ったんだ?
養鶏場まで卵買いに行ったか?
産むの待ってたりして。
「新鮮なのが良いと思ったのよ~」って…姉上なら有り得るな。
〈窓の外を見る星。外は雪〉
じっとしてろって言うのか?
姉上の方が心配だよ。
僕は大丈夫なのに…
「ミャー」
「ニャー」
「ワンワーン」
だいたいスーパーに行った事なんて無いのに…
小さい頃から、一日中ピアノに向かってるんだから…
ああ、家で心配してる方が具合が悪くなるよ。
姉上が一人で買い物に行ってるなんて、考えただけで…コワイ。
【スーパーのレジ】
「大丈夫ですか?お持ちしますね」
「ありがとうございます」
「いえいえ」
【城咲家のダイニング】
うーん心配だ。
ピアニストだからとかじゃなくて…あのド天然の姉上だから…
だいたいスーパーのどこに何が有るかもわからないだろうし…
僕も初めはそうだったんだから。
〈車のライト。猫達が玄関に向かう〉
帰って来た…
ホッ…としてる場合じゃなかったりして…
〈玄関に向かう星〉
【玄関】
〈扉を開けると、陽が袋を持って来る〉
「あらあら、出て来なくても良いわよ。寒いから入ってなさい」
「大丈夫だよ」
〈車から荷物を運ぶ2人〉
「僕が運んだ方が早いから」
「軽いのは持てるわよ」
どこに軽い袋が有るんだ~
ハハ…
予想はしてたけどね…
はぁ…いったいどれだけ買ったんだよ…
【キッチン】
「家で心配してるより、一緒に行けば良かったよ。あー心配で風邪が悪化した」
「何をそんなに心配するのよ~失礼ね。一人でお買い物ぐらい行けるわ」
〈買って来た物を袋から出す陽。呆れて見ている星〉
「本当はね、何がどこに有るのかわからなかったの。でもお買い物って楽しいわね~」
って満面の笑みだけど…や・め・て…
「これ…全種類買ったの?」
「あ…それね、どれが良いのかわからなくて…」
で、全種類買ったのね…熱を冷ますヤツ…
あ…熱…出てきた…
「ジュースもこんなに沢山」
「星君、スポーツドリンク良く飲んでるでしょう?どれだかわからなくて」
って、嬉しそうに言うけどね…
色々有るぞ…ビタミンC入りのジュースも有る。
〈ジュースをしまう星〉
これは何だ?
生姜湯に葛湯…
〈キッチンには食材の山〉
いったい何を作る気だあ…
冷蔵庫見ないで行っただろ。
あ…頭痛くなってきた…
「スープにする?それともおうどんが良いかしら?」
嬉しそうだね、ハハ…
これだけ食材が有れば、何でも出来そうだぞ。
「鍋にする?うどん入れて」
「そうね、そうしましょうか」
待て待て、姉上が作ると闇鍋になりそうだぞ。
ま、まあ、大丈夫か。
切るだけだしね。
「切って~」
だから切るだけだから…
って…あ…
「サムゲタンを作ろうと思ったのよ~」
で、鶏肉…丸ごと一羽ね。
本当に、熱出そう。
はあ…高麗人参も有るしね…
結局僕が鶏肉切ってます。
「ニャー」
「はいはい、あなた達もご飯ね~」
「ミャー」
「ワーオン」
姉上は、猫達にご飯をあげたら、隣で野菜を切り始めた。
フッ…なんだかんだ言っても、2人で料理をするのは楽しいな。
切るだけだけどね~
【ダイニング】
〈鍋料理を食べる陽と星〉
「しっかり食べて、早く風邪を治しなさいね」
「うん」
「今日は、早めに休みなさい」
「ピアノ聞いたら治るから」
「え~?フフフ」
「後片付けは、わたくしがするわね」
「良いよ。手が荒れるから」
「良いわよ」
「良くない。ピアニストの手荒れなんて嫌だよ」
「手袋が有るもの」
「僕がやった方が早いから」
【キッチン】
良い、って言うのに、結局2人で洗ってる。
食洗機は使わないんだ。
手袋有って良かったよ。
姉上の手が荒れるなんて嫌だよな…
「お薬飲むの忘れないで」
「あ、そうだった」
「ほらほら」
【レッスン室】
〈ピアノを弾く陽。曲はドビュッシーの月の光〉
今日もフレデリクが来た。
「これを聞いたら寝るのよ」
「もう、風邪治った」
「そんな事言って…」
音楽で癒されるって、本当に有ると思うんだ。
僕は、姉上のピアノを聞いている時が一番幸せだ。
特に、こうして独り占めしている時がね。
あ、フレデリクも居るけど、この子は特別。
〈フレデリクの頭を撫でる星。ピアノを弾く陽。曲はドビュッシーの夢〉
気持ち良さそうに寝てるな、いつも。
僕も眠くなってきた…
お姉様のピアノ大好きだよな、フレデリク。
どこだったかな…
薬箱…あ、有った。
えっと…
「ゴホッ、ゴホッ」
「あらあら、星君風邪?」
〈星の額に手を当てる陽〉
「少し熱いわ、熱が有るみたいよ」
「有った。漢方薬飲めば治るよ」
【キッチン】
〈漢方薬をお湯に溶いて飲む星〉
「病院に行った方が良いかしら?」
「大丈夫だよ。今薬飲んだし」
「ちゃんとお熱測ってみて」
〈体温計を渡す陽。星は体温を測る〉
「7度3分、微熱だよ」
「風邪には睡眠と栄養。それから水分もちゃんと取らないと」
「うん。紅茶に生姜を入れて飲むから」
「お夕食は、わたくしが作るわ。お買い物行って来るから、大人しくしてるのよ~」
って…行っちゃった。
大丈夫だろうか?
いや…僕の風邪より…姉上の買い物…
買い物は、いつも僕がしている。
また、持てないほど買って、電話がかかって来たりして…
まあ、病院に連れて行かれるのは嫌だし、ここは言う事を聞いて大人しくしてるか。
僕は、病院も薬も嫌いだ。
このぐらいの風邪なら、いつも漢方薬で治すんだけど、姉上が大げさなんだよな…
それにしても…姉上の買い物って…
〈紅茶に生姜とハチミツを入れる〉
シナモン有ったよな…
あ、ここだ。
〈シナモンを入れて飲む〉
ああ、温まるな…
【ドラッグストアー】
(熱を冷ますシートって、どこかしら…?)
〈通路をウロウロ…〉
(聞いた方が早いかしら…?)
〈ウロウロ〉
「こちらの棚にございます」
「あ…ありがとうございました」
(えっと…有ったわ。どれを買ったら良いのかしら…?聞けば良かったわ)
〈適当にカゴに入れてウロウロ〉
(それから…ビタミンCの入った飲み物ね…星君が好きそうなのは…)
【城咲家のリビング】
どこまで行ったんだろう?
ちゃんと冷蔵庫見て行ったのかな?
【スーパー】
(栄養の有る物…でも、胃に負担のかからない物が良いかしら?卵は…どこ?)
〈卵を探してウロウロ〉
(有ったわ。卵と…鶏肉と…おうどんはどこかしら…?あ…こっちね)
〈うどんをカゴに入れてウロウロ〉
(フルーツも買わないと)
〈ウロウロ〉
(キュウイ…バナナ…オレンジ…あの子メロンはあまり好きじゃないのよね…)
【城咲家のリビング】
いったい、どこまで行ったんだ?
養鶏場まで卵買いに行ったか?
産むの待ってたりして。
「新鮮なのが良いと思ったのよ~」って…姉上なら有り得るな。
〈窓の外を見る星。外は雪〉
じっとしてろって言うのか?
姉上の方が心配だよ。
僕は大丈夫なのに…
「ミャー」
「ニャー」
「ワンワーン」
だいたいスーパーに行った事なんて無いのに…
小さい頃から、一日中ピアノに向かってるんだから…
ああ、家で心配してる方が具合が悪くなるよ。
姉上が一人で買い物に行ってるなんて、考えただけで…コワイ。
【スーパーのレジ】
「大丈夫ですか?お持ちしますね」
「ありがとうございます」
「いえいえ」
【城咲家のダイニング】
うーん心配だ。
ピアニストだからとかじゃなくて…あのド天然の姉上だから…
だいたいスーパーのどこに何が有るかもわからないだろうし…
僕も初めはそうだったんだから。
〈車のライト。猫達が玄関に向かう〉
帰って来た…
ホッ…としてる場合じゃなかったりして…
〈玄関に向かう星〉
【玄関】
〈扉を開けると、陽が袋を持って来る〉
「あらあら、出て来なくても良いわよ。寒いから入ってなさい」
「大丈夫だよ」
〈車から荷物を運ぶ2人〉
「僕が運んだ方が早いから」
「軽いのは持てるわよ」
どこに軽い袋が有るんだ~
ハハ…
予想はしてたけどね…
はぁ…いったいどれだけ買ったんだよ…
【キッチン】
「家で心配してるより、一緒に行けば良かったよ。あー心配で風邪が悪化した」
「何をそんなに心配するのよ~失礼ね。一人でお買い物ぐらい行けるわ」
〈買って来た物を袋から出す陽。呆れて見ている星〉
「本当はね、何がどこに有るのかわからなかったの。でもお買い物って楽しいわね~」
って満面の笑みだけど…や・め・て…
「これ…全種類買ったの?」
「あ…それね、どれが良いのかわからなくて…」
で、全種類買ったのね…熱を冷ますヤツ…
あ…熱…出てきた…
「ジュースもこんなに沢山」
「星君、スポーツドリンク良く飲んでるでしょう?どれだかわからなくて」
って、嬉しそうに言うけどね…
色々有るぞ…ビタミンC入りのジュースも有る。
〈ジュースをしまう星〉
これは何だ?
生姜湯に葛湯…
〈キッチンには食材の山〉
いったい何を作る気だあ…
冷蔵庫見ないで行っただろ。
あ…頭痛くなってきた…
「スープにする?それともおうどんが良いかしら?」
嬉しそうだね、ハハ…
これだけ食材が有れば、何でも出来そうだぞ。
「鍋にする?うどん入れて」
「そうね、そうしましょうか」
待て待て、姉上が作ると闇鍋になりそうだぞ。
ま、まあ、大丈夫か。
切るだけだしね。
「切って~」
だから切るだけだから…
って…あ…
「サムゲタンを作ろうと思ったのよ~」
で、鶏肉…丸ごと一羽ね。
本当に、熱出そう。
はあ…高麗人参も有るしね…
結局僕が鶏肉切ってます。
「ニャー」
「はいはい、あなた達もご飯ね~」
「ミャー」
「ワーオン」
姉上は、猫達にご飯をあげたら、隣で野菜を切り始めた。
フッ…なんだかんだ言っても、2人で料理をするのは楽しいな。
切るだけだけどね~
【ダイニング】
〈鍋料理を食べる陽と星〉
「しっかり食べて、早く風邪を治しなさいね」
「うん」
「今日は、早めに休みなさい」
「ピアノ聞いたら治るから」
「え~?フフフ」
「後片付けは、わたくしがするわね」
「良いよ。手が荒れるから」
「良いわよ」
「良くない。ピアニストの手荒れなんて嫌だよ」
「手袋が有るもの」
「僕がやった方が早いから」
【キッチン】
良い、って言うのに、結局2人で洗ってる。
食洗機は使わないんだ。
手袋有って良かったよ。
姉上の手が荒れるなんて嫌だよな…
「お薬飲むの忘れないで」
「あ、そうだった」
「ほらほら」
【レッスン室】
〈ピアノを弾く陽。曲はドビュッシーの月の光〉
今日もフレデリクが来た。
「これを聞いたら寝るのよ」
「もう、風邪治った」
「そんな事言って…」
音楽で癒されるって、本当に有ると思うんだ。
僕は、姉上のピアノを聞いている時が一番幸せだ。
特に、こうして独り占めしている時がね。
あ、フレデリクも居るけど、この子は特別。
〈フレデリクの頭を撫でる星。ピアノを弾く陽。曲はドビュッシーの夢〉
気持ち良さそうに寝てるな、いつも。
僕も眠くなってきた…
お姉様のピアノ大好きだよな、フレデリク。
0
あなたにおすすめの小説
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
【完結】転生したら悪役継母でした
入魚ひえん@発売中◆巻き戻り冤罪令嬢◆
恋愛
聖女を優先する夫に避けられていたアルージュ。
その夜、夫が初めて寝室にやってきて命じたのは「聖女の隠し子を匿え」という理不尽なものだった。
しかも隠し子は、夫と同じ髪の色。
絶望するアルージュはよろめいて鏡にぶつかり、前世に読んだウェブ小説の悪妻に転生していることを思い出す。
記憶を取り戻すと、七年間も苦しんだ夫への愛は綺麗さっぱり消えた。
夫に奪われていたもの、不正の事実を着々と精算していく。
◆愛されない悪妻が前世を思い出して転身したら、可愛い継子や最強の旦那様ができて、転生前の知識でスイーツやグルメ、家電を再現していく、異世界転生ファンタジー!◆
*旧題:転生したら悪妻でした
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
婚約者を奪った妹と縁を切ったので、家から離れ“辺境領”を継ぎました。 すると勇者一行までついてきたので、領地が最強になったようです
藤原遊
ファンタジー
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。
家族にも教会にも見放され、聖女である私・エリシアは “不要” と切り捨てられる。
その“褒賞”として押しつけられたのは――
魔物と瘴気に覆われた、滅びかけの辺境領だった。
けれど私は、絶望しなかった。
むしろ、生まれて初めて「自由」になれたのだ。
そして、予想外の出来事が起きる。
――かつて共に魔王を倒した“勇者一行”が、次々と押しかけてきた。
「君をひとりで行かせるわけがない」
そう言って微笑む勇者レオン。
村を守るため剣を抜く騎士。
魔導具を抱えて駆けつける天才魔法使い。
物陰から見守る斥候は、相変わらず不器用で優しい。
彼らと力を合わせ、私は土地を浄化し、村を癒し、辺境の地に息を吹き返す。
気づけば、魔物巣窟は制圧され、泉は澄み渡り、鉱山もダンジョンも豊かに開き――
いつの間にか領地は、“どの国よりも最強の地”になっていた。
もう、誰にも振り回されない。
ここが私の新しい居場所。
そして、隣には――かつての仲間たちがいる。
捨てられた聖女が、仲間と共に辺境を立て直す。
これは、そんな私の第二の人生の物語。
完結 愚王の側妃として嫁ぐはずの姉が逃げました
らむ
恋愛
とある国に食欲に色欲に娯楽に遊び呆け果てには金にもがめついと噂の、見た目も醜い王がいる。
そんな愚王の側妃として嫁ぐのは姉のはずだったのに、失踪したために代わりに嫁ぐことになった妹の私。
しかしいざ対面してみると、なんだか噂とは違うような…
完結決定済み
魔法使いとして頑張りますわ!
まるねこ
恋愛
母が亡くなってすぐに伯爵家へと来た愛人とその娘。
そこからは家族ごっこの毎日。
私が継ぐはずだった伯爵家。
花畑の住人の義妹が私の婚約者と仲良くなってしまったし、もういいよね?
これからは母方の方で養女となり、魔法使いとなるよう頑張っていきますわ。
2025年に改編しました。
いつも通り、ふんわり設定です。
ブックマークに入れて頂けると私のテンションが成層圏を超えて月まで行ける気がします。m(._.)m
Copyright©︎2020-まるねこ
そのご寵愛、理由が分かりません
秋月真鳥
恋愛
貧乏子爵家の長女、レイシーは刺繍で家計を支える庶民派令嬢。
幼いころから前世の夢を見ていて、その技術を活かして地道に慎ましく生きていくつもりだったのに——
「君との婚約はなかったことに」
卒業パーティーで、婚約者が突然の裏切り!
え? 政略結婚しなくていいの? ラッキー!
領地に帰ってスローライフしよう!
そう思っていたのに、皇帝陛下が現れて——
「婚約破棄されたのなら、わたしが求婚してもいいよね?」
……は???
お金持ちどころか、国ごと背負ってる人が、なんでわたくしに!?
刺繍を褒められ、皇宮に連れて行かれ、気づけば妃教育まで始まり——
気高く冷静な陛下が、なぜかわたくしにだけ甘い。
でもその瞳、どこか昔、夢で見た“あの少年”に似ていて……?
夢と現実が交差する、とんでもスピード婚約ラブストーリー!
理由は分からないけど——わたくし、寵愛されてます。
※毎朝6時、夕方18時更新!
※他のサイトにも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる