6 / 12
v 06 嫉妬
しおりを挟む
男女二人が薄暗い、物置で話をしている。
そこへ男が一人、ドアを開けて入ってくる。
二人が仲良く話をしているのを、入って来た男は目の当たりにすると、何かザワリと胸の辺りが痛むのを感じる。
「そんな所で固まって、どうした。」
女と話すのを止めてその男は聞いた。
入って来た男は黙っている。
何故かまだ胸のざわつきが治まらないのだ。
けれどそれが何なのか、
その時、男には分からなかった。
『暮れては色づく月の光に
照らされる背中を何度も思う
一夜を共にあかすことが出来たら
どんなにか満たされるのだろう
かき消される過去と
情熱で今を生きているという
実感がはじめて湧いてくる
彼は今まで灰色だった私の世界に
次々と色をつけてくれる』
1999年06月20日 10:02
トラックが、彼女の家に着くと相方がまず降りるなり、「へぇ~」と何か意味ありげな表情で家を眺めている。
「どうした、、、?」
と剣士が問いかけると、「別に」と言うが顔は明らかに何か企んでいるような様子が伺える。
「何だよ、、」と剣士はそれを見てこいつの前でヘタ打たないでおこうと心で呟くのだった。
ピンポーン、、
呼び鈴を鳴らしてしばらくすると、ドアは開けられ、中から彼女が現れた。
その姿を見るなり、相方の陽介は声もないまま俺の肘を小突く。
「おはようございます。、、今日は二人でお願いします。」と剣士が顔を作って返す。
「おはようございます。何度も来て頂いてすみません、、どうぞ。」
と彼女は家の中に俺達を招き入れた。
二人は彼女が背中を向けると、お互い顔を見合わせて口パクであーだこーだやりあった。
そんな事は他所に、彼女が一階の奥の広間へと二人を先導した。
陽介はその間もキョロキョロと部屋の様子を隅々まで品定めするかのように、眼光を鋭く見やりながら進んでいる。
ふと、部屋の奥の壁にカーテンのかかっている場所を陽介は見つけたようで、彼は好奇心で駆け寄る。
「あのぉ、、この奥にももしかして、、絵画があったりします?」
突然陽介は、まるで江戸時代の太鼓持ちの様な口調でそう尋ねる。
けれど、いかにもその奥が見たいという下心が見え見えだったので、
う、ごほん、、「陽介っ、、!」
と剣士はカーテンを今にもめくりそうになっている相方を静止した。
それを見た彼女は静かに微笑みながら返す。
「そこには両親の絵があるんですけど、身内しか見れないようにしているので、すみません。」
「い、いえ、こちらこそ!すみません。」
剣士は、強引に悪さをした子供のような相方の腕を掴んで、その場から引きはがすのだった。
そこへ男が一人、ドアを開けて入ってくる。
二人が仲良く話をしているのを、入って来た男は目の当たりにすると、何かザワリと胸の辺りが痛むのを感じる。
「そんな所で固まって、どうした。」
女と話すのを止めてその男は聞いた。
入って来た男は黙っている。
何故かまだ胸のざわつきが治まらないのだ。
けれどそれが何なのか、
その時、男には分からなかった。
『暮れては色づく月の光に
照らされる背中を何度も思う
一夜を共にあかすことが出来たら
どんなにか満たされるのだろう
かき消される過去と
情熱で今を生きているという
実感がはじめて湧いてくる
彼は今まで灰色だった私の世界に
次々と色をつけてくれる』
1999年06月20日 10:02
トラックが、彼女の家に着くと相方がまず降りるなり、「へぇ~」と何か意味ありげな表情で家を眺めている。
「どうした、、、?」
と剣士が問いかけると、「別に」と言うが顔は明らかに何か企んでいるような様子が伺える。
「何だよ、、」と剣士はそれを見てこいつの前でヘタ打たないでおこうと心で呟くのだった。
ピンポーン、、
呼び鈴を鳴らしてしばらくすると、ドアは開けられ、中から彼女が現れた。
その姿を見るなり、相方の陽介は声もないまま俺の肘を小突く。
「おはようございます。、、今日は二人でお願いします。」と剣士が顔を作って返す。
「おはようございます。何度も来て頂いてすみません、、どうぞ。」
と彼女は家の中に俺達を招き入れた。
二人は彼女が背中を向けると、お互い顔を見合わせて口パクであーだこーだやりあった。
そんな事は他所に、彼女が一階の奥の広間へと二人を先導した。
陽介はその間もキョロキョロと部屋の様子を隅々まで品定めするかのように、眼光を鋭く見やりながら進んでいる。
ふと、部屋の奥の壁にカーテンのかかっている場所を陽介は見つけたようで、彼は好奇心で駆け寄る。
「あのぉ、、この奥にももしかして、、絵画があったりします?」
突然陽介は、まるで江戸時代の太鼓持ちの様な口調でそう尋ねる。
けれど、いかにもその奥が見たいという下心が見え見えだったので、
う、ごほん、、「陽介っ、、!」
と剣士はカーテンを今にもめくりそうになっている相方を静止した。
それを見た彼女は静かに微笑みながら返す。
「そこには両親の絵があるんですけど、身内しか見れないようにしているので、すみません。」
「い、いえ、こちらこそ!すみません。」
剣士は、強引に悪さをした子供のような相方の腕を掴んで、その場から引きはがすのだった。
0
お気に入りに追加
6
あなたにおすすめの小説
サディストの飼主さんに飼われてるマゾの日記。
風
恋愛
サディストの飼主さんに飼われてるマゾヒストのペット日記。
飼主さんが大好きです。
グロ表現、
性的表現もあります。
行為は「鬼畜系」なので苦手な人は見ないでください。
基本的に苦痛系のみですが
飼主さんとペットの関係は甘々です。
マゾ目線Only。
フィクションです。
※ノンフィクションの方にアップしてたけど、混乱させそうなので別にしました。
【女性向けR18】性なる教師と溺れる
タチバナ
恋愛
教師が性に溺れる物語。
恋愛要素やエロに至るまでの話多めの女性向け官能小説です。
教師がやらしいことをしても罪に問われづらい世界線の話です。
オムニバス形式になると思います。
全て未発表作品です。
エロのお供になりますと幸いです。
しばらく学校に出入りしていないので学校の設定はでたらめです。
完全架空の学校と先生をどうぞ温かく見守りくださいませ。
完全に趣味&自己満小説です。←重要です。
ねえ、私の本性を暴いてよ♡ オナニークラブで働く女子大生
花野りら
恋愛
オナニークラブとは、個室で男性客のオナニーを見てあげたり手コキする風俗店のひとつ。
女子大生がエッチなアルバイトをしているという背徳感!
イケナイことをしている羞恥プレイからの過激なセックスシーンは必読♡
先生がくれたパンティ
矢森 潤
恋愛
放課後……
高見先生に告白しようと呼び出した与那
断られ、泣きじゃくる与那に
「涙をふきなさい」
先生はハンカチを手渡す……
けれどそれは、よく見るとパンティだった。
しかも、普通のパンティではない。
「俺を振り向かせたかったら、これをはけ。」
本日限りの特別授業が今始まる。
女の子がいろいろされる話
ききょきょん
恋愛
女の子がいじめらたり、いじられたり色々される話です。
私の気分であげるので、性癖とか方向性はぐちゃぐちゃです、よろしくお願いします。
思いついたら載せてくゆるいやつです。。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる