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第21話 友よ、また会おう
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僕は湯浴みを終えて、身支度を整えた。
レヴィウス様の居室に戻ると、僕はぎゅっと抱きしめられた。侍女がいる前でレヴィウス様が僕にキスをしようとする。
「あっ、あの! 僕たちはまだ正式に婚約したわけではないので!」
「触れるだけならいいだろう?」
「レヴィウス様は照れ屋じゃないですか。勢いに任せてキスをしたら、またイチゴ坊やになっちゃいますよ」
「……母上め。とんでもない置き土産をくれたものだ」
僕はくすくすと笑った。
レヴィウス様が僕をベッドに運ぶ。そして、僕の頬にちゅっと口づけた。
「これぐらいの戯れならば許してくれるだろう?」
「レヴィウス様ったら」
「すまないが、何か食べるものを用意してくれ」
「かしこまりました」
侍女が退室すると、レヴィウス様は僕のうなじに顔をうずめた。
「やはりシトラスのいい匂いがする……」
「香水はつけていませんよ?」
「きみの内側から香ってくるのだ」
「レヴィウス様は石鹸とお日様の匂いがします」
「アズリール……」
「んっ!」
僕の唇に触れると、レヴィウス様はパッと顔を離した。
「イチゴ坊やにはなっていませんね」
「俺はもう子どもではない。立派な男子だ」
「……僕、ここにいていいんですか?」
「しばらく体を休めろ。ブランシェール学院には俺の方から話をしておく」
侍女が果物と軽食を届けてくれた。
レヴィウス様が僕にブドウを食べさせてくれた。
「ほら、あーん」
「レヴィウス様もどうぞ。あーんしてください」
「まあ、本当に仲睦まじい」
「国王陛下と王妃様の新婚時代のようですわ」
侍女たちは「ごゆっくり!」と言うと、笑顔を浮かべて去っていった。
二人きりになった僕たちは、再びキスを交わした。レヴィウス様は僕の歯列をなぞってくることはなかった。
「きみはまだ16歳だからな。あまり濃厚なキスをするわけにはいかない」
「……手加減していただけると嬉しいです」
「ブランシェール学院は退学して、宮殿で次期王妃になるための教育を受けてもらいたい。友と別れることになってしまうが構わないか?」
「はい。レヴィウス様がお望みならば」
「セレスティ家に手紙を書かねばな。きみとの婚約を正式に決定しなくては」
「なんだか夢みたいです。ラピステルの体にいた時は、僕はもう人間には戻れないと思っていたから」
「よく耐えたな、アズリール。きみほど勇敢な人間はいない」
僕はレヴィウス様にぎゅっと抱きついた。
「レヴィウス様が僕を強くしてくれたんです」
「……そう言ってくれるのか」
「ねえ、レヴィウス様。サンダスの内戦が終わってよかったですね」
「ああ。かの国との交流を楽しみにしているよ。アズリールも出席してくれるな? 俺の婚約者として」
「喜んで」
お腹がいっぱいになった。
僕とレヴィウス様はベッドで抱き合った。
「きみには離宮に住んでもらおうか。こうやって始終くっついていたら、俺はどうにかなってしまいそうだ」
「僕だって……」
「アズリール。俺が怖くはないか?」
「まさか。レヴィウス様のようにお優しい方はいません」
「俺もアルファだ。こうしていると、アルファとしての本能が疼く。きみの香りにくらくらしている」
「僕だって、……レヴィウス様のもっとおそばに行きたいです」
「ふむ。俺たちはこれから、また新たな試練に挑まねばならないな」
レヴィウス様が僕の髪を撫でる。
優しい手つきに甘えているうちに、僕はまどろみに誘われた。
◇◇◇
侍女の手を借りて、荷物をまとめることができた。
僕は寮の自室に別れを告げた。
「アズリール。元気で」
ナナセが見送りに来てくれた。彼の左手には婚約指輪が輝いている。武装商船のあるじであるエルリックさんとの結婚が決まったのだ。
「ナナセ。きみがいたから僕は頑張れた」
「それは私も同じだ」
「結婚してからもきみに会いたい」
「王宮に赴くことになるのか。精進を重ね、気合いを入れねば」
「ふふっ。ナナセのそういうところが、エルリックさんは大好きなんだろうね」
僕たちは抱擁を交わして、互いの寿退学を祝った。
マルセル先生は上機嫌である。
「ツンデレには程遠かったきみがレヴィウス様を射止めるとはねえ。人生は不思議の連続だ」
「不思議ではありません。アズリールは身を挺して王太子殿下を守ったんですよ」
「ブランシェール学院も講義内容をアップデートしないといけないね。これからはワンコのようなオメガの時代が来るかも」
まだナナセたちと語らっていたかったが、僕には次の約束があった。今日はレヴィウス様とあの子の面会に行く日である。
「じゃあ、ナナセ。湿っぽいのは嫌だ。笑顔でまたねと言い合おう!」
「それがいい! またな、アズリール!」
「うん。またね」
「たまには学院にも遊びにおいでよ」
「マルセル先生。ありがとうございます」
僕は侍女を連れて、馬車に乗り込んだ。そしてレヴィウス様とあの子が待つ場所へと向かった。
◇◇◇
「アズリールお兄ちゃん、レヴィウスお兄ちゃん。また来てくれたの?」
あの子——キリエ・フィレンカはぬいぐるみを抱きしめながら弾けるように笑った。
武官に拘束されたあと、目覚めたキリエは10歳の頃に戻っていた。幼児退行という現象らしい。ショックな出来事から心を守るためにそういった反応が起きるというのがお医者様の説明だった。
キリエは今、王都の森林地帯にある療養所で心を休めている。
彼は僕とレヴィウス様を手にかけようとした。その罪は消えない。キリエの精神が回復するのを待ってから司法が動くことになっている。
キリエのもとには、毎日手紙が届いていた。
「カノとユーリからだ! お返事を書かなきゃ」
キリエが嬉しそうに微笑む。
そう。彼の魂はもともと無垢だったのだ。それが早すぎるヒートと周囲の思惑によって歪められてしまったのだ。
療養所にいる子どもたちがキリエのもとに集まる。
「物語を読んでよ」
「だめ。キリエお兄ちゃんは私と遊ぶの」
「はいはい。みんな仲良くしようね?」
キリエが子どもたちを諭す。
僕は涙をこぼした。
キリエ。
きみのこの先の運命はとても厳しいものになるかもしれない。でもきみは僕の友人だ。僕はきみを見捨てない。きみがもう二度と自分を傷つけたり、誰かを攻撃したりしないように心を砕く。
キリエ、どうか今は幸せな時間を過ごしてほしい。
「そろそろ面会時間が終わります」
看護師に声をかけられたので、僕とレヴィウス様はキリエに挨拶をした。
「お兄ちゃんたち、また来てね!」
「うん。またね」
キリエ。
僕はきみを絶対に忘れない。
◇◇◇
療養所からの帰り道。
馬車の中で僕とレヴィウス様は手を繋いだ。
「キリエが元気そうでよかったです」
「そうだな。……アズリールは彼を恨んではいないのか?」
「もしも環境が違っていれば、僕もキリエのようになっていたかもしれません」
「そうだな。彼は過酷な運命の犠牲者だ。今後はオメガに対して過剰な重圧や幻想を押しつけることを抑制していかねばならないな」
僕とレヴィウス様はこの国の未来について言葉を交わした。
国王陛下が隣で聞いていたら、青くさい理想論だと鼻で笑ったかもしれない。でも、僕たちは愚かだと言われても理想を捨てたくはなかった。
「明日はいよいよ、婚約式だな」
「緊張します」
「きみならば大丈夫だ」
「お父様に会うのは久しぶりです。怒られるかな」
「俺がきみを守る」
レヴィウス様が僕の手をぎゅっと握った。
優しさと頼もしさが同居した力加減に、レヴィウス様のお人柄がうかがえる。僕はレヴィウス様の肩に頭をのせた。
レヴィウス様の居室に戻ると、僕はぎゅっと抱きしめられた。侍女がいる前でレヴィウス様が僕にキスをしようとする。
「あっ、あの! 僕たちはまだ正式に婚約したわけではないので!」
「触れるだけならいいだろう?」
「レヴィウス様は照れ屋じゃないですか。勢いに任せてキスをしたら、またイチゴ坊やになっちゃいますよ」
「……母上め。とんでもない置き土産をくれたものだ」
僕はくすくすと笑った。
レヴィウス様が僕をベッドに運ぶ。そして、僕の頬にちゅっと口づけた。
「これぐらいの戯れならば許してくれるだろう?」
「レヴィウス様ったら」
「すまないが、何か食べるものを用意してくれ」
「かしこまりました」
侍女が退室すると、レヴィウス様は僕のうなじに顔をうずめた。
「やはりシトラスのいい匂いがする……」
「香水はつけていませんよ?」
「きみの内側から香ってくるのだ」
「レヴィウス様は石鹸とお日様の匂いがします」
「アズリール……」
「んっ!」
僕の唇に触れると、レヴィウス様はパッと顔を離した。
「イチゴ坊やにはなっていませんね」
「俺はもう子どもではない。立派な男子だ」
「……僕、ここにいていいんですか?」
「しばらく体を休めろ。ブランシェール学院には俺の方から話をしておく」
侍女が果物と軽食を届けてくれた。
レヴィウス様が僕にブドウを食べさせてくれた。
「ほら、あーん」
「レヴィウス様もどうぞ。あーんしてください」
「まあ、本当に仲睦まじい」
「国王陛下と王妃様の新婚時代のようですわ」
侍女たちは「ごゆっくり!」と言うと、笑顔を浮かべて去っていった。
二人きりになった僕たちは、再びキスを交わした。レヴィウス様は僕の歯列をなぞってくることはなかった。
「きみはまだ16歳だからな。あまり濃厚なキスをするわけにはいかない」
「……手加減していただけると嬉しいです」
「ブランシェール学院は退学して、宮殿で次期王妃になるための教育を受けてもらいたい。友と別れることになってしまうが構わないか?」
「はい。レヴィウス様がお望みならば」
「セレスティ家に手紙を書かねばな。きみとの婚約を正式に決定しなくては」
「なんだか夢みたいです。ラピステルの体にいた時は、僕はもう人間には戻れないと思っていたから」
「よく耐えたな、アズリール。きみほど勇敢な人間はいない」
僕はレヴィウス様にぎゅっと抱きついた。
「レヴィウス様が僕を強くしてくれたんです」
「……そう言ってくれるのか」
「ねえ、レヴィウス様。サンダスの内戦が終わってよかったですね」
「ああ。かの国との交流を楽しみにしているよ。アズリールも出席してくれるな? 俺の婚約者として」
「喜んで」
お腹がいっぱいになった。
僕とレヴィウス様はベッドで抱き合った。
「きみには離宮に住んでもらおうか。こうやって始終くっついていたら、俺はどうにかなってしまいそうだ」
「僕だって……」
「アズリール。俺が怖くはないか?」
「まさか。レヴィウス様のようにお優しい方はいません」
「俺もアルファだ。こうしていると、アルファとしての本能が疼く。きみの香りにくらくらしている」
「僕だって、……レヴィウス様のもっとおそばに行きたいです」
「ふむ。俺たちはこれから、また新たな試練に挑まねばならないな」
レヴィウス様が僕の髪を撫でる。
優しい手つきに甘えているうちに、僕はまどろみに誘われた。
◇◇◇
侍女の手を借りて、荷物をまとめることができた。
僕は寮の自室に別れを告げた。
「アズリール。元気で」
ナナセが見送りに来てくれた。彼の左手には婚約指輪が輝いている。武装商船のあるじであるエルリックさんとの結婚が決まったのだ。
「ナナセ。きみがいたから僕は頑張れた」
「それは私も同じだ」
「結婚してからもきみに会いたい」
「王宮に赴くことになるのか。精進を重ね、気合いを入れねば」
「ふふっ。ナナセのそういうところが、エルリックさんは大好きなんだろうね」
僕たちは抱擁を交わして、互いの寿退学を祝った。
マルセル先生は上機嫌である。
「ツンデレには程遠かったきみがレヴィウス様を射止めるとはねえ。人生は不思議の連続だ」
「不思議ではありません。アズリールは身を挺して王太子殿下を守ったんですよ」
「ブランシェール学院も講義内容をアップデートしないといけないね。これからはワンコのようなオメガの時代が来るかも」
まだナナセたちと語らっていたかったが、僕には次の約束があった。今日はレヴィウス様とあの子の面会に行く日である。
「じゃあ、ナナセ。湿っぽいのは嫌だ。笑顔でまたねと言い合おう!」
「それがいい! またな、アズリール!」
「うん。またね」
「たまには学院にも遊びにおいでよ」
「マルセル先生。ありがとうございます」
僕は侍女を連れて、馬車に乗り込んだ。そしてレヴィウス様とあの子が待つ場所へと向かった。
◇◇◇
「アズリールお兄ちゃん、レヴィウスお兄ちゃん。また来てくれたの?」
あの子——キリエ・フィレンカはぬいぐるみを抱きしめながら弾けるように笑った。
武官に拘束されたあと、目覚めたキリエは10歳の頃に戻っていた。幼児退行という現象らしい。ショックな出来事から心を守るためにそういった反応が起きるというのがお医者様の説明だった。
キリエは今、王都の森林地帯にある療養所で心を休めている。
彼は僕とレヴィウス様を手にかけようとした。その罪は消えない。キリエの精神が回復するのを待ってから司法が動くことになっている。
キリエのもとには、毎日手紙が届いていた。
「カノとユーリからだ! お返事を書かなきゃ」
キリエが嬉しそうに微笑む。
そう。彼の魂はもともと無垢だったのだ。それが早すぎるヒートと周囲の思惑によって歪められてしまったのだ。
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「だめ。キリエお兄ちゃんは私と遊ぶの」
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僕は涙をこぼした。
キリエ。
きみのこの先の運命はとても厳しいものになるかもしれない。でもきみは僕の友人だ。僕はきみを見捨てない。きみがもう二度と自分を傷つけたり、誰かを攻撃したりしないように心を砕く。
キリエ、どうか今は幸せな時間を過ごしてほしい。
「そろそろ面会時間が終わります」
看護師に声をかけられたので、僕とレヴィウス様はキリエに挨拶をした。
「お兄ちゃんたち、また来てね!」
「うん。またね」
キリエ。
僕はきみを絶対に忘れない。
◇◇◇
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馬車の中で僕とレヴィウス様は手を繋いだ。
「キリエが元気そうでよかったです」
「そうだな。……アズリールは彼を恨んではいないのか?」
「もしも環境が違っていれば、僕もキリエのようになっていたかもしれません」
「そうだな。彼は過酷な運命の犠牲者だ。今後はオメガに対して過剰な重圧や幻想を押しつけることを抑制していかねばならないな」
僕とレヴィウス様はこの国の未来について言葉を交わした。
国王陛下が隣で聞いていたら、青くさい理想論だと鼻で笑ったかもしれない。でも、僕たちは愚かだと言われても理想を捨てたくはなかった。
「明日はいよいよ、婚約式だな」
「緊張します」
「きみならば大丈夫だ」
「お父様に会うのは久しぶりです。怒られるかな」
「俺がきみを守る」
レヴィウス様が僕の手をぎゅっと握った。
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