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06 替わりのバイク
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息を切らして配達係に戻ってきた新米ネズミはリーダーのネズミを探す。
リーダーネズミは部屋の事務机で電話の対応をしていた。
「すみません、バイクを修理に出したので替わりのものを使いたいんですが、、。」
新米ネズミが部屋を覗き込んで、ナンバープレートをリーダーネズミに見せると、リーダーは電話で誰かと話しながら顎と指で隣の部屋を差した。
「はいはい、、替わりのバイクねー。」
「こっちに取りに来て。」
その様子を見ていたのか、近くの他のネズミが、リーダーに軽く頭を下げて別の部屋に案内してくれた。
新米ネズミもリーダーにお辞儀をしていそいそとそのネズミの後について行った。
そのネズミは新米のナンバープレートを受け取ることもなく、沢山のバイクが停めてある部屋に連れて来て、
「どれでもいいから選んで、書類に番号だけ控えたら仕事に戻ってねー。」
そう言い残すと、そのネズミはスタスタと自分の持ち場へと戻って行った。
新米ネズミは一番近くに置いてあったバイクに自分のナンバープレートを取り付けて、入り口の紙に自分のナンバーを書くと、急いで配達係の荷物受け渡しの列に戻るのだった。
がたがた…ぴー……ぷるん!
工場のベルトコンベアーにハートが乗っかって流れる音が聞こえてくる。
新米ネズミにもダンボール箱が渡り、まだ温かいそれを替わりのバイクの荷台に乗せた。
伝票を確認していつもの配達の流れを取り戻そうとするかのように、バイクに跨りエンジンをかける。
ガチャン!!、、
ブルンッ、、トットットッ、、、、、
(かかった!)
いつものエンジン音が聞こえてくる。
ほっとした心持ちのまま新米ネズミは配達先へと新たな気持ちでバイクを走らせて、勢い良く出発していくのであった。
リーダーネズミは部屋の事務机で電話の対応をしていた。
「すみません、バイクを修理に出したので替わりのものを使いたいんですが、、。」
新米ネズミが部屋を覗き込んで、ナンバープレートをリーダーネズミに見せると、リーダーは電話で誰かと話しながら顎と指で隣の部屋を差した。
「はいはい、、替わりのバイクねー。」
「こっちに取りに来て。」
その様子を見ていたのか、近くの他のネズミが、リーダーに軽く頭を下げて別の部屋に案内してくれた。
新米ネズミもリーダーにお辞儀をしていそいそとそのネズミの後について行った。
そのネズミは新米のナンバープレートを受け取ることもなく、沢山のバイクが停めてある部屋に連れて来て、
「どれでもいいから選んで、書類に番号だけ控えたら仕事に戻ってねー。」
そう言い残すと、そのネズミはスタスタと自分の持ち場へと戻って行った。
新米ネズミは一番近くに置いてあったバイクに自分のナンバープレートを取り付けて、入り口の紙に自分のナンバーを書くと、急いで配達係の荷物受け渡しの列に戻るのだった。
がたがた…ぴー……ぷるん!
工場のベルトコンベアーにハートが乗っかって流れる音が聞こえてくる。
新米ネズミにもダンボール箱が渡り、まだ温かいそれを替わりのバイクの荷台に乗せた。
伝票を確認していつもの配達の流れを取り戻そうとするかのように、バイクに跨りエンジンをかける。
ガチャン!!、、
ブルンッ、、トットットッ、、、、、
(かかった!)
いつものエンジン音が聞こえてくる。
ほっとした心持ちのまま新米ネズミは配達先へと新たな気持ちでバイクを走らせて、勢い良く出発していくのであった。
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